★アンソロジー。(結城信孝編) 『蒼迷宮』

「女性作家ミステリー・アンソロジー」。
他に、「緋迷宮」もあるらしいので、そっちも読んでみたい。
なかなか豪華な執筆陣である。10名。
小池真理子、新津きよみ、若竹七海、乃南アサ、篠田真由美、
宮部みゆき・・・・知っている名前はこんなところか。
以前からのファンである篠田&宮部両氏の短編はすでに読了済み
ではあったが、色々な女性作家の短編を楽しむことが出来た。
中でも秀逸な怖さを見せてくれたのは、桐生典子さんの「緑の手」。
しかし、どうやらワタシは「緑の手」は持って居なさそうだ。
花は本当に好きなんだけど・・・・(苦笑)

若い若い頃は決して読むことの無かったアンソロジーや短編。
・・・・歳をとったのか?オトナになったのか?
いずれにせよ、楽しみが増えた。
2002年05月30日(木)
★森絵都。 『ゴールド・フィッシュ』

読みたいと思っていた、『リズム』の続編。
主人公は受験生。うーん、懐かしい時代だ。
3人のリズムの行方は、それぞれが今紡ぎ出そうとしている。
大きな夢はまだ見えないけれど、いつかきっとそこに
たどり着く日を夢見ることが出来たなら、それはすごく
シアワセなことだと思う。
自分には夢がなかった。
やりたいことって何?将来もなにも見えなかった。
高校受験は偏差値とかで実力を測って見合ったところを受け、
その先も決して自分の夢のために歩いてきたのではなかった。
「何をやりたいか」とか「何になりたいか」なんて、
全然見えてこなくて、そんな自分にあせっていたっけ。

今「あそこでああしてたら、どうだったかなー」なんて思うことも
あるけれど、今は今でいい。なーんにも人に自慢出来ることは
ないけれど、ワタシはワタシのリズムで。
もしかしたら、まだ何か見えてくるかも、だ。
2002年05月29日(水)
図書館へ行った。

先週はばたばたと忙しく、集中して本をあまり読んでいない
(ただのいいわけ)。
それで、二週間前に借りた図書館本を駆け込みで読破する時間が
全然なかった(これもただのいいわけ)。
でも・・・・やっぱり延長してもさらにまた借りちゃうんだよな、
これが。
だって次いつ返って来るかわからないじゃん?(やっぱりいいわけ)

というわけで、今回の延長本以外に借りた本は、以下のとおり。
「蒼迷宮」←女性作家アンソロジー♪
「ゴールド・フィッシュ」←「リズム」の続編♪
「古書店アゼリアの死体」←失敗した。シリーズ二作目だったか。うう。
「サンタクロースのせいにしよう」←タイトルが好き
「斃れし者に水を」←衝動借り
2002年05月28日(火)
★若竹七海。 『名探偵は密航中』

最近個人的に目をつけている作家さんのひとり、若竹七海さん。
でも本当はデビューとかはかなり前のことだ。
そのあまりに有名なデビュー作「ぼくのミステリな日常」には
まったくやられ通しで痛快だったので、図書館に行くたびにちょっとづつ
物色している。

「名探偵は密航中」というタイトルから、ひとりの名探偵を中心にした
話かと思ったら、そうではなかった。
たまたま海外旅行に旅立つ客船に乗り合わせた人々の、まさに
「てんやわんや」である。
若竹さんには、一人の視線だけで見ているとくるりと裏返されて
呆然とさせられることがままあるが、そういう意味でも油断がならない。

昔は、こうやってのんびりと船旅を楽しんでいたのだなあ。
今では船旅で海外といえば、豪華でお金の余っている人の道楽的意味合いの
方が強いのかもしれないのだが。
ワタシが昭和初期にそんな機会に恵まれていれば・・・・きっときっと
船酔いが嫌で、とっとと逃げ出してしまったに違いない。
もしもお嬢様だとしてもね。(笑)
2002年05月27日(月)
★門前典之。 『死の命題』

以前読んだ賞もの『建築屍材』は、第二作。この『死の命題』がデビュー作
で、探偵役は同じ蜘蛛手氏である。
『建築屍材』の方のストーリー、例のごとくほとんど忘れてしまって
いるので、新しい気持ちで臨んだ。←苦しい言い訳
どうやら、あの時からかなり年月が過ぎているらしい。
探偵役の蜘蛛手さんは、一級建築士だが、今回は難しい建築の話は
ほとんどなく、いわゆる「閉ざされた雪の山荘」ものである。

エピローグに意味があることを途中から考えていたが、まさか
あのようなトリックとは思いもしなかった。むむむむむ。
島田先生もビックリ?
つうか・・・・・すごく悪い夢を見てしまった、その日の晩。
生々しすぎるって。
そして犯人は誰なのか、というところ。ううーん・・・・
つじつまはあっている。頭が変になりそうだったけれども。

おまけ。やっぱし蜘蛛手って名前怖い。
それとは別に、名前は自分的にかなり気にするものなのだ。
本格ミステリと言われるものには、見開きに登場人物の名前と紹介を
ざっと説明してあるものが多いが、ごくごく個人的に、
「そんな人は日本に何人いるのか?」とか「芸名なのか?」とかいう
すごく変わった名前が連発されていると、本文中それを読めないので
それだけで棚に返してしまいたくなる肝の小さいヤツです。はい。
2002年05月26日(日)
★宮部みゆき。 『人質カノン』

久しぶりだ、宮部作品。
自称ミヤベファンなのにもかかわらず、あの「摸倣犯」が恐ろしくて
読めない。
気分が重たくなるのが嫌なのだ・・・ああ、ミステリファンの風上
にもおけぬ。「白夜行」や「盤上の敵」を読んだ時みたいな
あんな気持ちになりたくないのだ。
そんな中で、ふと読んでいなかった「人質カノン」を見つけた。

街の中で起きる、小さな事件。ささいな出来事。
でも、それぞれの中に宇宙があるのは、いつもの宮部作品だ。
いつもより・・・心持ち重いテーマが多いかもしれない。
そんな中で、明日へ向けて開いていく感じのストーリー、「生者の
特権」が好きだ。「生きてて、これからも生きていく」のは
当たり前のことだけど、それを自分の手でつかめたと実感するのは
そうそう出来る体験ではない。
だけど・・・・大切なこと、なのだ。

うーむ・・・・いつも何かを残してくれる宮部さん。
やっぱし読むべきか、「摸倣犯」。
2002年05月25日(土)
月刊ガラかめ。

「月刊ガラスの仮面」も、ついに佳境にはいりつつある。
物語はほとんど終盤、紅天女の稽古シーン。前回の「火・風の
エチュード」に続く「水・土のエチュード」に、真澄様とマヤの
絡みが・・・・
もちろん単行本は全部持っているのだが、一気読みの醍醐味を
存分に味わえるこの月刊誌。他のマンガ家さんたちの「ガラかめ」に
まつわるエピソードなども読んでいて面白いが、何よりも
「やってくれる」と思わせるのが、毎回閉じこみの最初についている
おまけ。
思い出すだろう、昔少女マンガ雑誌や子どもの雑誌を買うと、ページの
見開きに主人公たちのシールやらしおりやらがついているのを。
あれである!
月影先生が「マヤ!恐ろしい子」と言ってるやつとか、真澄様の
大都芸能の名刺とか・・・・・もう笑わせてくれるぜ!
だからやめられない。

でも、最後の来月号(つまり連載に追いついてしまう;;;;^^)には
巻末に毎回載せられている、ホラーマンガがあの名作「白い影法師」
なのだ・・・・。ワタシはあれがトラウマになっていて、今でも
あの机から出てくる恐ろしいシーンが焼きついているのだ。
本当は買いたくないんだよう・・・どうすりゃいいの!(泣)
2002年05月22日(水)
By ちゃいむ

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