★☆★ぶろたんのゲイ日記★☆★

Mental medical treatment by ★ぶろたん★


☆BACK☆ ☆INDEX☆ ☆NEXT☆


2000年03月06日(月)   俺の血



俺には当然親からの血が流れている。



だけど俺に父親の記憶はない。

俺が3歳の時に離婚した。



アルバムに知らない奴が写っていて、「誰?」と聞いたら怒られた。



俺の母親は、その後、2人の男といっしょになった。

2番目の男の性が、今の俺の性。

9歳から15歳まで、この名で育ち、一番しっくりきていたから。



でもこいつは金持ちだったが、心はクソの固まりだった。

成金趣味で、自分勝手。

俺達は毎日のように殴り合いのケンカをした。

それで母親は参って別れた。



3番目の男はだらしがなかった。

金にも生活も性格も全てが。

世話女房でプライドの高い母親にはぴったりだった。

でも、ある日家の借金を残して逃げた。





先日、母親から俺に電話が来て、いろいろ言われた。

生活が苦しいから、援助して欲しいと。



俺は何も「あの人」にする気はない。



俺は、やっと自分で好きなこと出来るようになったのに。



今しか、年取ってからじゃ、出来ないからこそ、

やりたいことがたくさんあるのに。

やっとやりたいことが見つかったのに。



親だからと言う理由だけで、自分を犠牲にしたくない。

かなり勝手だと思うけど。



俺の考えは違うと言われた。たしかに。



育ててもらった恩はあるかもしれない。

でも、いまいち「あの人」に何かをする気になれない。



俺は親の言う通り生きてきたはずなのに、

「あの人」は全然そう思っていないから。



確かに俺は、就職するまで、学校さぼって、ゲームばかりしてた。

何も興味なかった。



全く、今俺が思うと、ホント、何が楽しくて生きてたんだと思う。

でも、だからって、親に何の迷惑かけた?

別に刑務所入ってたわけでもない。



親がスナックで働いていたときだって、

不良にならずに、姉とゲームしてたし。



まあ、そんなの普通なんだけど。



今の仕事だって、なりたくてなった訳じゃない。



まだ、明確に何か目標がなかったから。

でも、だからって、親がなりなさいって言って、学校とか入ったのに

いつの間にか、俺が、なりたいって

学校行かせてもらったことになっている。



これは違うだろ。



俺は、作家の次に、国語の教師になりたかった。

日大の芸術学部の文芸学科に入りたかった。



俺は、高校も、一浪中も確かに勉強しなかった。

俺、小さい頃は頭よかったから、そのうち勉強しなくなって。

バカだって自覚が無くって。だから、当然落ちた。



もちろん浪人しても、勉強せずに、バイトばかりしてた。

で、また落ちて初めて、俺、心から大学行きたくて、勉強する気になったんだ。

でも、親は信じてくれなかった。



まあ、そりゃそうだ。

だから、それについてはしょうがないと思う。



俺は作家になりたいとその頃は漠然と思ってた。

結構小説らしきものは高校の時に書いていたし。

まあ、作家じゃなくても、文関係の仕事をしたいと思っていた。出版社とか。

照れくさいから何も話さなかったけど。

これは今でも思っていて、現在も頑張っている。



でも、親は専門学校が、資格を得るために行くものだと思っていた。

俺が今持っている資格なんて、役に立っているのは電卓検定くらい。

とにかく、俺が行きたい所(仕事)とは食い違った。



もう、ことごとく反対されて、

結局「じゃあ、どうすればいいんだ!?」って言って

うんざりしていた俺は、親に従ってしまったわけ。

従った俺も悪いけど。



まあ、親から見れば、俺みたいな奴はひどく頼りなく見えて

今の仕事が一番だと思ったんだと思う。

親は親なりに考えてくれたんだと思う。



まあ、俺もそれまでの人生で何も結果出してなかったから

何も言う権利はなかったかもしれない。

だから、まあ従った。



あと、何が一番の理由って、俺は、親の家に住んでいたこと。

あの家がなければ、俺は路頭に迷うと言うこと。

それが弱みだった。



でも、俺、家追い出された。

「あんたには愛想が尽きたから」

真面目に公務員の学校通っていた俺に対する言葉。

親が行けといって、行った学校。

親の言う通りにしてきたはずの俺。



だけど、家を追い出された。



この時は、本当にしんどかった。

とにかく、心身、参った。嫌なこともいっぱい体験した。

公園とかに寝るとかが嫌なんていうレベルじゃないくらい。

俺は、未だになんで追い出されたかが分からない。



俺としては、親の希望通り学校行って、簿記の資格とかも取って。

全然さぼってなかったし。家を出されても、ちゃんと学校行って

国家試験も受かった。



それを土産に家に帰ったら、手のひら返して、「お帰りなさい」だと。



子供は親のペットじゃない。



そのとき俺は、親を軽蔑した。



心から。



ここで、みんなは、育ててもらったんだからって言うかもしれない。

でも、俺、彼女に育てられたって言うより

小さい頃から、全部自分で頑張ってきたんだ。



まあ、そりゃ、小さい頃は経済的にも面倒見てもらったから、それは感謝してる。

でも、その分淋しい思いもした。



おまけに、俺、高校から、もう親の生活費も出してるんだよ。

ちなみに、親はそれが当たり前だと思ってる。



昔から、派手な格好して、男と遊んでばかりいたくせに。

俺が、家出から帰ったとき、彼女、お帰りのあと何したと思う?

夜、俺が寝てると思って

俺の財布からこっそり金奪ったんだ。


越谷にある、かなり豪華な一軒家。



「あの人」はあの家をみんなの家だからと言っていたけど。

別に、1年住んだだけだし、家追い出されたし。

あの家には、全くいい思い出がない。

年に1回帰ったとしても、つい「おじゃましまーす」って言っちゃう。



それに、親が買った家だし、俺は自分の家は、自分で建てたいと思っているから

譲られても困る。転勤だってあるし。



その事も全部言った。言ってしまった。とうとう全部。

かなりショックだったろう。

「あの人」はもう、子供達のために生きているようなもんだから。



人生の否定。



だけどそれは俺には負担にしかならない。



もう、お互い理解できないと思う。

あの人の人生を振り返ると凄く可哀相だと思うし、親不孝だとも思うけど



だからってもう、自分を犠牲にしたくない。



逆に、俺のことはもう忘れてほしい。

俺は、もう家族団らんなんて無縁だと思っているから。



俺は、かなり複雑な家庭で育った。

親に対する憎しみは、他の奴には理解できないと思っている。



ただ、普通の、平凡な家庭がどれだけ素晴らしいか。

みんなは気付いていない。



平凡な家庭。



俺が憧れるもの。




My追加

☆BACK☆ ☆INDEX☆ ☆NEXT☆


☆MAIL☆HOME


Design by shie*DeliEro
thanks for HTML→CHIPS!
thanks for photo→M3



エンピツ