「年賀状だけのお付合い」というのも、わたしは嫌いではありません。それなりに年をとってくると、遠方へ行く人もあり、仕事や家庭で忙しい人もあり、皆で集まって遊ぶのは、だんだん大変になっていくから。それでも何かよいことがあれば、よかったねと思う。よくないことがあれば、よくなるといいねと思う。お互いにそう思える友人からのたよりは、やはりありがたく嬉しいものに感じるのです。 一年365日のうちの363日は、頭や心に浮かぶことがなくても。たよりを出す時と受取るときだけでも、その人の記憶の中にいられるなら幸い。そんな風に最近のわたしは考えています。直接会っていなくとも、根本が変わらないなら、友であることに変わりはないし。親しんだ月日は、あえて思い返さなくても、なくなるわけではなくて。わたしを形作った一部として、ずっと存在しているから。 今後会う機会は、あるかもしれない。ないかもしれない。それでも。今までありがとう、これからもどうぞよろしく。
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