stray notes

氷砂糖

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きらきらでなくてもいい
2008年04月05日(土)

最近街で、おろしたてのスーツを着た、きらきらな人たちを見かけた。あー入社式とかなのかな、とぼんやり思う。新しい服を身にまとい、希望と不安に満ちて、社会人となった人たち…その輝きを、きれいだな、と感じる。自分がすごくおばーさんになったような心地にもなる。でも、悪い感覚ではない。

自分が社会人になった頃、右も左もわらかず、無知で、とりあえず気持ちだけ一生懸命だった…ような気がする。あまり華やかなタイプではないけれど、一応若い女性だったので、それなりの命の輝きみたいなもの、はあったと思いたい。世界も、今より輝いてみえていたかもね、と思う。

なくしたものもたくさんあると思う。得たものはそんなに多くないかもしれない。でも、10年くらい働いたので、20代の自分と30代の自分を比べたら、わたしは30代の自分のほうが「まだ、まし」な人間になれたんじゃないかな、と思っている。若い頃に戻りたい、とはほとんど思わない。根本は一緒なので、変わってない部分も、勿論あるだろうけれど。

自分を好きになった、とは言えない。許せるようになった、わけでもない。ただ、知ったりわかったりできるようになったことが増えた分、生きやすくはなったのだと思う。20代は20代なりの生き延び方でやってきたけれど、30代になってからのほうが、効率的に生きられるようになったような気がするのだ。

もう、きらきらした感じはない。でも、それでいいんだな、と思っている。



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