umityanの日記
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2014年10月12日(日) |
とっちゃん坊や達の旅(17)市内観光 |
例によって、すっかり慣れ親しんだ食堂へ4人で赴いた。いつものごとく、にっこりほほえんだ、ドアガール達の挨拶を受けた。気持ちが良い。「おデートでもしたいなあーー」という衝動に駆られたが、明日の朝食を最後に,このホテルともお別れだ。なんだか淋しい気がした。皆、同じ気持ちなのか、無言のまま食卓に着いた。その割には皆、大食いだ。何度も席を立ち、獲物を皿に盛ってくる。一抹の淋しさが食欲を倍増させているのか?。僕とて例外ではない。最後はコーヒーで締めくくった。
淡々と食事を済ませ、部屋に戻り荷物をまとめた。フロントへ降りた。既にマイクロバスは到着していた。素早くバスに乗り込み、後続のメンバー達を待った。いつもと変わらぬ乗車風景だ。我々を含め、老若男女、皆、疲れはなさそうだ。
今日が当地最後の観光となる。スケジュール表を見ると、まず最初に、有名な寺へ行くとのこと。寺ねえーー−?。ところで、こちらの宗教はなんだったっけ?。フランスの植民地だったから、キリスト教か?。そうそう教会を見たっけ。寺の門前に着いた。「福海寺」という名前がついた看板があった。「海」という漢字は僕ジャイアンのハンドルネームの一つだ。急に親しさを覚えた。そく、添乗員さんに宗派を聞いてみると、仏教と儒教が混合したような寺らしい。なるほどねえーー。
中に入り、仏殿の大鉢に長線香をたてて、合掌した。神仏は何であれやはり尊いもの。とりあえず旅の安全を祈願した。ぐるっと、一回りした。建屋から外へ出た。堀があった。のぞき込むと、なんと、無数の子亀が「ウジャウジャ」と泳いでいるではないか。上を見上げて、口をパクパクさせている。腹が空いているのか?。餌をやろうにも餌がない。鶴は千年、亀は万年。長生きの象徴として飼われているんだろうか?。そんな気がした。
ちと、敬虔な気持になった。それは良いことだが、いかんともしがたい自然現象が僕たちを襲った。「小」が僕たちを呼んだのだ。「小」の場所を尋ね、まず最初にネズミ男君が、急ぎ足で乗り込んだ。ほっとした顔で戻ってきた。次は僕、ジャイアンの番。ネズミ男君が出てきた所へ急いだ。「ありゃーー、なんにもないぜ」。よく見ると、足を乗せる形をした板切れが平行に置かれ、その真ん中に穴みたいな物があった。「ここへ落とせ」というわけか。いやああ、さすがにびっくり、こっくりだ。無料だったので幸いだ。
寺を後にした。次に案内されたのは、当地のスーパーマーケットだ。ここも観光スポットなのかと驚いた。結構大きなスーパーだ。ただし、日本のスーパーと、たいして変わったところはない。とりあえず見学だ。
ネズミ男君が、「おいらはTシャツを買いたいなあーー」と言う。独り身の彼は、日本で洋服等を買いに行くのが恥ずかしいらしい。「スナックのお姉様同伴で買いにいけばいいじゃん」と言ったことがあるが、それも出来ないネズミ君である。小心者だぜ。
僕、ジャイアンも着替えを何枚も持参していなかったので、彼に付き合って1枚、Tシャツを買うことにした。色とりどりのシャツがあった。と、そこで、目に留まったのが「真っ赤なTシャツ」。「これだぜ」と、僕ジャイアンが叫ぶと、ネズミ男君も「そうだなあーーー。日本で二人一緒に着ると、まさに義兄弟だぜ」と、大笑いしながら購入した。
僕ジャイアンがLサイズ。ネズミ男君がMサイズ。そこへ、のび太君が通りかかった。「あんたたち何しているの?」と、怪訝そうな顔をして聞いた。「ところで、一休さんは?」と尋ねると、のび太君も知らなかった。彼は、変わり者の風来坊だから、どこかその辺をうろついているのだろう。集合時間になれば、何事もなかったかのごとく現れるのが、いつものパターンだ。心配はいるまい。
そうそう、ベトナムはコーヒーが有名とのことで、銘柄は分からないが、適当にコーヒー袋を買ったっけ。スーパーマーケットでの買い物はこれでおしまいだ。
2014年10月08日(水) |
とっちゃん坊や達の旅(14) |
そうそう、市場で、我々に着いてきた一人旅のメンバーが、何を思ったか、果物を買いたいという。土産ではない。ホテルに戻ってから皆で、食べようと言うわけだ。果物とは、ドリアンだ。安い。彼は袋一杯購入した。「甘酸っぱい香がするぜ。初恋の味だぜ」とは、珍しく、のび太君の弁。日本ではあまり食べたことがないので、食べながら初恋を思い出したい衝動に駆られたことは言うまでもない。
時間が来て、市場を後にした。我々とっちゃん坊や達は、明日も午後からは自由時間だ。来ようと思えば来れる。アオザイも買わなくちゃあならないからなあーーー。市場の後は、ドンコイ通りという繁華街を、1時間程度、散策して昼食とのことだ。例によって、とっちゃん坊や4人と、一人旅のメンバーが連れ立って行動した。他の会社関係のメンバー達は、我々とほとんど会話をせず、別行動が多かった。恐らく、「奇妙な連中だぜ」と敬遠されたのかもしれない。
まあ、それは良いとして、道路横の石畳を歩いた。石畳はあちこちがでこぼこで、まだ社会資本の整備が遅れているようだ。僕たちは懸命に生きている地元の人達や、ショーウインドーを眺めながら、テクテク歩いた。アオザイを売っている店があった。のび太君、ネズミ男君と僕、ジャイアンが中に入った。店内にはあふれんばかりの商品が置いてあった。店員さんの一人に、日本で預かってきた三人分のボディーのサイズと色を提示した。店員さんは、うなずき、店の奥へ行き、サイズに合いそうなアオザイを持ってきた。
貼り付けではない刺繍が施してあるので、まあ、いい加減な物ではないだろう。値段も、頂いた餞別金で、値切れば二着分が買えそうだ。思わず手が出そうになった。と、その時、のび太君が「ジャイアンよ、この服地は絹じゃなさそうだよ。化繊みたいだよ」という。追い打ちをかけるようにネズミ男君が、「うんんん、こりゃあーー化繊ばい」とたたみかける。
絹と化繊の区別もつかないジャイアンの購買意欲が消え失せたことは言うまでもない、二人がそう言うならば、そうだろう。ここでの購入はあきらめた。店の外に出ると、中年とおぼしき美しい女性が、荷車に赤く売れたブドウというか、杏というか、そんな果物を売っていた。僕たちの姿を見るなり、「一袋千円でいい」と言う。丁度いいや。「部屋で飲みながら、ドリアン共々ついばむのも、美味しからずや。いやおいしい」。てなわけで、僕ジャイアンが一袋、購入。きれいな人だったので「you are very beautiful 」とお金を渡しながら言おうと思ったら、彼女の側に旦那らしき人物が、こちらを伺っていたので、言うのを止めた。 「君子、危うきに近寄らずや」である。
そうこうしている内に昼食タイムとあいなった。待ち合わせの場所に急いだ。行ってみると誰もいない。なぜ? why? 確か、店の名前はここだったよなあーーー。途方に暮れていると、横断歩道の向こうから仲間の一人が「あんたたち、何しているの。皆、待っているぜ」と言う。いやはや、同じような店の名前だったので、僕たちは間違った店へ行ってしまったのだ。こういう勘違いはよくあること。
皆が、合流した。階段をとんとんと上がり、テーブルに着席した。添乗員さん手配済みのバインミー(ベトナム風サンドイッチ)とベトナムコーヒーが用意されていた。おっと、その前に、のどが渇いたということで、皆、ビールを所望した。変わり者、一休さんだけが、タイガービール。他の者は何だったっけ?。名前を忘れた。要するにベトナムビールだ。一瓶では足りず、ビールをおかわりすること、常のごとし。
サンドイッチもコーヒーも結構、美味しかった。おまけに、空きっ腹だったので、少々酩酊。食後は一旦ホテルまで戻る。そこで、オプションを頼んだメンバー達と、そうでない人達が別れることになる。オプションを頼まなかったのは、とっちゃん坊や達4人と、初老の一人旅メンバー。併せて5名である。僕たちはとりあえず部屋へ戻った。
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