後輩達と飲みます。 白木屋とか和民とか小奇麗な店じゃなく、色あせた畳の狭苦しい座敷で。 でも楽しく、賑々しく。 はい。
で、こんな会話。 「何かさ、できる楽器ってある?」 「リコーダー!」 「ああ、ピアノ少し習ってましたわ」 「あたしも」 「俺、シンバルめっちゃ上手い」 「おいおい…」 「じゃトライアングル」 「だからあ……あ、そういえば伊藤のやつ尺八吹けるんだって」 「まじで?」 「しぶ〜い」 「なんで尺八なんすか」 「音楽学科の授業でやったらしいよ」 「へーえ」 「それって、ちゃんとザルもかぶるんですか?」
こういう発言を素で言ってのけるアホが、稲葉はたまらなく好きなのです。
母校である日本大学の卒業式がありました。 芸術学部の江古田キャンパスでの「卒業生を送る会」に行ってきました。 今年は稲葉の2コ下の後輩たちが卒業します。
慣れ親しんだ江古田キャンパスですが、現在は建て替え工事の真っ只中。 工事用のフェンスが立ち並び、すっかり様変わりした光景はえも言われぬ寂しさを思わせます。 授業を受け、放課後には芝居の稽古に打ち込んだ「教室棟」はど真ん中をクレーンによってくりぬかれ、瓦礫の上に無残な姿をさらしていました。 せつない。 せつない。
しかしながら、大講堂の中は華やかに晴れ着が咲き乱れていました。 ただでさえ可愛い後輩が、鮮やかな袴やスーツに身を包んでいるからその眩しいこと眩しいこと。
たくさんカメラを預かって、たくさん写真を撮りました。 ファインダー越しに最高の笑顔をたくさん見せてもらいました。 めでたい。 めでたい。
去年は小雨がぱらついてました。 今年は少し寒さがぶり返したけど、雨の降らなかったは重畳でした。 空は青かった。 これで良い。 これで良い。
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今年の卒業生たちとは2年間、一緒に学生生活を楽しませてもらいました。 稲葉はサークルやイベントで指揮を取る立場にあり、彼らと共に遊びながらいろんなものを作ってきました。 彼らにはとても感謝しています。
稲葉が卒業してからも、たまに彼らと遊んだりで大学や江古田に足を運ぶ機会がありました。 その彼らもとうとう卒業したわけです。 大げさな言い方をすれば、稲葉にとっては「第二の卒業」になりました。
会う頻度は落ちるでしょうが、それでも縁を絶やすはもったいなさすぎる連中です。
ご卒業おめでとうございます。 晴れて社会人になられる方、もひとつおめでとうございます。
めでたい。 めでたい。
知人の紹介で単発のバイトをしてきました。 オペラの受付です。 千駄ヶ谷の500人収容できるホールで働いてきました。
稲葉を含めて5人でホールの管理・お客さんの案内などをします。 でも5人とも何も今回のことに関しての情報が無い。 初めてホールに入ってからわずか30分後にはもうお客さんがいらっしゃいました。 まだ開場1時間前なのに(「開演」までは2時間もある)お客さんがロビーに溢れ始めてる。 ホールのルールも把握できないうちに仕事が始まってしまいました。
一応、正規スタッフの人が1人いて指示をくれるんですけど、彼女は他で忙しいんでしょう、ホールにはほとんどいられない。 ようするに「臨機応変」がとことん求められる仕事でした。
それでも稲葉は劇場で働いているし、他の4人も役者やってる人たちだから、劇場でのお客さんの扱い方の基本は分かっています。 「分かっている」ってのは強いですね、ほんと。
情報は無くても経験はそれを充分にカバーしうる。
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6時間拘束で1万円♪ 手探りばかりで非常に頭を使いましたけど、楽しかったな。
で、翌日はまたいつもの劇場。 ホームグラウンドってのは実に働きやすいってのを実感しました。 いやいや、ほんとに。
この劇場で来月から稲葉の大学の後輩が働くことになりました。 彼女の働きやすい空間を作らなきゃなあ、と少し肩に力が入ります。
2005年03月14日(月) |
「大アリクイ」を考える |
「大アリクイ」って表記を見かけました。 「大アリクイ」 アリクイのデカイやつ。
ドラクエにも同じ名前のモンスターがいましたね。 一角ウサギやフロッガーなんかと一緒に出てくる。
しかしね「大アリクイ」。 本当に大きいアリクイで良いんでしょうか。
「大・アリクイ」なら良いんですけどね。 「大アリ・クイ」の可能性は無いですか?
普通の大きさのアリクイなんだけど、大きいアリしか食わないやつ。 「ぺろぺろ」じゃなくて「むしゃむしゃ」なやつ。 カツオの一本釣りに挑む漁師のような心意気を持ったやつ。 ちがうかなあ。
また「大(アリ)クイ」の可能性は無いですか?
普通の大きさのアリクイで、普通の大きさのアリを食べるんだけど、食べる量がハンパじゃないやつ。 「ぺろぺろ」じゃなくて「がばがば」なやつ。 テレビ東京の大食い選手権に生活を賭けているチャンピオンのような心意気を持ったやつ。 ちがうかなあ。
どこかでふと見かけた「大アリクイ」って表記だけで、1時間もくだらないこと考えてしまいました。 「大サンショウウオ」なら、こんなこと考えなかった。
時間なんて、意外と簡単につぶれちゃいますね。
「マイケル裁判の裏で暗躍する者達」という特集がありました。
裏で暗躍…… 当たり前だなあと思いました。 「マイケル裁判で暗躍する者達」で良いなあと思いました。
それだけ。
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さて1週間で3本のお芝居を観ています。 こんな時にチケット代を割り引いてくれるお友達ってのは本当にありがたい。
稲葉は1人で劇場に行く場合、基本的に後ろのほうの端の方の席に座ります。 小さい劇場なら壁にピッタリくっ付くような席を取ります。 前の方はイヤ。 中央もイヤ。 なんか落ち着かないのです。
役者さんと目が合っちゃうかもしれない。 恥ずかしいし、役者さんに申し訳ないとも思う。 自分が役者やってるときはお客さんと目が合っても平気なのにね。
後ろからの、つまり他のお客さんの視線も気になります。 もちろん彼らは稲葉を見ているわけではないんですが。 ただ、視線が稲葉の横や上を通り過ぎていく感覚がチクチクするのです。 自分が役者やってるときはお客さんの視線なんてむしろ快感なのにね。
あと、たまに「客いじり」をする劇団もありますね。 前方や通路側だとターゲットにされる確率が高まるわけです。 これがまたイヤ。 自分が役者やってるときはお客さんを平気でいじったりするのにね。
誰かと一緒に観に行った場合はいくらか平気。 でも1人で行く場合はやっぱり後ろの端っこが良い。
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新宿の3百人くらい収容できる劇場に行きました。 全席指定でした。 演出と制作が稲葉の知り合いです。 気を利かせてくれたんでしょうね。 なんと最前列。
とても恥ずかしかった。 できることならコートのフードをかぶりたかったです。 もちろん役者さんを近くで拝めるのはありがたいのですが。 最後は紙吹雪が降ってきて、稲葉もだいぶかぶりました。
さらに銃を撃つ場面が沢山ありました。 稲葉はあの「パァンッ!」っていう炸裂音が苦手なのです。 本物に近い音をスピーカーから出すにしても、爆竹程度の音が銃から出るにしても、どうしてもビクッとしちゃう。 不意打ちにしても、予定調和の上での発砲にしてもビクッとしちゃう。
だから3百人の最前列で、いつにも増して縮こまってる稲葉。 お芝居そのものはとても面白かったのです。 もう少し後ろのほうで、気持ちを楽にして観たかった。
でもね、最前列を用意してくれた。 そのこと自体はとても嬉しいしありがたいのです。
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【関連記事リンク】 2003年10月17日『お客として劇場に行くと…』
風邪をひいたがため、布団の中にいる時間が長いのです。 だらだらとテレビを見るのです。
したら『こたえてちょーだい』の再現ドラマに知り合いが出ていてびっくらこきました。 大学の同級生でした。 懐かしいなあ。 元気そうだなあ。
今後もちょくちょく出るのかなあ。 チェックしてみようかなあ。
なんて思ってたら、今日もまた、今度は別の知人が出てました。 うわあお。 いやあ、なんかワクワクしますね。
でもねテーマがね。 1人目が「私の出会った最悪なサイテー男」 2人目は「桃の節句のエロオヤジ」 でした。
「最悪なサイテー男」ってすごい日本語だよなあ。
まあ、主婦層をメインターゲットにしてる番組ですから、男の扱いなんてそんな良くないわけですけどね。 にしても……。 うーーむ。
朝の再現ドラマが最近あなどれません。
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