2006年02月19日(日)



【息を止めて】


身を潜めて
息を止めて
何も奪われないように
影から僕は身を隠す


それはあっという間に
僕の希望を根こそぎ持っていく
ほんの一瞬で
全てを奪っていく
それが影だ
それがあの闇だ


だから僕は
必死で身を隠す
何もとられないように
夢も希望も捕られないように
息を止めて
口を押さえて


闇から僕は身を隠す





2006年02月12日(日)



【両の手】


耳を塞ごう
この両の手で
思いっきり
世界を閉じてしまえ


何も聞えやしないよ
ぼくを傷つけるものの声なんて
ぼくが誰かを傷つける声さえも
すべてが閉じられていくよ


目を塞ぐよ
この両の手で
すべてを
覆い隠したまま


何も見えやしないよ
誰ががぼくの首に手をかけても
誰かがぼくの心の臓を指しても
すべてが消えていくから


この両の手で
ぼくは 世界を終わらせる





2006年02月11日(土)



【終末】


終われば、良いと思った
こんな世界
消えれば 良いと思った


楽しみにしていた
ノストラダムスの大予言
なのに期待は外れて
やってきたミレニアム


2000年に二十歳になったぼくら
あっという間に5年が過ぎた
何が起きただろうその時間
同級生は家庭をつくった
子供がうまれた


そう 変われないのは
ぼくだけだ
独りの ぼくだけだ


終末が来るのは
きっとぼくの道の上にだけ





2006年02月10日(金)



【刻む】


切り刻んで
何処にもいけなくなった
僕の足は
ただ ここで
立ち竦むばかりで


足元に滲んでいくのは
どす黒いぼくの
汚れた感情そのまま
びちゃびちゃと
血が滴るけれど


ここから 動く事は出来ずに
ここから 動く事も出来ずに


ただ 泣きそうなまま
空を 仰いでみた





2006年02月01日(水)



【闇】


どうしたって
ここから抜け出す事が
出来ないでいる
なんて甘い蜜
自堕落という
甘い 蜜


辛うじて残っていた
ぼくの強さを
あっという間に
呑み込んでしまった
息が もう出来ない


だけど、動けない
どろりとした何かに
全てを阻まれてしまって
思考すら 暗い其方へと
吸い込まれる


自堕落の先は ただの 闇
抜け出せない つらい 闇
光なんて きっともう手に入らない






 


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