美しき船の唄 - 2006年12月31日(日) ●この詩は、今年縁あって出会ったある紳士から届いた 一枚のクリスマスカードに対し、 返事を書こうとペンをとり、即興で書き下ろしたものです。 個人的に親しい方には先日、クリスマス頃にメールでお届けしました。 今年の思いを象徴するような内容に仕上がりましたので、 ここにも書き留めておこうと思います。 ------------------------------------------ 美しき船の唄 さて、この出逢いは旅立ちであり、 既にあらかた合意された静穏の方角へと進む、 海上の帆船のようなもの。 荒波や波涛を前に、毅然とした態度をとり、 また穏やかな安らぎの時をわかちあう。 志をマストに掲げ、後続の船にその確かな針路を示す。 『手応えのある人生を歩みたい!』 そんな愛しくもガッツある仲間たちを、盛んに迎え入れながら。 ----- 今年は、何かがガラリと変わった不思議な一年でした。 そして、これまでで一番、幸せを感じる師走、でもあります。 近くにいてくれて、どうもありがとうございます! - 赤坂見附で降りた女性(ひと) - 2006年12月23日(土) 地下鉄で隣り合わせた女性(ひと)。 シャネルのバッグを膝に抱え、 メイク直しに忙しげ。 鏡をのぞく程度なら、と思いきや、 ファンデーション、アイシャドウ、マスカラと なかなか終わりそうにない。 そこで私は、持っていたノートの端をやぶり、 静かにメモを書きつけた。 『電車内でのメイクは、あまり気分の良いものではありません。 事情があるかと思いますが...』 二つに折った、その紙片を、 口の開いたシャネルの上にふわり。 すると彼女は意表をつかれ、 私を遠慮がちに一瞥するやいなや、 コンパクトをすぐにひっこめた。 それから、二駅、三駅。。。 私は車内から、何か風通しのよいムードを感じていました。 そして、赤坂見附。 彼女は静かに立ち上がり、 私に会釈をしながら降車しました。 その端正な美しい顔には、 奥ゆかしい笑みさえ浮かんでいました。 私はじんわりと胸が温まるのを味わいながら、 軽く会釈を返して見送りました。 ----- こんなさりげない日常の一コマに、 ささやかな安らぎを感じました。 周りの人の迷惑な言動に、 ただ眉をひそめるだけではダメなんだ。 それでは何も解決しないどころか、 押し殺された不愉快な感情が、 知らず知らず心に募ってしまうから。 声を荒だてなくてもいい。 その人を、辱めなくてもいい。 ただ、さりげなく、 ただ、そっと、 やわらかな言の葉を これからもそっと送ろうと思う。 -
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