ホテルのロビー、喫茶店などお客さんが増えてきている。土曜日の夜ということもあってファミリーが多い。ぶらぶらしながらインコの鳴き声を聞いていたのだが、どこからとなくピアノの音色がしている。前日と同じ女性が迫力ある弾き語りを披露している。ビートルズからニューミュージックまで、なかには井上陽水を歌唱力豊かに歌い上げていた。 場所は一階のロビー内に設けられた喫茶店の一角なのだが、そこには池があってそのほとりに設置されたステージ上にピアノが置かれている。ちょっとしたPA装置を通しているので、ロビー全体からそして最上階までの吹き抜けで上の階からも聴くことができる。 どうせならと近くで聴いていた。すると「お客様おかけになってください。」と後ろから声が。娘に言われた。「まぎらわしいことしないでよ!」
もういいだろうと部屋に帰ることにした。それにしてもなかなか充実した一日だった。のんびりと一日を過ごすのもいいが、ハードスケジュールでも内容が濃ければ満足度は高いだろうし、限られた日程のなかで動こうとするとあれもこれもとなってしまうのはいたしかたないだろう。
部屋に着くと娘たちはあいかわらず文庫本を手にして読みふけっている。旅行に来てまで読書することはないと思うのだが、どうもこの二人、どこに行っても文庫本を手放さない。やはり親子か。
私はというとそんな悠長なことはしておれない。あしたのスケジュールを作らなければいけないのだ。まあ、この沖縄旅行自体、妻が言い出しっぺで、私は段取りをする人だった。はっきりいって妻はいつどこへ何をしにいくということはわかっていない。アウトラインは知っているのだろうが、中身はまったくわかっていないのだ。ぜーんぶ私が手配した。これからもずっとそうだろう。 事前に行くところは設定していなかった。初日に南部の戦跡と玉泉洞、二日目はダイビングを申し込みをしていたわけだが、それ以外は特に決めてはいなかった。ダイビングの「Nagi」でいっしょのグループになった若いカップルが聞いていた。「行くところを決めていないんですが、おすすめの場所はありますか。」「沖縄に来たからには海洋公園は絶対はずせないですよ。一押しですね。」
そばで聞きながら、あしたは海洋公園に決めた。那覇を基点ににすると、ずっと北の反対方向になるので朝一番にそこに行って、順番に下っていくことにした。ホテルからは1時間少々かかるようだ。できるだけ早く出発したいが、かといって今日の疲れを残しては後が苦しい。 場所は本部半島の端のほうになるが、本部には「パイナップル公園」というテーマパークがある。ここにも行かなくてはいけない。沖縄ではパイナップルもはずせない。その後はずっと下って、思い出の「東南植物園」にも行きたい。こうしてだいたい頭の中では一日のスケジュールを組み立てた。かといって行く先々でコース変更しても別にかまわないのだが。メインエベントも無事終了したので、あとは気楽気ままに楽しめばいいのだから。
そういえば先日のログハウスでの夏祭りでは、ギターのI君はチューニングに音叉を使っていた。この音叉はAの音程の振動が出るようになっているのだが、ギターでいうと第5弦の音をこれに合わせる。音叉はかすかな振動しか出ないので、耳を研ぎ澄ませて聴かなければいけない。それからもやっかいだ。5弦に合わせて他の弦を順番にチューニングしていかなければいけない。順番に合わせると最後はつじつまが合わなくなって、全体のバランスがおかしくなる。それを今度は和音を弾きながら調整をしていくわけだ。 はっきりいって時間がかかる。それに周りの音がうるさいと聴こえないのだ。しかし文明の利器ができるまではずっとこれだったはずだ。 なんでもそうだが、便利すぎるとダメになることは多い。
話が脱線したが、三線の若者はこうして時おりチューニングをしながらずっと歌い、演奏しつづけていた。しかし、誰一人聞く者もいなければ話しかける人もいない。よく見ると「三線体験コーナー」という張り紙があるではないか。そうか、だれでも弾かせてもらえるのか。そう思って歩みだした途端、うしろから声がかかった。そろそろ引き上げようとの催促だった。
いやー、まいったまいった。 三日三晩パソコンは動きっぱなしだったが、ここにいたってやっと収束させることにした。 日記をアップすることができなかったのは、例のデータ消失の復帰作業に没頭していたためであり、熱心な数名の愛読者の方には申し訳ない。
結論だが、一部のデータは復帰できた。しかし今年のデジカメ画像はついに消失確定となったようだ。ほんの一部は復帰できたのだが。 ほんとうにデータ消失かというと、データ自体はハードディスクにちゃんと残っているはずなのだが、それが取り出せないということになる。前にもお話したように100万円仕事になるのだ。で、消失ということであきらめたほうがよいようだ。ほどほどにしておかないと、これにかけた労力も二度と返せない貴重な日々なのだから。
今までの状況はこうだ。
1)破損したデータのバックアップ用120GBハードディスク パソコンショップに置いたままだ。復帰不能との事。これには今までの 貴重なデータがつまっている。 2)不良ハードディスクの替えとして160GBのハードディスクを新たに 購入。 3)これからはきちんとバックアップしようと思い、バックアップソフトを 操作中、不運にもトラブルに見舞われる。再インストールなどをしたが 復帰せず。新しく購入した160GBのハードディスクにバックアップ したデータもろとも全てが消え去った。 4)ここであきらめるわけにはいかず、データ復元ソフトを購入する。 これで160GBに入っていたバックアップデータは全て復元できた。 とはいっても、これには今年1月からのデジカメ画像は入っていない。 5)そこで無理だとはわかっていても、大元のCドライブに片鱗でもない かスキャンすることにした。これがめちゃくちゃ時間がかかるのだ。 けっきょくいろいろと試した時間は数十時間に及ぶ。一度スキャンを かけたら10時間、20時間となってしまうのだ。 6)ここから復元できた画像は数十枚か。何度もデータを重ねているし、 再インストールもしているので、わずかでも復元できたのは幸いかも しれない。
こうして今回のトラブル復旧作業の終止符を打った。
それにしても、消えたはずの、そして消したはずのデータが出るわ出るわ。 けっきょく消したと思っているデータはハードディスクから消えてはいないのだ。データが読み出せないようにほんの一部のデータだけを変えるようにしているだけのようだ。 カセットテープのように消去されているものだとばかり思っていたのだが、違っていた。そうでなければ復元なんかできっこないのだが。
こうして一連のトラブルは、解決したとはいい難いが、ここらへんが潮時ということになるようだ。
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さらにぶらぶらとしながら他のコーナーへ。三線の音がする。実演販売ではないが、若手の奏者が演奏しながら歌っている。ここでは楽器屋が出張販売しているようだ。楽器には興味があるのでここでもじろじろと眺めた。外観だけだが、これはいいなと思ったものはやはり高価だ。手が出ない値段ではないが、妻に言うには気が引ける。これ以上増やしても薄まるだけだ。やめとこう。
それにしてもなかなかうまいではないか。歌もいいが、三線のテクニックもかなりのものだ。おそらく楽器屋で働いているのか、三線で仕事をしているのだろう。ここではしばし、聴き入ることにした。ほかには誰もいない。そう、お客さんはというかこのコーナーに立ち寄っているのは私だけだ。まあ、こういうところで高級な三線を買う人はいないだろう。おそらくこのコーナーは店の雰囲気を盛り上げるためのアトラクションという意味合いで作っているのかもしれない。
あっちこっちしながら、またここにもどってきた。今度はちょっとテクニックを拝見させてもらうことにした。ピックを使って弾いているようだが、それにしても返しがきれいで音がよく切れている。三線というくらいだから弦は3本なのだが、メロディーと伴奏をたくみに使い分けて沖縄独特の音楽を作り出している。ギターなんかは6本の弦で伴奏もたくさんの和音を使うことができる。高度なアレンジで芸術性を豊かにしているが、弦が少ない楽器はまた違った魅力がある。
ヴァイオリンは4弦、中国のニ胡は2弦、あれ胡弓は何弦だったかな。1弦か。 これらはすべてフレットがない。したがって耳で聴いて音程をとるわけだ。練習を積むと自然にその音の位置に指がいくのだが、それでも的確な音程をとるには耳がたよりだ。ギターなどフレットがある楽器でも別にその位置を見なくてもだいたい指が覚えている。まあ練習を積んだらの話だが。
話が専門的になって恐縮だが、岡山ハワイアン・クラブの会報に掲載されたベテランM氏のお話。ウクレレにしても何にしても楽器はチューニングという作業が必要だ。弦楽器でいえば調弦である。最近は便利な道具ができていて「チューニング・メーター」なるものを普通は使用する。初心者でもベテランでも使用している。早いし、正確だ。
しかし、どうしても目で見て合わせるくせがついてしまい、肝心の耳で聴くということを忘れてしまってきているというのである。その結果どういうことになるか。楽器は演奏中に勝手に音が狂ってくるのだが、耳が訓練されていないとそれがわからない。グループで演奏すると他の人が出す音と合わなくなってくるのだが、ずれたまま演奏を続けてしまうわけだ。 これを防ぐためには集中力を養うと同時に、耳そのものを訓練していかなければならない。あまり便利なものができすぎると弊害というものがどうしても起こってくる。 〜つづく〜
朝の食事の時だったが、オムレツを焼いているブースでは順番待ちで列を作っていた。それにつられて私も並んでしまった。数種類のメニューの中から一人ずつオーダーに合わせて手際よくオムレツを焼いていくのだが、その技に見とれてしまった。料理人は最初にフライパンの使い方を習得するために塩などを振って練習するようだが、そんなことを想像しながらひとつひとつの動作を注視していた。私の番がくると、「トマト・チーズ」をオーダーした。 まず卵をお玉じゃくしでフライパンに流し入れると、箸で手早くかきまぜ、その上に細切れにしたトマト、そしてこちらも小さく刻んだチーズを乗せ、例の回転をともなった返しわざできれいにまとめあげてくれた。うーん、やはり見とれてしまう技だ。お皿をフライパンの上に持ってきて、くるっとひっくり返すようにして完成だ。アツアツで中はトロトロのオムレツの出来上がりである。こうして一つずつオーダーに合わせて作っていくのだからシェフはたいへんだ。 テーブルに帰って食べていると、いつの間にか妻も並んでいるのが見えた。やはりこういうものは絶対に逃さない習性があるようだ。こちらはキノコ入りのオムレツをだった。これもおいしそうだ。食べながら妻が言った。「うちの息子も朝早くからこんなことをしているのかしら。ちょっとかわいそうな気がする。」このオムレツは朝食でのお話である。
一通りの食事が済むと、妻と娘ははやおら立ち上がり歩き出した。どうもデザートの部に入っていったようだ。まあ、ケーキは別腹とはよく言うが、それにしてもこれ以上食することができるのだろうか。それくらい時間をかけて食べてきた。 ケーキには口うるさい私だが、可もなく不可もなくといったところか。普通のショコラ、スポンジ類、それにデザート用のパン類も種類が多い。もうここまでは手が出ない。仕方ないがあきらめよう、後がたいへんだ。それでもとったものはすべて平らげてレストランを後にした。
もう動く気もしないが、そのままみやげ物店の方向に向かった。あるわあるわ、なんでも揃っている。娘と妻は沖縄グッズを眺めている。私はと言うと健康食品コーナーで店員からいろいろと情報をもらった。やはり効能書きだけではよくわからないが、聞くことで品物の比較もできるし、これぞといった逸品を知ることもできる。
前から気になっていた「ノニ」という果物から採った『ノニ・ジュース』を店頭販売していた。試飲もできるので、さっそく店員のおねえさんに注いでもらった。ほとんど黒に近い強烈な色と、何かしら原液という感触がただよっているその『ノニ・ジュース』をこわごわと口にしてみた。おお、たしかに強烈だ。もうこれは薬だ。ジュースといってもそんなに量を飲むわけではない。おちょこ一杯だろう。それでも今まで味わったことのない異様な味覚はどうも身体が受けつけない。聞くとジュースを発酵させて効能を上げているようだ。
やはりこういうコーナーではご婦人方が集まってくる。見ていると、お客さんにもいろいろなタイプがある。一言二言交わしたあと、すっと買っていく人。ジュースといってもそんなに安くはない。一本5,000円以上したと思う。いろいろと試飲した後、健康談義をして去っていく人。まあ、だいたい試飲をしても買わない人のほうが圧倒的に多い。
泡盛のコーナーにも立ち寄った。初日の「おきなわワールド」でハブ酒を買いかけたが、留まっていた。ここにしかないという文句に釣られそうになったわけだが。 じつはここにも同じものがあった。じろじろと眺めていると店員さんが、「ハブ酒は飲まれたことがありますか。そうですか、ちょっとお召し上がりください。」と注いでくれた。かなり強烈だ。はじめての体験だが、買って飲もうとは思わなかった。妻に言った。「おじいちゃんのおみやげにしようか。」「いいえ、いりません。こんなもの、飲ませないでください。」
レストランには一番乗りだったため、メニューはどれもできたてで盛り付けが美しい。それらに順番に箸を付けていくことになった。 基本的には洋食だが、今年のテーマかどうか知らないが「インドネシア料理」があちこちに見受けられる。ここ沖縄であればインドネシアも違和感がない。 私の場合、料理よりもデザートのほうに興味があるので、そちらも物色してみた。まあ、ありきたりのフルーツからケーキ類までよりどりみどりだ。プリンなんかは大きな型で固めたものをそのまま出しているので、ぐいっとすくって取ることになる。ああ、取りすぎてしまう。
メニューを一巡すると、シェフがその場で盛り付けしてくれる所があるが、そこでは「インドネシア・ラーメン」なるものをやっていた。もの珍しいのと、この地でラーメンという響きがなんとも奇妙でさっそく食してみることにした。しかし、シェフがいないではないか。他にお客がいないためか、厨房に引っ込んでいたようだ。すぐに出てきて、ぐらぐら煮立った鍋にラーメンを放り込んで手早く「インドネシア・ラーメン」を作ってくれた。
ちょっと聞いてみた。「この麺はどうやって作っているのですか。」「いやあ、これは日本の中華麺ですよ。スープをインドネシア風にしてるわけです。」ぱっと見、そんな感じがしたので聞いてみたのだが、やはりインドネシアから輸入までしてはいない。いやそれよりもインドネシアにはラーメンなるものは存在しないのかもしれない。いわゆる独創メニューだ。 食した感想は、独特の香辛料を使っているのではじめての味覚である。はっきりいって、普通のラーメンのようにずるずるとは食べれない。スープ代わりにいただく程度だろう。
テーブルの上はどんどんと運んでくるメニューでところ狭しの状態になってきたが、済ませた皿はボーイさんが要領よく持っていってくれるので感じがよい。あの人、取りすぎと違う?という目で見られなくてよい。ちょっとおしゃれに注文したメキシコ・ビールとともに、和洋折衷ならぬフランス、中華、イタリアン、インドネシアてんこもりを次々に平らげていった。
だんだんとお客さんも増えてきたようだ。外のテラスで優雅に談笑しながらワインをたしなんでいるカップル。わいわいがやがやと賑やかにはしゃいでいるファミリー。その他大勢は私たちと同じようなバイキングを食べるぞと意気盛んな連中なのかもしれない。日本人はだいたい食事をゆっくりととるという習慣がないのではないか。だからこういうバイキングなどになると、あせくさとあれやこれやを物色し始める。 例のラーメンのところにはあまりお客は行っていないようだが、けっこう並んで順番待ちをしている料理もある。 〜つづく〜
2004年08月23日(月) |
パソコン危うし!その4 |
パソコンの現在の状態はどうか。 まずCドライブはきちんと再インストールを完了して正常に作動している。そしてこのハードディスクにパーティションを切ってドライブをひとつ増やしている。この方法は今までにしていたのと同じである。この新しく作ったドライブにデータをすべて入れるようにしている。このデータが消えたら大変だからハードディスクを追加で買ってきてバックアップをするわけである。 しかし今は、追加ドライブはデータ復旧ソフト待ちの状態のため取り外している。復旧できるかどうかが一番問題なのだが。これは運を天に任せるしかない。
そしてそして、万全の二重のバックアップでデータを守ろうと、外付けハードディスクを購入した。これはパソコンの横に置いているのだが、パソコンの中に組み込む内蔵ディスクよりは安全なようだ。 再インストールなどをする時は、パソコンとつないでいるケーブルをはずしておけば、こちらまで被害が及ぶことはないのだから。
いよいよ機械としては万全の体制となってきたが、いかんせんデータがまったくありませぬ。 ただ、ぜんぜんないかというと、気が向いた時にDVD−RAMにバックアップをしていたのがある。どこまでのものがあるかまだ調べてはいないが、ひょっとするとこの自作パソコンを作るときにバックアップしていたなら昨年までのものはあると思う。
しかし、このトラブルからかれこれ一週間になるかなあ。もうこのへんで妥協してもいいのだが、いやそうしたほうが楽だろうが、ただでは起きぬと決意したからには何かを得なければならぬ。 もうこれ以上お金をかけることは許されない。あとは今後も起こるであろうトラブルに対処できるだけのスキルを習得するしかないだろう。 情報ボランティア・メンバーの名に恥じないためにも。〜つづく〜と思う。
2004年08月22日(日) |
パソコン危うし!その3 |
新しく購入したハードディスクにバックアップしたデータは過去のすべてなのだが、消えるのは一瞬だった。というか、いつ消えたのかもわからない。ふたを開けたらなかったという落語にもならない話で終わってしまった。
しかし、このデータ消失はハードディスクの機械的な故障ではないので、救済がまったくできないというわけではない。今ではけっこう簡単に高い確率で蘇ることもできる。 情報ボランティアのMさんにさっそく事の次第を告げてアドバイスをもらった。 「まず、他のパソコンにつないで認識するかどうか確かめてください。認識すれば、すぐにデータを他の場所に移してください。もし認識しないようであれば、データが消失していますね。」ということはまたまたあきらめろということか。 「データ復旧ソフトで救済できる可能性はあります。」費用はどれくらいかかるの? 「うちではそれ相当のソフトを使います。あとはデータ復旧の作業時間によりますが、7、8万円でしょうか。」ふむふむ、これもちょっと無理だな。
一般ユーザー向けに1万円前後でデータ復旧ソフトは売られている。さっそくインターネットで調べてみるといろいろあるものだ。その中から「日経パソコンで取り上げられていた『ファイナル・データ』を試してみることにした。 じつはインターネットではこういうパソコン・ソフトは、試用版というのがあって、簡単にダウンロードできる。ほとんど買ったものと同じ内容のものがタダで手に入るわけだが、制限がある。たとえば買うものとまったく同じだが、30日とかの期限があって、それを過ぎると使えなくなるもの。また、ずっと使い続けることができるが、機能制限といって一部の機能が使えない、などだ。 まあ、けっきょくは買わなければちゃんとしてものは使えない。
今回の『ファイナル・データ』はどうか。ちゃんと書いてある。「購入前に試用版でデータ復旧ができるかどうかを確かめてください。」と。 当然試用版ではデータの復旧はできない。しかし、データ復旧のバタンを押しても作動しないだけで、そこまでは正規の製品版と同じだ。欲しいデータが目の前に見えるわけである。えさを目の前に置かれてあきらめるユーザーはまずいないだろう。
私の場合はどうか。試用版をダウンロードする前に注意書きを読んだが、「ソフトで圧縮されたデータには使用できません。」とある。 じつは今回のバックアップ・データはバックアップ・ソフトで圧縮された特殊なファイルになっている。この注意書き通りだと復旧不可能となる。 くそ、と思いながらもダウンロードはタダなので試用版を試してみた。 すると驚くなかれ、バックアップしたデータが目の前に現れるではないか。
えさを目の前に置かれたのだからたまったものではない。この飢えをしのがない手はないのだ。 さっそく購入することに。しかしはたと思った。この前、ダウンロード販売で痛い経験をしているので、今回は石橋をたたいた。パッケージ版という店で売っている製品を購入することにした。
いましばらく宅急便で送られてくるのを待っている・・・。〜つづく〜
2004年08月21日(土) |
パソコン危うし!その2 |
それにしてもひどい! データを失っては大変だと思っているからこそ、今回バックアップ・ソフトを購入してまで不意の事態に備えたはずだ。それがいったいどういうことだ。ウインドウズをリカバリーしようと、このソフトを使ったのだがどういうわけかうまく動作してくれなかった。ソフトのメーカーに問い合わせまでして復旧に精力を注いできた。はっきりいってほかのことが手につかない状態なのだ。これは今も変わらない。
しかし最悪の事態にまで発展してしまった。万全の体制で臨もうとなどしなかったら、なにも起こっていないことなのだ。今ごろは、この休日を畑の支度に汗しているはずなのだが。いや、この非常事態でも畑はしなければいけない。秋野菜を撒く準備だそうだ。私は例の「ポチ」で耕すだけなのだが。 はっきり言って、てんてこ舞いの状態に追いやられているわけだ。
それにしてもなぜここまで大変なことになったのか。一考察する必要があると思っている。 最初のトラブルは何か。それはバックアップ用に内蔵していた120ギガバイトのハードディスクが壊れたことだ。これには今年のデータがすべて入っている。特に痛いのはデジカメ画像が入っていたことだ。 沖縄の分も入っている。資料のデータは重要なのは当然だが、でも、もう一度いちから作り直せないことはない。まあ、しないだろうが。 残念でならないのはデジカメ画像だ。もう二度とその当時には戻れないのだから。たかが半年といってももう戻れない。じつはプリントをしていないので家族は見ることができない。そう思ってプリント予定の画像をメモに書き出していたのだが、もう後の祭りだ。 貴重なショットもあった。Mみさんのものだ。さっそく、ことの次第を電話した。「そんなものどうでもいいでしょう。だれも困らないわ。」と、つれない返事。いや困るのだ。すぐに申し入れをした。同じショットをもう一度撮らせてください。若さがその分減ったのは我慢しますから・・・。
このハードディスクの機械的トラブルは一番やっかいで、ほとんど回復は無理であきらめたほうがよいようだ。データ自体は何の損傷もなくそのまま残っているのだが、それを取り出すすべがない。不可能ではないが、べらぼうな金額になる。 購読している「日経パソコン」に出ていたが、回収したデータ容量によって価格が違っていて、1ギガバイト当たり、19万〜37万円となっている。今回こわれたハードディスクは120ギガバイトの容量だが、中に入っているデータはおそらく数ギガだったと思う。5ギガバイトだと36万〜82万円となっている。 情報ボランティアのMさんにお願いしたところ80万円と言われた。 妻に話すと、「まさか直すんじゃないでしょうね」 どうも、このバカ、やりかねないと思われている節がある・・・。
その次に襲ってきたトラブルはこうだ。 バックアップ用のハードディスクは新しいのと交換した。Mさんの店に160ギガのものしかなかったのでそれにした。これにはすべてのデータをバックアップした。私がパソコンをはじめた当時からのものだ。かれこれ5年以上前からのものが入っていると思う。 当然、元からあるハードディスク(Cドライブという)にも同じデータが入っている。2重にデータを入れて安全を期しているわけだ。どちらかが壊れてももうひとつがあるから大丈夫いうことになる。
どうもソフトによってはうまく動作しないものがあるので、思い切って再インストールをすることにした。これには今回購入したバックアップ。ソフトを使えば簡単に一発で作業が進行するはずだった。 それが前述のようにエラーが出てうまく動作してくれない。だんだんとおかしくなってついにパソコンが立ち上がらなくなってしまった。それでメーカーといろいろとやりあったのだが、けっきょくCドライブに入っていたデータはすべて消えてしまった。 なにこれとあわてた。しかし、そういうときのためのバックアップのはずだ。新しく買った160ギガバイトにすべてのデータが入っているのだから。
しかし、ここまでで運の終わりだった。 悪いことは重なるとはよく言う。重なってしまったのだ。このハードディスクのデータも、Cドライブのトラブルの時にいっしょになって消えてくれていた。
今回の一連のトラブルでガタガタになったが思った。 そうだ、ただでは起きんぞと。 〜つづく〜
日記が飛んでしまったが、パソコンがさらに大変な状態になってしまって、日記をアップすることができなかった。それに沖縄どころじゃないのだ。
日記でも書いたようにハードディスクがだめになってデジカメのデータが消えてしまったが、今回はそんなもんじゃない。どうもパソコンのデータがすべて消えてしまったようなのだ。ちょっとショックを通り過ぎて空虚な気分になっている。
事の次第はこうだ。 ハードディスクをだめになって大事なデータを消したので、最初からきちんとやり直そうと思い、リカバリーソフトという簡単に元の状態に戻せるソフトを使用した。買ってからまだ一度も使っていなかったものだ。
手順どおり操作をしていった。しかし最後の実行の場面でリカバリー用のDVDの読み取りがうまくできない。何度やっても同じだ。ついにメーカーに問い合わせをしてみた。するとDVDがうまく作成されていない可能性が高いということで、いろいろとテストをする方法を教えてくれた。 専門用語が多いので半分くらいしか理解できなかったが。
いろいろと試していくうちについにパソコンが立ち上がらなくなってしまった。それにデータを入れていたDドライブがどうも消えてしまっているようなのだ。 再度メーカーに問い合わせてみると、もう一度ウインドウズをインストールしてくださいとの事。 これも手順どおりインストールをやってみた。あれ、だめになったハードディスクの交換として新しく購入したハードディスクを認識しないではないか。じつはこの中にはすべてのデータをバックアップしているのだ。Dドライブが消えたときには、まあ、このバックアップドライブがあるので大丈夫だと安心していたのだが・・・。
ちょっとこれはただ事ではない。 まだ試すことはあるので、それをやってみるしかない。〜つづく〜
ごっついウエットスーツを苦労して脱ぎ去ると、やっと身軽になれたという開放感と無事何事もなく生還できたうれしさで、満足感十分だ。 着替えを済ませると大蔵省が料金の支払いをしている。こちらはしばし外に出てさとうきび畑でも眺めていよう。
愛車『ニッサン・キューブ』に搭乗すると、店のスタッフたちがお見送りをしてくれる中をホテルに向け発進。朝9時前から夕方5時前までの長丁場だったが、充実したスケジュールをこなし、あとこれから行くところもなく、車で5分のホテルまで一直線で帰ることになった。 このあたりはやはり海がメインだ。近場にも楽園風にあしらったテーマパークがあるが、眩しいばかりの夏の沖縄の海の前ではそれほど魅力を感じない。
ホテルと道を隔てた向かいに駐車場があるが、ジャパレンの看板が立っているのでおそらくホテル専用ではないのだろうが、かといってあたりには他に駐車を必要とする施設がある風でもない。入り口に乗り付けると、すぐに係りの人が来て、「ここで降りていただければ、あとはやっておきます。」と言ってくれた。
道を横切り、ホテルの玄関脇に鎮座している結婚式用の白いクラシック・カーを眺めながらフロントに向かった。椰子の木の間を飛び交う鳥たちの鳴き声が沖縄のムードを盛り上げてくれているようだ。 しかし、私たちはキーを受け取るとそんなことはおかまいなしに部屋へと急ぎ足である。部屋に着くなり、各々がベッドになだれ込んだ。しばし小休止である。 私はこういう時、どうも性格的に余裕がないせいか、時間がもったいないと二人に促した。「ホテルの探検をしてから食事に行こう。」
あちこち動き回ってみると、けっこういろんなところにショップを置いているものだ。コンビニまである。よし夜はここでビールを買って飲むとしよう。いくらかでも安く上がると、ついめめっちい考えが出てきてしまう。
みやげ物店もかなり手広くしている。全部ここで揃いそうだが、早まってはいけない。いつも失敗するのだ。あとからあとからこれぞと思うものがあるので、ついつい買いすぎてしまうからだ。貧乏性なのだ。
いちおうざっと眺めて食事に行くことにした。もう決めている。娘が。けさ朝食を取ったバイキング・レストランである。夜7時からなのだが、少し早めに行った。誰もいない。でもじっと待っていると案内してくれた。どういうわけか朝と同じ位置に席をとった。どうも人間の習性なのか自然とその場所に行ってしまった。じつは外にはテラスがあり、海を眺めながら優雅に食事を堪能できるはずなのだが、だめだ。所狭しと盛られた料理の山に、外の景色なんか入ろうはずもない。ああ悲し、田舎人。
例によって、少量ずつだが全メニューを平らげようと三人はあちこちを動き回っている・・・。 〜つづく〜
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インストラクターはだんだんと深いほうに誘導していく。少し余裕ができてきたのか周りの状況も見えるようになった。まわりにはたくさんの魚がいるが手でさわるまでにはいかない。 そうこうしているうちにインストラクターはポケットから魚のえさを取り出した。「ふ」のようなものだ。するとどこからとなく魚が寄ってくるではないか。私たちにもえさを渡してくれたので魚たちに差し出すと食らいついてきた。
こんどは「ニモ」に会いに行こうとボードに書いて移動をはじめた。とはいっても優雅に足ヒレをたなびかせて泳ぐには程遠いスタイルでうごめいていった。 わたしは「ニモ」が何たるかをよく知らなかったが、それらしきものを指差している。
なにやら妻があわてている。どうも重いタンクがずれてきてそのままひっくり返ってしまった。タンクを下にしてあお向け状態になっている。と、後ろから何者かがタンクを持ってちゃんと起こしてくれている。オーナーである稲村インストラクターとともに、もう一人のインストラクターが後ろから護衛で付いていてくれたのだ。おそらく初心者のうえに小学生まで伴っているので心配して付いて来てくれたのだろう。
「少し泳ぎましょう」とインストラクター。どうやってと一瞬とまどってしまったが、装備している機材のボタンを押してジャケットにエアーを入れたようだ。身体が自然に浮いてきた。これなら足ヒレをばたばたさせることができる。 やっとわかった。海の中を悠々と泳いでいるのは、じつは潜水艦のごとくエアーを入れたり抜いたりして上昇下降をしているようだ。腰に鉛のウエイトを巻いているが、最初はほんとうにちゃんと浮いてくれるのかどうか心配だった。もし鉛のほうが重たかったら、そのまま海の底に沈んでしまうことになる。
海面近くに上昇して海底を見ながらの遊泳だ。シュノーケルをつけて泳ぐのと違って、もっとはっきりと魚たちを見ることができる。
ぼちぼち上がることになった。海岸に寄っていって足がたつようになると、ぐっと力を入れて立ち上がろうとするのだが、なにせエアータンクが重いのと、足場が悪いのとでぜんぜんだめだ。 インストラクターが言った。「海の中でじっとしていてください。こちらで全部はずしますから。」 私たちは両手を広げていると、ロックをはずしてタンクのついたジャケットを脱がしてくれた。足ヒレまではずしてくれるのだ。おお、いたれりつくせりというか、逆に自分たちでは何もできないわけだ。
身軽になると後は帰るだけ。またもや崖を登っていって、駐車場に移動した。圧縮された空気は乾燥しているようなので、のどがとても乾く。麦茶を一杯いただいた後、車に乗って店まで帰っていった・
それにしても疲れたが、楽しい思い出のできた一日であった。店でスタッフが「みなさんの集合写真はホームページに載せますから楽しみにしていてください。」と言った。しかし無念にも私たちの写真は載らなかったことは昨日の日記のとおりである。 〜つづく〜
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やっと到着し、岩場にすわると足ヒレを装着してくれる。はっきり言うと、この場所では初心者は何もできない。じっとしているのがやっとだ。ましてあの重いタンクを自分でかつぐことなどできやしない。 足ヒレがはけると、もう少し深みに入っていった。しかし足ヒレがつくとうまく歩けないのだ。 次はエアータンクをかつぐことになる。身体全体を海に沈めると、スタッフがきちんと背負わせてくれた。そうか、海に沈めることで軽くなるのだ。ちょっと拍手を送りたい気分になった。 もうこのときは二人がかりだ。こちらは両手を広げてじっとしているしかない。動くと足をすべらせてしまいそうになる。
三人とも準備が整うと、次は呼吸の練習をしてみる。シュノーケルと違って、海にもぐると、もう簡単に顔をあげることができなくなるから、十分な練習をしておかないと大変だ。 娘は口で呼吸をするのが苦手なようで、うまくできない。顔を水の中につけて練習するのだがすぐにあげてしまう。インストラクターは、少しできるようになるとほめたたえてリラックスできるようにもっていってくれている。ほぼできるようになると次は安全の再確認。
店で事前に、海の中での約束事は聞いていた。海に入るとしゃべることができないわけだから、必然的にジェスチャーでの会話となる。内容はこうだ。 インストラクターがOKサインで聞いてきた場合問題なければOKサインで返す、岩場をつかむ時は手でぐわぐわとする、手招きしたら前進、指差したらその方向を見る、親指を上に向けたら上がる、などだ。 それにホワイト・ボードでの筆談をしてくれる。このボードは磁石で文字が浮き上がるタイプのものだ。幼児がお絵描きをするあれだ。
これらの確認を済ませると少しずつ海に入っていくことになった。まあ、シュノーケリングで少しは慣れていたのでそんなに怖がることはない。足で歩いて中に入るという感じではなく、はいつくばって岩場をつかみながら潜っていくのだ。何度もインストラクターがOKサインを出してくる。そのたびにこちらも返さなければいけない。
海底の岩を手放すとあらぬ方向に行ってしまいそうで必死だ。となりの娘は息をするのがやっとという形相でマスクに入り込んだ海水を出している。どうしても少しずつマスクに海水が入ってくるが、排出方法を伝授してもらっていたのでさっそく実践しているようだ。いやいや、こちらにはそんな余裕はないのだが。 方法はこうだ。マスクの上部を押さえて上を向き、鼻から息を勢いよく「ふん!」と吹き出せば息といっしょに海水も排出されるというわけだ。 〜つづく〜
『Nagi』のホームページは下記のとおり。 http://www.nagi.biz/
ここの凪だよりでは、お客さんのスナップが掲載されている。しかし、しかし、私たちが訪れた7/17だけ「ごめんなさい」の絵文字になっている。ずっとながめてみてもこの日にちだけなのだ。相当くじ運が悪いのだろう。デジカメのトラブルのようだ。 ところで、Nagiという名前、どこからとったのかと思えばホームページを見てわかった。凪だ。そうか、凪でなかったら仕事にならないんだ。祈りのようなものも込められているのかもしれない・・・。
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真栄田岬は歩いていける距離なのだが、足ヒレ、ウエイト、エアータンクなどの機材があるため、店の車に乗って移動した。駐車場に到着してびっくり。ところ狭しと車がぎっしりで、あちこちでダイビングの準備がすすめられている。米軍の人もあちこちに見られる。おそらく週末にはこうしてダイビングを楽しんでいるのだろう。 そういえば店のすぐ前にも米軍関係の家が建っていた。まわりが鉄条網なのでそれとすぐにわかるのだ。こうした風景があちこちにあり、やはり軍の基地という感は否めない。
車を止めるところがあるのかなと思っていると、一角に一台分だけ空いている場所があった。すでに誰かが場所取りをしていたようだ。自分たちの機材はどこにあるのかなと思いつつ、周りが気になってしかたない。米軍の人だろう、ツイン・タンクになった最新の機材をかついで崖のほうに向かっている。
私たちのインストラクターは店のオーナーで、元フランスカップ・日本代表という稲村さんだ。最初に申し込みをしたとき、電話応対をしてくださった方である。これで怖いものなしだ。準備はすべて店のスタッフがしてくれた。 「のどが乾くのでお茶をしっかり飲んでください。」と稲村インストラクター。車に大型のポットを積んできている。
お茶がすむと、「ウエイトを付けますよ。」と鉛のおもりが付いたベルトを渡してくれた。ずしりとくる。ひょっとして不要な人もいるのかなと思ったりする。これにエアーの入ったタンクをかつぐと相当な重さだろう。まず、機材を装備した状態ではあの崖は降りられない。スタッフが持っていってくれるのだろうか。
ところでボンベだが、きょうのこの時まで、あの中には酸素が入っているものだとばかり思っていた。ところが聞くと、あれは空気を圧縮しているだけだそうだ。圧力メーターを見ていなかったので何気圧かわからないが、ボタンを押すとシューッと激しい音がする。他にもいろいろな計器が付属しているが、何に使うのかはわからない。
準備も整ったようなので出発だ。どういうわけか私たちお客さんは、かつぐべきエアータンクを持っていない。インストラクター達は重そうにかついでいるのに。 じつは私たちのエアータンクはすでに海辺に置かれていたのだ。これで助かった。あれをかついだら絶対に崖は降りられないのだから。
海辺といってもごつごつとした岩場なのですべらないよう歩くだけでも大変だ。インストラクターが海に入っていきやすい場所に誘導してくれる。しかし、そこに行くまでが一仕事。こちらも手ぶらではなく、一応足ヒレやマスクを持っているのだから。
下の写真の人が、オーナーでフリーダイビングの元フランスカップ・日本代表の稲村氏だ。 ホームページのプロフィールによると、昔ケーキ職人だったらしい。沖縄の海に魅せられて移り住んでいるらしい。そういえば、店のスタッフは沖縄以外の人が多い。みんな沖縄には魅了させられるのだろう。
そうそう、じつは『Nagi』のホームページを紹介したいが、これは明日にしておこう・・・。 〜つづく〜
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パソコンが大変なことになった。ほんとうは沖縄どころではないのだが、一大事の後に沖縄19を書きます。
けさパソコンを立ち上げた時はなんともなかったのだが、その後スイッチを入れると、ハードディスクがカチャカチャと鳴り続けて立ち上がらない。そのうちハードディスク・エラーの警告が出てきた。何回やっても同じなので、2個積んでいるうちのCドライブのハードディスクを取り外して、息子のパソコンにつないで読み込みをしてみた。あれ?ちゃんと読み込みできるではないか。おかしいなあと思いつつ、またつなぎ直してやってみたがやはりだめだ。
耳を澄まして聞いてみると、どうもカチャカチャ鳴っているのはCドライブではなくて、バックアップ用に追加したハードディスクのようだ。 またまた、これを取り外して息子のパソコンにつないでみた。同じようにカチャカチャいうので、明らかにこのハードディスクのトラブルのようだ。
さてどうするべかと思案したが、ここは情報ボランティア事務局のMさんに聞いてみるしかない。Mさんによると「これはおそらくハードディスクの機械的な故障でしょう。最近暑いので、昼と夜の温度差のためヘッドの部分に結露してトラブルになることがあります。一度ハードディスクを冷凍してからやってみてください。ひょっとすると復帰するかもしれません。」
冷蔵庫で凍らせるなんて初めて聞いた。大丈夫なんだろうか、半信半疑で一応やってはみたがだめだった。 まあいいや、今回のトラブルを起こしたハードディスクはバックアップ用なんで、もうひとつの元のドライブにデータは残っているし、仕方がないが交換するしかない。 ということで、すぐにMさん経営のパソコンショップに走った。160ギガのハードディスクを購入した。同じマックストアのものである。 しかし、こわれたものは、先日のバックアップの時に始めて使用したのだが、そんなに簡単にこわれるものか。ちょっと恐ろしくなった。
Mさんいわく「ハードディスクも高密度になるとかなり温度が上がりますよ。こういうものがあります。」とハードディスク用冷却ファンなるものを引っ張り出してきた。 しかし背に腹は変えられぬではないか。「ついでにこれもください。」ということになった。これを大事なCドライブに装着することにした。
家に帰ってさっそく取り付けをはじめたが、おい、入らないぞ。じつはハードディスク用冷却ファンがハードディクスケースに当たってうまく収まらないのだ。やすりを持ってきて長穴にしたり、ビス止めをやめて両面テープで止めたりと大変だ。 それでも一応取り付けが完了し、立ち上げを試みた。OKのようだ。さっそくフォーマットをしてバックアップを開始した。
ここで大変なことに気付いたのだ。先日のバックアップ作業の際、撮り貯めたデジカメなどのデータをCドライブからバックアップ用のドライブに移動しただけで、正常なドライブに作っておいたDドライブには入れていなかった。 要するに、デジカメ・データは故障したハードディスクにしかないのだ。もし、データの救出ができなかったらパアということになる。 すぐにMさんにSOSを発信した。「蓋をあけた時点で、ほこりとか、たばこの煙ぐらいのものが入るとダメになります。重要なデータでどうしても救出が必要なら、東京に送らないといけませんが100万円くらいかかります・・・」 Mさんはそれでもこう言ってくれた。「店に持ってきてください。ちょっとやってみますから。」もうこれにかけるしかない状態にきている・・・。
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それでは沖縄
カヤックもそろそろ時間になると、岸に舵をとった。がりがりっと音がして動かなくなった。さんご礁に座礁してしまったようだ。インストラクターに言われるとおりオールで蹴って事なきをえた。 カヤックを岸にあげ、小道具を小屋に格納すると店に引き上げだ。 店に帰ると、妻は日陰で涼みながら推理小説を読んでいるではないか。もうリラックス気分だ。 昼の食事を済ませると、わくわくどきどきのダイビングにお出かけとなる。 午前と同じようにグループを組んで説明を受けることになった。今度は私たちの家族とアベックの2グループとなった。
呼吸のしかたは、基本的にはシュノーケルと同じだが、苦しくなったらちょっと顔を上げるというわけにはいかないだけいろいろと仕掛けがある。 海の中で誤って口にくわえているマウスピースを離してしまうと息ができなくなってしまうが、再びくわえた時の海水の排水方法など真剣に聞く。 いろいろな計器類が付いているが別になにも知らなくてもインストラクターがきちんとセットしてくれるようだ。もう信頼するしかない。
とにかく背中に背負うボンベは重そう。フル装備だと20キロくらいはありそうだ。 トイレを済ませると、車に乗って真栄田岬までいざ出発!
〜つづく〜
きのうは遅くなってしまって日記がアップできなかった。毎年恒例のログハウスT宅での夏祭りだった。 そういえば昨年は夕立かと思ったらちゃんとした雨で、急ごしらえのブルーテントをまとったステージで演奏したのがなつかしい。今年はTさんがすでに波板をステージの屋根に張っていらしたので、雨でも風でも来いと太っ腹だ。
今回も音響装置は、谷口さんにお願いするしかなかったが、いつもながら無償で引き受けていただいた。ありがたいものである。それも仕事を中断してのボランティアである。午後4時からセッティング開始だ。
4時のセッティングに合わせて若手を二人連れて来た。じつはこの一人はステージでギターを弾いてもらうことになっている。稲田君といって、昨年の中林淳真門下生の発表会で初めて会った。その時私は気に止めていた。お、ちょっと異色だぞと思ったのだ。後でわかったのだが、ジャズ系も演奏しながら、クラシックでは中林仲哉先生についていた。
そして回りまわって今回の夏祭りに出演してもらうことになった。 私の知らない曲ばかりだが、ギタリストを目指しているだけあって演奏はなかなかいいではないか。夏祭りにクラシック・ギターは不釣合いかもしれないが、いろんなお客さんの前で演奏することも大事だと勝手に理由をつけて引っ張ってきたのだから、なんとか拍手をもらえたらと親のような気持ちで見守っていた。
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それでは沖縄です。
シュノーケリングを終えてあがったところだったと思う。それからまたもや険しい崖をよじ登って、てくてくと歩いて店まで戻っていった。 店に着くとさっそく麦茶を一杯。1時間半ほどのものだが、相当汗をかいたのだろう、のどがかわく。しばし休憩だが、ちょっと今回の体験を復習してみた。
まずシュノーケルでの呼吸だが、弁が付いているためか、慣れないと息が苦しくなってしまう。ゆっくりと深くとインストラクターが指導してくれたが、まさにそのとおりにしなければ酸欠で長くは潜っておられないだろう。
絶対におすすめです!と太鼓判を押してくれた洞窟探検だが、その時は夢中で、後になって、あれがガイドブックに載っていた洞窟かとイメージが浮かんできたりする。そういう余裕なんかほんとうになかったのだ。足がつかない所ではじめて泳ぐわけだから。
シュノーケルを見るといつも思っていたのだが、空気を吸うパイプは30センチほどしかないので、ちょっと潜ると上から海水が入ってきてしまうのではないかと。 しかし、逆に深く顔を沈めることのほうがむずかしいようだ。
この次はカヤックで海の散歩をすることになっている。 波酔いした妻は、「カヤックは遠慮しておきます。」とキャンセルした。 グループは私と娘、そして二組のカップルとなった。それにインストラクターがふたり。
車で近くのカヤックを置いている小屋まで行くという。着くと、さっそく準備である。Tシャツ、それにライフ・ジャケット、そして漕ぐためのオールを小屋から引っ張り出した。それらを持ってカヤックが置かれている海岸まで歩き出した。 海岸は少しずつ干潮になっている。海辺の動物がうごめいている。グロテスクな「なまこ」がうようよといるではないか。聞いてみた。「これ、食べれますか。」「おそらく食べれるんじゃないの。」
じつは昔、カヤックにはまりかけたことがある。けっきょくカヤックを購入するまでには至らず、そのまま時が過ぎていた。 この話題は別の機会にゆずるとして、今回はそれ以来のふたたびの興奮を味わえるかとわくわくしていた。
娘を前側に乗せて、私は後ろ側で漕ぐことにした。ボートと違って、ほぼ水面近くから景色を見ることになるので、とても感動的になる。海と一体という感じがするのだ。 4隻が揃うと、インストラクターの先導でゆっくりと散歩だ。本当は無人島にでも行きたいのだが、今回は海岸沖を往復するだけ。物足りないが、まあカヤック体験だからいたしかたない。
〜つづく〜
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だいたいみんなのウエットスーツ合わせが終わると、グループ分けをした。私たちの家族と他には二組のアベックでグループを組んだ。トイレやらを済ませると集合だ。このウエットスーツ、一度着用するとそう簡単には脱ぐことができない。トイレに行くにも一騒動だ。
最初はインストラクターからの説明。「これから皆さんと洞窟探検に行きます。その時シュノーケルというものを付けますが、いままでにやったことのある人!」みんな初心者だった。「最初にゴーグルを着けます。普通のゴーグルと違うのは、鼻まで覆われています。ですから鼻では呼吸をしないでください。鼻で息をすると曇ってしまいます。」「それではシュノーケルで息をする方法を教えます。まず<あ>で口にくわえます。次に<い>で噛みます。そして<う>で全体を包むようにします。もし誤って水を飲んでも沖縄の海の水だということでがまんしてください。」「最後に足ヒレですが、これは簡単です。横のベルトをゆるめて足を入れ、その後ベルトをぎゅっと引っ張ればOKです。」じつはこのベルトもきつめに締めていなければ外れることがあるようだ。娘は最後のダイビングで、上がった時に片足のヒレがなかった。しかし本人は全然気づいていないのだ。
それにしても鼻で呼吸をするなというのはけっこうむずかしい。普段の生活の反対をするわけだから無理もない。
「それではこれから真栄田岬まで歩いて行きましょう。裏道を通って行くのでそんなにかかりませんから。」と強い日差しの中をてくてくと歩き出した。ウエットスーツは上半分を脱いだ状態にしている。このウエットスーツというもの、厚さが1センチちかくある。ちょっとスポンジのような感触だが、これで浮くことができるのだろう。
ほどなくして現地に到着したのだが、ここは崖の上。海まではこの崖をよじ降り?なければいけない。ガイドブックの写真では見ていたが、ちょっとという感じである。岩の間を一歩一歩滑り落ちないように降りていかなければならない。みんな助け合うように一歩一歩だ。こういうところで親密感が出来上がったりする。
海の岩場に降り立つとすぐ横にぽっかりと大きな口をあけた洞窟があった。そこも岩場だが、すべらないようみんなで声を掛け合って進んでいった。少し奥に入ると暗くなってくるが、そこには神秘的な青い色をした水があった。入る前にゴーグルに曇り止めをしなければいけない。インストラクターは曇り止めを持ってくるのを忘れたといって、「大丈夫です。天然の曇り止めがあります。」と言い、つばをべちょっと垂らして指で塗り塗りだ。
みんな足ヒレ、ゴーグル、シュノーケルを装着すると、足から静かに水の中に入っていった。この暑さの中だったので、ほんとうに気持ちがよい。ひんやりという感じだ。とりあえず、地上で練習したとおりに息をしてみる。息を出すのはいいのだが、吸う時ちょっと抵抗があるようだ。ゆっくり思いっきり吸わないと、息が浅くなって酸欠しそうだ。
息がうまくできるようになると、少しずつ深いところに入っていった。足がたわなくなるうぅ・・・。ちょっと緊張が走る。しかしインストラクターに誘導されてそのまま出て行くと、おお浮くではないか。妻と娘と三人で手をつないで誘導される方向に進んでいった。緊張がほぐれると、海の中では三角形をした黄色や青の魚たちが泳ぎまわっているのが見えるようになってきた。
このシュノーケリング体験というのは、海深くもぐっていくのではなく、海上を漂いながら魚たちを見るものだ。 洞窟が神秘的に美しいのは、おそらく太陽光線が少しだけ入り込むので、水が青く光り輝くためだと思う。 インストラクターは洞窟を出て海のほうに誘導してくれている。やはり海はわずかながら波があるようだ。海の底では、ダイビングをしている人たちがうごめいているのがわかる。にごりはないので、魚たちや底の様子がよくわかる。 そのうち妻の様子がおかしい。どうも波酔いしたようだ。十分楽しんだので上がることにした。しばし、みんなが上がってくるまで一休み。
〜つづく〜
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きょう一日お世話になる「Nagi」は、ガイドブックの地図で見るかぎりホテルからは目と鼻の先である。したがって愛車『ニッサン・キューブ』のカーナビにはインプットしなかった。
ホテルの玄関わきに鎮座しているクラシック・カーの横を通り過ぎると、朝の配車で係員がせわしなく動いている。愛車の駐車券を渡すと、目の前に止められている『ニッサン・キューブ』を指差して、「あそこに止めていますのでどうぞ。」と誘導してくれた。 娘はいやがった車種だが、なんとなく愛くるしいスタイルに愛着がわいてしまった。色も若草色風な黄色でこれもいい。
さっそく頭に入っているルートを「Nagi」に向け走らせた。もうぼちぼちこの辺を曲がるはずだが。だいぶん走っているのだが、どうもよくわからなくなってきた。とりあえず道ばたに止めて、地図とにらめっこ。曲がり角に「熊の子保育園」があるはずだ。娘が言った。「熊の子保育園なら、さっき看板があったよ。」お、そうか、そこまで戻ろう。 あった、あった、ならばここを曲がってと。それらしき建物が見えてきた。 目と鼻の先であるはずだが、やっと着いたという感じだ。 周りは「さとうきび畑」だ。家が一軒、二軒あるが、あとは見渡すかぎり「さとうきび畑」。
車を止めると、すぐに女性の人がなにやら書類を持ってやってきた。となりに止めている車の中では、書類にせっせと記入をしている。 「この書類に記入をしてください。もしひとつでも”いいえ”があると、インストラクターと相談ということになります。」 誓約書とともに、問診票をひとつずつ埋めていった。かなりの項目である。病院で書く問診票どころの量じゃない。緊急連絡先などは当然のことながら、家系のことまで聞いている。 どうもこの書類はダイビングの協会に提出するもののようだ。まあ事故が起こったときの責任回避のためでもあるのだろう。それはある面、人の命を預かるわけだから。
やっと書き終えると、店のなかに案内された。さっそくウエットスーツの合わせをすることになった。かなりきついようだ。店の人は「けっこう伸びますから大丈夫ですよ。」と。 土曜日ということもあってお客は多いようだ。スタッフもけっこういるので1グループずつ付いてくれるということでまずは安心。こちらは全くの初心者なので、不安だらけなんだから。
〜つづく〜
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ちょっと日記を飛ばしてしまったが、アップロードできなかったのだ。 じつはパソコンの再インストール作業をやっていた。この再インストールというのは大変な時間がかかる。昨年の年末に自作でパソコンを製作したわけだが、ウインドウズの再インストールをしたことがある。けっきょくトラブル内容がわかって復旧するのに3日ほどかかってしまった経験がある。 今回もそのはめになる恐れがあったのだが、少しは学習されたのだろう。一日半といったところだろうか。
ほんとパソコンのトラブルにつき合わされると、いくら時間があっても足りない。この土日を利用してと考えていたわけだが、やはり土日が完全につぶれてしまった。 お金を払ってプロにお任せするかどうか、むずかしいところだろう。私も一応、情報ボランティアの会員に登録されているので、へたに「ヘルプ、ヘルプ」というわけにはいかない。 最初、いきなりフォーマットの仕方がわからなくなり、情報ボランティア事務局長のMさんに電話をしてしまった。しかし、普段の作業でないのでマ、ニュアル片手でもどうもその通りにいかないのだ。
今日は今日で、終盤にさしかかっているところ、プリンタの印字がうまく出ないトラブルに見舞われた。すぐに2時間が経ってしまった。頭は痛くなるしほんとうに嫌気がさすものだ。 ついにキャノンに電話をした。お、日曜にもかかわらず若そうな女性の声で応対に出てくれるではないか。ちょっと救われる機がするものだ。たいていのパソコンメーカーでは電話がつながらないという問題をかかえている。いままでたいていそうだった。
簡単に不具合内容を聞きだすと、「それではこれから言いますからパソコンの操作をしてください。」私は言われるがままにクリックしながら次々と画面を確認していく。 それにしても手馴れたものだ。すぐに問題の箇所がわかった。プリンタ・ドライバーがウインドウズに付属のものではだめなようだ。最新のドライバーをインターネットからダウンロードして事なきを得た。 この間、5分ほど。ああ、あの2時間は・・・。
まあ、こうして力をつけていくのかもしれないが、コスト・パフォーマンスがちと悪すぎるではないかと思ってしまう。
肝心の沖縄の話・・・ けっこう朝早く目は覚めるものだ。ちょっと外へ散歩に出かけた。ついでにホテルの裏を回って偵察。朝早くから出勤して支度をしているのだろう。厨房あたりでも忙しく動き回っている。妻が息子のことに同情する。ホテルで仕事をしている息子の大変さに頭がめぐっているようだ。
さあて朝の食事はバイキング。 こちらのレストランは広いので、並ぶようなことはない。それにしてもメニューの多さに圧倒される。ここが田舎もんの悲しいところ。とりあえず全部に口をつけなければと次から次と載せていく。
食べすぎになってしまった。ふだん家で食べるときは和食なので、そんなに食べないが、こうしてもの珍しいメニューがあふれていると、ついつい手が伸びてしまう。
今日は9時前には現地集合なので、そそくさと準備にとりかかった。 といっても水着に着替えてタオルを持てば終わりだが。
〜つづく〜
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初日からいきなりハードスケジュールをこなしたため、みんなぐっすりと睡眠につくことができた。
じつは初日はサブ・イベントであり、二日目にはメイン・イベントが控えている。各テーマパークを回ることもスケジュールには入れているが、夏の沖縄といえばやはり海だ。かといって、海水浴では大枚をはたいて来た甲斐がないというものだ。そう海に潜るのだ。スキューバ・ダイビングというやつだ。
今回の旅行もそうだが、どこに出かけるにも企画・運営は私の仕事だ。妻は「・・・に行きたい。」で終わり。とはいっても予算、支度などは握っているが。
ダイビングと言うと格好がいいが、はたして初心者にできるのか、泳げない者でも潜ることができるのかなどなど不安がいっぱいだ。ガイドブックの写真やら解説を読むとじつに楽しそうだが、どうなんだろう。インターネットで何ヶ所かのホームページを調べてみた。どうやら体験ダイビングというコースにすれば、全くはじめてでもできそうである。さてどこに申し込むかが問題だ。場所、店の雰囲気、スタッフの顔ぶれ等々調査をしてみた。けっきょくこれといった決め手はなかったのだが、スタッフの充実度と場所から『るるぶ』というガイドブックに掲載されていた『Nagi』という店に問い合わせてみることにした。
場所は宿泊ホテルがあるリゾート地「恩納村」である。地図上ではほんの目と鼻の先である。車で数分か。ここ「恩納村」の真栄田岬は海が美しいということで、本島の中でも有数のダイビング場所になっているようだ。
申し込むときにいろいろ聞いてみた。「泳げなくても大丈夫でしょうか。」「大丈夫です。ウエットスーツは水に浮きますから、絶対に沈むことはありませんよ。」「いろいろなコースがありますが、洞窟探検というのは初心者でも大丈夫なんですか。」「洞窟探検は絶対おすすめです!美しさにびっくりされますよ。シュノーケルを付けて泳いで行きますが、スタッフがついているので大丈夫です。」「カヌーはどうなんですか。」「カヌーで海岸線を走ります。ウエットスーツを着たままライフジャケットも着けますからひっくり返っても大丈夫です。」
けっきょく、ショノーケリングの洞窟探検、カヌー、そしてスキューバ・ダイビングの三つをこなす一日コースに申し込んだ。 娘はスイミング・スクールに通っているので、そこそこの距離も一応は泳げるだろうが、海となると話は別だ。妻はほとんど泳いだことがないようだし、私にしても足が着かないところでは心許ない。しかし、『Nagi』の自身に満ちた応対と電話でのスタッフの声に、なぜか安心感があった。ガイドブックを見てわかったのだが、電話応対してくれたスタッフはみせのオーナーで、フリーダイビング・フランスワールドカップ元日本代表となっていた。おう、これで心配ないわいと安心した次第である。
明日の朝は9時集合だ。 〜つづく〜
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レストランをいろいろ検討したが、けっきょくフランス・イタリア料理にした。娘が「パスタ」というものだからしかたなく入ったが、雰囲気的に、がらにもなくといったほうがいいかもしれない。 とりあえず入り口でメニューを見せてもらった。ほうほう、なかなか豪勢なメニューになっている。といってもよくわからないが、とにかく高いということだけだ。しかしそこらはちゃんと計算にいれているようだ。別メニューとして「バイキング」がある。おお、これしかないと頭では決めていたが、娘と相談するような格好をしてウエイトレスに告げ、悠々と席に向かった。
しかしどうも椅子を下げてもらうのには慣れていない。どうしても緊張して自然な動作にならない。 「お飲み物は何にいたしましょう。」と聞いてきた。妻と娘はなにやらトロピカル系のジュースを注文していたが、私はアルコールだ。飲み物のメニューも数が多くてよくわからない。迷っていると「こちらのシャンパンがおすすめでございます。」ときた。グラスなら1,500円からある。よしこれにしようと指差した。あらためてボーイに聞いてみた。「シャンパンですか。」「はい、シャンパンでございます。」
以前にこの日記でも書いたが、『シャンパン』とはフランス・シャンパーニュ地方で作られたものしかそう呼ぶことはできない。製法も昔ながらの方法でないとだめなのだ。いわゆる炭酸を封入した『スパークリングワイン』では『シャンパン』と呼ぶことはできない。瓶の中で自然発酵されるので時間もかかる。したがって高価なものになってしまう。最低でも1万円以上はすると物の本に書いてあった。
テーブルにはグラスだけでも3種類置かれている。それにナイフ、フォーク、スプーン、それぞれがメニューに合わせて大小がある。ちょっと食事するだけなのに洋食はたいへんだ。箸と湯呑みさえあれば事足りるのに。ボーイはワゴンに並べられた氷が入ったバケツからシャンパンを一本取り出すと、手馴れた手つきでシャンパン・グラスに注ぎはじめた。このグラス、ワイングラスよりも細めですらっとしている。容量は100mlはないだろう。ということは720mlのボトルからは10杯以内がグラスに注がれることになる。ボトルで1万数千円か、やはり本物のシャンパンと思っていいのかな。とたわいもないことを考えている。
バイキングといっても大会場でよくやるタイプではないので、メニューはそんなに多くはない。取りに行くと、シェフが一つ一つ説明をしてくれるのだが、名前や何でできているかなどどうでもいい。適当に盛り付けてテーブルに着くのだが、どうもボーイの視線が気になる。監視されているような気分だ。目と目が合うとすぐにこちらにやって来そうなのでなるべく、目をそらす。いやー、やっぱり田舎もんにはこういうレストランは似合わない。
あたりを見渡すとお客はまばらだが、みんなそれぞれのスタイルで和やかに食事を楽しんでいるようだ。まもなくすると隣りの席にもお客さんが。ちょっとそば耳を立ててボーイとの会話を盗み聞きしてみた。なにやらメニューのことで会話をしている。そう会話なのだ。長いことやりとりをした後、ボーイがこう言っている。 「パスタがお望みでしたら、一品でご注文なさるより、バイキングにされればいろいろなパスタがお召し上がりになれますよ。」なんだ、けっきょくバイキングか・・・。
どうもバイキングとなると全品を平らげなければ気がすまない。まあ、ここのメニューはさほどの種類ではないので2回ほど調達に行けばすむのだが。 それでもみんな満腹状態になってしまった。すると「私たちは先に帰ってますから。」と妻たちはお金を渡してさっさと出て行ってしまった。 しばらくして私も立ち上がり、さてどうするものかと一瞬考えた。いつものバインダーに閉じた勘定票らしきものがないのだ。「あーそうか、出口で告げればお勘定をしてくれるのだろう。」と歩き出すと、ボーイがあわてて、「お客さん、お席でお待ちください。」と促された。すぐさま計算をして飛んできた。そして「お部屋に付けておきましょうか。それとも現金になされますか。」頭の中でぐるぐると回転した。部屋にしておけば後払いか、この現金は・・・。「いや、現金で支払っておこう。」ともったいぶって渡した。
みんなそのまま海岸のほうに出て行って、夕涼みだ。娘が言った。「あのレストランいや。」そうだろう、わかる気がする。慣れていないのだから。 〜つづく〜
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ホテルの玄関には白のオープンカーが置かれている。どこのメーカーなのだろう。ベンツとかロールスロイスではないようだが。ホテルのPRビデオを見てわかったのだが、ただ飾りで置いているだけでなく、結婚式の際は新郎新婦がこのオープンカーに乗ってチャペルまで移動することになっているようだ。
このホテル、雰囲気を盛り上げる演出が随所に見られる。玄関を入るとそこは全体が吹き抜けになっていて、椰子の木々が植えられた庭にはインコたちがキャッ、キャッと鳴き声をあげている。 シーズンがら、行き交うお客はほとんどがファミリー、カップルのように見える。いわゆる団体さんは見当たらない。
まずは手続きを済ませる必要がある。ここでもなにやらたくさんのクーポン券をくれるではないか。割引料金なのだが、元がちと高い。『JALステージ』のお客様ということで、タオル、それにサンダルの入った水着用の袋をくれた。どれにもJALのイニシャルが入っている。
こうしてまずはお部屋へ。ボーイが荷物を運んでくれる。どうもこちらが申し訳なく思って恐縮してしまう。日頃、人の世話はしてもこうして優遇されることに慣れていないのだ。 部屋のオートロックも苦手である。じつは後日、部屋に鍵を置いたまま出てしまった。というか、部屋の鍵だと思って持ち出したのはジャパレン・レンタカー『ニッサン・キューブ』のキーだったのだ。そしてもうひとつ想い出がある。息子が小さい時、九州に遊びにいったが、ホテルで息子たちは別部屋にしていた。明け方だったか、下の息子が泣きながら私たちの部屋のドアをどんどんたたく音で目を覚ました。どうもトイレに行ったのだが、オートロックなんか知る由もなく部屋に入れなくなったわけだ。 その時のことを思い出したのか、妻がじゅんじゅんと娘に説明していた。
部屋で荷物を解くと、みながそれぞれのベッドに「ゲット!」と言いながらふんぞり返る。なんだかやっと開放されたというゆったりとした時が流れる。 トリプルにしたので、ベッドがひとつ追加で持ち込まれている。部屋はゆったりと広いので問題はないが、このベッドがぎしぎしときしむと娘が文句を言う。しかし位置的には窓際なのでこちらのほうがいいようだ。悩んだ末、「ここでいい!」と納得した。 内心ほっとした。じつは私の側のほうに来られると困る事情があるのだ。まあいいが・・・。
一休みすると、まずはホテルを探検することにする。もう夜7時を過ぎているので薄暗くなりつつある。ちらほらとホテルの内外に明かりがつき始めた。特に海辺にともる灯かりはエキゾチックだ。海上に浮かぶレストランが南国の雰囲気を盛り上げている。あそこで食べるか、でも高そうだな・・・。 〜つづく〜
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ここからホテルまではおそらく1時間はかかるだろう。とにかくカーナビに住所をインプットしていざ出発だ。 それでも一応、出口で例のおじさんに高速道路までの道筋を聞いてみた。「そこを右に曲がって少し行ってから、左に、コンビニを右に曲がってまっすぐ・・・」 うーん、もう忘れた。とりあえず車は動き出した。言われるとおりに走ってみたが、コンビニなんか見当たらないではないか。こうなるとカーナビに頼るしかない。元来た海岸線に沿ってわかりやすい幹線を走っているのかと思ったら、どうも違う。地図で再確認すると、なかなか近いルートをたどっている。
ルートがわかったので、悦にいって妻と娘に説明をしながら走っていた。しかし、高速道路に入る交差点でふたたびとまどった。カーナビが指す矢印と、私が頭で考えていた方向がどうも違うのだ。もたもたしながら思った方向に入っていった。いらいらしてきたので運転も荒くなるのがわかる。くそ、時間がないのに・・・。標識を見て、けっきょく反対方向に走っているのがわかった。カーナビが正解だったのだ。流れにまかせて走るとバイパスらしき道路も終点になり、近くのガソリン・スタンドに駆け込んだ。お兄さんにガイドブックの地図を見せて、現在地を教えてもらった。 高速道路の入り口も教えてもらい、ふたたび出発だ。カーナビの細かい操作がわかっていれば、現在地なんかすぐわかっていたのだろうが・・・。まあ、それにしても見知らぬ土地を走るのは大変だ。おもしろいのはおもしろいけど。
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高速道路の降り口は石川ICとわかっている。そこまでとりあえず快適クルージング。やはりここは沖縄、青い海と緑がみずみずしい。とはいっても山の中を走っている高速道路なので、一瞬一瞬に見える程度だ。海岸線の国道を走ればさぞ美しいだろう。しかし、そんな時間はない。とにかくホテルに着かねば。
走っていてちょっと気づいたことがある。トラックが全然走っていないのだ。特に大型トラックは一台も通っていなかったように思う。一般道路でもあまり記憶はない。よくわからないが、そんなに運ぶ物資なんかないのかも。
そんなことを考えながらも、ホテルに近い海岸線の国道に出てきた。もう目と鼻の先のはずだ。近づくと大きな看板が目に入ってきた。かなり大きなホテルだ。リゾート・ホテルというだけあって付属の施設が多い。一応ガイドブックで調べて、どこに何があるかなどを頭に入れては来た。ガイドブックの写真というのは、アングルの関係からか、すべてのものが大きなスケールで見えてしまう。たいてい現地に行くと、思っていたほどのものでなく、がっかりさせられることが多い。
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上の写真は、ホテルのフロントに置いてあったパンフレットのものだが、上空から撮影した景観は、リゾートらしさをあますところなく写し出している。かなり画像処理をしているのだろうが、それにしても写真の技術というものはすごいとひとり感心している。
じつは今回デジカメと一眼レフカメラを持参した。しかし、これといったいい写真を撮ることができなかった。腕のなさを実感した次第である。
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長い長い一日だったが、やっとたどり着くことができた。 〜つづく〜
公園を出ると、さあて次に行くところはどうするか。時計の針はすでに午後4時を指している。昼に到着したわけだから、こんな時間になってもおかしくない。 予定としてはこの近くの玉泉洞なのだが、ますます娘の機嫌が悪くなるのは間違いない。とはいってもとりあえず行ってみることにする。ますます田舎道になってくるが、カーナビがあれば怖いものなしである。特に山のあたりになると道がまっすぐではない。ゆっくりカーブしていると、しまいには方向がわからなくなってしまう。見知らぬ土地では、地図を見ても目印がないと地図の向きさえわからなくなってしまうのだ。
こういうときカーナビは自分のいる位置を教えてくれる。最近の車はほとんどカーナビを装備するようだが、日頃の運転で使用することはあまりないだろう。それよりもテレビをつけていることのほうが多いのではないか。道を走っているとテレビをつけた車をよく目にする。だが、知らない場所に行くときは、がぜんカーナビの恩恵をうけることになるのは間違いない。私の車はなにぶん平成元年のものなので、カーナビは装備していない。でもレンタルしてでも積んでおきたいと思ったほどだ。
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ほどなくして目的地『玉泉洞』に到着したが、ここでも駐車場係りのおじさんが誘導してくれた。あの三角帽子とアロハのようなシャツがお似合いだ。 ここは『おきなわワールド』というテーマパークになっていて、『玉泉洞』はその一部ということらしい。入園するといろいろ料金がかさむようになっている。しかし、「ジャパレン」で購入した各種テーマパーク10ヶ所入れるクーポン券は、1,600円とかなりの割安である。まともにいくと数倍の料金になるのだから。
ここにどうしても来たかった理由がある。妻と来た20年前、ニシキヘビをふたりの肩に回して記念撮影をしている。それだからかどうかしらないが、来る前から「ここは絶対はずせない。」と言っていた。ハブとマングースの対決も記憶がある。 当時の記憶をたどりながらその場所に行ってみた。あれ、閉館かなと思ってぐるりとながめてみた。外壁の塗装をし直していたが、いちおう開いてはいるようだ。しかし、娘はヘビと聞いて、絶対入らないと言って受けつけないのだ。
炎天下の中を歩き回ったせいか、みんな疲労ぎみ。妻ひとりだけは、日頃の仕事で鍛えているので「よし、がんばって歩こう!」と全長数キロの『玉泉洞』へ。そして後に続く・・・。
洞の中はひんやりとして気持ちがいい。それにお客がだれひとりいないのもいい。まあ、片道なので行き交うようになっていないからかもしれない。 ひたひたとしずくが垂れる中を歩き続けると、やっと出口が見えてきた。うう、やはり暑い。しばしフルーツパークの中を通ると、ガラス工房、黒糖工場、地ビール工場などなど。昔の琉球王国を模した村に仕立て上げているのだ。 ここでも最後はおみやげ専門店街となっていた。夜のホテルでちびちびやろうと、地ビールを一本購入。五百数十円なりと高かったが、なかなかうまかった。
さあて、もうホテルにまっしぐらだ。じつは途中迷子になったのだが・・・。
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〜つづく〜
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