三文役者
やす



 現場百遍

昨日そして今日と、某大作映画にエキストラとして参加。
助監督の方の計らいで、良い位置に着かせてもらえた。
おそらく一瞬か二瞬ぐらいは、映ってるんじゃないだろうか。
二瞬ってなんだよ、まぁ三秒か四秒ぐらい。

撮影していたのは、おそらくクライマックスのシーン。
主演俳優Nさんの長台詞での熱演があるのだが、
間近で聞いていて思わず泣きそうになってしまった。
ひと言で言ってしまうと、伝わってくる。
本当それに尽きる、すごいよあれは。

いつか役者として同じ現場に立ちたい。
第一線で活躍している大先輩に向かっておこがましいけれども。
純粋にそう思った、いつかきっと。

拘束時間の殆どは待ち時間、ひたすら待つ。
それでも待っている間に出来る事は沢山ある。
とにかく観察する事、そして体感する事。
監督の演出やスタッフの動き、キャストの現場での在り方。
いろいろと参考になった2日間だった。

そしてクレーンがでかい。あんなでかいの初めて見た。

2007年04月29日(日)



 GONIN

買い揃えていったらそれこそキリが無いので、
好きな映画でもDVDはなるべく買わないようにしている。
それでも買わずにはいられなかった、GONINコンプリートボックス。
権利の問題などでDVD化は不可能と言われていたが、
公開から12年を経て、遂に満を持しての発売。

通常版、リアルエディション、オーディオコメンタリーと、
続けて3回観たらさすがに疲れた。
公開当時は試写会で観て、初日舞台挨拶にも足を運んで、
その後もう一回ぐらい観に行った気がする。

死んでもいい、ヌードの夜、夜がまた来る、と。
石井隆監督が描く世界にどっぷりとはまっていた時期で、
次は村木と名美の出てこない男ばかりの映画を撮ると聞いて、
もうクランクイン前から楽しみでならなかった。
自分にとって本当に思い入れの強い作品なのだ。

これほどまでに役者の見せ場が連鎖する映画はそうはない。
特にたけしさん演じるヒットマンの存在感の凄まじさ。

純愛、哀愁、暴力、銃声、狂気、流血、絶望、別離、夜、雨、ネオンサイン。
不器用な生き様が、無様な死に様が、たまらなく愛おしくて格好良い。
どこまでも堕ちていく。これぞまさしく石井隆の世界。

2007年04月13日(金)



 一喜一憂

撮影予定日だったのだが流れてしまった。
自分も大好きな、とある映画の人気シリーズの新作。
いちどは合格したものの、その後駄目になったらしい。
自分への連絡は漏れていたのだそうな。

結構無理してスケジュールを空けていた事もあり、正直かなり凹む。
今日は別の現場にも誘われていたけど、当然こちらがあったので断っていたし。
なんだか無性に海が見たくなった。

冬の日本海とはいかないまでも、春の江ノ島で手を打てば片道一時間。
どうせ休みだし本当に行って日記のネタにでもしてやろうと、
半ばヤケクソ気味に山手線に乗るもいきなり雷雨。
駄目な時にはなにをやっても駄目らしい。
ビニール傘を買って映画を観て帰宅。

山下敦弘監督の新作「松ヶ根乱射事件」
前田弘二監督の特集上映「女」

どっちも面白かった。
愛すべきダメ人間達のオンパレード。
前田監督の作品は先週のover8でも観たけれど、
癖になりそうな不思議な味わいがある。

なんだか凹んでいたのが馬鹿らしくなった。
自分にとっての一番の気晴らしはやはり映画らしい。

2007年04月04日(水)
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