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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
昨日の訂正

昨日の日記について、タイの国王の記述に間違いがありましたので、訂正しました。
「王様と私」もしくは最近の映画では「アンナと王様」の王様は、モンクット王(ラーマ4世)で、チェラロンコーン王(ラーマ5世)の父に当たります。

「アンナと王様」は、とても興味はあったんですが、本国タイで「事実と違う!」という批判の声が上がっていたことと、王様がチョウ・ユンファだったことから、結局まだ見ていません。
いえ、チョウ・ユンファ素敵なんですけど(「男たちの挽歌」にはシビレました)、やっぱり同じアジア人としては、中国人がタイ人を演じるってことに抵抗があって。
まぁセリフは英語だし、外見的には全く問題ないんでしょうけど(私だってヨーロッパ旅行中にタイ人に間違えられたことがある)、…でもやっぱりね。
それと同じことを、やっぱりアフリカの人は、モロッコで撮影したスーダンに感じるのではないかと思うわけです。

もちろん治安上の問題から、スーダンでは今、現地ロケなどとても出来ないのですが。
いきおいモロッコ・ロケ作品が多くなるわけです。「ヒダルゴ」ではサウジアラビアになる筈だし、「ブラック・ホーク・ダウン」では港町サレがソマリアになったし。
「サハラに舞う羽根」の最終シーンの「兵士は結局、戦友のために戦う」という言葉は、ひとつの結論ではあるのだけれど、それは1993年の米軍ソマリア介入を描いた「ブラック・ホーク・ダウン」でも全く同じことが言える…と考えると、やはり悩みは深いのでした。

何やらすっかり、ジャックとスティーブンから離れてしまい申し訳ありません。次回更新ではまた本筋に戻ります。


2003年09月29日(月)
19世紀後半のイギリスとエジプト、スーダン

「サハラに舞う羽根」の舞台は、現在のスーダン。
スーダンとは「黒人たちの土地」を意味するアラビア語「Bilad al-Sudan」に由来し、北のサハラ砂漠と南のコンゴ盆地との間の土地をさします。
その意味ではサハラ砂漠はスーダンにあることになるのですが、この地域は厳密には西スーダン、その一部はフランス領スーダンと呼ばれ、後にイギリス植民地となった東スーダンとは区別されています。
現在のスーダン共和国は東スーダンにあります。
サハラ砂漠を含むフランス領スーダンは、現在のマリ共和国です。

東スーダンの砂漠はヌビア砂漠と言い、現地ロケを行った「四つの羽根」1939年版を見ると、砂漠ではなくて土漠のようです。

この物語の舞台となるのは、映画パンフの解説にもある通り、1881年のマフディーの反乱ですが、これは単なる原住民の反抗ではなく、マフディーはハルトゥームの英スーダン総督府陥落以後11年にわたり、エジプト(英国)の残した官僚的政治支配体制を利用、スーダン人による徴税機構や軍隊を整備し、東スーダンの中央集権的な統合に成功しました。

映画の中にも、トルコ帽をかぶった兵士が登場しますが、これはオスマン・トルコの支配下で半独立国状態だったエジプト軍です。イギリスはエジプトにスーダンを統治させていました。

エジプトは19世紀の半ば、スエズ運河を開削し、紡績工場を建設し、西欧へ留学生を送って近代化をはかろうとしていました。しかし急激な開発近代化はエジプトの国家財政を破綻させ、結局はイギリスの介入(1882年)と植民地化を招いてしまいます。

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エジプトの近代化を推し進めた蕃王の名はイスマイールと言います。不成功に終わったエジプト近代化の話は、日本ではほとんど知られておらず、やはり同時期にタイ(シャム)で近代化政策を行ったチェラロンコーン王も、日本では「王様と私」を通じてしか認識されていません(正確には王様のモデルになったのは、チェラロンコーンの父のモンクット王)。
初めてこれらの話を聞いた時には、ずいぶん驚いた記憶があります。ヨーロッパ以外で近代化に成功したのは日本だけだ…と思いこんでいましたから。

私の場合、高校の世界史は、通例に漏れず時間が足らず、1815年のウィーン会議で踊って終わってしまいましたので、19世紀後半の世界史は、知識にかなりの大穴があいています。

でもこのあたりの事情は、現代の世界史、とくに国際紛争の遠因になっていることが多く、知らないではすまされないことも多々。また、日本が国際化していくについて、アフリカに行く日本人も多いけれども、アフリカから来て日本に暮らしている日本人も決して少なくはなく、またかつて東西スーダン地域の宗主国だったイギリス人、フランス人も日本国内には大勢いるのですから、やはり東スーダンがサハラっていうのは、ちょっとまずいのではないか…と。

私が多少なりともアフリカの知識を持っているのは、青年海外協力隊でアフリカに行っていたり、現地の建設工事現場に駐在していた経験をもつ知人のおかげですが、その関係もあって来週末は東京・日比谷公園の国際協力フェスティバルに「ぜひ来るように!」と勧誘されています。

これはアフリカだけではなく、アジア、南米など世界各地で活躍する国際機関やNGOなどが共催するフェスティバルで、各国の舞踏、音楽、料理などを紹介するコーナーがあったり、NGOが各国の民芸品を即売するバザーがあったりとさまざまです。
去年はナイジェリアの芋料理という不思議なものを食し、スリランカの刺繍のめがねケースを手に入れました。
べつに私、主催者のまわし者じゃないんですけど、一人の旅好き異国好きとして、東京に居ながらエスニック体験のできる貴重な機会として、毎年楽しみにしているイベントです。
楽しみながら、異国の知識も増えますし…。おすすめです。詳細は、こちら。

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今回の参考文献:
山川出版社「アフリカ現代史供弋氾直刺
岩波書店「アラブ近現代史」中岡三益

スーダンレポート:http://www.ric21.com/~grplanet/ecostyle/sudan/sudan-index.htm

マフディの戦争:http://www3.kiwi-us.com/~ingle/topix-2/mahdi1.html
 専門ライターの方のサイトですが、マフディーの反乱についてはかなり詳しい。
 他のページをのぞくと当時の銃などについての記述もあります。


2003年09月28日(日)
【未見注意】映画「サハラに舞う羽根」

【未見注意】9月20日から全国東宝洋画系で公開中の映画「サハラに舞う羽根」、
創元推理文庫、角川文庫から出版されいているA.E.W.メースンの原作
さらに1939年製作の「四枚の羽根」(IVCよりDVDにて発売中)について
ねたばれがあります。


公開中の映画「サハラに舞う羽根」に行って来ました。
1980年代のスーダンを舞台にした、赤海老さん(英国陸軍)の物語です。

映像が素晴らしく、物語も単純明快化されることなく、様々な人物や文化の対立と理解、融合をセリフよりむしろ演技で見せる…という作りになっていて、見応えがありました。もう一度見に行ってじっくり味わいたい映画だと思います。

公開に合わせて創元と角川から原作が出版され、IVCからは1939年の映画化作品(こちらは原題である「四枚の羽根」というタイトル)がDVDとして発売されました。
私はそちらを先に予習してしまったのですが、おかげでちょっと価値観の混乱があったかもしれません。
予習なしで2003年の映画をご覧になった方の感想をちょっと伺ってみたい…と思っているのですが。


この原作が書かれたのはまだ英国が着々と植民地化政策を進めていた1901年、映画化は第二次大戦直前の1939年でした。
先行する二つの作品(原作と1939年版)では、主人公ハリーがなぜスーダン従軍を拒否するのかについて、セリフなどで理論的に説明されています。時代背景を考えれば、読者なり観客が納得できるだけの理由説明が必要だったのでしょう。
原作の理由は、ハリーが自分の強すぎる感受性と想像力から自身を臆病者だと思い込むことですし、1939年版では適職選択の自由(一家の伝統から父の言うままに士官学校に行ったが、自分は軍人には向いていないので、適職につき自分の人生をおくりたい)が理由になっています。

ところが2003年版では、この理由について、セリフで詳しく説明がなされているわけではありません。
不必要な海外進出や植民地政策に反対し従軍を拒否する行動は、現代の価値観では十分に理解できるものです。ですからその部分がさらっと流されてしまっても、別に違和感は感じないのですが、でもふと立ち止まって考えてみると、現代の価値観でこの映画の中のハリーを理解してしまって良いのか、ちょっと悩むわけです。

スーダンに渡ったハリーは、現地人であるアブーと友情で結ばれることになります。過酷なアフリカの砂漠という環境にさらされた時、イギリス人と現地人がお互いに一人の人間として理解しあう、これも現代なら当たりまえとおもわれますが、でも120年前の価値観では、もっとイギリス人の側に壁が高かったんじゃないかと思うんですよね。
じつは先週「名もなきアフリカの地で」という、第二次大戦中にケニアに繰らすことになったユダヤ系ドイツ人一家の映画を見たのですが、60年前でも、彼らが本当にアフリカにとけ込むにはかなりの時間がかかっているのです。

映画が時代とともに変化するものだとすれば、2003年に生きる私としては、あまり余計なことを考えず、現代人の感覚でスクリーンに映し出されるものだけを受け止めれば良いのでしょうか?
このあたり、前知識なくこの映画をご覧になった方のご意見をお伺いしたい次第。

100年前の価値観を色濃く反映する原作は、2003年の映画とは別物として、なかなか魅力的な作品です。名誉を重んじ自己抑制の行き届いた主人公たち。国は全く違うんですけど、「雰囲気が明治の男だなぁ」と思います。聡明で毅然としたヒロインは、まるで武士の妻のようですし。
あの時代に生きた人たちは、洋の東西を問わず同じような価値観だったのでしょうか? これもちょっと意外な発見でした。

1939年の映画は、いわゆる「ハリウッドの映画化」に近いストーリーの整理がなされ、ハッピーエンドの冒険活劇的な作品にまとまっています。ゆえに主人公たちの苦悩が薄れてしまいちょっと残念。
でもこの映画の貴重なところは、エジプトとスーダンで現地ロケを行っていることで、アスワン・ハイ・ダム建設以前のナイル川を遡行する三角帆のダウとか、当時のスークの雰囲気とかがそのままにスクリーンに残されています。
主人公のハリーはジョン・クレメンツ、デュランスをラルフ・リチャードソン、エスネはジューン・デュプレが演じています。クレメンツとリチャードソンは戦後も俳優として活躍、いずれもサーの称号を受け、クレメンツは「ガンジー」、リチャードソンは「空軍大戦略」などに出演しました。

このクレメンツの出演作を検索していて、面白い発見をしました。
クレメンツは1982年制作のTVドラマ「I remember Nelson」でエマ・ハミルトンの夫、サー・ウィリアム・ハミルトンを演じているんですね。ネルソン役はKenneth Calley、エマはジェラルディン・ジェームズ、そしてネルソンの旗艦艦長ハーディはティム・ピゴット=スミス、つまり「サハラに舞う羽根」の父フェイバーシャム将軍を演じた俳優さんだったのでした。


2003年09月27日(土)
パトリック・オブライアンを読む方法

パトリック・オブライアンのオーブリー&マチュリン・シリーズの話を、最初に聞いたのはもう10年以上前、BFC(ボライソー・ファンクラブ)関東艦の艦長(会長)からでした。

欧米のオブライアン・ファンには、ランクがあるそうです。シリーズ1〜20巻を読んだだけのファンは候補生、20巻に加えて他2冊のオブライアンの海洋小説を読んでいると海尉、さらにパトリック・オブライアンの伝記まで読んでいると勅任艦長。
このランキングで行くと、1〜20巻のみならずオブライアンの伝記まで原書で読破している関東艦艦長は、グローバルスタンダードでも十分、勅任艦長で通るわけで…尊敬申し上げてます、艦長>。
ちなみに私は今現在、原書8巻の途中ですので(映画の全米公開までに10巻読了は無理そうです)、候補生居住区に入れない下甲板の住人となります。4〜7巻を読破した功で、せめて上級水兵扱い…にしていただけないかしら?

ともあれ、その艦長が昔から「これは本当に面白い!」と折り紙つきで推薦していたのがパトリック・オブライアンでした。というわけで、1993年に徳間書店から第一巻「激闘!地中海」(ハヤカワ文庫の1巻(上)に相当)が出ることになった時には、私は発売日に乗り換え駅の大きな書店まで行って入手しました。
ところが…、

白状します。
2巻の発売日がいつだかわからなかった私は、本屋さんに問い合わせる手間をかけず、そのままコロッとこの本のことを忘れました。再び思い出したのは、2000年に海洋小説関係の掲示板に書き込みをするようになってからで、そこでどなたかが振ったオブライアンの話に「あっ!そういえばすっかり忘れてた!」と、本屋に走りましたが、もはや2巻(現文庫では1巻(下))は絶版で手に入らず、3〜4巻(現文庫の2巻)をやっと古本屋で入手した始末。
やはり…、上級水兵の資格ありませんね、私。逆に鞭打ちかしら。
でも…ほら、既に原作を読まれた方ならおわかりになりますよね? つい下巻をころっと忘れた私の不覚。

先日、初めてオブライアンを読んだ友人が言いました。「まるで『指輪物語』のようだったわ」。そのココロは、1巻(上)がエキサイティングではない。
いや、わかります。先に進めば面白くなるのだけれども、出だしがつまづくんですよね。何がなんでも下巻を読もうという強烈な吸引力がないというか…。
ファンタジーを読み慣れていない方にJ.R.R.トールキンの「指輪物語」を紹介する場合、私は文庫版で言えば2巻から入ることをおすすめしているのですが、オブライアンの場合も…、いやしかし、オブライアンの2巻は冒頭は陸上の恋愛小説(?)ですし、3巻の冒頭はお偉方の会議と昆虫学……こまりましたね。

思うにパトリック・オブライアンの面白さは、海洋小説の中でも上級者向け…というか、既に海洋小説の面白さを知っている人向けなのではないでしょうか? オブライアンには読み口の軽さや、読者をハラハラドキドキさせながら引っ張っていく小説上のテク、と言った技巧がいっさい凝らされていないように思います。その代わりに登場人物や世界が、一見無秩序に見えながら実は広く深くひろがっていき、最後は確かな人間考察にうならされる。

オブライアンは様々な顔を持っており、このシリーズの中にはハラハラドキドキの連続…という巻もあるのです。とくに5巻などは、正当派海洋小説の技巧が満載されていて、緊張感に満ちた空気が全編を貫きます。
…そうなんですよね、だから最初に「5巻を読んでください」と言えると良いのですけれど、あいにくとこれは未翻訳。

そこで考えました。初めての方に「パトリック・オブライアンを読んでいただく法」
海洋小説として読むのなら、まず最初に別作品でその世界に慣れてから、オブライアンの3巻から入る…というのではいかがでしょう?

海洋小説入門となる別作品のおすすめは、
1冊だけ読むのなら、同じくハヤカワ文庫から出ているアレクサンダー・ケントのボライソー4巻「栄光への航海」
軽い読み口でいいから数冊かけて基礎を固めたいのであれば、徳間文庫から出ているデューイ・ラムディン「アラン海へゆく」のシリーズ。
「栄光への航海」はプロットのよく出来た小説だと思います。次がどうなるのかハラハラドキドキ、捕まったら最後まで止められません。テンション高く引っ張って行ってくれます。ただし英国人一般読者向けに書かれいるので、海洋関係のある程度の知識があることを前提にしています。
これに対してアメリカ人のデューイ・ラムディンは、あまり海に詳しくない自国の読者向けにアランのシリーズを書き始めたので、読者は初めて海に出るアランとともに、少しずつこの世界に慣れていくことができます。

ところで、ここまで書いてきたのは、「海洋小説としてのパトリック・オブライアンを読む方法」なのですが、もちろん全く別のアプローチもあると思います。それは海洋冒険小説としてではなく、歴史文芸小説として読む方法。
この場合は2巻から入ることをおすすめします。
オブライアンの小説は「ジェーン・オースティン、チャールズ・ディケンズ、マルセル・プルーストを合わせたようなものである」という評価も受けているのです。
これもオブライアンの持つ顔の一つだと思います。

いずれにせよこのシリーズは実に奥が深く、読むほどに噛むほどに味が出る密度の濃い逸品だと思います。私は海洋冒険小説だと思って読み始めましたが、それだけだと思うと損をします。19世紀初頭に旅をするつもりで、ジャックやスティーブン、ソフィーやダイアナとともに、当時の世界や価値観、人々を存分に味わえるという意味で、これは優れた歴史文芸小説なのではないでしょうか。


2003年09月26日(金)
OSCAR Hopeful:「Cut」10月号

9月18日発売の映画月刊誌「CUT」10月号の75ページに、「Master and Commander」の紹介が載っています。「誰も見ていない映画55本」の中の一つ。「あらゆる情報がまだ闇の中につつまれている話題作を一刀両断」…だそうです。
55本は「愛」「家族」「戦い」など10ジャンルに分かれているのですが、「Master and Commander」が入っているのは「Oscar Hopeful・名作を宿命づけられたものたち」という分類…このアオリが泣ける(苦笑)。

このジャンルにくくられた映画は3本、つまりは来年のアカデミー賞をねらうライバル同士ということですね。
他の2本は「コールド・マウンテン」と「シービスケット」。
「コールド・マウンテン」は、ジュード・ロウ&ニコール・キッドマンで南北戦争を舞台にしたラブ・ストーリー。製作はアンソニー・ミンゲラ監督と「イングリッシュ・ペイシェント」のスタッフ。
「シービスケット」は…、堅パンではなくって馬の名前。この夏全米で公開され高い評価を得た、伝説の競走馬をめぐる3人の男の友情のドラマだそうです。

このほかに名前の出てくる作品としては、まず「ロード・オブ・ザ・リング:王の帰還」(ノミネートは確実、問題は作品賞をとれるかどうか)。「Big Fish」(アルバート・フィニー&ユアン・マクレガー)、「ラスト・サムライ」(トム・クルーズ)、「Veronica Guerin」(ケイト・ブランシェット)、「Runaway Jury」(ジョン・グリシャム原作、ダスティン・ホフマン&ジーン・ハックマン)、「House of Sand and Fog」(サー・ベン・キングズレー)などなどなど。

一昨日あたりの通勤電車で、隣の人が読んでいたスポーツ新聞には「座頭市、アカデミー賞へ」という見出しが踊っていましたが、今のところアメリカのネット上には、まだ市つぁんの名前は出て来ていないようです。でも「ラスト・サムライ」の渡辺謙は、すでに助演男優賞候補に名前が挙がってるんですよ。

「Master and Commander」は、公開が秋に延期されたことで一気にオスカーの本命というウワサが立ち、「アカデミー賞を占う」というような記事には必ず名前が出てくるのですが、本当のところはどうなのでしょう? 
ピーター・ウィアー監督+ラッセル・クロウ主演の実績は大きいと思いますが、でもこれキャストは男性ばかりだし、「シービスケット」以上の渋い作品になることは確実では???
「娯楽映画の中にもきちっと社会性を取り入れるウィアー監督のこと、作品賞を狙える傑作に仕上げているに違いない」という「CUT」誌の紹介文に期待して、来年の2月を待つことに…なんて映画公開前から言っていると、鬼が笑いますね。


2003年09月24日(水)
原作付き映画化と情報戦略:ハリポタとLOTRとM&C

「マスター&コマンダー」は、原作ファンの多い作品の映画化です。
昨年夏(8月)のワシントンポスト紙に、この大型作品映画化の行方を案じる記事が載りました。

"Lucky Jack Aubrey's Latest Port:Hollywood" By Ken Ringle, Washington Post Staff Writer
Washington Post, 2002.08.23
 「Master and Commander: The Far Side of the World」の映画化は、「ハリー・ポッター」と「指輪物語」以来最大の大型作品であり、パトリック・オブライアンの熱心なファンたちは、その行方を案じながらも見守っている。
 だが、「ハリー・ポッター」を映画化しているワーナー・ブラザースが、積極的に情報を公開し、原作ファンを安心させているのとは対照的に、20世紀FOXは、厳しい情報統制を行い、なかなか情報を公開しようとしない。
 誰もがわかっていて、FOX社の重役だけが気づいていないことは、米国だけでもオブライアンの本は500万部売れており、この映画が成功するか否かは、オブライアンのファンにかかっているということだ。
 映画化される「The Far Side of the World」は、シリーズ10作目。オブライアンの原作では、1812年の第二次英米戦争が舞台。オーブリーとマチュリンは、太平洋で英国捕鯨船をえじきとしているアメリカの(帆走)軍艦ノーフォーク号を拿捕または撃沈すべく、ホーン岬を越えて追撃する。だが、FOX社の製作陣は「アメリカの観客は、アメリカが敵役という設定を受け入れ難いだろう」として、米艦ノーフォーク号を、フランス艦Acheron号に置き換えた。また原タイトル「The Far Side of the World」はゲーリー・ラーソンのコミック映画を連想させてるものだとして抵抗を示している。(下記注参照)
 オブラアン作品の熱心なファンたちは、ハリウッドの通例が、自分たちの愛する作品を台無しにしていしまうのではないかと恐れている。FOX社の人間は誰ひとりとして原作を読んでおらず、また例え読んでいたとしても全く理解しようとしていない…とある関係者は語った。
 小柄なスティーブン・マチュリン役に190cm近い長身のポール・ベタニーがキャスティングされていることも、ファンは疑いの目で見ている。だが少なくとも監督のピーター・ウィアーは、オブライアン作品の世界を再現することに没頭しているようだ。ウィアーは乗組員役をカリフォルニアで調達しようとはせず、イギリス、カナダ、スカンジナビア、ポーランド出身者から選び、18世紀の船乗りらしい外見にこだわったということだ。
(注)ゲーリー・ラーソン(Gary Larson)のコミック映画ファーサイド:ネットで探してみたらこんなものを見つけました。確かにシリアスな追撃戦とは正反対のコミック映画のようですね。

ところがしばらくして、このワシントン・ポストの投書欄に、このような投稿がのりました。投稿者は20世紀FOX社のトム・ロスマン会長ご自身。

Faithfully Bringing Lucky Jack to the Screen
2002.09.27, The Washington Post
 私は8月23日付けの貴社の記事を読んで眉をしかめた。
 記事の中には「FOX社の人間は誰ひとりとして原作を読んでおらず、また例え読んでいたとしても全く理解しようとしていない」という一文があったが、これはFOX社で働く多くの人々を侮辱するものである。FOX社の会長として、また社員として私は、ここで働く資格があると確信しているが、私はパトリック・オブライエンの本を読んだだけではなく、私自身が長年、パトリック・オブラアンに心酔するファンであり、この私こそが9年前、プロデューサーのサム・ゴールドウィンのために、このオブライアン・シリーズの映画化権獲得に尽力した当人なのである。

そしてこの投書の題名通り、ロスマン会長は、オーブリーを正確に映画化すると述べ、その例として、オーブリーの体に残る古傷の痕は、原作9巻までの経緯を正確に再現しているとしています。
そしてその10日後、ワシントン・ポストと並び称されるアメリカの日刊紙ニューヨーク・タイムズに、「マスター&コマンダー」の映画を詳細に紹介した記事が載るのです。

On the Seas Again Guided by a Star, By Rick Lyman
2002.10.13, New York Times
 この映画化の話は、10年前、現在FOX社の会長職にあるトム・ロスマンが、コネティカット州での休暇中に雨に降り込められたことから、オブライアンの本の1冊を手に取ったことに始まる。ロスマンは当時のボスであるサム・ゴールドウィンJr.に、この本の映画化権獲得をうながした。
 一時はディズニーの手に渡った映画化権だったが、ゴールドウィンはこの権利を取り戻し、ロスマンに託した。そしてロスマンはパトリック・オブライアンのファンであったピーター・ウィアーに声をかけた。
 映画の製作陣は、純粋なオブライアン・ファンからの批判は覚悟している、と言う。だがロスマンは「貴方がこの本の、そして登場人物たちの精神(spirit)に即している限り、何の問題もないはずだと思う」と語っている。

明らかにワシントン・ポストを意識しまくった内容なので、思わず苦笑してしまいます。何やらFOX社の御用新聞みたいになってますし、ただこの記事を書いた記者には、FOX社は異例の情報公開を行ったようです。現在までに発表された紹介記事の中で、とにもかくにも、この記事がいまだに一番詳しいのですから。

この記事については、Kumikoさんが内容をさらに詳しく紹介してくださっていますので、こちらをご参照ください。

この一連の騒動(?)を通して、いくつか発見をしました。
「ハリウッドで映画化されたら、原作は台無しになる」…というのは、外国人の間ではよく言われていることですけれど、アメリカ人自身もそのように考えているということ。これはちょっと意外でした。
また原作付きの場合、映画会社の情報公開は原作ファン対策も視野に入れている…ということ。我が身をふりかえって、私も結構うまく映画会社に踊らされているかもしないと思いました。

「ハリー・ポッター」の第三作など、撮影中にもかかわらず既にかなりスチール写真が映画雑誌に流れていますが、その中には誰かさんの正体の明かされるクライマックス・シーンもあるんですよね。これなどはかなり意図的に流しているんでしょうね。
となると…、第二部の時には情報が流出していたのに、第三部になったら急に厳しくなった「ロード・オブ・ザ・リング:王の帰還」の情報統制の意味するものは???
そして相変わらず、情報のほとんど流れて来ない「マスター&コマンダー」。
全米公開まであと2ヶ月です。

*ここで紹介したワシントン・ポストの記事は全体のごく一部のみを要約したもので、全文をお伝えしたものではありませんので、お気をつけください。ワシントン・ポスト2002.08.23, 09.27、ニューヨーク・タイムス2002.10.13の記事全文はこちらで読むことができます。
http://www.geocities.com/Hollywood/Cinema/1501/masterandcommander/farsideoftheworld_inprint.html

先頭がニューヨーク・タイムス、以下順を追って記事が古くなっていきます。この3件以外の記事(メキシコの新聞記事の翻訳)なども読むことができます。


2003年09月22日(月)
ジャマイカン・ナイト&「Lobscouse and Spotted Dog」


先日、友人たちとラム酒を飲みに行きました。
友人たちが、レディースデーにx回目の「パイレーツ・オブ・カリビアン」を見に行くと言うので、じゃぁその後会っておしゃべりしよう…と,
私も仕事が終わった後に合流。どうせならカリブ料理でラム酒なんぞ飲んでみるのもよいのではないかと。

ネット検索で探したお店はジャマイカ料理、東京・渋谷の「ロシナンテ」というお店です。
ロシナンテのURLはこちら、
http://www2.odn.ne.jp/rocinante.com/index.html

中南米各国の地ラムを取りそろえたお店で、一口にラム酒と言っても色も味もさまざま。コクと甘さが舌に残るヘビーなものから、ほとんどバーボンウィスキーと変わらない(ラム酒としては)ライトな味わいのものまで。皆で一口ずつ回し飲み。

週の半ばで、翌日もバリバリに仕事だったので、私は比較的軽めのライム割り…ならぬジャマイカン・ダイキリとか、モヒート(ヘミングウェイの愛したカクテル。ラムベース+ライムジュース+ミント)など飲んでいました。モヒートはさっぱりしていて、辛口好きの方にもおすすめです。

実際問題として、18〜19世紀前半の船乗りたちが飲んでいたラムのライムジュース割りというのは、どのようなものだったのでしょう?
「Lobscouse and Sptted Dog」という本があります。この本はオーブリー&マチュリン シリーズに魅せられたアメリカ人の2人の女性が、「いったいLobscouseとかSpotted Dogというのはどのような料理なのかしら?」と疑問を持ったことから始まりました。彼女たちは当時の(英国の)古いレシピを探し、現代のアメリカで、ジャックたちのテーブルに上った料理を実際に作ってみようとしたのです。その努力の結果が1997年に出版されたこのペーパーバックでした。この本の出版元は、アメリカでオーブリー・シリーズを出版しているW.W,Norton & Company社、当時は存命だったパトリック・オブライアン自身が、彼女たちに敬意を表して献辞を呈しています。

「Lobscouse and Spotted Dog」
Anne Chotzinoff Grossman & Lisa Grossman Thomas
W.W.Norton & Company 1997, ISBN:0-393-32094-4 pbk., $16.95
この本はアマゾン・ジャパンから入手可能です。

というわけで、オーブリー&マチュリン シリーズに出てくるラムベースのお酒の数々、この本によれば以下の通り。

☆水割りラム酒グロッグ(Grog) 3巻「特命航海、嵐のインド洋」(上)P.265
  ラム1/2カップ、水1+1/2カップ、レモンのしぼり汁 大さじ2、砂糖 大さじ2、
  お好みで、ショウガのすりおろし 小さじ1、コチニール 小さじ1/4
  を混ぜ合わせて飲みます。

☆ラム・パンチ(Rum-Punch)  2巻「勅任艦長への航海」(下)P.61
  レモン1個、ラム1カップ、ブランデー1/4カップ、角砂糖1個、砂糖 大さじ2、熱湯2カップ
  (1)角砂糖でレモンの皮をよくこする。
  (2)レモンは、皮をむいた後に、絞る。
  (3)ソースパンにレモンの皮、ブランデー、ラム、砂糖を入れ火にかける。
  (4)レンジからずらして鍋に火を入れ(2分ほど)アルコール分をとばす。
  (5)きっちり蓋をし、火を消す。レモンのしぼり汁、熱湯を加えてよくかきまぜる。
  (6)そのまま5〜10分ほど置くと出来あがり。
 角砂糖は1個なんですが、アメリカの角砂糖の大きさがわかりません。
 日本のものより大きい可能性大、氷砂糖の可能性もあるかもしれません。ご注意ください。

☆レモン・シュラブ(Lemon Shrub) 8巻「Ionian Mission」に登場
  ラム2カップ、砂糖3/4カップ、レモン皮1個分、レモンのしぼり汁1/2カップ
  (1)すべての材料を合わせ、よくかきまぜた後、ビンに入れて冷暗所に1週間置いておく。
  (2)飲む時は、熱湯で2〜3倍に薄めてください。

この本には、3巻でバビントン君たちが食べてしまった「ネズミのソテー、オニオンソースがけ」のレシピもあるのですが、そちらはまた後日。あ…そうそう、このネズミ、英語ではマウスではなくてラットなので、かなり大きいネズミだと想像してください。ハツカネズミのようなものを想像されませんように。


2003年09月20日(土)
ネットで見ることのできる公式映像

映画化とはまず映像化…ということで、「M&C」の公式映像を見ることのできるページをご紹介します。まだ日本語の公式ホームページが出来ていませんので、全て英語です。

まずは準備中の公式ホームページ
http://www.masterandcommanderthefarsideoftheworld.com/home.html
(中国語と韓国語があるのに、何故が日本語がありません。英語が米国向けと英国・英連邦向けが別になっているのが面白い)

トレーラー(映画予告編)。Quick Timeのソフトが必要です。
http://www.apple.com/trailers/fox/master_and_commander/
(中程右の「VIEW THE TRAILER」の下の「SMALL」「MEDIUM」「LARGE」を選んでクリックしてください)

ポスター
http://www.murphsplace.com/crowe/aubrey/vanity/index.html
(各写真の下の名前の部分(The Surpriseとか)をクリックすると拡大します)

現在のところ公式発表されているスチール写真は限られているようですが、この雑誌の記事の写真は初めて見ました。
http://www.murphsplace.com/crowe/aubrey/totalfilm1.html

11月の公開に向けて、雑誌などへの登場も増えているようです。公式ホームページもいずれ内容が増えるものと思われます。
これ以外にも「このような写真を見つけた!」という情報などありましたらお知らせください。

米国版ニュースサイトに投稿された、乗組員役の方のコラムや撮影中の写真などは、またページを改めてご紹介したいと思います。


2003年09月19日(金)
M&C映画化:これまでの動き

管理人が、映画「マスター&コマンダー(以下M&A)」の映画化を初めて知ったのは、昨年(2002年)の春でした。実は「指輪物語:ロード・オブ・ザ・リング(以下LOTR)」のファンでもある管理人は、LOTR特集を組んだ映画月刊誌「Premier日本版」2002年4月号を買い込み、なにげなくパラパラとめくっておりました。すると、P.42「見たい知りたい最新作情報」のところにドキっとする文字が、

「またまたクロウに新作のウワサ:新たに出演交渉中とウワサされている作品は、20世紀FOXが製作するピーター・ウィアー監督作「Master and Commander」。クロウがオファーされているジャック・オーブリー大尉役はイギリス船に乗ってフランスと戦う運命にある男だ」

思わず息をのみました。「ついに来たか」と思いました。
海洋冒険小説では古典とされる「ホーンブロワー」が、英国ITV制作でTVドラマ化され、前年(2001年)アメリカでもヒットしていましたから、次に来る映像化はパトリック・オブライアンのオーブリーか、アレクサンダー・ケントのボライソーだろうと。
早速パソコンに向かい、「M&C」と「ラッセル・クロウ」をキーワードに英文サイトに検索をかけ、発見したのがアメリカの「M&C情報ニュースサイト」

その時点ではまだ、クロウはこの役のオファーを受諾していなかったようです。サイトでは様々な情報が飛び交っていましたが、その中の一つ、イギリス・ポーツマスからの投稿では、「1月にラッセル・クロウがポーツマスの海軍博物館を訪れ、トラファルガー海戦の旗艦ビクトリー号を見学した後、売店で関連書籍を数冊購入した。彼は真剣にオファーを受けることを考えているようだ」とのこと。
(この記事についてはさすがにニュースが古すぎて原文がネット上から消えており、リンクを貼ることが出来ませんので、私の記憶だけで記しています。)

クロウがオファーを受けたというニュースが流れたのは、2002年の3月頃だったでしょうか? ネットの関心は「ではマチュリンは誰が?」に絞られました。マチュリン役がポール・ベタニーに、ボンデン役がビリー・ボイドに決まったのは1ヶ月くらい後のことだったと記憶しています。…というのは、既に私はそのとき映画LOTRの第一作「旅の仲間」を見ていて、「あぁボンデンはホビットのピピン君ね」と思ったのですが、マチュリン先生のベタニーがクロウと共演した「ビューティフル・マインド」は、まだ日本で公開になっていませんでしたので。
2002年のアカデミー賞授賞式で、主演男優賞候補にノミネートされていたクロウは、既に役作りのために髪を伸ばし始めていて、肩につくくらいの長さになっていたのが印象的でした。

さて映画の撮影は2002年夏から開始されることになっていたのですが、キリック役の発表は遅れました。ネット上にDavid Threlfallの名が出たのは、盛夏に入ってからだったように記憶しています。
撮影はバハ(メキシコ)の、FOXスタジオで行われましたが、情報統制が徹底していて、こぼれ話などは全くネット上に漏れてきません。熱心なファンがスタジオの外から望遠レンズで撮った船(サープライズ号役のローズ号)などの写真がちらほら載るのみ。

LOTRのファンである私は、そちらの情報サイトなども時々のぞいていますが、追加撮影情報などが結構いろいろと漏れて来るLOTRと比べると、M&Rはさすが規律の堅い海軍さんというか、20世紀FOXというか、映画の制作中って本来はこういうものなのでしょうか?

その撮影も11月頃には終了し、この映画は当初、2003年6月全米公開の予定でした。ところが2003年春、20世紀FOXは公開を11月のホリデーシーズンに延期すると発表。
この発表をめぐってまたネット上には数々の憶測が飛び交ったのですが、最終的には「この変更は映画の仕上がりに問題がある為ではなく、逆に、アカデミー賞が狙えるとの制作会社の判断から、賞選考時期を考え公開を遅らせた」ということで落ち着いています。

2003年7月に米オレゴン州ポートランドで、最終編集前に観客の意見を求める「特別試写会」が行われ、限られた数の幸運なファンと関係者に、最終編集前の試写版が公開されました。この時の情報統制も非常に徹底していて、上映中にメモをとっただけで退席を求められた観客もいると聞きます。
このため内容に関しては依然、謎の部分も多いのですが、「娯楽作ではなく内容的には重く、当時の状況をかなり正確に再現している」という評が大勢を占めているようです。「同じ海洋ものでも、「パイレーツ・オブ・カリビアン」とは全く観客層が異なる。パイレーツを喜ぶような客にはうけない」と断言する声も。

はてさて、実際のところはどのような作品になるのでしょうか? 2003年11月14日の全米公開に向けて、これからますます情報が増えてくるものと思われます。


2003年09月15日(月)
テーマ別資料一覧

このサイトの記事をテーマごとにまとめて見ました。このページは随時更新していきます。
対象となるのは要約のある長文記事のみです。URLのみの紹介は含まれていません。
記事探しのご参考にお役立てください。


◆INDEX ━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1.映画「マスター・アンド・コマンダー」について
 1−1 キャスト関連
 1−2 スタッフ関連

2.パトリック・オブライアンの原作と時代背景について



1.映画「マスター・アンド・コマンダー」について

 1−1 キャスト関連

 ■ キャスト全般
    アメリカ国内試写会用プレス資料(主要キャスト編) 2003.11.04
    脇役キャスト一覧 2004.03.28
    ロンドン・プレミア 2003.11.17
    ロサンゼルス・プレミア 2003.11.14

 ■ ラッセル・クロウ
    インタビュー(メイキング本より抜粋) 2003.10.20
    シカゴ試写会Q&A 2003.10.30
    インタビュー(LAプレミア) 2003.11.14
    船乗りを演じるために(Vanity Fair誌) 2004.01.11
    ジャックとバイオリン(Lime Light誌) 2004.01.18

 ■ ポール・ベタニー
    インタビュー(Empire誌) 2004.12.04
    スティーブン・マチュリンの造形(シカゴ・トリビューン紙) 2004.12.22
    CNNアカデミー賞特集 2004.02.21

 ■ ビリー・ボイド
    インタビュー(NBC抜粋) 2003.11.29
    紹介記事(スコッツマン紙) 2003.12.21

 1−2 スタッフ関連
   
 ■ スタッフ全般
    アメリカ国内試写会用プレス資料(スタッフ編) 2003.11.03
    プロダクションノート 2003.11.03

 ■ 監督 ピーター・ウィアー
    ウィアー監督への質問(ワシントンポスト紙) 2003.11.10
    インタビュー(Empire誌) 2003.12.06
    リハーサルの無い監督 2003.12.21
    CNN、BBCアカデミー賞特集 2004.02.21
    来日記者会見捕捉 2004.03.05

 ■ 制作 トム・ロスマン
    M&C映画化:これまでの動き 2003.09.22
    全米航海前夜 2003.11.16

 ■ 脚本 ジョン・コーリー
    ジョン・コーリーの経歴 2004.03.27
    オブライアンとともに 2004.04.04

 ■ 撮影監督 ラッセル・ボイド
    インタビュー(専門誌) 2003.11.01
    インタビュー(コダックQ&A) 2004.02.07

 ■ 撮影
    M&Cの特殊効果撮影 2004.02.21
    ホーン岬撮影班・嵐の撮影 2004.03.13

 ■ 編集
    編集監督リー・スミス インタビュー 2004.03.06

 ■ 音響製作 
    音響効果リチャード・キング インタビュー 2003.10.18
    当時の船乗り言葉(音響ガヤ) 2003.12.12

 ■ 音楽
    サウンド・トラックと作曲者紹介 2003.10.27
    バイオリン指導、作曲:リチャード・トネッティとクロウ 2004.01.18

 ■ 歴史考証
    歴史考証ゴードン・ラコ氏について 2004.01.03
    デラウェア州博物館とH.M.S.デブラークの果たした役割 2003.11.15
    銃器担当スタッフの活躍 2003.12.19

 ■ サプライズ号
    サプライズ号概要 2003.10.02
    船匠インタビュー 2003.10.09
    ローズ号船長インタビュー 2004.02.11


2.パトリック・オブライアンの原作と時代背景について

 当時の歴史背景について(タイム紙) 2004.01.02
 
原作者オブライアンについて 2003.12.03

 原作を読む方法 2003.09.26
 ねたばれなしに10巻を読む方法(上) 2004.01.24
 ねたばれなしに10巻を読む方法(下) 2004.01.25
 原作10巻補足解説 2004.02.08


2003年09月10日(水)
ボライソー24巻:初版と第二版の差違

ボライソー24巻「提督ボライソーの最期」初版と第二版の差違

初版→第二版へはP502〜P509の以下の部分の削除・移動をお願いします。

P502, 14行目「まだ何処かに…」〜P504, 4行目「…忘れてね」 削除
P504, 7行目「エイバリーも…」〜P505, 5行目「…同じですよね」 削除
この直後に、P509, 4行目「今日、提督のはからいで…」〜P509, 6行目「…ひざまづいて寄り添っている」 を移動。
P505, 7行目「それが…」〜p505,18行目「…集中した」 削除
P506, 5行目「オールデーと…」〜P506, 9行目「辛いけれども…。」 削除
P507, 6行目「またフリゲート艦の…」〜P507, 8行目「居ねえのかよ!」 削除
P507, 13行目「夢現のうちに…」〜P508, 10行目「…ああ見えない」 削除
P508, 12行目「あなたの求めとあれば…」〜P508, 17行目「…キャプテン」 削除
P509, 9〜10行目「あの旗はサー・リチャードと一体だ」 削除
P509, 12行目「その後ろに…」〜P509, 14行目「…もう居ない」 削除

以上


2003年09月09日(火)
ねたばれの定義と判断基準について

この日記では、その性質上、数多くのねたバレ情報を取り扱います。
映画、原作本について、事前には全く何も知りたくない…という方には、あまりおすすめいたしません。

また一口にねたバレと言っても、どこからを「ねたバレ」とするか、その境界線の定義はさまざまです。

この日記では、「映画会社や出版社などが、PRのために明らかにしている映画または本のあらすじを超えるもの」を、ねたバレと考え、これらについて、【未見注意】【未読注意】などの「ねたバレ警報」を目次ページに表示します。

俗に言う「起承転結」で、「転」以降を語るのがねたバレ、という考え方でいきますので、「起」も「承」も知りたくない、という方は十分にお気をつけください。

また、既に日本語訳が出版されている他の海洋・歴史・冒険小説、映画、ドラマについては、ねたバレ警報なしで語らせていただきますので、ご了承ください。

【未見注意】
日本未公開および、公開後1ヶ月以内の、映画、ドラマなどについて語る場合に、目次に表示します。
ねたバレの程度については、各日記冒頭の解説をご参照ください。
すでに映画会社のホームページや予告、映画雑誌などで明らかにされている情報については、ねたバレ警告なしに語らせていただきます。また、公開後1ヶ月以上を経た映画、すでに放映済みのTVドラマについても同様ですので、もしご覧になっていらっしゃらない方がありましても「ゴメンナサイ」と申し上げるしかありません。具体的に問題になりそうなのは、NHKBSで放映済みの「ホーンブロワー1〜3」などでしょうか?

【未読注意】
日本で翻訳出版されていない小説について語る場合に、目次に表示します。
具体的にはパトリック・オブライアンの原作本4巻以降が対象となります。
むかし出版された他の作者の海洋小説については(現在入手が困難なものもありますが)、ねたバレ警告なしに語らせていただきますので、あしからずご了承ください。具体的には、早川から出ていて絶版になったオークショットのシリーズなどが、この中に入ってくるでしょうか?

なお、英国の出版社が明らかにしている4巻以降のあらすじに関しては、他日ご紹介を予定しており、ねたバレ警告の対象とはなりません。
よろしくお願いいたします。


2003年09月08日(月)
「マスター・アンド・コマンダー」映画と原作について

「マスター・アンド・コマンダー」は、パトリック・オブライアンの「The Far Side of the World」を原作とした海洋歴史冒険映画です。
全米公開2003年11月14日、日本公開は2004年2月28日。

■映画について
「Master and Commander : The Far Side of the World」
監督:ピーター・ウィアー
原作:パトリック・オブライアン
脚本:ジョン・コーリー、ラリー・ファーガスン、ピーター・ウィアー
音楽:アイヴァ・デービス、クリストファー・ゴードン、リチャード・トネッティ

出演:
ラッセル・クロウ(ジャック・オーブリー)
ポール・ベタニー(スティーブン・マチュリン)
ビリー・ボイド(ボンデン)
ディビット・スレルファル(キリック)
ジェームズ・ダーシー(トマス・プリングス)他

制作配給(米):20世紀FOX
配給(日本):ブエナ・ビスタ・インターナショナル・ジャパン
公式ホームページ:http://www.masterandcommanderthefarsideoftheworld.com/intro.html

DVD(2004年7月23日発売)
発売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
ASIN: B0000YTR8C

■原作について
「The Far Side of the World」はパトリック・オブライアンの海洋歴史小説「オーブリー&マチュリン シリーズ」の10巻目にあたります。このシリーズは2004年10月現在、早川書房から1〜4巻および10巻が刊行されています。

1.「新鋭艦長、戦乱の海へ」(原題:Master and Commander) ハヤカワ文庫NV1025, 1026
2.「勅任艦長への航海」(原題:Post Captain)ハヤカワ文庫NV1036, 1037
3.「特命航海、嵐のインド洋」(原題:H.M.S.Surprise)ハヤカワ文庫NV1045, 1046
4.「攻略せよ!要衝モーリシャス」(原題:The Mauritius Command)ハヤカワ文庫NV
10. 「南太平洋、波瀾の追撃戦」(原題:The Far Side of the World)ハヤカワ文庫NV1056, 1057

以下未訳
5.Desolation Island
6.The Fortune of War
7.The Surgeon's Mate
8.The Ionian Mission
9.Treason's Harbour
11.The Reverse of the Medal
12.The Letter of Marque
13.The Thirtee-Gun Salute
14.The Nutmeg of Consolation
15.The Truelove
16.The Wine-Dark Sea
17.The Commodore
18.The Yellow Admiral
19.The Hundred Days
20.Blue at the Mizzen
ペーパーバック:英国版はHarper Collins Publishers、米国版はW.W.Norton & Companyから出版

各巻(未訳分を含む)および登場人物、映画の詳細については、Kumikoさんが既に素敵なHPを作成していらっしゃいます。
ぜひ!ご参照ください。

「映画「Master and Commander:The Far Side Of The World」と原作「オーブリー&マチュリン」シリーズのページ」
http://www002.upp.so-net.ne.jp/kumiko-meru/fsotw.htm


2003年09月07日(日)
はじめに

ようこそお越しくださいました。管理人の葉山です。

こちらは、2004年2月に国内公開された海洋歴史冒険映画「マスター&コマンダー」(原題Master and Commander / Far Side of the World :以下M&Cと略)と、この映画の原作であるパトリック・オブライエンの「オーブリー&マチュリン シリーズ」(早川書房刊)、その他の海洋冒険小説や歴史映画などについて、海外情報を紹介するとともに日記スタイルで語る個人のホームページです。

「Sail ho!」とは、帆船の見張りが水平線上に船を発見した時に叫ぶ言葉で、「帆が見えるぞー!」とか「帆影発見」とか訳されています。
このページでは、暇をみつけては海の彼方のサイトを見張っている管理人が「発見」した海外情報を、甲板上の皆様にお伝えするとともに、私的なおしゃべりなども多少加えさせていただくつもりでおります。

もっとも管理人は、仕事が多忙なこともあり、全ての情報やサイトをカバーすることは不可能です。
そのため、この情報日記は、管理人が「たまたま海外サイトで発見した」M&Cその他情報について、その要約を書き散らしたものでしかありません。
以下の点には十分ご注意くださいますよう、お願いいたします。

(1)全ての海外情報が網羅されているわけではありません。

(2)ネタバレを含む事前情報については、誤報やガセネタの可能性があります。
 あやしげな情報にはこちらでも多少のコメントを加えるつもりですが、「ウラをとってから載せる」
 というような手間はかけておりません。
 ここの情報を全て、頭からお信じにはならないようにお願いいたします。

(3)このサイトに日本語で紹介されたものは、あくまで管理人のフィルターを通した要約です。
 誤訳の可能性もあります。
 著作権の問題もあり、原文をそのまま翻訳する形は避けております。
 全文についてはリンクされた原典をご参照ください。

(4)情報自体の転載はご自由ですが、本文コピー転載は、ご遠慮いただきたくお願いいたします。

誤訳などにお気づきになられた方は、メールにて管理人までご連絡くださいますよう。


映画「マスター・アンド・コマンダー」を最近ご覧になって、
このページに初めてお越しになった皆様へ> ご利用のてびき


情報日記の開始から1年半が経過しているので、情報量が膨大になっております。
コンパクトな情報収集には以下の方法をおすすめします。

映画の疑問点、物語の舞台となる19世紀当時の背景・詳細などについては、「映画を楽しむために、海事用語など解説」
監督・キャストインタビューなど、制作スタッフの裏話については「テーマ別資料一覧」

にそれぞれ目次をまとめております。こちらをご利用くださいませ。

映画「M&C」に関しては、情報的にはある程度落ち着いていますので、今後は他の海洋冒険小説や、帆船情報、俳優情報にも手を広げ、以前よりはペースダウンしたご紹介になると思います。
なお、年度末(2月〜4月)は管理人の本業多忙のため、更新が滞る可能性があります。またウィークデー(月〜金)は残業もあるため、メールを頂戴してもすぐにお返事出来ない場合があります。お許しください。

このようなHPではありますが、よろしくおつきあいくださいますよう、今後ともよろしくお願いいたします。

2003年9月1日(2005年1月15日改訂) 葉山逗子(はやま・とーこ)


管理人について:
葉山逗子Tohko HAYAMA(ハンドル・ネーム)
 196x年(昭和3x年)生。♀。東京都在住。
 職業:団体職員
 言語:日本語(母国語)。英語(仕事でそこそこ使ってます)。
     フランス語&スペイン語(カタコト。現在形単文のみ。文章は読めません)
 使用OS:デスクトップ(Old Achtus) Windows XP
       ノートPC(Calypso) WinよたよたXP(どうも最近不安定で不安。SP2で安定するか?)
 Achtus、Calypsoというのは愛機につけている名前です。Achtusはボライソーの戦列艦(64MBだったので64門艦)から
 Calypsoは機動性のあるノートということで、ラミジのフリゲート艦から名前をもらってます。


自己紹介に代えて(M&C好きに35の質問)
1.名前
葉山逗子

2.映画を見に行く前の印象
不安。ハリウッドが英国の冒険小説を映画化するとロクなことが無い。オブライアンなんてあんな渋い原作を、本当に大丈夫かしら?

3.映画を見に行ったきっかけ
20年来の海洋冒険小説ファンだから。原作も読んでいたし。

4.映画を見に行った後の印象
ブラボー!
これまでに見てきた海洋歴史映画の中で最高の作品でした。考証が確かで、当時が可能な限り正確に再現されている。
俳優さんたちは登場人物をほんとうに良く理解していて本当に細やかな演技をしていて、ハリウッドでお金かけて超大作作るのなら、やっぱりこういうところにお金かけなきゃ嘘よねぇ。

5.何回見に行きましたか?
オーストラリアで2回+日本で10回

6.映画のどこが好きですか?好きなだけ語ってください。
好きなだけと言われても、書ききれません。基本的には4.で書いたところすべて。冒頭から行くと、まず本物の復元フリゲート艦が大海原を帆走している映像で泣き、次に戦闘準備の手順が細部まで正確に再現されているところ(隔壁をとりはずすと皆が準備している…っていう演出がすごいですよねぇ)に感動し、艦長はもちろんのこと、背後で指示を出している(がセリフは聞き取れない)副長の指揮系統までがきちんと手抜きなく描かれていることに驚き、ラッセル・クロウとポール・ベタニーがジャックとスティーブンの細かな仕草まで自然に再現してくれることに感激…と延々と続いていきます。

7.あなたにとって「マスター・アンド・コマンダー」とは?
今までに見た最高の映画とは言いませんが、一生忘れられないであろう映画。
映画化決定の2002年3月からキャスティング、撮影中の話題など、今までの見た中でもっとも長い間おつきあいをした映画。

8.映画で一番好きなシーン
全部好きなので、こことは言えません。帆船ファンとしてはサプライズ号が回頭するところ…とか、嵐の中12ノットを達成してジャックが艦と一体化して喜んでいるところ…とか、でも原作ファンとしては、予想外のボーナスだったこのシーンをあげたい。
最後にジャックがプリングスに封緘命令を手渡すところ。原作にはないプリングス艦長誕生のシーン(任命辞令発効)を映像化してくれたことに感謝です。これは原作ファンとしては「大儲け!」だと思いました。

9.一番好きなセリフ
「Though we be on the far side of the world, this ship is our home」
by Captain Jack Aubrey

10.つい突っ込みを入れたくなるシーン
一生懸命考えたんですが、これがなんと無い!…んですよ。考証が正確だから間違い捜しもほとんど無いし、ジャックがまぬけなのも、スティーブンが突つかれやすい性格なのも原作通りで涙モノだし。困ったわ。

11.見ていられない!というシーン
やっぱり、ホラムが追いつめられていくところは辛いですよね。見てますけど。

12.あなたの好きなキャラクターを3人
ジャックとスティーブン、ボンデン、キリックは別枠として、.▲譽鷙匈つ后↓▲ラミー候補生、スレイド

13.そのキャラについて語ってください
いかにもあの時代にいたキャラクターらしくて、存在感のあること。い鯑れても良いのなら私は是非デイビスも加えたい。
別枠の4人は原作にキャラクターが書き込まれているのですが、今回あげた3人は原作ではあまり詳しく書かれていないうえに脇役…にもかかわらず見事な存在感があったので。

14.嫌いなキャラクター
おりません。すべての登場人物がいとおしいです。

15.嫌いな理由
いないのでなし。

16.艦上のベストコンビは?
そりゃあもちろん、艦長とキリックでしょう。

17.あなたがこの映画にキャッチフレーズをつけるとしたら、
(月並みですが)「史上最高の海洋歴史映画」。それが真実だから。

18.DVD購入の予定は
アメリカ版と日本版を持っております。

19.原作は読みましたか?読んだ方は感想を。
1〜10巻まで読了。
オブライアンは海洋歴史小説と言われていますが、海洋小説よりは歴史小説だと思います。
前半10冊の中で、海洋小説として一番良くできているのは4巻「攻略せよ、要衝モーリシャス」、小説としてハラハラドキドキいちばん良く出来ているのは5巻「Desolation Island」。

20.サプライズ号に乗ってみたいですか?
もちろん。

21.乗ってみたい方、どのポジションが良いですか?
信号係候補生(ボイルくんのお仕事かな?)。艦長のそばにいて、戦いの流れがよくわかるから。
逆に遠慮したいポジションは、外の様子がよくわからない下層砲列甲板。

22.あなたはサプライズ号に強制徴募されました。まず何をします。
その時点で残っているいちばん寝心地の良いハンモックを確保する。夜は私、できる限りぐっすり寝たいです。
左右にイビキのうるさい人がいないのが最低条件。すきま風が入ってきたり雨漏りしたりしないところがいぃなぁ。
それってでもすごく難しいだろうなぁ。

23.最後にジャックとプリングスは別の艦に分かれますが、どちらについていきますか?
上司としては二人とも信頼に足りるリーダーでしょう。新型フリゲート艦というのに乗ってみたいからアケロン号…という希望はあるのだけれど、マストは仮艤装だし、あっちこっち砲撃の穴が開いているみたいだから、大変かなぁ。

24.映画でこんなシーンがあったら良いのに!と思うところ
もちろん!ナマケモノ! 絶対にナマケモノ! ラッセル=ジャックにすり寄って「もっとグロッグ!」というナマケモノ!

25.この映画にはまって影響を受けたこと
この映画で特に…というのはないです。海洋小説全般ということなら、イギリスやマルタやフランス、デンマークなどゆかりの地を訪ねるのが海外旅行の目的になりました。

26.好きな俳優さんはいますか?
この映画でとくに…という人はいません。みなさん愛しい。

27.その俳優さんのおすすめ作品
随時HPでご紹介していますが、マイナーなところでは航海長と二等海尉が共演している映画「エニグマ」とか、海兵隊長と掌帆長が共演しているTVドラマ「シャクルトン」とか。

28.M&Cの夢を見たことがありますか?
まだありません。ホーンブロワーのはありますが、ひどい夢だった…ので、M&Cもどうせロクな夢にはならないでしょう。
ホーンブロワーの夢:有給休暇をとってイギリスに海外旅行に行きました。すると東京に置いてきた仕事でクレームが入って、部長に呼び出されることに。なぜか呼び出される先がロンドン市内で(うちはロンドン・オフィスありません)、扉をノックしておそるおそる入っていくと、そこに居るはずの部長はなぜか、背広を着てネクタイをしめたロバート・リンゼイ(ペリュー艦長役)でした…というところで目が覚めました。

29.身近なM&Cグッズ
職場の卓上においてある甲羅の直径が5cmのカメのぬいぐるみ。ホントは巨大なのがほしいんだけど。

30.M&Cキャラと一日すごすとしたら、誰がよいですか?
キリックを飲みに誘って、艦長のうらばなしを聞き出す…とか? でも私の方が先に酔いつぶされそうだ。

31.1日だけM&Cキャラになれるとしたら、誰になりたいですか?
そりゃあやっぱりキリックでしょう。こわいものなしで無敵です。

32.続編を希望しますか?
切に願ってやみません。

33.もし続編が出来るとしたらどんな話が良いですか?
スティーブンのもう一つの、裏のお仕事絡みの話。今度はソフィーやダイアナの顔も見てみたいですね。

34.映画に物申す
とくにありません。ピーター・ウィアー監督で本当に良かったと思います。

35.最後にひとこと
やはり原作を愛する20世紀FOXのトム・ロスマン会長に、ファンとして心から感謝を捧げたいと思います。
原作に忠実な歴史文芸映画にこだわり、娯楽色を排除した作品が、現代のハリウッド・メジャーで可能だとは思っていませんでした。
途中、共同制作会社からは娯楽色を強めるよういろいろと横ヤリが入ったと聞いていますが、20世紀FOX社のトップがしっかりしていたからこそ、芸術色の高い、アカデミー賞11部門ノミネートの高い作品が完成したのだと思います。


2003年09月06日(土)
大海原へさぁ出帆!

はじめまして。 管理人をつとめます葉山です。
この日記は、2004年春に日本公開予定の映画「マスター&コマンダー(以下M&Cと略)」に関する海外情報をご紹介するとともに、この映画の原作であるパトリック・オブライアンの「オーブリー&マチュリン」シリーズ、その他の海洋小説や歴史・冒険小説について、気軽に記す情報日記のようなものです。

パトリック・オブライアンの海洋冒険小説「オーブリー&マチュリン」シリーズは、英文週刊誌「TIME」にも取り上げられた欧米のベストセラー。欧米で数多くのマニアックなファンを抱えることで知られています。今回の映画化は、J.R.R.トールキンの「指輪物語」(ロード・オブ・ザ・リング:以下LOTRと略)以来の大物作品映画化と話題を呼び、その是非をめぐっては、天下のワシントンポスト紙とニューヨークタイムズ紙が論戦を張り合う騒ぎに。当然、海の彼方には数多くの関連サイトがあり、アメリカの最新ニュース・サイトには、ロケ地メキシコ、物語の舞台であるイギリスなどから、数多くの情報が寄せられるほか、ハリウッド・インサイダーからの内部情報なども時々アップされています。

仕事柄、英文を読み内容をまとめることがあまり苦痛ではない管理人は、英文サイトに重要なニュースなど掲載されると、これまでは国内の海洋小説関係サイトの掲示板をお借りして、それらを紹介してきました。
ところが11月の全米公開を前に、最近は情報量が増えてきて、ひと様の掲示板をお借りするには心苦しい状態に。
さらに、このような情報紹介は、紹介者がある程度の責任を負わなければならない部分もあり、これは一つ間借り状態を脱却して、独航せざるをえないと考えた次第です。

海洋小説関係サイトには、すでに2〜3年関わっていますが、ホームページなるものを持つのは、これが初めての体験。ネットの大海原に乗り出していくのは、正直言ってドキドキものなのですが、航路をはずれたり座礁したりすることのないよう、皆様あたたかく、時に厳しく見守ってくださいましたら幸いです。来年の、日本での映画公開終了まで約10ヶ月の航海となりますが、よろしくお願いいたします。


2003年09月01日(月)