★近藤史恵。 『桜姫』

歌舞伎シリーズ?最新刊。
こういう特殊な舞台を扱ったものを読むたびに、自分の教養のなさを
嘆くのである。まあ歌舞伎に詳しく好きな人、というのはそう回りには
いないのではあるが。
最後まで先がわからず、えええっ!という展開。またやられた。
本はもう期限が切れて図書館に返却してしまったので、細かいところを
再読して確かめることはできないが、大筋の謎にからむもう一つの謎が
どうもあまりにも切なすぎて実感がわかない・・・・。
謎に関わる少年は、ムスコとひとつしか違わない。
オトナでも子どもでもない10歳。本当にそうなのだとしたら、
ワタシは目をこらし、耳を研ぎ澄ませて愛しいものを守らなければ
ならない・・・・。

過去と現在を結ぶあやふやな糸がほぐれたとき、もう1度そばにいたいと
思えた彼女の純粋な気持ちが、重苦しい結末の唯一の救いか。
2002年11月11日(月)
図書館の日がきてしまった。

どうも風邪の後遺症から立ち直れず、ぐずぐずと咳やらノド痛やらを
引きずっている。
今年の風邪は、ひくと長いよ、とも言われた。
ええっ。そんなあ・・・・
ただでさえ読書すすんでないのに。
というわけで、今回はなんと4冊も延長である。
あかんでこれは・・・・(汗)

というわけで、今週の本は以下の通り。
延長本は
「パワーオフ」「八月の交霊会」「同じ墓のムジナ」「翼はいつまでも」
の4冊。ううっ。
でも借りちゃうのよね〜
追加本は以下の通り。
「壷中の天国」←ハードはじめてみた、倉知本は二冊目
「ヴァイオリンを読む本」←読めるのか?
「キートン動物記」←いちばんに読み終わりそうな;^^)
「snow paradise 2001」←スキー場♪
2002年11月09日(土)
図書館。ひさびさ。

「読書の秋」は、最近とっても遠い。
かわりに「食欲の秋」が押し寄せてきている、まずい。
だが、明日は学区の運動会に初めて出るので、一応「スポーツの秋」
もやってる、ということにしておこう。
一応借りていた図書館本は、全然本が読めなくて丁重にお返し。
ああ、今回はたくさん欲張るのはやめよう。読めないのなら、
借りてもプレッシャーがかかるだけだ(本当は全然かからずほったらかし)。
ところが・・・・・
ずーっと待ち焦がれていた本を、発見した。
ほ、ほ、ほ。こんなところにいたのね。にやにやを止めるのに苦労。
なんだか元気が沸いてきたぞ。←ゲンキンなやつ

というわけで、欲張りなワタシの借りた本は以下の通り。
「桜姫」←これです、これです。ずーと借りられててなかったの。(近藤史恵)
「八月の降霊会」←こ、怖かったらどうしよう(若竹七海)
「パワー・オフ」←ひさびさ、井上夢人さん
「おなじ墓のムジナ」←初・霞流一さん
「翼はいつまでも」←初・川上健一さん
「MOOK・恐竜学がわかる」←;^^)
あと雑誌ニ冊
2002年10月26日(土)
★アンソロジー。 『紅迷宮』

「緋迷宮」「蒼迷宮」に続く女性作家のミステリ短編アンソロジー、
第3弾。
唯川恵、柴田よしき、五條瑛、光原百合、桐生典子、篠田節子、
森真沙子、小沢真理子、永井するみ、小池真理子の各氏。
ミステリと言い切っていいかどうかはわからないが、
謎あり、どんでん返しありと粒ぞろいだ。
女性心理のひだを細やかに、またしっとりと、あるいはちょっと
恐ろしげに描く作品が多い中、爽やかな風がすうっと通りぬけたのは
光原百合さんの作品。
どこか懐かしい、もう失ったものだけにちょっと気恥ずかしいところも
なきにしもあらず、だがしょうがない、ワタシが年をとったのだから。
実は、読もう読もうと思っていてまだ未読の「遠い約束」が
ツンドクの中に埋もれている。
はよ読も。
作中に出てくる登場人物たちの通う「阪神大学」という架空の大学、
どうしても某○イガースを連想してしまって・・・・(汗)。
ああっ六甲おろしが聞こえる〜〜〜(ウソ)。

2002年10月22日(火)
★平岩弓枝。 『鬼女の花摘み』

御宿かわせみシリーズももう27巻!
作中で登場人物は年を取ることになっているのだが、ココのところ
少しその速度が穏やかなような気がする。
いよいよ江戸の世の中が騒がしくなって来そうだからだろうな、
と勝手に想像したりもしている。

おるいさんたちはすっかり落ち着いてしまったので、
今ごろの見所は、船に乗る東吾さんの新しい世界と、
それから成長した子どもたちの活躍だ。
源太郎と麻太郎のコンビはお気に入り。よいぞ少年〜〜(笑)
花世がからむとまた一味違うし、この頃は千春も大きくなってきた。
しかし、この先麻太郎の出生の秘密は必ず書かれるだろうから、
いつその波乱が起きるのか、ちょっと心配な面も。

同時にうれしいのは、ウチの地区での朝の「奥様時代劇」の枠で
沢口靖子さんと村上弘明さんの「新・御宿かわせみ」が再放送になった
ことだ。毎日朝から江戸情緒にひたってシアワセである。ふふ。
2002年10月09日(水)
☆梨木香歩。 『西の魔女が死んだ』

このタイトルがすごくセンセーショナルなのに、
お話は淡々と進む。
魔女の修行、すなわち「自分のことを何でも自分で決める」
ということ。
言葉ではカンタンだが、なんて難しいことだろうと思う。
自分の意見。自分の思い。自分の足で歩くこと。
そんなことから大きく遠ざかっていたような、まいと同じあの頃。
大人も子どもも忙しくって、そんなのいちいち考えているヒマ
などないのだ・・・哀しいことに。
だがおばあちゃんは見守る。まいがひとりで考えられるように。
自分の足でちゃんと歩いて行けるように。

子どもの頃、死について、考えたことはあまりなかったかもしれない。
身内にそういうことが起こらなかったし、ペットも金魚のお墓を
作るぐらいだった。
だが・・・生を語れば、死を語らねばならない。
難しいと思う。
今だワタシ自身、魂のありかを探しつづけているのだから。

新刊の文庫らしく、帯がかかっている。
「最後の3ページ、涙があふれてとまりません!」
・・・・泣くヒマなかった(泣)。
それほどに、ラストまでさらりとしなやかに
この物語はワタシに触れたのだ。


2002年10月08日(火)
☆工藤直子。 『ねこはしる』

落ちこぼれらしい子猫のランと、魚の物語。
多くは語れないけれど、
心の中を、爽やかだけどちょっぴり酸っぱい風が
かけぬけていった。
HPに載せている自分が昔書いたへっぽこ童話に
ちょっと似たシチュエーションがあるけれど、
お話の進み方は全然違う。
これって永遠のテーマなのかな・・・・
違う生き物がココロを通わせるってどういうことなのか。

でもシアワセだったんだろうな。
2002年10月06日(日)
By ちゃいむ

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