2005年01月31日(月)



【距離感】


何時だって掴めない距離感
下手糞過ぎて笑えて来る


良い距離が君には苦痛だったり
駄目な距離が君は幸福だったり
これはもう相性の問題だろうか


傷つけて傷つけられて
それなのにお互い放れられないまま
依存したままの方が
きっと 形は歪で
なのに 楽だから


時々それでも
僕は全てを捨てたくなるよ
僕が両手で持っている
僅かな 全てさえ
捨て去ってしまいたくなるよ
そうしてこの世から
静かに消えてしまいたくなるよ


世界との距離感が今も解らずに
君とは傷つけあうばかりで


好きだから 嫌いになりそうだ







2005年01月30日(日)



【感情】


おっつかない
脳の処理速度が
感情はそんな事
待っちゃくれないのに


慌てて
涙まで零れてきたもんだ
人間てのは恐ろしい


アドレナリンだか
なんだか知らないが
この感情さえも
脳の物質のせいなのだと
現代の科学は笑って言った
ああそうかい
ならば誰か答えてくれ


この涙の訳を誰か知ってるかい


本当は何時だって
脳はフル回転のまま
感情だけが
止まる事を許されてる


後から感情に理屈を引っ付けたって
そんなのはどうせ辻褄あわせで
納得なんて出来やしないんだ
解ってるよ
解ってるくせに
どうしてだろうね


感情の先の答えをいつも探すよ
そんなもの 無い と
僕は何処かで知っているのに





2005年01月29日(土)



【弱さ】


いつだってあたしは
誰かに背中を押して貰わなきゃ
ここに立っていることさえ出来ない


いつだってあたしは
誰かの言葉がなければ
これからを進む事さえ出来ない


其れほどまでに弱いから
特別な誰かが出来たとしたら
きっとその人を
潰してしまうほど依存するだろう
全てを 委ねてしまうだろう
あたしは とても弱いから


だから 一人を選んで
遠い誰かを支えに
今日も
遠い君を少しだけ支えに
歩く


寂しいけれど
このどうしようもない弱さを
抱えながら
それでも
前に進む事を選んで
笑って行けるように


少しだけ手を握り締めた





2005年01月28日(金)



【不適合】


ああ なんて事だろうか
歪んで行くのは
世界だとばかり
思っていたのに


僕の思考が
僕の視界が
歪んでいたようで


胸に大きく
世界不適合と判を押された


ああ そうでしたか
僕が 間違っていたのですか





2005年01月27日(木)



【夢】


何度も消した


夢みたいな
なりたいものは
沢山合ったけど


歳をとる度に
ひとつひとつ
打ち消していった


それが大人になる事だと
信じて疑わなかった


けど
今ここに残ったのは
空っぽになった自分だった


これじゃ生きていけない
生きていけないのに


今更何を描けば良いのか
空っぽな僕のままじゃ何も見えない





2005年01月26日(水)



【穢れ】


どんどん汚れて行く
人に言えない事ばかり
増えていく


情けなくて
惨めで
哀しくて
虚しい
独りで
馬鹿みたいだと思うのに
手を止められなくて


自己嫌悪は深く深く
根深くなるばかりで
止めようも無い


小さい頃夢見た自分から
どんどん遠ざかるのを
小さな自分が哀しそうに
どっかで見てる





2005年01月25日(火)



【悔い】


苦々しい後悔しか
この胸には残ってないと言うのに
其れでも僕はまだ
一歩を躊躇っている


これ以上
後悔を繰り返すつもりの
愚かな僕の選択は
誰も彼もが嘲笑っている


恐怖に勝てない僕は
ずっと立ち竦んだまま
既に苦々しいものしか
この手には掴めないというのに


其れでも僕はまだ
綺麗なものに触れたいと
美しいものを掴みたいと
願ったまま
胸に願ったまま
空を仰いで


そんな愚かな僕を
いつだって世界は嘲笑っている





2005年01月24日(月)



【腕】


優しい君の腕は
僕を少しずつ包みこんだ
あったかい気持ちは
尖った僕のぜんぶを
溶かして行くようで


泣きたくなった


君はただ微笑むだけで
何も言わず
ただ微笑むだけで
僕はその笑顔に
何も言えず


包み込んだ君の体を
躊躇いがちに抱きかえす
そんな事しか出来なかった







2005年01月23日(日)



【握り締める】


いつだって
不安は大きく僕を
あっという間に呑みこんで
逃れる事は出来ないから
ぎゅっと
ぎゅっと


一人
右手を握り締める


負けないで
負けないで
挫けないで
怖いけど
怖いけど
大丈夫
大丈夫だから


一人呟いて
一人泣きそうになりながら
右手をぎゅっと


ぎゅっと握り締めた





2005年01月22日(土)



【言葉】


真実なんて何も言わない
この唇
嘘ばかりを
並べ立てて
笑って
一人前の振り


家で独り
膝抱えて泣いてるなんて
誰も思いもしないだろう


言葉は偽り
いつだって 偽り
真実なんて


言わない この口





2005年01月21日(金)



【留まって】


僕独り
ずっとここで
留まっているから
君は 安心して行って良い
後ろはどうか気にしないで


僕はここで留まって
君を阻もうとする全てから
君を傷つけようとする総てから


君を守るよ


だから
だけど


だけれど
寂しい時もあるとは思うから
少しで良いから僕を思い出して
嘘でも良いからうんと言って
それだけを胸に
それだけをここに
大事にしまって


僕は独りここで君を見送ろう





2005年01月19日(水)



【孤独】


抱えきれない
あんまり大きいから


許容量はとっくに越えて居て
周辺にも溢れてる状態なんだ
そんな心のまま何年も
何年も生きて来た


孤独は怖い
独りは怖い


けれど
関係を越える一歩も
踏めないまま
独りを、また選んで








2005年01月17日(月)



【意味】


落としてきた意味を
ずっと探していて


鳴いても
泣いても
見つからないそれは
何処にも無いまま
僕は歳をとり


仕舞いには
何を落としてきたのかさえ
忘れ去ったんだ


意味を探す事に
意味はあるのか
僕は気付きながら
また今日も空を仰いで






2005年01月16日(日)



【祈り】


汚れた気がしてる
なんでかな
どこで人は汚れたと
感じるのかな


嘘がうまくなる事?
作り笑顔がうまくなる事?


そんな事上手に出来ても
切ないだけなのにね
哀しいだけなのにね


もう月を仰いでも
綺麗な祈りは届かない
そんな気がしてる





2005年01月15日(土)



【哀】


何故だろう
手を伸ばせば伸ばすほど
欲しいものは遠ざかって
それはいつまでも遠いまんまだ


哀しさを飲み込めずに
イラついて枕を徐に投げる
でもそんな事じゃ
何も解決しなくて
気持ちは何処へも行けないまま


静かに拾い上げた枕を
また抱きしめて布団に入る


会いたいと
それすらも言えぬ距離は
ただただ 寂しくて


欲しいと願えば願うほど
静かにそれは遠くなっていく
手を伸ばしても
もうきっと手に入らないんだ





2005年01月13日(木)



【悪癖】


悪い癖が抜けてくれません
弱いと人は僕を罵ります


朝起きてダルさは最高潮
僅かに頭痛のする中で
それでも着替えを始めるけれど
やはりそれさえ億劫になって
静かに携帯電話を手に取った


僕は嘘をつくのが
上手くなりました
僕は狡さを隠すのが
上手くなりました


罪悪感は
どこかへ飛んで行きました
僕の良心と共に
その代わり抜けない悪癖が
根っこに
僕の根っこの根っこに
棲みついています






2005年01月12日(水)



【シャボン玉】


どっかへ消えた
希望とか羨望とか夢とか
僕も辛うじて持っていた
綺麗で繊細な
そんなものたちを


気付けば僕は無くしていて


シャボン玉のように
跡形も無く空へ溶けた様に
誰かに気付かれる事も無く
それは消え去っていて


どんな小さな欠片も
其処には
僕の中には
残っていなかった









2005年01月11日(火)



【呪】


足が物体の無い何かに
ゆるりと絡めとられる


飲み込まれる不安に
泣き叫ぶ事も出来ず
僕はただ
息を呑んで
歯を食い縛って
耐えてしまった


ふと気付けば
既に其処は闇の中で


呪いは今も僕を飲み込んだまま
真っ黒いその中で僕を育ててる
息が出来ない筈なのに
何故か僕は死ぬ事は無く
その何の景色も無い中
目を開ける意味も無いので
眠った振りをしている


どろりとした何かが頬をかすめる
けれど怖いので目は開かなかった





2005年01月10日(月)



【ループ】


繰り返す
何度も
一人で踊るワルツのように


思考は堂々巡りのまま
記憶は少しずつ僕を蝕んで


現実と偽りと交わって
どれが真実かすら見失う


繰り返す無限のループ
それはまるで
断ち切れない輪廻のように


僕を 惑わす





2005年01月09日(日)



【てのひら】


キーを打つ手が悴んで
うまく言葉がつながらない
何度も何度も生まれる何かを
打ち消した


てのひらは今も僅かに震え
何も怖いものなど無い筈なのに
何故だろう


不安ばかり打ち出すこの手


暖房器具は芯まで届く事は無く
ずっと寒さは続いてる
寂しいからの寒さか
寒いから、寂しいのか


思考の先に答えなど無く
ただ、震えたままの手のひらだけが
真実だと身をもって 知る





2005年01月08日(土)



【進め】


めずらしく
前向きになるものだから
焦って躓いた


周りは笑った
でも何故か気分が良いや


笑いたいなら笑えば良い
僕は僕のまま進むんだ


折角の前向きな気持ちを
このままどうか貫かせて





2005年01月07日(金)



【選択】


何を選ぼうかと
考えているうちに時間が
瞬く間に過ぎていく


呆然と後ろを振り返れば
何も出来なかった過去の自分が
情けない顔で未来を見ていた


ぎゅうっと胸が詰まる
思わず泣きそうになる


けれどそれは我慢した


変わりたいのなら今しかない
今しか、変われない
変わるのは過去じゃない
変わるのは未来じゃない
現在の僕しか、変われない


ひとつ深呼吸をして
僕はゆっくりと また
前を向く





2005年01月01日(土)



【朝日】


新年
新しい年の始まり
正直思う事は多々あれど
今日はただ祈る事にしよう


どうか優しい人で在れますように


朝日がとても優しい光を
届けてくれたので
僕は荒んだ気持ちを少し忘れた


明けましておめでとう
今年も宜しく
言葉は短いけれど
大事だよね


どうか皆にとっても
幸せな1年になりますように






 


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