古畑亜紀の日記
日々の雑記帳です。思い付いた時に
気分にまかせて書きます。

2002年11月30日(土) 男なんだから....

今日は、ハーセスをきくはずの日だったので、
きけなくなったとわかった私は、やっぱり朝から
なんとなく悔しい気持ちでいっぱいだった。

その悔しさをばねに、清く正しく美しく、修行を
するはずの日だったんだけど、ちょっとさらっては
いらいらし、結局いてもたってもいられずに、ハー
セス予算枠をつかって買い物をしてしまう。しかも、
無目的なので、今日の買い物が本当に、つかえる物
なのかどうかは考えたくもない。もうやってしまった
からしかたないぞ。考えるな...といってもけっこう
な金額だ。そんなわけで、今日のショッピングは
非常に攻撃的な、冒険的なセレクトになった(かた
かなつかってごまかしてるけど要するに、実用的
ではなさそうだいうことだ)。
「ひょっとして、お店のおにいさんがたのかっこよ
さにのせられたいきおいで『特にいらないもの』を
買ってしまったのでは?」
という、直視したくない事実がわたしをおそう。
しかし、その反面
「いや、たまには憧れをテに入れることも必要だ」
とか考え直してみたり...。考えても無駄だっつの。

歩き疲れたので喫茶店によってひとりお茶してみた。
そして、なんとなく雑誌をよむ。いつもなら、映画
とかファッション誌をよむけれどそこにはもう
「週間ポスト」とかしかのこってなかった。だったら
無理してよまなくていいのに読んでいくと、
「買い物の下手な女は男とつきあうのが下手。飢餓
感をあおり、あせらせると簡単。」
というコラムが...。泣きたくなる。簡単だよどうせ。
ていうかハーセスきけなかったんだからゆるしてよ〜。
しかしくやしいのでよんでやったら、続きはこうだっ
た。
「しかし、自分でうまいとおもっている女もねらい目
で、プライドをくすぐれば簡単におちる」と。
どうすりゃいいんだよ〜。うるさいんだよっ。

なんてだめな私なんだ...。でも、だめ
に過ごすってたのしい気もするな〜(もっとだめじゃ
ん)。

しかもそれだけでは飽き足らず、飲みにでかけてしまう。
お金をつかいはたしたのだから、さっさと家に
かえればいいものを...。
しかしそこで、意外にもジャズ談義がはじまった。
トランペットなら誰が好きかという話しで、
(偶然にもそこにはトロンボーン吹きがいたのである。)
偶然にも「りーモーガン派」だということで、
精算もおわってバスにあわせて帰るはずだったのが
しばらくしゃべりこむことに...。酔いもさめました。
なぜリーモーガンかということで白熱しました。
その理由もまったく同じだったのですが、
「男なんだから」リーモーガンじゃなきゃだめって
いう、はたからきいてるとただの酔っぱらい会話
なんだけどそうだったんです。

まず、リーモーガンは..
「かっこいい(スタイリッシュなファッションも)」
ジャケットをみればわかるけど、リーモーガンは
ルックスも相当よく、スーツのパンツを短かめに
はいて(足が長いから)いていつもかっこいいのだ。
トランペットはかっこよくなきゃやだっていう、
単純な理想をそのまんま体現してくれてるっていうの
かな〜。
「奥さんにピストルで打たれて殺された」
というエピソードも、自分がそんな男性になって
みたいという、うまく説明できませんが、自分には
なれませんが彼はそういう死に方をしたっていうのも
いかにもって感じでそそられる。半端じゃなくて
いいじゃ〜ないですか。
「音が理屈をこえている。」などはいいだすときりが
ない。
そして、「もじもじしてないではっきりとストレートに
やらしい(半端に隠すなら全部だした方が男らしいと
いう意味です。)」「うまい」「クリア」「熱い」などと
絶賛の嵐。デビュー盤からそのあとのアルバムの曲まで
あれこれ語る。

しかし、ジャズ談義とよぶにはあまりにもメジャー
なプレイヤーのファンであることがたまにはずかしい
こともあるってのも一致しました。なにかこう、
『通』な感じの会話ではないよねえ〜と。しかし
意外とこういう会話をする機会はないものだ。
でも「だって好きなんだモン。」で結局話は
まとまった...。そして、マフラーまでまいて帰ろうと
してたのに調子にのってはなしこんでいる私に
女の子(超かわいい)が映画の券をくれたのでなお
さら絶好調。衝動買いと、雑誌の変なコラムで不機嫌に
なっていた私は、単純なのでもう立ち直っていた。

そして、帰り道。
遅くなったので、「変なひとにおそわれないように
しよう」と人込みのなかを歩いてきたのですが、
なんだか、いろんな人がわたしのことを気にしている
ような気がしたので、自分のことを気にしてみると
気がつかないうちにリーモーガンセレクションを
片っ端から『ハミング』(しかも妙な自作のアドリブ
がどんどん浮かんでいたのでめちゃくちゃ調子に
のっていたと思われる)しながら歩いていたんですね。
恥ずかしいことこのうえなし。
自分がまさに「変なひと」だったわけだ。
おそるべしリーモーガン(別の意味で自分も十分
怖いやつだったけど...)!!

家についてからもいきおいがとまらないので吹き
まくってみた。

たぶん、明日の調子は...
悪いでしょう。でも、つかれたから寝ちゃう。
どうにかなるさ。おやすみなさい。




2002年11月29日(金) さよならミスター

ああ...なんてつめが甘いんでしょう。
ハーセスのチケットはうりきれていて、もう入手不可能
とのことでした..。まさかそんなに絶対だめとは思って
いなかった。これが最後のチャンスかもしれなか
ったのに...ぎゃー。さけんでももう遅い...
さよなら、ハーセス。

はあ。このために必死であけておいた日だったのにつらい。

でもこれはきっと、「ぼんやりきいてないでお家で練習して
なさいね」っていう神様のおつげにちがいない...とか無理
矢理いいきかせてみるものの、こういうことですべての
ツキを失ったように落ち込んでしまいます。ラッパの神様
に見放されているのでは..。とか思った。

で、でも本当に必要な人とはかならず出会うものだし、
本当にであった人との別れはこないものだ。
きくこともできないってのは縁がないのだ。
さるものはおわず、くるものはこばまず!!
とかつよがってみるものの、おっかられるものだったら
おっかけたいという気分でいっぱいだー。だれか
ハーセスの券私にくださーい。高くてもいいから。
後ろの席でもいいから。いや、ほんとは前の席が
いいけど贅沢いいませんから。
はーため息がでてくるわまったくもう。なんできけないんだ
よー。
縁がないとはこのことですかね。最後の来日といわれている
アドルフハーセス。たぶんシカゴにききにいく機会は
私にはないでしょう...。縁がないらしい...。念じ方が
甘かったんだきっと。
いや、ここまできても強引に「いつかきっと聞ける日がくる」
と信じるべきなのか。わかりません。ていうかさすがにそれ
は強引すぎる思い込みのようなキもします。

師匠も券をさがしてくれたんですが、入手困難とのことで、
「亜紀。こんな時はネルーダ(来月やる曲)さらってねるん
だな。」とかいう洒落をいわれて話しはおわった。
それがしゃれだということに気付くパワーは私には
残されていませんでしたので、「はあ。」というと、
「ばかやローわらうところだべや。おもしれーべや。」
としかられた寒い寒い夜である。寒い...眠れない
ほど寒くせつない、孤独な冬の長い夜であります。




2002年11月28日(木) アドルフハーセス

あさって、アドルフハーセスをききにいくことに
しました。
わくわくする...。はやくききたい。
12月23日の曲もきまったし。



2002年11月26日(火) 応援する会

第3回をむかえた、応援する会のコンサートは無事に盛況
にて終了いたしました。

みなさん、本当にありがとうございます。
さまざまな面でご協力くださった藻岩シャローム教会の
みなさんにも感謝申し上げます。まるでスターのように
大切にしていただいたこと忘れません。

ヴェルディのアイーダ、ユーボーのソナタ、そして
応援する会用の特別プログラム「昭和歌謡」を
用意しました。「オリビアをききながら」、「あなたに
会いたくて」「川の流れのように」です。
よろこんでいただけたかと思います。

客席から「よっ」とかいうかけ声もかかり、まるで
クラシックなのによび笛がかかるモーリスアンドレ様
の様でした...というよりは「歌謡ショー」のよう
でした。ははは。ま、こういうのもいいでしょうたまには。

ただ、ピアノピッチが低いというか、調律していたのに
温度差にやられてけっこう乱れていたのは多少つらい
ものがあった。けど、ま、いっか。

その後の親睦会もみなさまからあたたかいお心使いを
いただき、ほんとにうれしかったです。


でも家に帰ってきたら、「返信まつ」たぐいの
ファックスやEメール、留守番電話などでメモリーが
「パンク」していた。そこまでたまるか普通。
全部、自分がわるいんです...。
わかってます。でも、滝之上から帰ってきてから全力で
お答えしているのですが、それでもマにあってない
みたい。しかも自分が悪いので泣くに泣けない。今日は
楽しみにしていた押尾学のドラマも、菅野実穂のも
みれず、必死にあれこれつくっては9ジもすぎてるってのに
あちこちにファックスして、全部に遅くなってごめんな
さいともちろん書きました。ていうか、ファックスで
あやまるのって一方的でずるいよね。やっぱり直接
おはなしするのが礼儀かと...でも、最近ビジネスタイム
といえる時間は忙しすぎてゆっくり電話もできないの、
ほんとなんだってばー!!ああ、しかしこれも言い訳だ。
わーん。ほんとに悪いと思っているんですけど...。あや
まって時間がもどってくるわけじゃないのよね。申し訳ない。
でもおとといプリンターがなおったので少し楽に
なった。
たのまれているアレンジもはやくしないと間に合わん。
がんばろっと。



2002年11月25日(月) 携帯電話

私は携帯電話を目ざましがわりにつかっているので、
夜中でも朝はやくても、「寝坊して遅刻したか」と思って
電話にはねぼけたまま出てしまいます。
しかし、ねぼけている自分は、「大人の配慮」というもの
ができないので無神経なことを平気でいったりします。
人の話をきくことができずしゃべっちゃうっていうんでしょうか...
まとまってもいないことを。朝一番のわたしほど自分勝手な
わたしはいません(笑)。

しかし、たいてい目覚めときというのは多少まとまらなくて
も仕方がないのでは...(自分をフォローしてる)

こんな時。
梅宮アンナの「バスロマン」の宣伝のように、
海辺で白いタキシードに身をつつんだ妖精のような人たち
にバラの花びらを振りまかれながら、そして、押尾学に
「ビューネ」してもらって「いらいらするなよ」とかい
われつつやさしーく顔をふいてもらえたらたぶん、
気分いいだろうなー。このさい、押尾くんが沖菜恵と
問題をおこしたことは忘れてあげてもいいです(笑)
疲れている時ほど幻想をもとめるってやつかなー。
別に男じゃなくてもいいんだな。鈴木京香とか、片平
なぎさとかみたいな、なんかこう、きれいでやさしそうな
繊細な大人の女性に「無理しなくていいのよ。」とかいって
ほほえんでもらうとかでもいいんですけど。
んー、でも、酒井若菜みたいな「ぷりっ」とした女のコ
に「亜紀さん素敵ですねっ」とかいってきゅっとにこにこ
してもらったらがぜんはりきるかな〜。こうして
おやじになっていくのだろうか...。落語を話した時点で
なんかおやじくさいとは思ってたけどとうとう。

ど、どれもかないそうにない...私の夢は...。

明日は後援会のイヴェントがあるので、絶対いい状態
じゃないと応援してくださってるみなさんに申し訳
ない...と思いつつやはりいらだちをかくせない今日
の私だ。人に腹をたてたり、にくんだりしてると
絶対いい演奏はできないものだと思うから。

しあげ期日のせまってる曲もあせりすぎてて変な
さらい方をしてしまい逆効果だったり...自分の音を
ちゃんときけなくなるからだ。
頭でわかっていても、なかなか自分をコントロール
するのってむずかしい。

でも、友だちの美容師さんが雑誌にのっていて、
そのヘアスタイルとってもかっこよかったのは
すごく励みになったな。みんながんばってるんだから
私もがんばらないと。今日は忙しすぎたのと
めざめにケンカ腰になったのでいらいらしたまま
終わってしまったけど、どうか明日はさわやかに
すごせますように。







2002年11月24日(日) 今朝みた夢、しきちゃん

 夢の話しって、みた本人は話してて夢中になってても
きいてる方は「だからなに?」て事が多いように思われ
ます(笑)。

 でも今朝のゆめはすごくリアルで、今日一日おきた
たくさんのことよりも、自分にとってはそれがトピック
スなので日記に書くことにしました。
 
 たぶん東京の近代美術館に、私は「ひさしぶりだなあ」
と思ってふらっとはいると、そこでは映像の個人作品展
が開かれていました。画面がみっつならんだ薄いパネルが
いくつかたっていて、みっつの画面は同じ映像なんだけど
少しづつ時間差があります。左側が一番最初にうごきだす
のです。
 なんだかたくさんあったけど、自分がよく覚えているの
は、薄いベージュとグレーの中間色のような、やわらかい
液体のなかに、また、もっと薄い白っぽい灰色の、碁盤の
目みたいなのがゆらゆら浮かんでいる物。画面ぎりぎりま
で近付いたり離れたりするんだけど、そこまではまあ「普
通な最近風モダンアートってやつかなー」と思ってた。音
はついてないから会場はとても静か。

 そこからがびっくりしたんだけど、その碁盤の目のよう
な隙間から、何色か忘れちゃったけど、またすごくやわら
かい水飴みたいなものが後ろから前にはみだしてくる。
ひとつの、かたまりだった固い液体が、そのマスによって
たくさんにわかれて、やわらかくなってねりだされて
お湯のなかでゆれているような感じ。
 その様子が、隣のパネルの画像に伝染していくみたいに
みえて、それが、映像そのものはそれほど派手じゃない
んだけど、十分にインパクトがあるのです。

 私はそれをみて、無機質から生命体がはみだしてくる
様子だと勝手に思ったんです。
 薄明るい世界の中で、真四角の枠がたくさんならんだ
すきまから、ぎゅーとゆっくり押し出されてくる。
 そのぎゅーって感じが、まるで自分の閉じ込められた
固い心の様にもみえて、少しせつない。でも、
 地球に、はじめて、生命が誕生したとき、それを見届
けた命ってないんだよね。命の先輩がいない世界に、
ぎゅーっとおしだされてくる、さみしい命みたいなものに
みえた。
 お父さんもお母さんも、敵も味方もいない世界。そこ
に、ただのきまじめな真四角から液体がこぼれてくる。
 周りは薄明るいだけで何もなくて、不安も希望も何も
ないかんじ。たぶんその液体には感情がないんだと思う。
そのかわりも生きるって欲もないから、なんだか見ていて
どうしていいかわからなくなった。その液体は映像の
なかのことだから自分がうけとめることもできず、
「このこぼれだした液体はどこにいくんだろう?」
と私はぼんやりみているのです。

 その作品には、作品ごとにタイトルと、作者からの
抽象的なメッセージが書かれいました。
 そのメッセージもまた意外で、
「なぜ人は、もとめると応えてもらえないんだろう?
 僕はいつもこたえてもらえない。
 僕がたずねると人はいつもだまってしまう。
 そして僕も人にたずねられると沈黙する。」
とかいう、ちょっと、誰にあてるわけでもない独り言の
ようなメッセージだった。

 それをよんでもう一回映像をみようとするところで
目がさめてしまい、朝からの仕事に間にあうぎりぎり
まで眠っていたことに気がつくのです。
 
 ツアーや同期会など、たて続けに人にもみくちゃに
されているような感じだった私にとっては、そういう
静かで、無感情で、ゆっくりとした映像の世界が逆に
ほっとさせられたんです。なんかすごく不思議な夢
だった。
 
 今日の仕事が終わったあと、昨日の同期会で再会
したしきちゃんと長電話をする。
 しきちゃんは相変わらずエレガントでした。
でも話すとかなりおもしろいのもかわってない...。
 共通の話題があったので、あきることもなく
話し込んでしまいました。
そこでしきちゃんが、「自分のプライドで相手を傷
つけてはいけない」というようなことを話していて
感動した。それで、「好きって感動したときにうまれる
んだよね。でも、感動しても、そういう風には自分は
なれないなって思うとまたおじけつくんだよ。」とか
いってたのもしきちゃんらしくてまた感動。しきちゃ
ん風にいうと、私はしきちゃんが好きということにな
るんでしょうか...。でも、しきちゃんみたいには、
なれないなーって思ってるわたしはおじけついてるって
こと??

 日記をよんでくれているみなさん。「だからなに?」
って思われても、私にはいつも理由がわからないので
す。本能だけでいきている単細胞に近いような気が
しています。本能というほうどでもなく、「気分」
だけで生きているような...。というよりは、風に
ふかれては方向がかわってしまうような...。
 なにかもっとはっきりとした人生の指針のようなもの
はないのかっ。
 思い付いては忘れ、ひらめいては忘れして、毎朝
起きるとゼロにもどっているような感じ。もっと、確実
な何かがほしいものだけど、実際やっていることは
むしろ「つねに不確実」な方を選択してル気もする。

きっと先のみえない状態が案外好きなんだな。
ちょっとでもきゅうくつだとすぐに遊びたくなる。
でも、実際はしばらく遊ぶひまはない!!
毎月末になると「来月こそ遊ぶ」と思っているけど
実際なかなかそうもいかない。
でも忙しいときの方が自分のやりたいこととかしたい
ことははっきりしてくるのかもしれない。ひまだと
妙になやんでるだけでろくなこと考えないからいいのか
もしれない。

で、でも...悩む時間もないのってやっぱり忙しすぎ??
楽器でいうと毎日新曲でわわーっと必死にさらって
るような感じ?(ていうかまさにそのとおりだ)。
もっと、デリケートな自分の感情をいたわったりとか
してみたい!ゆるゆるっとね。



 
 



2002年11月23日(土) 同期会

さて、帰宅後まもなく、寝て起きたかとおもってから
すぐといっていいほど私は同期会にいきました。
北陵高校の16期生の会だったんだけど...
それがかなり出席率がたかく、3次会までほとんど
人数がへりませんでした。
相変わらずみなさんとても個性的で、パワフルでし
た。圧倒される。

名札をみないとわからないような人がたくさんいま
したが、みんなそれを楽しんでいたと思います。
なんといっても卒業後はじめての会だったから、
逆にみんながひさしぶりでもりあがったのかな。

高校時代野生児そのものだった私は、たくさんの人に
「かわったーー!!」とおどろかれました。
そして思い出すと赤面もののことを顔を見る度に
ばくろされて、やっぱり私の「純情」がわらいものに
...。やめてくれえ。かんべんしてほしいと思った。
というかなぜか私は当時からわらいのネタにされて
いるふしはあったんだけど.10年たってもまだ
笑われるんですね。私はだまっていたのにみんなが
ああだった、こうだったといって笑っているので
「ごめんなさい。若かったからです。」といいつづけ
てました。

当時から、学内カップルが多いことで有名でしたが
実際その後に結婚している人もたくさんいて、夫婦
で出席している人もいました。
クラスの担任の先生もきてくださってうれしかった。
4次会はラーメンでしたが、別行動のはずだったのが
結局合流してまたふえてしまった。
たぶんこのあと同期会は、30年くらいないだろうと
思いますが(とみんな言ってた)、バトミントン会
はあるらしいので参加しようと思います。
ひさしぶりにあって、なんかすっごくおかしかった。



2002年11月22日(金) シャツ忘れと落語デビューの思いで

帰宅しました。

録音リハーサル、小樽潮陵記念館、滝上での
コンサートとスケジュールとしては強行突破にちかいもの
がありましたが、都響のみなさんと、各会場のかたがたの
ご尽力、お客さまのおかげで成功におわりました。
経費の面でも、主催の方は随分と工面してくださったし、
今回の私の企画に多大なるご後援をくださったSOFT工房T
さんには、なんとお礼をもうしあげたらよいかわかりません。
とにかく自分ひとりでは絶対できなかったことは確かです。

 まず録音。空港から琴似に直接はいってもらい
いきなり録音だったのですが、最初「20分か30分ぐらい
のがとれればいい」とか「楽にやろう」とか言ってたのに
(笑)、とりはじめるとやっぱり、「がっつり全プログラム」
みなさんフキきってくださいました。すごい。普通前の
日にあんなに吹かないんじゃないかと思うけど...それは
私の「下手なやつ発想」なんでしょうか。
 リハーサルをかねた録音が翌日にひかえたコンサートでの
アンサンブルの密度をたかめたと思います。
 DATを入手する計算があますぎてもってこれなかったので
小西さんに買ってきてもらったり、
(なんてことだ。いなかったらどうなってたんだ。)
スタッフの方にもいろいろ無理をいって助けてもらいながら
の録音でした。
 福田さんには、生徒のレッスンもリハーサルあとにお願いし
ましたが、自分にとっても学ぶところの大きいクリニックで
した。その後、小田桐邸にておかあさまのラーメンをいただ
きました。これで私もやっと一人前って感じ?噂通りの本当
においしいラーメンでした。

小樽にいくのも、JRはやめて、小田桐さんがかりてきて
くれたレンタカーにのって運転までたのみました。
小田桐さんは山中牧場のソフトクリームが食べたかった
らしく、メンバーもそれをすごく楽しみにしてらしたので
すが、なぜか「テナント募集」の看板が。山中牧場のお店は
どちらにいってしまわれたのでしょう。
そのご、「じゃあ石原プロの、西部警察ソフトクリームに
しよう」といってマイカル小樽にいきましたがそちらも
行方不明になっていました。結局「館(小樽本店のケーキ屋
さん)にはいって、無事にソフトクリームは食べることが
できましたが...。
コンサートはみなさんのヴィルトーゾものも華やかにきまり、
福田さんのソロの時には客席から歓声があがりました。
しかし、この日も私は自分の衣装を忘れるというすごいこと
をしてしまい、チューバの佐藤潔さんの紳士物2Lサイズの
シャツをおかりしての出演となりました。でもこのシャツは
「似合う」「素敵」と好評で、私はためしに「ください。」
と潔さんにいってみたら
「ほんっとにしんじられない。めちゃくちゃ図々しい。」
といわれました。怒っていた、といってもよいでしょう。
私のこの一件のせいで、潔さんはふつか連続同じ衣装で出演
されるはめになります。ごめんなさい。
帰り際に「明日はシャツ忘れるな。」といわれて、ハイ
とこたえましたが今度は楽屋に靴をわすれてきました。
どうして私はひとつやるとひとつ忘れるんだろう...。
ていうか、一日のうちにふたつわすれるってどういうこと?
客席には師匠とおくさまもおみえになり、「よかったよ。」と
いわれてすごくうれしかったです。うちあげにはトロンボーン
期待の新人、というよりは私にとってはほぼ『トロンボーン
の恋人』ともいえる北山さんがきてくれました。(うれしく
てむかいに座ってけどあんまりはなせなかった。なんで
好きな人とはうまくはなせないんだろう。)で、でも、
北山さんは「古畑さんのファンなんです」といった!!!
フ、ファン...なんていい響きなんだろう...単純で疑わない
気性のわたしはその時また、「北山さんと結婚しよう」と思
った(またそれか。)
夢じゃないんですから。ほ、ほんとーなのそれって...生きて
てよかった...。がんばってよかった...。もう、小田桐
さんと話してるからって焼きもちやくのやーめた。
そんなこといったらもっと好きになっちゃうんだからっ。

そして、翌日は高速都市間バスにのって滝上町にむかい
ましたが、これが、「多少おくれることがあります。」
とは注意書きされていたけど、2時間もおくれました。
そういうのってすごくこまる。
そこでみなさんつかれきっていたかのように見えましたが
到着したとたんに雪合戦をはじめたり渓流をみにいくと
いってあるきまわったり、冬景色をたのしまれていた
様です。
コンサートがはじまってからは、演奏は順調でしたが
初日の小樽でのMCがそこそこうけていたので、私は
いきおいがついていたらしく、小樽でつかったネタ
とはちがったことを話そうと思いました。やはり、
目の前にいる人のためだけに用意したものが一番美しい
はずだいう、自分の信念もあったはずなので、自作の
「落語」を発表することにしました。これが見事にすべ
りまくった(笑)。笑ってはいたけど...それは、面白く
ないからわらうほかに手段がなかったのだろうと思われ
ます。滝上の人はあたたかいなあ...(甘えるなよ...)。
ホルンの西条さんは、とても純粋な人なので私がほんとに
「落語を勉強している」と思ったらしい。なんていい人な
んだろう。

この日は忘れ物はしませんでしたが、たのまれてもいない
落語を披露してあきれられたことがミステーク(ださい)
だったかもしれません。しかし、私のミステークはそれに
とどまらず、飲みつけていない日本酒をやたらとたくさん
飲んだため、終演後の安心もあって「まさに、泥酔」しま
した。自分史的にはかなり激しい酔い方だったように思わ
れます。何をしていたかは覚えていないことにしたい...。
ていうか、覚えているのが生きていくうえでツラい!!
(爆笑)しばらく深酒はやめます。
北星学園時代の別海人の後輩も奥様と一緒に打ち上げまで
きてくれました。もちろん、北星学園のトランペットセク
ションは、飲み会の時に、「ラッパふきたるもの」とか
いいながらたくさん飲まなければいけません。それは
私が唯一残したとも言える伝統で、5期下の北守くんも
それをうけついでいました。たのもしい...。

 非常に自分の許容範囲をうわまわる企画で、やぶけて
死ぬかとおもいましたが、なんとかこぎつけました。
 自分の思い付きに、すばらしいプレイヤーをつれて
きてくださった小田桐さん、本当にありがとうございます。
こんな充実した経験をさせていただいたことを一生
わすれません。みなさんありがとうございました。














2002年11月19日(火) 地下鉄で

今日も地下鉄のなかでかわいい子供にあった。

私は、今朝からあちこち電話をしたりされたり、いろいろ
事務処理がおおくて、食べてるひまもなかったのをいいわけに
地下鉄のなかでパンをたべていたんですね。

すると、小さい女の子が、ウサギの手袋で顔をかくしながら
じーっとパンをみてるんです。
その様子がとても愛らしく、私の横にならんでいる乗客の
かたがたと「かわいいわね。」といってほほえんでました
(私はたべつづけた)

パンを食べ終わるとそのコは、いきなりふくれっつらになり、
私を上目遣いにぎゅーっとにらんでました。

いつまでもそういうコでいてほしいな(笑)。

家についたら、友だちから電話がきて、「彼氏の条件」
という話しになった。一秒におわれていた今日の私にとって
そんな話題にたわむれているひまはなかったはずだけど(笑)
つい調子にのってしまい少し話してしまった。
だいたいの中身はこうです。
「年上の男はスタイルが悪い(むごい)。」という不満がある
 らしいので、
「じゃあ年下にすればいいじゃん。」というと、
「年下はお金がない(きびしい)。」という。そこで、
「じゃあ同じ年にすればいいでしょ。」というと、
「いいのがいないんだもん。みんな暗いしー(ひどい)。」
と答える。
「要するに、スタイルがよく、お金があればいいってことで
 すか、おねーさんは(同じとしだけど)」
とたずねると
「それがないと『愛』がはじまらない」といいましたとさ。
はー。そこからはじまるのか、あ、愛は...??
勉強になった...(?)
なんか、自分は男じゃなくてよかったなと素朴に思ったもの
でした...。私が前に、
「カジュアル系だと、押尾学みたいなかんじでスーツ系なら
 細川茂樹みたいなのがいい」っていったら
「己を知れ」とかいってたくせにさ(笑)。

でも、ぱきぱきに固まってつかれていた私にとっては
この電話もよい息抜きになりました。まだまだ今日は
眠れません。




2002年11月18日(月) アンダンテ

昨晩おやすみモードにしてSPEEDをかけていたのは
間違いだったことにに、ベッドにはいってから気が
つきましたが、起きるのも面倒だったため
つけっぱなしで寝ました。寝つくときには向かない
曲ばかりでした。しかも音がでかすぎて耳がいたか
った。

今朝レッスンをして、はすの君に無理矢理バッハの
練習をつきあわせたけど彼も気にいったらしく
自分でコピーしてきて、来週一緒にまた吹くことに
なりました。その後、26日の楽譜を買うために
店によったら、矢井田瞳のCDもうられていたため、
視聴したところやっぱり好きに拍車がかかったので
カードでかいました!!(現金は楽譜で使い果たされて
いたためそうするほかなかったのです。)こういう
のを衝動がいっていうんだろうな。

そして、3年くらい前に琴似のダイエーであわてて
買った古いものにそれをいれてきき、帰りの地下鉄は
非常にハッピーだった。のもつかのま、電池が
途中できれてしまいお気に入りの「アンダンテ」
は家にかえるまでおあずけ状態となる。
(...私は「今ききたい音がきけない」というのは、
 恋人にあえないのと同じくらい苦しいことだと思う
 ので)
このまま夕方まできけないなんてたえられないと
思い、私は昼ごはんを食べる時間をけずって、また
大通りの店にはいって、気のすむまできいて、
仕事をして家にかえってきました。
はーなんでこんなに歌えるのかなー。
空をとびたいっていうメッセージが多くて、そこにも
共感しました。来年パラグライダーにのるときは
これがBGMだ。いきなり大ファン。いや、きっと
前から好きだったんだけど買うタイミングがなかった
のかも...。ま、いいや。よかった。買ってきて。

でも今日はあんまりヤイコにはまってる時間がなくて
残念。雑用がたまっていたため、夕方着替えてギター
をききにいく予定もボツになってしまった。
ギターききたかったのに...。

自分のつくった歌をヤイコがうたってくれたら
いいのにな。最新作の「よつばのクローバー」です。
♪よつばのクローバー 見つけるよ 冬の空の下でも
 春がくるまでなんて待てない はやく みつけてあげたい♪
頭のなかでは勝手にヤイコが歌ってくれてるんだけど
この夢がかなう日はくるんでしょうか。
個人的にはブリっこ系もうたってほしいです。
昔はやった「Pearl white eve」など甘ったるいやつ。
きっとめちゃくちゃいいにちがいない。

またふわふわ考えているうちに、眠くなってきます。
自分の仕事ちゃんとしろって感じですが、忙しい時ほど
関係ないたぐいのはずの響きをもとめてしまい、いつも
私の心はひきさかれているのです(おおげさか。)。

はまっていたい気持ちをふりきって練習してみました。
そしたら今度はアンドレにはまってしまい、同じ腕モ
ないのにいきなりアンドレと同じ様にふこうとするため
さまざまな無理がかかっていきなりばてる。いつも
同じことのくりかえしでいっこうに成長しない。
その間に、いくつか電話があり、なにやら悲しい思いを
したらしい人の話しをきいた後、妹のどうでもいいような
相談にながながとつきあわされているうち夜になる。

なかなかうまくいかない(なやむほどのことでもないか?)
けど、今日はこれで寝ます。







2002年11月17日(日) あんたの花道

昨日は非常に忙しかった。
レッスンをうけた後、大通り駅で買い物をして、
あわてて家にかえって今度はレッスンをした。
山口くんは病み上がりらしくちょっと調子が悪そう
だったけど、少しふいたら明るくていい音を
だしてくれました。曲も宿題にしたので、次の
仕上がりが楽しみです。
師匠も、時間をずらしてもらったので迷惑をかけ
ましたが、おかげさまで仕事の準備ができました。

家にかえってきてから弟子のくるまでのわずかな
時間テレビをつけてみてたら、西条秀樹と天童よしみ
が他の人の歌をうたったりする番組がかかっていて、
それをみて、天童よしみはかっこいいなと
思いました。

元ハンサムの西条秀樹より、天童よしみの方が
ずっとかっこよかった。小さくてまんまるな身体に
つぶらな瞳は歌いながら涙ぐんでもそうなのか
どうなのかわからないくらい。
それで、うまかった。ひばりの歌をうたっているよりも
自分の歌とか、他のひとの歌謡曲をうたっている方が
ずっといいな。
でもなかでも一番よかったのは「あんたの花道」
という歌で、演歌にはよくあるパターンだけど、
「きっとあんたの花道がくる」っていう歌です。
どんな形の曲であっても、希望をあたえる歌と
いうのは本人がいろんなことをのりこえないと絶対
できないものだと思うから、なんかすごく感動したし、
あんな風なおばちゃんになりたいと思ったよ。
今まで、なんできれいな人になりたいとばかり思って
きたのかな。それよりもずっと、あんな風に
まんまるでばしっとたってがっちり歌ってるほうが
いいじゃないかと思った。ていうかファンになった。

ま、そういう意味では私の個人的な感想としては
西条秀樹は貫禄まけしてたけど、
秀樹風なハスキーなこぶしをまわしてる曲よりも、
普通に歌ってる方がずっとうまいじゃないかと
思いました。オフコースの「眠れぬ夜」のカヴァーなんて、
ほんとあの、一瞬ハスキーわざとつかってるのが
残念だったけど、普通にうたってるとこなんて
やっぱりうまかった。
全然違う曲にきこえたし、ヒデキの方がすごく
孤独なかんじがしてCDかおうかと思ったくらいです。
秀樹ファンはやっぱりあのハスキーがききたい
んだろうけど、「売り」というのはある意味
表面的なはったりなのかもしれない(はったりが
きくのも実力なんだけどさー。)。それがない方が
もっと、深い色気がでるんじゃないかと思うんだけど
なー。いや、でもあのハスキーはなけりゃないでさみ
しいのかな。
変なアヤつけないでノーマルにうたってる方が
好きだな。ごちゃごちゃいってるけど、さっきから
頻繁に「眠れる夜」くちづさんでいる私です。
でも、これをうたってると半分すぎたとこから間違って
「秋の気配」になっちゃんだよな。

関係ないけどついでに、先月ヤイコのライブの
番組を偶然みたんだけど、なんと、あの
ダーリンダーリンは、鼻声ではなくファルセット(裏声)だった
ということがわかりました。すごいよヤイコ。
ファルセットにしても、きっと録音の時に強調して
クリアに仕上げてるんだと思ったけど、実際は
もっとアコースティックで、細くて特徴的な声ってよりも
むしろほんとにきれいで豊かな声です。あの、ちょっと
タイトな感じの声は、録音での声であり、実際は
もっともっと奥行きのある声質です。はー。一瞬矢井田
瞳にプロポースして結婚しようかと思った。別にいいで
す。彼女が私を愛さなくても。一生私のこと知らなくても。
尽くしてあげたいと思いました。でもこれって一歩間違える
とファンをこえて世間的にキモい感情なんでしょうか。
レズではないはずなのですが、好きになってしまった。
それ以来、コマーシャルとかでかかる度見つめてしまう
私です。
本人は、自分の声をしっているはずだし、ああいう録音
状態でイメージずけられていることはどうおもっているの
かな。
それにしても、すごいなあーー。

とっくに眠さもピークをすぎているのですが、いきおい
がついたらしくてさっきは昔買ったSPEEDのアルバムを
きいてみた。彼女達の全盛期、私はとっくに大人に
なってましたがかなり大好きでした。WHITELOVEは
おおげさじゃなく500回くらいきいてます。
おやすみモードにしてかけながら寝るとしよう。

おやすみなさい。


 









2002年11月16日(土) ごめんね

今日は帰りの地下鉄がすごくすいていたので、
荷物を左右においたまんまぼんやり座っていると、
なんか視界のどこかでちらちら動くものが見えた。
しばらく続いていたので顔をあげてさがしてみると、
どっかの小さい男の子が、ちょうど私の正面に
たってずっと手をふっていたのです。

同じ車両に誰かそのコの親戚でものっているのか
と思ったけど、どうも私が対象らしいので、
手を振り替えしてみたらにこにこしてもっと
手をぶんぶんふっていて、お父さんと一緒らいくて
片手は手をつないでいるんだけど、お父さんは
手をひッぱって歩こうとしてたのですが...

車両が動き出してもそのコはずっとにこにこ
しながら、目をぱっちりさせて手をふっていました。
かわいいこだった。

名前もわからないけど、気がつくのが遅くて
ごめんね。そして気がつくまでまって手をふりつづけて
くれてありがとう。うれしかったよ。








2002年11月15日(金) その後

昨日はその後、けっこうさらったんですが、お腹がすいて
きたのと、冷静じゃなかったので無茶ぶきしてしまい
からだのあちこちがいたくなってしまった。とくに
わき腹のあたりが。そうとう力んでふいていたんだと思う。
でもさ、力はいっかいいれてみないとその抜き方もわから
ないと思いませんか。

このまえ東京にいってきたときに、うまいラッパ吹き
というのはいつも本気なものだなあと思ったものです。
福田さんには、その昔(2年程まえ)にも
「さらっと流して吹かないでもっとちゃんと吹けば?」と
かなりコッパズカシイ(北海道弁)指導をうけましたが、
こんかいは
「大きく太い音でね。」といわれた...
がんばってたんですけど...自分はハンカクサイですわ。

今回のツアースケジュールはすごくハードなのですが、
そんななかでも福田さんは、複数の人のレッスンをひきうけ
てくださるといい、たまにクールなものいいもするお人
なのですが、実際人が目の前にいると真摯な対応を
せずにはいられない暖かい人なのだとも思います。
でも一流の人ってそうだよね。なかなかできないことだな。
自分のもと生徒(今は松田門下生)や、師匠のところ
の受験生もみてくださることになり、コンサートだけ
ではなく、トランぺット吹きにとっての最大の興味と言うか、
至近距離で生の音がきける機会を、他の若い人たちにも
体験してもらえることがすごくうれしいです。
しばらくあえていなかった自分の弟子にも、その場で
再会できることが楽しみだし。

最近いやな事もつらい事もたくさんあったけど、それが神様が
しかけてきた、自分を試される罠なんだと思う。
私はここぞという時にそういうものに見事なまでに
ひっかかり、達成直前でこてんぱんに転んでしまうこと
が多いし、恋愛にしてもそうで、一番必要とする時に
その人がそばにいてくれたと思い出せる場面は人生のなかで
非常に少ない(私ってひょっとしてカワイソーな女??)。
いや、いてくれたのに忘れてしまってる、ただの恩知らずなの
かもしれないけど。
でもねえ。それも自分の運命というか、めぐりあわせ
の問題なので、あんまりどうしたらそうならなくなるんだ
とろうとか考えてもしかたがないんだろうね。
誰に対しても、手ごたえの薄い人にならないように、
それがただ相手にたいしてやみくもにパワー全開する
だけじゃなくて、もっと微妙なところも感じ取りながら
ゆっくりできたら、...きっと自分も幸せだと思う。

トランペットにしても、がんばり過ぎたり、それで
もっと自然にとか思ってやったらふにゃふにゃ間抜けに
なったりでなかなかうまくいきませんが(笑)、
今日は、「なんかうまくいかない」自分が好きだ!
好きで悪いか!!
(朝からさらいこんでるためテンションが高いらしい)

それにしても昨日はよく眠れた。なんか、「眠ってよし!」
と思って寝ついたのってひさしぶりだったなー。






2002年11月14日(木) アンドレのブラント2番

今日、先月末に買ってからというもの毎日ジャケットを
眺めながら聞いているブラントの2番(アンドレアンリの
演奏しているもの)の楽譜を、キクヤで待ち合わせして
30フンまたせてしまった(ごめんなさい)村田さんから
うけとった。

これでやっと練習できる。

異常なまでにききこんでいたため、ほとんど空で歌える
ようになっていたのですが...

と、思っていたのはほとんど勘違いだったことに気が
つきました。勘違いというのは、感動したのは事実なの
ですが、想像していた楽譜と全然ちがったということ
です。

まずイントロ(歌謡曲でいうとサビスタートで最初から
はまってもりあがっている感じかな)の部分なんですが、
私はアンドレの演奏をきいて、なんて『ロマンティークで
優しくて、寛容』なんだろうと思った。そして、そういう
表情をだそうとする時に自分だったらあらわれてしまいが
ちな、「ツメのあまさ」「しまりの悪さ」なんてもちろん
ない。流れ過ぎず、希望にもあふれている。旋律は
メランコリックだけど涙はみせないって感じ。
にくたらしいわー。
で、どんな指示が楽譜に書かれていたかというと、

なんと「Allegro con fuoco」(火のように)
だったんです!

これが「炎」なんだとしたら、

この炎に焼かれて死にたい(笑)。
いや、包まれたまま永遠に生きていたい、とも
いえるな...。
どっちなのかはどうでもいいです。
全身火傷しても気がつかないかも。
とか考えてるわたしってひょっとしておばかさん??

同じ楽譜を、アンドレの演奏を聞かずに「ふうん
Allegro con fuocoね。」と思ってひとりでさらっていた
としたら、わたしだったら、もっとキツク、激しく、
でもただそれだけで後にはなにも残らないような
イメージになってしまいがちです。そこには
あんまり未来像はない(そんな余裕がない)ので、自分も
同時に燃え尽きて聞いてる人のことなんて考えられないこ
とでしょう。
なんて、だめな私なんでしょう。

最初から、盲目な情熱にはしると全体像が見えにくいと
いうのは、構図が頭にはいってなかったり、客観的に
練習できてない時におこりがち。でもそれはある意味
自分の好きな曲だと思う程起こりやすい状態でもあります。

アンドレにレッスンされる度にかならず一度はいわれる
(実際のところ一回のレッスンで5回以上いわれてる)
「君は戦いすぎている。なぜそんなに戦うんだ。」
という言葉の意味があらためてわかりました。
それは、ラインハルトにいわれた
「僕は君を試していないんだ。」
と共通しているような気がする。

油断すれば、殺される。だから戦う。
信じればだまされる。だから身をかたまらせておびえる。
失うかもしれないと思う。だからテに入れようとしない。
愛されていないと思う。だから愛さない。
むくわれないと思う。だから努力しない。
利用されると思う。だから利用しようとたくらむ。
そういう、人にたいする強いさい疑心、自分にたいする
自信のなさ......、
私は人を、自分を、音楽をいつも信じていたい。
どうして、そういう自分の正直なきもちから逃げて
生きてきたんだろう。
そんなさみしい、こころを閉ざした演奏を誰もききたいとは
思わない。音楽をきくとき、誰が不幸を味わいたいと思うだ
ろう。閉ざされたこころを開いてほしい、疲れた体を
いたわってほしい、絶望を希望にみちびいてほしい、
すべての感情をゆるしてほしいと思って人は音楽を
もとめるんじゃないかな。何にもうめてもらえない
孤独でさえ、すくわれるんじゃないかと期待してるん
じゃないかな。少なくとも私はそうやってきいてしまう。

今日おもった。「自分がいやだ」とかそんな悠長なこと
言ってる暇はない。ほんとはこんな風にふきたいんだ。
アンドレにいわれて、忘れられない言葉はたくさんあるけど、
今日はすごく、胸にやきついた言葉がある。
「僕は君のことを何もしらない。
 でもひとつ、言えることがある。
 君は、ベストを尽くしていない。」
「どうして自分の気持ちを隠すんだ。すばらしいのに。
 何がこわいんだ。」
「やってみろ。こわくなくなる。」
「なぜ練習しないんだ。」
「今の君にはトランペットしかない。僕もそうだ。」

私は、トランペットなしでは生きていけない自分に気が
つくことがこわかった。弱くなるような気がして。
たいしたうまくもないくせに、そこまでいれこむのが
かっこわるいような気がして。
もっと何かにだまされるような気がして。もっと打ちのめされる
ような気がして。これ以上泣くのはいやだと思って。

でも今日の自分はそうじゃない。
10年まえの、楽器をはじめたばかりの自分は、
楽器にしても、その他についても、毎日限界をこして
いて、つらくて泣いていた。
そういう自分じゃなくて、もっとさらっと、クールに
要領よくやれたらいいのにと思ってた。まわりの
うまい人がみんなそう見えた。
かならず泣くことが必要だとはおもわない。
でも自分はなにか、大事なことに気がつくときには
たいてい泣いている気もする。
別にいいや、泣いたって。
それが私なんだから。なんでそんな単純なことを
むずかしく考えて、あれこれ策をねろうとするのかなー。
それって才能がないせいかもしれないけど、別に
いいや、才能がなくても。どうでもいいかなそんなこと。
練習したくなった。その結果たいしたことがなくても
うけいれられると思う。

さって、11時をまわってますが、興奮しているので
気がすむまで練習しようと思います。






 









                                                                                                                                                                                                                                                                                           



2002年11月13日(水) 早起き

今日は昨日の寝不足にもまけず早起きしましたが、
待ち合わせの時間を勝手に誤解してはやく設定
してたらいくて一度家に戻ってきました。

雪がふってます。しんしんと...ひらひらと...。
なんかこう、クリスマスのような、演歌ぽいような
不思議な気分。

でも天気がいいせいか、昨日の弱気は半分ほどに
へっている気もする。
こんな日はやっぱり”Alfie”を吹きたいな。
あとそれとかもう終わったけど再放送の、「神様
もう一度だけ」の河村龍一のやつ。いいなー歌
の世界は...自分もあんな風に愛せたらどんなに
すばらしいだろうとよく思う。

今朝それで時間が急にできたのでいただきものの
マウスピースを実験してみてるけど、どれが
いいのかわからないほどどれもいいです。




2002年11月12日(火) きっぱり

んー今日はほんとにつかれた。

面倒な問題ばかりがおきるし、一難さってまた一難
って感じです。
こんな時、自分のいいたいことをはっきりいえたら
いいんだけど、んー...弱気がはいりどうもいえない。
なんていえばいいのかもわからないし...。ここは
まず様子をみるのが大人なんだろうけど、ここで
大人にさせられるのもいやだ!すごくいや。
だってがまんしてても気付かないし、やっぱり
ここはきっぱり申し立てるべきなんでしょうか...。

お酒をのみたいところだけど外がさむそうで買いに
いくのもつらく感じる。

よくミュージシャンにありがちなのが、ファンに
テをだす(というと、悪い言い方だけど)ってのが
あって、そういうのすごくかっこわるいと思って
いたけど、なんかわかる気がするよーな。こんな日は。
自分のこと、大切にしてくれる人のところで
ゆっくり休みたい。それって自分勝手なことなんだろう
か。

んー...。楽になりたい。考えたくない。ただそれだけ。






2002年11月07日(木) 思い付いた。

この数日、いきなりどんどん新しい歌を思い付いた。

それで気がついたんだけど、自分は願いごと関連の
うたか、失恋ものはわりと思い込めばいろいろうか
んできやすいということです。
それとかぼんやり散歩してるみたいな、あんまり
激しくないやつ。

今日もなにか浮かびそうですが、練習しないと
やばいので、うかつに楽譜をかきだしてまた
寝不足になってはいけないのでやめときます。
あー...
でも、今日もほんとにつかれた。



2002年11月05日(火) 今日の日記

今日は例にもれず寝坊してしまった。
それで午前中にやろうと思っていたことは夜中にまわされて
いて、また夜型の生活にもどってしまいそうでこわい...。
まーなんとかなるだろうけど。

さっきは閉店まぎわのセイコーマートにいってきて、いろんな
雑誌を立ち読みしてなおさら予定がずれてしまった。さっさと
ねたいのに。で、なんかわかんないけどはずみでほしいもを
買ってしまうし。いつ食べるんだろうこれ。

部屋をかたつけていると、しばらく前によろこんで買って
忘れてたメイク関係の小物がでてきてうれしかった。
でもついでに、また懸賞にあたったんだけどそれをうけとら
ないうちに返送されてしまったことも、やまほど見つかった
不在配達票で思いだしてちょっとがっかりしてます。
ま、しかたないか(?)。
その他、出したはずの手紙がでてきてすごいあせってる。
これをださずにいたとは失礼せんばんです。
今さらだしてももう遅いけど絶対あした出します。

師匠に図書貸し出しをするのでいろんなところから本を
ひっぱりだしてきて、しばらく読み返してみたりもしたんだ
けど、今読むと意味不明なところに線がひいてあったり、
ずれたところにマークしてたりで、そんなに昔のことじゃ
ないはずなんだけど、随分今とは違ったことで悩んでいた
んだなーって思った。ずっと同じことでなやんでるつもり
なんだけどな。

今日は一曲おもいつきそうだなー。




2002年11月03日(日) 亀谷彰一、アンドレアンリ、中島和哉をきく

日記ページにおこしのみなさんおひさしぶりです。
この2週間わたしは、さまざまな修羅場(?)をくぐり
そして素敵な演奏をたくさんきくことができました。

亀谷彰一さんのリサイタル。

ルーテルホールで行われたこのリサイタルには、先日
入門したての弟子とききにいきました。
ピアノは大楽先生。
私の大好きな「グレンダール」(カバテイーナとこの
曲は、トロンボーンの曲なのにまる暗記していて歌え
ます。)がきけるとあってすごく楽しみにしていましたが
このリサイタル、「こういう亀谷さんをききたかった。」と
思ったことしきりでした。終始にわたって安定していたし、
困難な場所でも逃げがなく。そして、すごく気持ちの
伝わってくる演奏でした。
ピアノの大楽先生も、大学の教職からはなれたそうですが
今まで10回以上は大楽先生の演奏をきかせてもらい、
今回は2年降りくらいにおききしました。でも今までで
一番、本来の大楽先生の魅力というか、音楽のイメージが
クリアに発揮されていたように思います。
私からみれば、音楽は一生が勉強だといってもおふたり
とも大ベテラン。でも、私がいうのもなんですが絶対
成長されているんです。ある意味、若い人は成長して
あたりまえですが、経験をえたひとがそれでなおましていく
姿にすごく感動したし、尊敬の気持ちがわきました。
本当にききにいってよかったと思います。

アンドレアンリのコンサート。

長期に渉る国際的なコンサートツアー、マスタークラスのほぼ
最終日にあたるときに札幌に再登場した、現代フランス
トランペット界を代表する奏者、アンドレアンリ。
ネルーダの協奏曲、ほぼデッドで天井がひくく、演奏がわには
あまりふきやすいとはけっして言えない環境でも、クラシック
のトランペットの理想的な響きを堪能させていただきました。
モーツアルトのモテットや、オペラのソプラノの曲を
ピッコロトランペットで信じられないほど平気そうにやって
くれてしまい、そして、最後は私のソルフェージュ不可能な
ハイトーンをぎゅーっとフキ抜いてきめてめてくれました。
「もー...アンリったらー。」と勝手にでれでれしてしまった
情けない(一応『同業』のはずの)私です。
そのあと「みなさんにびっくりしてほしくてやりました。」という
コメントが聴衆をほほえませました(そのまえはただ拍手する
しかできなかったので。)
他もよかったのですが、私が感動したのはこれもソプラノ
の曲、「私のお父さん」。アンコールの最後の曲ですが、
エレガントでした...アンリ最高!私がアンリのお父さんに
なってあげます(意味不明ですがそう思った...)。
コンサートが始まる前にはマスタークラスがあって、
そちらの内容ももちろんよかったです。一期一会にちかい
生徒を相手に、妥協せずにレッスンする姿は、きっと
彼の普段の姿勢そのものなんだろうと師匠とも話をしました。
ストンビーの展示会も行われましたが、個人的には、
アンドレアンリの実際使っているモデルにちかいもの
(本体がシルバー)のものを試してみたかったなと思います。
しかし、なんで、こんなにうまいんだ?

中島和哉さんのライブ。

中島さんのソロライブは実ははじめておききしました。
ピアノの豊口さんのお店で、かっこいい落ち着けるお店
でした(ハーフノート)。
お二人の即興的なバランスは常に「なるほどー。やるーう。」
といったベストポイントに保たれていて大人の仲良し
デュオって感じ。
前半でとくに印象にのこっているのは私も好きな曲、
「アイリメンバークリフォード」。しかし、中島さんは
フリューゲルで演奏してました。しかし、というのは、
中島さんのトランペットをききにいった私にとって、
「なぜフリューゲル??」といったもどかしさがあったから。
でも、それはこちらの勝手な趣味であり、演奏はとても
よかったんです。でも、今度はトランペットで吹いてほしい。
ま、私はフリューゲルはばてやすいのであんまり吹けない
からさけてるってるのもあるけど(苦笑)。よくあんな
きつい曲をフリューゲルにするよなあって素朴におどろい
たのもあります。
後半ですごくのりがよかった「ニカズドリーム」、この
曲では、私が勝手に想像するにいちばん中島さんが
ご自身のカラーを率直にあらわされていたんじゃないかと
思います。お店にはたくさんのトランぺットフキが
あつまってとても楽しいひとときになりました。
今度は、ともえちゃんにも吹いてもらいたいです。


はー、やっと書きましたよ、コンサート日記。
ほんとは即日かきたかったのですが、あまりにも
ゆとりがなかったのでどうにもなりませんでした。
来週東京での仕事が気になってどきどきしていますが、
みなさんからたくさんのパワーをわけてもらって
とても充実しています。私もまけずにはりきってやっていきたい
と思います。
すばらしい演奏をあたえてくださったみなさん、
本当にありがとうございました。




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古畑亜紀 [MAIL] [HOMEPAGE]

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