徒然エッセイ&観劇記
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2004年12月23日(木) 2005年レ・ミゼ再観劇記念

2005年に3度目のレミゼ見に行くぞーーっ!と内心激しくレミゼモードなので、
以前アップして削除しておりました「レ・ミゼ」観劇記を復活掲載。
ああ〜こんなだったんだぁ〜〜(遠い目)

☆2001年1月22日「レ・ミゼラブル」観劇記(超山口さん寄り)

何度も言うように、私は忘却魔です。何年も前のことなんて余程印象的でないと覚えてないし、昨日やったことも食べたものもすっ飛んでしまいます。いくら大好きな舞台だって、ライブだって、三シーンくらい思い出せればいい方です(涙)
とゆーわけで、忘れないうちに出来るだけのものを書いておこう! まぁ「レ・ミゼ」は見てから三ヶ月経ってしまったので、もう死にかけなのですが(汗)そこは山口さんラブラブパワーで補って。「レ・ミゼ」御覧になっている方は、ほのかに懐かしくお楽しみ頂きまして、全然舞台に興味ない方は・・・へぇ〜そんなもんなんだぁ〜って思って流し見て下さいませ。

そういえば私は、小学生の頃家族で一度、「レ・ミゼ」を見ているはずなんです。が、その時のことは完膚なきまで何も覚えていません(んぎゃー!もったいねー!!)「ミス・サイゴン」も見たはずなんですが、当時全く意味が分かりませんでした。だって、歌の発声って慣れないと何て言ってるのか分からないんですよ。99年に見た、「オペラ座」でさえ、「何でいきなり歌いだすの?」とか言ってたし(ほとんど歌しかないのにな)ああ、もっと早くハマっていれば!!
私がミュージカル好きになったのは、まだ去年の四月のことです。「オペラ座の怪人」CDを繰り返し聞いてるうちに、無性にミュージカルが見たくなって、劇団四季の「ライオンキング」を見に行きました。
ああ!!!これだ!!!!!!!
で、今に至ると。一度ハマルと、早いですよ。んで、抜けられない(笑)

さて、この日のレミゼチケットは、去年八月に「エリザベート」を見に行った時に、帝劇で直接購入しました。元四季軍団が出ているので、この日のチケを買うぞ!と決めていたのです。(「レ・ミゼ」は、各役がダブル・トリプルキャストになっていて、日ごとに違う組み合わせでスケジュールされています。だから何度も見に行く人が多いです)
既に山口さんラブ症状が出ていたにもかかわらずB席なのは、単に私がケチだから(爆)私は今でも、山口さん出演以外の舞台は一番安い席で見ますっ。二回以上見たのも今のところ「エリザベート」だけです。いや、もっと金持ちならそりゃ何でもね・・・(淋)
と言ってるうちに、大抵の会場では、まあ、二階後方だってへっちゃらよ〜って慣れてしまいました。一度S席にチャレンジしてみた時は逆に、役者の存在が近すぎて、舞台が現実的に見えてしまい、ハマれませんでした。後ろからぼや〜っと見てるのが趣味みたいです。
しかし、レミゼをB席で見たのはちょっと後悔。だってほんとに遠いんだもの・・・。エリザベートよりも、全体的に舞台照明が暗いからか、同じくらいの位置にいても、舞台がずっと遠くに思われました。んで私はひたすら、豆粒のような(大げさ)山口さんの姿をオペラグラスで追っていたわけです・・・
やはり、贔屓の役者が出ているのと、そうでない舞台とは違う! というわけで、山口さん登場舞台のみ、有り金叩いてS席にしちゃると決意した私です(こうして更なる観劇ビンボーへ・・・)

「レ・ミゼ」を見たのはこれ一回なのですが、気分的にそうやって、遠いところから観察モード入っていたこともあり、舞台の世界にぐぐっと入り込むことは出来ませんでした。元々楽曲もCDで何度も聞いていたし、HPで皆さんが書かれている観劇記も読んでいたし。話の内容も、多少の舞台風景も分かっているわけですから、いちいち「ああ、なるほど、これのことか」って納得する感じ・・・知らぬうちに、役者さんの出来を分析していたり。私、あんまりコレはやりたくないんですが、気分的にノれないとこうなってしまいますね。
本当は、役者は「役そのもの」に見え、舞台全体が世界に見えるのが私にとってベストです。「エリザベート」は何度見てもそうなるから、やはりスゴイ舞台だと思います。トート様だって、私、舞台の間は山口さんだと思ってないんだよ!何かトートってモノが山口さんの上に被さってる感じで・・・存在が違うっていうかなぁ。「レ・ミゼ」も、二幕からは山口さんがバルジャンに見える現象が起きまして、その点とても良かったです。詳しくは後ほど。

さて、この日の主要キャストは、
バルジャン=もちろん山口祐一郎 ジャベール=やっぱり鈴木綜馬(「エリザベート」で皇帝フランツをやってる方)
アンジェルラス=かっちょええ岡幸二郎 コゼット=ああ、堀内敬子 の元四季群団!
それから、マリウス=戸井勝海(声の感情の出し方の大っぴらさがCD青版宮川浩さんに似ている気がして好き)
ファンティーヌ=鈴木ほのか テルナディエ=斎藤晴彦 テルナディエの妻=大浦みずき(元宝塚歌劇団トップ) 
そして今期で最期のエポニーヌ=島田歌穂

この日の日記で私が殴り書いてるキャスト評。やたらデカイ字で興奮しまくっているこの方のところだけ、暴露。
「岡幸二郎さん、かっこいい。ステキ。エポニーヌが死んだとき、マリウスを慰めるとことか・・・。カリスマオーラを発していた」
岡さんの声が、全体的に一番でかく聴こえました。客席に向かって真っ直ぐに突っ込んでくる感じで、カリスマ役がホントに似合っています。
山口さんは、バルジャン役だとあまり大きく出さないです(老け役ですので)。で、舞台に向かって広がりを持って迫ってきて、こちらを包み込む歌声を出します。じぃぃぃぃん・・・(涙)

では、未だに私の脳内に残っている貴重シーンを列挙してみます。まずは山口さん関連以外から。

<演出>

・バルジャンがマリウスを背負って下水道を歩いていくところ。舞台奥に沿って円形に、次々ちょっとずつライトが灯って、そこをバルジャンが歩いていく。
映画のフィルムを見ているようで、あの断続しつつかつ継続していく感じが、すごく長い距離を実際歩いているように見せている。あっぱれ!

・「ジャベールの自殺」これは二階で見れて良かった。ほんとに水の渦の中に沈んでいくように見える照明!後で「ジーザス・クライスト=スーパー・スター」の「ユダの自殺」場面を見た時、似てる〜と思った(笑)でもああするしかないってか、あれがベストなんだよね。

・アンジェルラスがアクロバットな格好で死んでる場面で、拍手が出るのはやっぱ・・・リピーターが多い証拠ですね。初見じゃ絶対しないもんね。まあ、いいけど・・・

以上。(それだけかい!!)
ではお待ちかね、山口さんの登場です☆

<俺は山口ジャンバールジャァーン!!>

おおお山口さんだ山口さんだぁー!と興奮してた一幕の間は・・・山口さんでした。
でも、二幕になって、よぼよぼしてきてからは!バルジャンだった!!
これは、私の目には「そこにいるのはジャンバルジャン」って認識されてるってことです。舞台が行われている間だけの魔術です。いくら舞台好きでも、そこまで錯覚する?てぐらい、マジで「そこにいるのはバルジャンだ」と錯覚します。これが至福なの〜☆やっぱ舞台はこうでねえと!
そうやって、超錯覚に陥るのは、今のところ「エリザベート」出演陣と「レ・ミゼ」バルジャンだけです。特に山口さんはポイント高いですね!やっぱしあの超絶歌声がこちらの認識を麻痺させるんですよきっと。
改心してからのバルジャンやってる時の山口さんの声は、神的父性オーラばりばりで、むっちゃ優しいの・・・真心こもってるのさ。もう、パパになってえええ!!(><)コゼット、羨まし。
そんで死ぬ間際になるにつれて、私の大好きな、異常に空気含有度が高いゆ〜っくり声多発。あんな声出せる人、他にいないって。もうてろてろ。(CD出してくれ〜)

動作、存在感も、バルジャンでしたよ。もう、あのよぼよぼっぷりがたまらなく良いの〜!!のそのそした歩き方。茫然とした佇まい。ぬぼっとした立ち姿(笑)
闘いが始まって、よいこらせってバリケードの上に上って、何かまた降りてきて、また上ってくのとか(よー分からん・笑)学生達のアジトで、左端の椅子に座ってじ〜っとマリウスのことを見ているところとか!ああ、座ってるだけでこの存在感・・・バルジャーーーン!
てわけで、私、よぼよぼ山口さんにホれました。トート様みたいなフェロモンは出てないですけど、あの父性が・・・ううう(涙)また見たいよぅ。再演するのは、来年あたりかなー。何かこれ書いてたら、私の中で山口さんがトートモードからバルジャンモードに変身してしまったわ。♪明日には分かる神の御心が 朝が 明日が 来ればーーーーーーーーっ♪

夏には「風と共に去りぬ」で山口バトラー。スーツの似合うフェロモンおじさま?きゃーーーーーーーーっ(壊)また一つ山口伝説が(鼻血)

では、レミゼ観劇記というより、やはり「I LOVE 祐」ぶっこわれレポと化しておりますが、これにて終幕。アンコールは、あります(笑)拍手拍手〜!!!

<アンコール・私の一番好きなセリフ>

「生きて・・・生きて・・・」

と、コゼットの手をとってバルジャンが言った。
この、必死な懇願と真心と祈りを込めた言い方に、
「ああ、あんたにそんな風に言われたら生きるっきゃないわ」と心で涙した私。

ですが、CDを聞きなおしてみると、本当はコゼットに「生きてパパ生きるの」といわれたバルジャンが「言う通りに、生きて、生きてみよう」と言った場面でした。
「みよう」が認識から抜けてしまったため、私は勘違い感動してたわけですね。この場面は、私の中で宝物状態になっていたので、真相を知った時はいささかショックでした。

でもいいんです。バルジャンは間違いなく、「コゼットには元気に生きていて欲しい」と思っていただろうし、そういう感情をあそこで読み取ってもいいのだと思います。
それに、「言う通りに生きてみよう」て言いつつ、バルジャンすぐ死んじゃうし・・・とにかく、切ない、せつなぁいところです。運命、寿命には逆らえない・・・でもバルジャンはやるべきことは全部やって死んでいった。偉いよバルジャン!あんたは神様のおそばにいた!!

舞台を見ていて、「生きて、生きて」だけ際立って聴こえたのは、そこだけ音程をとっていない、生の声だったからです。
山口さんのあのセリフは、やっぱり、私の中の宝物。

そして、「レ・ミゼラブル」の中で一番、じぃんとするフレーズはラスト。

「誰かを愛することは 神様のおそばにいることだ」

文字通り、そうだというんじゃないです。何となく、字面の感じが、いろいろなものを思わせてくれて・・・誰か、が「神様」でもいいし、自分が「神様」に近い存在に成り代わったような性質を帯びると思ってもいい。バルジャンがコゼットに出会って、愛して、神的父性オーラ(←お気に入りフレーズ)を醸すことを考えると、ほんとうにそうかもしれない、と思ってじぃんとするのです。

私はまだ、神様から遠く離れた場所にいるけどね(笑)


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