ちゃんちゃん☆のショート創作

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ぴくしぶ報告「外法帖」創作関連、転載のおしらせ
2018年04月23日(月)


ご報告遅れて申し訳ありません。

実は、かつてこちらへ投稿していた「茂保衛門様 快刀乱麻!」を、ぴくしぶの方へ順次、転載する運びとなりました。

とは言え、こちらの他の小説を引っ越しする予定はありません。削除の予定もありません。

こちらを読まれている方はほぼいないものと思いますが、一応今後の方針として、ご報告申し上げます。

つまり、ぴくしぶにちゃんちゃん☆ 名義で投稿した「茂保衛門様 快刀乱麻!」は、盗作無断流用等ではありません!!

その辺、ご留意くだされば嬉しく思います。

こっちにもなあ・・・小五郎のおっちゃんの話とか、書き残してる話の新作、投稿したいんだけどなあ・・・・・。(ため息★)


残暑お見舞い申し上げます【モン■ーターン】
2018年01月11日(木)

2018年 あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしく。

新年早々、久しぶりに新作の投稿です。と言っても、今は亡き別館(ぴくしぶじゃないよ)からの再録ですが。しかも、真冬真っ只中に、残暑お見舞いってどうよ・・・☆

実は最近「モン■ーターン」にハマられた方が、たまたまこちらの日記に来られまして。HOMEの方ではすでに発表終了になっているので残念だ、とカキコされたんで、この際だからと引っ張り出してきた次第。あいにくこの1作しかないんですが、楽しんでいただけたら嬉しいです。

※これは2006年の暑中見舞いとして書いたものです。今の競艇の規則とはかなり違うところがあると思われますが、ご了承ください。(レースへの選定基準とか)

※蒲生さんはともかくも、榎木の家庭環境はちゃんちゃん☆ の勝手な想像です。
んで、蒲生さんも榎木さんも、新人の頃1度はお互いの実家へ行ったことがある、
と言うオリジナル設定になってます。ご了承くださいませ。

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 毎年、地元・丸亀でのお盆レースを終える頃。
 久しぶりに自宅へ戻って来る蒲生秀隆を、家族や「蒲生モーターズ」従業員以外にも迎える存在があることを、知る者は少ない。

「おーお、やっぱ来とったかい。あいつもマメやのー」

 それは毎年恒例、見覚えがありまくりの筆跡で書かれた、時節の便りである。

 翌朝、ジワジワと滲む汗を扇風機で紛らわせながら、自室でくつろぐ蒲生。
 生真面目な筆遣いのその残暑見舞いを眺めつつ彼は、十数年前の出来事に思いをはせていた・・・。

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 それは競艇選手になって初めて、榎木祐介と同じ一般戦に斡旋された日のことである。

「は? ワシんとこの住所教えろやと?」

 その日のレースを終え。
 1期後輩の榎木と、宿舎での早い夕食を共にとっていた時だ。まじめな顔をした彼にそう、持ちかけられたのは。

「住所っちゅうてもお前、確かいっぺん、ワシんところに来たことあるやろうが」
「場所は知ってますけど、住所までは知らないんですよ」
「あー、そういうことか。けど、そないなもん知ってどうするんやー? お中元とかお歳暮とかやったら、ワシいらんぞ?」
「そういうものだったら郵送よりも、直接伺って手渡ししないと、かえって失礼でしょう?」
「・・・おのれは冗談も通じんのかいな・・・☆」

 先手を打っておいて正解、と言うべきなのか。
 わざわざ山口から訪ねて来る後輩の姿をつい思い浮かべてしまい、げんなりとしてしまう。

「そう言うんじゃなくて、時節の便りとかそういうの、送りたいって思いまして。蒲生さんには本栖以前から、色々お世話になってますし」
「これからも世話かけそうやし、か? にしても・・・時節の便り? 年賀状とか、暑中見舞いとか?」
「ええ。いくら支部同士が近いからって、しょっちゅう会えるってわけでもなさそうですし。
あ・・・ひょっとして蒲生さん、そう言うのは女性からしか貰いたくないとか?」
「いや、そこまでは言わんけどな・・・」

 ───今のは冗談なんかじゃなしに、絶対本気でそう思っとるやろ、お前・・・。

 残ったコーヒーを飲み干しながら、蒲生はわざわざこの場で尋ねて来た後輩の意図に思いをはせる。

 ・・・確かに、場所はともかく住所は知らない、と言うのは嘘ではないだろう。ただ、蒲生の家は自営業だし、聞かずともいくらでも調べようはある。
 おそらく彼は住所を直接本人に尋ねるという行為で、さりげなく「時節の便り」とやらの郵送許可を、貰いたいのではないか。

 そして蒲生も、そういう後輩の配慮を踏みにじるほど、野暮でもない。

「・・・ま、ええわ。教えたるから、書くもん寄越せや」
「あ、ありがとうございます」
「ただし、ワシからの返事は期待すなよ?」
「構いません。俺が勝手に、スジ通したいだけですから」

 心底ホッとする後輩の表情に、蒲生は自分の予想が当たっていたことを悟ったのだった。

「しかし、榎木もマメやのー」

 住所を書いたメモを押し頂き、丁寧にポケットにしまう榎木相手に、何となく感心した口調になってしまう蒲生である。

「・・・そうですか?」
「おおよ。どうせ同じ支部の連中にも葉書出すんやろうが、山口支部言うて結構人数おらんかったか? そいつら全部に、イチイチ手書きで出すつもりなんやろ」
「? そりゃあ、先輩たちには日ごろからお世話になってますし。それに、手書きでって、それ以外の方法なんて・・・」

 そこまで口にしてから榎木も、蒲生が何を言いたかったのかが分かったらしい。

「・・・そう言えば、蒲生さんところはお店やっているんでしたよね。ひょっとして年賀状の類も全部、印刷所に頼んでらっしゃるんですか?」
「まあな。さすがに住所ぐらいは自分で書くんやが、年賀状だけでも半端な数やないんじゃ。おかげで、ある程度字書けるようになる年になったらワシ、毎年毎年手伝わされてのー」

 わざわざ「返事を期待するな」と前置きしたのは、実はその辺のトラウマが原因である。そのため心底ウンザリした声になるも、心優しい榎木は律儀にも同情してくれたようだ。

「そ、それは大変でしたね・・・」
「さすがに今は手伝わんけどな。お前ンとこはどないじゃ? あのクソまじめな親父さんのことやから、全部自分の手でやらんと気ィ済まんのやないか?」
「ええ、当たりです」
「・・・で、当然その背中を見て育った息子のお前も、おんなじコトするつもりや、と」
「・・・・・・」

 榎木にとっては、それを認めるのはさすがに、色々な意味で気恥ずかしいに違いない。口をつぐんで視線を逸らしてみせる後輩に、蒲生も苦笑を禁じえないのだった。

「で、でも、父は白紙の葉書使ってますけど、俺は季節の絵入りのを使う予定なんですよ。ほら、単に白黒の配色じゃ、ちょっと殺風景だと思いますし・・・」
「分かった分かった。ま、せいぜい頑張って書けやー」

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 ───あの頃の榎木は、まだまだ青さが残っていたな、と蒲生は述懐する。

 その年の夏、早速届いた暑中見舞いは、上品な朝顔の絵入りの葉書に見事な達筆で、

暑中お見舞い申しあげます
桐生での一般戦 優出はお見事でした
今度一緒のレースになったら 自分も負けません
その時はどうぞよろしくお願いします
     榎木祐介


と、明らかに事前のレースを見ていなければ文面に載せられないことを、書いてきたのだ。

 律儀さと生真面目さを目の当たりにすると同時に、負けず嫌いな性格も垣間見える榎木らしい暑中見舞いに、蒲生は思わず笑った。
 そして、秋口に再会した際、その感想を率直に口にしたところ、

「あの時書いた通り、今節は負けませんから!」

と、ヤケに気合の入った挨拶をされた記憶がある。


 ・・・もっとも、榎木からの便りに、蒲生がそんな風に本人に直接感想を述べたのは、その時が最初で最後だった。
 それからしばらくして榎木がレースで大怪我を負い、一緒のレースに斡旋されるどころか、文字を書くことすらおぼつかなくなったからである。

 ただし、ある程度傷が癒えてからは、榎木も生来の生真面目さを発揮し、リハビリも兼ねて時節の便りを再開させはしたのだが、今度は蒲生の方で問題が生じてしまった。
 折角出場したSG優勝戦で、まさかのフライングを起こしたせいだ。

 もちろん、B2級を戦っていた榎木と、1年間SG出場不可能となった蒲生となら本来、一般戦での接点はあったはずだ。それに、何となくこちらを避け気味だった他の選手とは違い、榎木はむしろ蒲生を常に気遣っていたのだから。

 今になれば、蒲生も認めることが出来る。避けていたのはやはり、自分の方だったのだろう、と。
 SGはおろか、G1への斡旋も遠慮がちになっていた自分にとって、榎木のある種まっすぐな態度は、直視しづらいものとなっていたからだ。

 ───榎木のせいやないんに、あいつには悪いことしとるなあ・・・。

 新人時代から変わることなく、時節の便りが届くたびに、蒲生はそう苦笑せずにはいられなかった。


 そして今年。
 暑中見舞いの頃は忙しかったのだろう、榎木は珍しく残暑見舞いの方を送って来た。薄い色彩の西瓜の絵を背景にサラサラと達筆で、時節の挨拶が書かれている。
 蒲生はその内容に、ひとりごちた。

「言いよるやないか、榎木のヤツも・・・」

残暑お見舞い申し上げます
オーシャンではお互い 残念でしたね
MB記念でリベンジ出来るのを 楽しみにしています
     榎木祐介



 MB記念の選定基準は、他のSGとは若干違う。前年のSG優勝者はともかく、開催場以外の23場からの推薦選手、開催施行者の希望と言うことであり。
 要は成績が良く、且つSGやG1にも素直に斡旋される選手が選ばれる、と言っても過言ではない。
 事実、オーシャンでSGに復帰した年、蒲生は残念ながら選ばれなかった。おそらくは、G1やSGを斡旋されているにもかかわらず、断り続けた経緯からだろう。

 ───MB記念でリベンジ出来るのを 楽しみにしています・・・。

 数年前ならさしもの榎木も遠慮して、こんな文面は送って来なかったはずだ。つまり彼はもう、蒲生のSG連戦を疑ってなどいないに違いない。

 そして蒲生としても、今更SG斡旋を辞退する気は、さらさらないわけで。

「んーーーーー」

 しばらく葉書を凝視していた蒲生が、階下で電話をするために立ち上がったのは、それから約1分後のことだった。

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「まさか、本当に訪ねて来られるなんて・・・」

 それから更に、数時間後。
 蒲生は冷房完備の下関・榎木邸の客間でくつろいでいた。

 何と蒲生は、この残暑厳しい中、じかに榎木の自宅へと足を運んだのである。
 主の榎木祐介は、と言えば、自分と客用にアイスコーヒーを自ら作りながら、少々呆れ顔だ。

「いくらワシかて、事前に電話しときながら訪問スッぽ抜かすような真似、しやせんぞ。それとも・・・ひょっとしてお前、らぶらぶデートの先約あったとか?」
「らぶらぶって・・・☆ そう言う気遣いは無用だって、さっきも電話で言ったじゃないですか」

 そう言うと榎木はおもむろに、客間のテレビのスイッチを、リモコンでつけた。
 ちょうどニュースの時刻らしく、今日の山口近辺の残暑がいかにキツいかを、涼しげな服装のキャスターが述べていて。

「あーー、熱中症警報?? そんなもん、発令しとったんかいな」
「暑くて湿気が多いって話ですから。そうでなくても蒲生さん、こっちに来るとしてもいつものあの車で、でしょう? 冷房ついてないんじゃ、むしろ日射病になるかもしれないじゃありませんか。
・・・アイスコーヒー、もう1杯どうです?」
「おお、もらうわ。五臓六腑に染み渡るのーv」
「とにかく。無事に着いて何よりですよ。蒲生さんにもしものことがあったら、ファンに恨まれること必至ですし」

 榎木の心配ももっともだが、蒲生とてまるっきり何も考えずに訪問を決意したわけではない。

「その辺はワシも抜かりないぞー。帽子被ってきたし、西瓜入れて来たアイスボックスにちゃーんと、水分補給用の飲み物詰めてきたけんの。道中であらかた、飲んでしもうたが。
・・・そう言えばさっき渡した西瓜、冷蔵庫に入ったか?」
「残念ながら収まりませんでしたから、風呂場に水張って冷やしてあります。あそこまで見事に丸のままの西瓜も久しぶりで、切るのも何だかもったいでしょ?」
「そないかー。お前くれた葉書見とったら、この暑い中訪ねて行くンならやっぱ、西瓜手土産にせんとなー、思うての。カロリーもあんまり気にせんでええし」

 どうせなら古式ゆかしく?、西瓜用のアミに入れて、ぶら下げた状態で持参したかったのだが、この暑さでは適うまい。

 蒲生のつぶやきに、榎木は困ったような苦笑を浮かべた。

「俺としてはそういうつもりで、西瓜の絵柄を選んだわけじゃなかったんですがね。
・・・それにしても、一体どういう風の吹き回しなんですか? 返事を期待するな、って言ってたの、ほかならぬ蒲生さんなのに」
「んー、お前にはずっと不義理通しとったろが。いい加減10年分の義理果たしとかなイカン、思うたら、いてもたってもおられんようになってのー。
それに、そもそも暑中見舞いやって、相手の家訪ねて激励するっちゅうんが本式なんじゃろ? やったら残暑見舞いもきっと、似たようなモンや思うてな」
「激励、か。・・・そうですね」

 榎木は、言わずとも分かってくれている。蒲生の「ずっと不義理」が、SGの斡旋を断り続けていた事実を指していることを。
 だからそれ以上は特に追及せず、ただ自分を迎え入れてくれる彼の態度が、蒲生にとっては面映いながらも嬉しい限りだ。

 艇王と呼ばれ、競艇界の頂点に君臨する存在となっても、人間の根本的な性格は変わりようがないらしい───蒲生は安堵し内心、ひょっとしたらそれを自分で確認したくて、彼をわざわざ下関まで訪ねて来たのではないか、と、今更ながら思い至るのであった。

「ま、そう言うわけやから、今節も覚悟せいや」
「肝に銘じておきます」

≪終≫

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◆おまけ◆

 ところで。
 蒲生と言う男は、押しかける時も突然ならば、引き上げる時も突然と言う、実は結構思いつきで行動しがちな傾向に、ある。

「・・・んじゃ、水分補給もしたし、体も十分冷えたし、そろそろ帰るわ」

 さっきまでソファーでくつろいでいた蒲生が、いきなりそんなことを言い出すものだから、驚いたのは迎えた側の榎木の方だ。

「ええ!? 今からまた、香川までですか!? 無茶ですよ。道路ってこれからが、更に蒸すって言うのに・・・。部屋用意してますから今日は、遠慮なく泊まって行ってください。明日あさってと、特に差し迫った用事はないんでしょう?」
「そやけど、残暑見舞いの用事は済んだしのー。長居は無用じゃろ」

 そもそも、この後輩の顔を見て、来るMB記念への発奮材料にするつもりだった蒲生にとって、外泊することなど端から頭になかったわけだが。

「困りましたね・・・。今蒲生さんが車を運転すると、俺も飲酒運転幇助で捕まりかねないんですが」

 真面目なはずの後輩のその言葉に、思わず飲んでいたアイスコーヒーを噴出すところだった。
(イヤ、真面目だからこそ、厄介なことになる前に先手打ったのか?)

「・・・はあっ!? 飲酒って、ワシがさっきから飲んどるんは、単なるアイスコーヒーだけ・・・」
「確かにアイスコーヒーなんですが、さっきいれた際、ちょっと手を滑らせて隠し味のダークラムをを少々、利かせすぎまして。でも、どうせ泊めちゃえば構わないか、ってそのままお出ししたって寸法で。高性能のアルコール検知器だったら、引っかかるかもしれませんねえ。
蒲生さん、おいしいからって2杯も、飲んだでしょう? あのアイスコーヒー(にっこり)」
「・・・ちのーはん・・・」
「ワザとじゃないですって」

 とは言え、先ほどまで汗みどろだった人間にアルコールを与えれば、たちどころに体内に吸収されてしまうことぐらい、榎木が気づいていないはずはなく。

 レースの駆け引き等で分かっていたはずだが。
 申し訳なさそうに苦笑を浮かべるこの後輩がその実、十数年前よりはるかに「したたか」になったことを、身をもって知る羽目になった蒲生であった。

「・・・ま、ええわい。そン代わり、ちゃんと先輩を歓迎せえよ?」
「もちろんですよ。とりあえずまずは、さっきのお土産の西瓜、切り分けましょうか。そろそろ食べごろでしょう」

今度こそ≪終≫

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■当時のHPでの後書き■

※ある日、とうとつに「Dさんからの暑中見舞いへのお礼をしなくちゃなあ」と、フト思いまして。
まあそれ以上に、夏休み中に1本もSSを更新できないとマズいよな、と言う気持ちもあったんですが。とりあえず「暑中見舞いのお礼」がネタにならないだろうか、と思ったんです。
 Dさんてば榎木ファンだから、やはり榎木ネタのSSかな、と思いつつも、ちゃんちゃん☆ は蒲生さん絡みじゃないと文章が書けない、と。
 で、どうせだから時節ネタにしたいな、と思った時何故か、

「丸のままの西瓜をアミに下げて、榎木さん宅を押しかけ訪問する蒲生さん」

が、強烈に頭の中に浮かび上がりまして。
 更に、きっと榎木さんは真面目だから、先輩の蒲生さんにも暑中見舞いとか年賀状とか欠かさずに出してるクチなんじゃ? とまで考えるにいたり、今回の話となりました。

 でもなあ・・・おまけの話は、当初はなかったんですよ。ただ単に蒲生さんがコーヒー派っぽいから、榎木さんもアイスコーヒーぐらい出すんじゃないか、と考えた時、
「コーヒーゼリーにリキュール入れたりするよな? アイスコーヒーだって、そっちの方が美味しかったりしないか?」
なんて考えてしまい、気がついたら「策士・艇王」が出来上がった次第。・・・まあ榎木さんが、単なるいい人じゃないのは事実だしなあ・・・。(洞口Jr.のフライング誘ったのがいい例☆)



ぴくしぶお知らせ
2016年12月12日(月)

シリーズ「木ノ葉 春夏秋冬」最後の章「種を継ぐ」完成しました。
ぴくしぶの方に上げてあるので、読みたい方はどーぞ。

今を去ること2014年の夏に、こちらに「夏の色」をUPし、翌年春にこちらにも掲載した「春の香は碧」を書いた時にシリーズ化を決めたんですが、まるまる3年かかったんですなー。プライベートでも色々あって、「種を継ぐ」の構想自体は出来てたのに、書ける状態じゃなかったもので。

何とか仕上がって、感慨深いです。

あいにくですが、あまりに長い作品なので、こちらには掲載予定はありません。ご了承ください。

m(__)m


業務? 連絡(ここ投稿のシリーズもの、別所へ)
2016年01月12日(火)

 去年の話なので、何ともはやなんですが、ここに書いた「夏の色」の続編と言うか、シリーズものの【秋】バージョンを、既にぴくしぶへ投稿済みです。
 今はあまりに時間がないので、こちらには投稿しません。別所でお楽しみくださいませ。

 で、そろそろ【冬】バージョンも仕上げないと。何とか元ネタが再放送されたみたいで、良かったよ・・・。



ショートショート3編【鳴門】
2015年06月30日(火)

風影宛て手紙悲喜こもごも

※いい加減、こちらの更新もしなくちゃ、ということで、本気でショートショート集です。しかもセリフだらけなので読みにくいとは思いますが、頑張って読んでくださったら嬉しいなっとv 例によって例のごとく、誰のセリフかなんて明記はしてませんので、ご覚悟を。

この話は、ちゃんちゃん☆ が同HNでぴぐしぶへ投稿した、「前略、風影・我愛羅殿へ」が前提の、後日談です。
 別にぴぐしぶへ投稿しても構わなかったのかもしれませんが、雰囲気が若干違うのと、さっき書いたように、こちらの更新もしておきたかったので、こちらへのみの投稿となりました。

・・・まあ、こちらに直接たどり着く人は皆無でしょうが、よしんばそういう方は出来ましたら予備知識として、ぴぐしぶの方も読んでいただけたら幸いです。(CM CMv)

 しかし、砂の三姉弟書くの初めてなんで(正確にはテマリだけはちょびっと書いたことあるケド)、やっぱり書きづらかったよな・・・★

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■ある日の砂隠れ・風影執務室にて■


「・・・ってところで、火影からの言伝はここまでです。風影様」
「ああ。ご苦労だったな、奈良シカマル」
「それと・・・これは別件、っていうか、個人的なものなんですが・・・」
「ん? 何だ?」
「その・・・ウチんとこの上忍 マイト・ガイから、手紙を預かってまして」
「・・・マイト・ガイから?」
「ええ。先日のお気遣いに感謝して、とのことです」



「おいシカマル。マイト・ガイが一体、何書いて寄越したじゃん?」
「イヤ、俺は預かっただけで、中身については何も」
「失礼なことを書いてないだろうな? 我愛羅は仮にも風影相手なんだぞ?」
「それはないと思うンすけど。いちおー火影の添削、入ってますから」
「ちょっと待て! 火影の添削だって!? あいつは、我愛羅の20歳の誕生祝いにかこつけて、いかがわしい小説本寄越したような奴だぞ! 信用できるもんか!」
「はあっ!? ひょ、、ひょっとして、イチャパラ寄越したんスか、あの人!?」

「・・・何でお前が、イチャパラとやらの内容知ってるんだ? シカマル」
「・・・テマリ、そこで扇子を取り出すなよ・・・。怖えから。
以前、ホントーに不本意ながら、あの人が音読させられた場面に、居合わせただけだって」
「音読!? 一体どういう理由で!?」
「その件に関しては、そのうち追々に。お前が木ノ葉の忍になってから、な?」
「まあまあテマリ。男同士のことだし、そのぐらいのことで目くじら立てるのも、どうかと思うじゃん。そっち方面に全然関心ないって方が、逆に変な勘ぐり持たれるだけだって」
「うっ・・・そ、それはそうかもしれないが・・・」


「しかし、随分じっくり読んでるな。そんなに長い手紙じゃないはずなんだが」
「どうでもいいけど、どうしてあたしら、こんな離れたところで控えてなきゃならないんだ?」
「仕方ないじゃん。ちょっとだけ席を外せ、って言われたんじゃ」
「・・・っと、読み終わったらしいっスね」
「「「あ」」」


 その場にいた3人は、見逃さなかった。
 手紙を読み終えた我愛羅の口元にわずかに浮かんだ、柔らかな微笑を。


「が、我愛羅。さっきの手紙に一体、何が書いてあったんだい?」
「ノーコメントだ」
「って、何大切そうに懐へしまいこんでるじゃん。にーちゃんにも読ませろ」
「別に大したことは書いていなかった。心配するな」
「大したことは書いてない、ってんなら、あたしたちも読んだっていいじゃないさ」
「・・・風影とは言え、ぷらいばしーがあってもいいはずだろう」
「「我愛羅〜」」


「・・・・・・・っ・・・・・・!」
「シカマル! あんた本当に、手紙の中身、知らないんだろうね? 何笑い堪(こら)えてるんだよ!」
「あー、その表情は、『大体想像はつくけど、具体的には知らない』ってトコじゃん」
「さ、察しが良くて、助かるぜ、カンクロウ。・・・っ、くくくっ!」
「出来たらその調子で、守秘義務も守ってもらえるとありがたいのだが。義兄上」
「「が・・・我愛羅が、照れてる・・・」」


「で? いつからシカマル君は、砂隠れとの往復郵便屋サンになったのかな〜?」
「茶化さないでください。大体、こう言う事態になったのも、半分はカカシさんのせいなんですから。むろん、残り半分はガイ先生ですが」
「・・・で、こっちは、カンクロウくんとテマリさんから、俺への手紙、と。どれどれ」
「どうせ、ガイ先生が何書いたか教えろ、って言ってるんでしょ? カカシさんが添削したこと、俺、彼らにバラしてますから」
「ご明察。ねえ、どう対処したらいい?」
「ご自分で考えて下さい。俺は一旦、止めたんですから」


「冷たいなあ、シカマル。ま、これは個人的な話だしねえ。どうせだから、ガイが里外から戻って来たら、相談してみようか」
「その方がいいでしょう。どっちみち、風影からの手紙も渡して欲しいし」
「ふふ。我愛羅くんからまたもや手紙が来た、って知ったら、さぞや喜ぶだろうねえ。ガイの奴」



※本編では書けなかったけど、ガイからの暑苦しくも情熱的な? 手紙を受け取ったら、我愛羅はきっと表には出さないまでも、それなりに喜ぶんじゃないか? と思ったので。あと、誰しもが突っ込んだ、「風影、イチャパラ所持事件」に、何となく触れたくて。




■拝啓 火影 はたけカカシ様■


「にしても、ガイ。お前にしては気が利いてるよね。我愛羅くんに手紙でお礼を、だなんて。どうやら思い切り好感度アップ! じゃない」
「イヤイヤ。俺は単に真似ただけだ」
「真似た?」
「うむ。いつの時代になろうが、どんな歳になろうが、さぞや嬉しいんだろうな、と、傍から見ても分かるからだ」
「へ???」
「それなりに好意的な相手から、手紙を貰うと言うのは。・・・なあ? カカシ」
「・・・っ! ゲホゴホゲホ★」
「おや火影様。いかがなされましたか。顔が赤いですぞ?」
「ガイ、お前・・・結構言うようになったよね」



※本編小説執筆中は、本気で「カカシ秘伝」のことは忘れてたんですが。思い出したら、ついこう言うツッコミしたくなったんです。きっと季節ごとの書簡ぐらい、交換してるだろうし。



■知られざるもう一つの物語■


「風影様。私をわざわざ、お呼びと伺いましたが・・・」
「来たか、シジマ」
「・・・じゃ、俺たちはこれで帰るじゃん」
「ごゆっくり。しばらくここは、誰も通さないからな」
「余計なお世話だ、テマリ」


「・・・? 熱でもおありになるんですか? 風影さま。お顔が赤いですよ?」
「イヤ、何でもない。それよりもシジマ、お前への用件なんだが・・・これだ」
「は? 『風影殿へ』? この手紙は一体・・・随分豪快な筆跡ですね」
「スマン。そっちじゃない。お前宛てはこちらだ」


「これ・・・は・・・っ!」
「テマリの婚約者に、最近新たな部下が2名ばかり増えたと言う話だ。姉が木ノ葉に嫁ぐ際、親身になれる者をということで、そのうちのくノ一の方が、正式に配属先が決まった。医療忍者だしな。うってつけだろう」
「あ・・・・・」
「どうせだからこの際、きちんと所帯を持った方が良いという、火影からの提案でな。ささやかながら結婚式を挙げたらしい。
・・・お前を呼べなくてすまなかった、と俺にも手紙を寄越してきた」
「いえ・・・いえっ・・・! 幸せなら良いんです。生きていれば、また必ず会うことも叶いましょうから」
「そうだな・・・出来れば、平和で穏やかな場面で会えればいいな。シジマ」



※ちゃんちゃん☆ は密かに、我愛羅×シジマ派です。
 実際のところ我愛羅が、結婚してないことに関して大名の攻撃の材料になってる、との件を読んで、なるほどなあ、と納得したんです。なのに、あのラストで結局結婚しませんでした! では、微妙に問題解決になってないでしょ? だったら、シジマと結ばれた方が双方のため、のような気がしまして・・・。まあ、そんな安直には決められないんでしょうけどね。仄かでも良いから、そう言う雰囲気を漂わせたくなりました。
 当然、テマリとカンクロウ、ついでにシカマルも何となく、ウチの我愛羅がシジマに惹かれてるってちゃんと、気づいてたり。

 ちなみに作中で、我愛羅がうっかりシジマに渡したのは勿論、ガイからの手紙ですv






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