詩的エッセイ、つづっています。...笑 満ちる

 

 

バッグの中の、小宇宙 - 2005年09月25日(日)

わたしは整理整頓が苦手だ。
荷物はいつも多く、
部屋には身分不相応!?な分量の
荷物が横たわっている。

バッグの中は小宇宙、
日頃より頭の中が収まり悪いせいか、
あれもこれもと持ち歩かないと
出かけて早々、気が気でない。

しかし、出先でそのあれこれが常々
100%役に立つというわけでもなく、
大抵はそこに持ち歩いているということすら忘れ、
単に重たいバッグをひきずり後悔するのです。

でも、本当の小宇宙は
人間の肉体さながら、
自ずと秩序を好むらしい。

秩序、とは、なんともいやな響きだった。
それは、戒律、とか、厳しい罰をともなうような、
そんな感じ。

奔放な生き方に憧れたついでに
秩序なく、思いつきで動き回ることが
なにやらクール、と決めていた。
それが「感性」と嘯いていた。



でも、使ったものを元の場所に戻す・・・
この基本中の基本を自分の人生に適用したなら!

素晴らしいことが起こせるという、気づきに達した。




そんな新しい視点で世の中を見渡せば、
なんとも街の大衆中華飯店の調理場でさえ、
ネギはここ、肉はここ、皿はこちらで箸はここ。

私のバッグの中よりはるかに整っており、
そのすべては調理の手際を支えていることに
私は静かに驚嘆し、心の中で合掌した。

よりよい人生のために・・・



気づけば耳に心地よく、虫の音が響く秋の夜。




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