2003年05月31日(土) |
me and my boy |
週末の都営三田線は空いている。
シートに座って向かいの窓に映る僕は僕のよく知っている僕だけど、隣に映っているのはこいつ。
僕がこいつぐらいの頃はこいつみたいだったっけ?全然こいつみたいじゃなかったっけ?
僕がこいつぐらいの頃考えていたこと、忘れてしまったこと、今でも忘れられないこと。
僕がこいつぐらいの頃考えていたことを、こいつも今考えているのだろうか。
いま僕とこいつが週末のたびにふたりで都営三田線に乗っていること、こいつはずっと覚えているだろうか、それとも忘れてしまうだろうか。
真夜中、物音ひとつしない家の台所で米を研いでいて、小学生の頃 味噌汁を水からつくるとは思っていなかったことを、思い出した。
味噌汁は「味噌汁」という液体でできていると思っていたんだな。
「義なる者のうえにも 不義なる者のうえにも」 静かに夜は来る 皆のうえに来る
聖書の言葉を引用しましたよ、お母さん、貴女は今でもそれが嬉しい のでしょうか。それとも今いるところは信じていたところとは違いま したか。
窓の外で微かになにかが鳴った。米を研ぐ音が妙に響く。
この音が彼を(彼女を)起こしていませんように。
写真集「京王電鉄物語」を買う。
頑張っている息子への土産だ。帰宅すると「うれしい!」 「ありがとう!」
この声を聞くためなら僕は..。
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