仔猫と箱庭の収容所



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あたしは何処へ??


一体何処へ流されているんだろう。


波間に漂う一艘の船で。
この小さな壊れ苅テけの船は
陸に着く前に壊れるのではないか??


不安だらけの航海。


遠く臨んでも
見渡す限りの海。




2003年11月28日(金)


けものみち


幸せな日常は
いつも
どこにでも在るのに
気付かないから
幸せなのです。


幸せな日常は
いつも
どこにでも在るから
だから不安なのです。


あたしは
幸せを見付けてしまった。
それは見付けてはならないもので
あたしはいつも恐れている。


見付けてはならないものを見た。


生きてはいけない道を生きる。




2003年11月21日(金)


人と分け方


友達って何処から??


時々凄く気になってしまって
線を引きたく成る。


でもその線はとても難しい。
入り組んでいて
そして巧妙に
バランスを保っている。


分かってる人なんて居ないんじゃないかな。


でもあたしの中には
『嫌い』ってボーダーラインは無いから。


皆の事好きで
皆に愛されたくて
皆に必要とされていたい。


利用でも
邪な気持ちでも
それは何でも良いから
独りにしないで。


一緒に居て。




2003年11月16日(日)


出発式


気持ちと身体がバラバラだから
不安で心配で恐複テで押し潰されそうだから
出発式を開きましょうか??


もしかしたら元に戻るかも知れない。


心と体を繋ぎ合わせて。
糸と意図をたぐり寄せて。


戻しましょう??


出発式を開いて
寝台に身体を横たえて
胸を切り開いて。
心を其所に入れましょう。


気持ちは良く成りまして??




2003年11月14日(金)


切りたい


洗って切って水の中に入れて。


切って切って切って。


助けて。
理由も訳も無い恐複テに押し潰される。


複テい複テい複テい。


叫び声が出ない程。
あたしの喉が押し潰される。


洗って
切って??


水に浸して。


切って切って切って。




2003年11月13日(木)


あたしが生きてる事


あたしが生きてる事
それ自体が間違ってるんだ。


そう言ったら


何でそんな事言うの??
って責める様に
それでいて
呆れた様な哀しい様な顔で言うでしょう。


だからあたしは言わない。


演じて
笑顔作って
強がって生きる。


生きてる事に罪悪感を感じて。




2003年11月12日(水)


一線越えた??


何と無く
あたしとあなたで一線越えちゃった気がする。


本当はしてはいけない事。


越えたら溺れる以外の道は無い事。


本当は気付いてた。
ちょっとした好奇心だった。


縄の張られた沼。
あたし達の目の前に広がっていた。
それはとても魅力的で
足を踏み入れるのは時間の問題だった。


やばい。
泥沼に嵌った。


あたし達はもう抜け出せない。


足を取られて
もがき苦しんで
溺れて


それでも求めるんでしょ??


あぁごめんなさい。




2003年11月11日(火)


時計仕掛け


壊れた機械。


螺子が外れて
金属製の中身が剥き出しに成る。


その侭放置して
だんだんと黒と茶に侵食されて錆びてきて
歯車が廻らなく成る。


もぅ治らない。


あたしはもう治らない。



2003年11月08日(土)


痂。


「かさぶた」


刃物を持って線を引く。
彫刻の様な白に傷を作って流血させる。


人と話して嘘を吐く。
赤い紅い心臓に言葉達が突き刺さる。


塞いで塞いで塞ぎ込んで
白血球で固めて固めて固め込んで
祈る祈り祈る。


傷が残りません様に。
戒めだけが残ります様に。




2003年11月07日(金)


エラー


分解が出来無く成ったので
計算処理はは不可。


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あなたの心も
あたしの心も理解出来無く成ったので
判断停止。


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機械的
電子音が
ひっきりなしに鳴り響く。




2003年11月06日(木)


空気に溺れる


苦しさに身悶えする。


震えて使い物に成らない腕を必死に押さえて
それでも苛々は収まらない。


空気が上手く吸えないんだ。


大きく息をすると苦しくなる肺。
気管がキュっと締まって
あぁ,あたしはあたしに絞め殺される。


溺れた様に空気を求めて
もがく。


沈む。




2003年11月05日(水)

*仔猫と箱庭* 弥甫

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