2004年09月25日(土)



【泣きたい】


情けなく
みっとも無く
こんな筈じゃなかったなんて
今更な言い訳を叫びながら


泣いてしまいたい


見栄と世間体と
プライドが邪魔をして
出来ないのだけれど


本当は
世界のすべてに理不尽だと
僕は泣き叫びたいんだよ





2004年09月24日(金)



【誕生日】


一つ歳をとる度
僕はきっと腐っていく


大人になるのを拒んだくせに
今ではその大人に成りそこねた
ただの腐りかけの残骸
友達は皆立派にそれなりに見える


自分だけ取り残されて
淋しさももう頂点を突き抜けて
何も感じない


また一つ歳をとる
けれど僕は変われない
変わらない
このまま僕は腐っていく
それがいい





2004年09月23日(木)



【メビウス】


まるで一人輪の中で
踊っているような
そんな滑稽さが滲み出る


同じ事を
何度も繰り返し
進んだつもりで
昨日を繰り返し


周りはきっと
嘲笑っているね
一人メビウスの輪の中で
滑稽に踊り続ける
そんな僕を






2004年09月22日(水)



【ココ】


いつだって
速すぎる時間の流れに
付いていけないまま
一人取り残されている


友人も
家族さえ
僕を追い越していって
僕だけ
僕だけ進めずに


未来を恐れたまま
恐怖に打ち勝つ事も
それを抱えたまま
歩く事さえ決心出来ずに


僕だけ情けない顔のまま
今もまだ ココに立ち竦む








2004年09月11日(土)



【風邪】


喉が焼ける
咳が止まらない
声が変わってきた
耳が詰ってる感じがする


風邪は悪化の一途をたどる
ただひたすら
悪い方へ転がる毎日


どうせなら転がりきった先で
また未来を考えればいい
転がってる間に考えたって
きっとロクな考え浮かばないまま
グジグジするだけだろうから


熱出して
寝込んで
少し回復して
ほっと一息ついたら


また 考え始めればいい





2004年09月10日(金)



【矛盾】


矛盾する僕のすべて


矛盾しない僕など
僕ではないような
そんな錯覚さえ起こす


ふらふら
ゆらゆら
揺られて
押されて
流されて


それで良いの?
なんて自問自答は虚しく
空を飛んでくシャボン玉の様
パチンと音も無く消えていった


曖昧な僕の居場所は
息を吸うのにも誰かの許可が必要で
そんな世界壊してしまいたいのに
壊せない事を僕は知っていて


嗚呼ほらこの瞬間でさえ
僕の心は 矛盾が彩る





2004年09月09日(木)



【麻痺】


痺れて痺れて
そのうち感覚は麻痺してしまうの
本当だよ
ずっと続く痛みはいつしか
それが痛みだった事も忘れてしまう


人は慣れる生き物だから


それが
痛みでも弱さでも一緒で
感覚はどんどん鈍って
人を傷つける事に鈍感になる
笑顔を作っている事に鈍感になる
仮面がいつの間にか
自分の顔になって
それが”当たり前”に成り代わる


でもそれだって
気付かない
気付けない
本当だよ


もう全てが麻痺してるから
生きる実感そのものが麻痺してるから
擬似的な統べてで
僕は満足して 生きていくんだ





2004年09月08日(水)



【涙】


枯れるまで泣いてしまえばいい
もう無理だと思う瞬間まで
全てを出しきって
出しきって


思いの限り叫んでしまえばいい
涙に乗せて 無茶苦茶になった
自分の全部を
吐き出して
吐き出して


いつかきっと笑える
思い出しながら
優しく笑える日が来る


痛々しく今も生々しいその疵が
膿んで膿んで膿んで
そのうちかさぶたが出来るだろう
全てを覆い隠すように
でも忘れる為じゃない


それは
優しい思い出に還る為
そうしてそのかさぶたさえ
優しい風が吹き飛ばす頃
君はきっと笑える筈


今は 心のまま
泣ききってしまえばいい





2004年09月07日(火)



【無】


何から始めれば良いのか
全てから逃げ続けてきた僕は
もう 何も見る事が出来ないようだ


世界が輪郭を取れず
ポロポロと片鱗は僕の手から
零れていくような錯覚


今日も落ちていく真っ赤な夕日は
いつのまにか慰めではなく
戒めに


今更 何を言えば良いのか
今更 何処から始めれば良いのか


無から全てを取り戻すには
きっと 僕は弱過ぎて
自分の矛盾にすら耐えられず
今日も泣くんだ





2004年09月06日(月)



【零れる】


いつだって僕の願いや
希望はこの手から零れていく
余す事無く全て落ちていく


サラサラと砂のように
まるで何も初めから
この手には無かったかのように
跡形も無く 零れ落ちてく


空っぽな入れ物だけが虚しく残って
今でも 虚無感に押し潰されながら
涙さえも枯れ果てて
呆然と空だけを眺めてる


心や色んな感情の元すらきっと
とっくにこの両手からは零れて行った
僕が気付かない内に無くして行った





2004年09月05日(日)



【橋】


幾度 この橋を見た事だろう
橋の向うは霞んで
ぼんやりとしか見えず
今にも崩れそうなこの橋は
まるで僕を試すように 風に揺れる


解っているよ
人生の試練なのだろうコレは
まさしく試されているのだ
僕の勇気を


だが 僕は逃げ続けている
時折ここに来ては
足踏みをして また背を向ける
幾度も繰り返し
僕も老いてしまった


挑戦する歳はとうに過ぎ去った
それでも今だ
振り切ることが出来ずに
この橋へと立ち戻る


嘲笑うかのように
目の前の橋は大きく風に揺れた





2004年09月04日(土)



【繋いで】


離さないで
壊さないで
触れないで


うそ
どうか繋いでて


淋しさを
優しさで誤魔化すような毎日が
少しずつ私を蝕んで
感覚は麻痺したまま
もう思い出せないあの温もり


だけどねえ
この繋いでるこの手だけが
今の私の全て


同情でもいい
今はまだ どうか繋いでて
この手





2004年09月03日(金)



【紫】


艶やかなその色に魅せられて
身に纏えば自分も
艶やかな存在の何かになれると
錯覚を起こした


そんな事はありえないのに


いつしか夢は覚め
自分の現実に嘆くのだろう


でも やっぱりそれでも紫を着る
色に負けないような自分を創る為





2004年09月02日(木)



【足踏み】


何度も足踏みをした
怖くて幾度も立ち竦んだ
それでも僕は
前に進みたかった


明日を明るく笑って行きたかった
後悔をするのはもう嫌だった


だから 今日も歩く


足踏みを何度してでも
何度この心が折れてしまっても
また継ぎ接ぎだらけの一本の芯を
心に打ち立てて


今日も 歩くよ





2004年09月01日(水)



【日常】


少しずつ
それは本当にほんの少しずつ
削れて行くから
僕は気付く事が出来ない


1ミリ2ミリの単位でも計れない程
ジワリジワリと僕は
追い詰められ
負い立てられ
僕を無くして行くのに


日々の事で精一杯で
何処かの歯車が少しずつ
噛合わなくなるのなんて
見て見ぬ振りをするんだ


ギシギシ悲鳴をあげる自分を
押し殺して押し込めて
気付かなかった振りで
笑うんだ


そうして日常に
嘘が覆い被さっていく






 


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