読書は万人に認められた悪徳である、という言葉を聞いたことがある。 たしかにそういう面もあるよなーと思う。 * * * 「妄想(ゆめ)を裁く法律などない」という歌のフレーズに共感。 勿論ゆめ見る分には裁かれなくても、 現実にもちこんだら裁かれる場合もありそうだけれど。 * * * 子供の頃は、ある意味ヒマだったのかな、と思う。 つまらない本ーと思っても、翻訳がねじれててわかりづらくても、 とにかく最後までは読んでいたから。 若い頃は、許容範囲が広かったのかも、と思う。 あらすじが好みでなくても、売れている本は それなりに目を通していたから。 最近は使えるお金も時間も限られているので、 自分好みのものばかり読んでいる気がする。 ひとにすすめられても、趣味でなければ手を出さない。 書評で気にとめても、実物にひかれなければスルー。 それでもまだ、たまーにハズレがある。ゼロにはならない。 * * * 現実に役立てるためではまるでなく、 ひたすら現実から逃避するように読む。その世界に浸る。 なのでそうして見るゆめは、できるだけ自分から遠く、 そしてありえないくらい甘く、また長いこと楽しめるようなものがいい。 近頃はそんな風に本を選んでいるような気がします。
|