言の葉
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その時ボクは心の中で (もうだめだ、別れるしかないよね) とつぶやいていた 彼女からしたら もちろん突然のことだっただろうけど
そもそものなれそめは 「雨」だった そのころ日々に鬱屈していたボクは なけなしのお金から 自分へのご褒美として 喫茶店へ行くことを日課としていたんだ
彼女はそこにいたウェイトレスさん 人なつっこい感じの女性だった ボクが話をするのはいつもそこのママさんで アルバイトの彼女とは 一言、二言言葉をかわすだけの関係だったんだ
ある雨の日 それまではいい天気だったのに 夕方から小雨が降り出した 「あー、雨が降ってる 今日は傘もってこなかったのにな」 彼女はつぶやいた ボクも傘はもってなかったけど その喫茶店からボクのアパートまでは 走れば1分もかからない距離 「帰りももし雨だったら 送っていってあげるよ」 3歳年上の彼女にさりげなくいったんだ
その時電話番号を教えたのが始まりだったんだよね
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