2002年04月30日(火)



【懺悔雨】


外は暗く雨音が窓越しから聴こえて
車の水を弾く音すら
アタシを責めるみたいに鳴り響いて

軋んで行く記憶が朧げに遠く霞み
貴方の顔も 声も 姿も 遥か彼方に
消えていくようなのに

あの時降り続けた雨音だけが
ハッキリと今もこの耳を縛りつける

貴方はもう還らないのに
雨は今も降り続けて

もう幾ら懺悔をしても許しなど在りえ無く
雨だけが降り続けて
アタシの胸には
あの時の雨音だけが存在を許されて

貴方の変わりに、雨音だけが





2002年04月29日(月)



【空】


溜め込んでた汚い感情を
空へと放り投げた
歩道橋が揺れる

哀しいかな
叫んでも叫んでも
僕は実際には飛べなくて

揺れる歩道橋の下
僕の撒いた紙屑が
純白の雪みたいに舞っていた






2002年04月28日(日)



【+その三+】



お茶を自販機で買って、何気なく佐々木君に渡す。
ほんの微かに。
指が触れ、瞬間。
彼の瞳が揺れた。
「むぅ・・・やっぱダメだな。」
「は?」
佐々木君の言ってる事が理解出来なかった。
始めてあってから1週間たった木曜日、休憩室での話。
結構アタシにしては珍しく他人に興味を持った事もあって、
この1週間佐々木君とは好んで話をした。
第一印象の通りに、つかめない不思議な子だった。
仕事の事は勿論だけれど、好きな音楽の話では目をキラキラさせながら話し
テレビのワイドショーで政治家の汚職が取り沙汰されているのを見ては、
急に政治を冷静に語りだした。
彼は面白いぐらいに多面性を持ち、尚且つ話題も豊富だった。
だから、てっきり彼の何か面白い話だと思い込んだ。
「え、何の話?」
きょとんとしながら彼の方に向いた。
手には自分用に、「わーいお茶」を持っている。
「その強い防御みたいなのどうやるんですか?」
アタシは、「わーいお茶」を落とした。
「やだ、何言ってんの?」
苦笑いしながら、何気なく「わーいお茶を」拾う。
後ろにあったパイプいすに腰をおろした。
アタシは少しだけ、手に汗をかく。
彼は言葉を続けた。
「それ僕にも教えて下さい。1週間トライしたけど、一度も覗けなった。」
そうハッキリとした声音で話すと、一瞬だけ間をおいて。
「渡辺さん。僕は、貴女と同じ力を持ってるんですよ。」
ニッコリと彼は微笑んだ。
アタシはまだ解らなかった。
と言うよりも、脳味噌が考える事を放棄していた。
「解りにくいですか・・・?」
困ったな。と言うように、彼は苦笑している。
「あの、僕も実際始めてなんですよ。自分以外でこの力持ってる人に
会ったの・・・。バイト入ってスゴク驚いたんです。」
「・・・はぁ・・・。」
我ながら間抜けな返事をした。
「だから、どう話せばいいのか・・・何から話せばいいのか・・・。」
少し彼は思案した後、アタシの方に歩を進めた。
そしてアタシの座るパイプイスの目の前に来ると、
自分のおでこをアタシのおでこにコツンとあてた。
おかあさんが、子供熱を測る時にやるみたいに。
アタシはもう何が何だか解らなくて、目を瞑ったまま手を膝の上で
握り締める。
「外しちゃって下さい。僕が覗けるように。」
「え・・・。」
「いいから。」
断れない口調でいわれて、流されるままに、心の「防御」をといた。
アタシは「壁」って言ってるんだけど、その「壁」は誰かを読み取った時に
自分が呑み込まれない様にする為のモノだった。
余りに読み取ったモノが強いと、その壁も無意味だったけれど・・・。
「あ・・・。」
瞬間、おでこが熱くなった。
共鳴でもしてるかのように、お互いの想いや記憶が行き来した。
けれど、不思議に呑み込まれる恐怖とかは無くて。
むしろ安心感みたいなのをアタシは感じていた。
それはきっと彼も一緒だったと想う。
それすらもアタシタチは感じあったから・・・。

何秒?何分?
そうしていたのか解らなかった。
気付いたのは、別のバイトの人が休憩室に入ってきた時。
「おわッ!!何やってんの!うそ!そう言う仲なの!?」
その声にびっくりしながら、離れた。
微かに顔が赤いと想う。
「うわー俺邪魔しちゃったねー。」
慌てて違います!違います!と一応否定した。
ちらっと彼を見ると、優しく微笑んでいた。
(解ってくれた?)
彼の目がそう言っている。
アタシも負けずに微笑んだ。

お互いのコレまでの人生を称えあって・・・。
そして、コレからのアタシ達の関係を予感しながら。





+++++
えー、これでこの話は終わりです(中途半端?
でもでもこんな感じで終わってみました、半場無理やり?
そんな事無い?・・・勢いで此処まで書きました(笑
てか、長いなぁ・・・今日・・・
読んでくれた方どうもアリガトウ御座いました!





2002年04月27日(土)



【+ そのに +】



「おはようゴザイマーす。」
何の気なしにいつも道理に挨拶をし、ロッカールームに行こうとすると
店長から呼び止められた。
「ああ、渡辺さん。ちょっと。」
「ハイ?」
店長が顔を出している、休憩室のドアへと近づく。
「この子、今日から新しく入った佐々木君。」
そう言われて、新しくバイト君入るのって今日だったっけなぁと思い出した。
「色々教えてあげてくれる?ホントは長野君教育係りにしようと
思ってたんだけど、シフトがどうしても合わなくて。貴女なら丁度合うし
仕事もシッカリしてるから、お願いしようと思って・・・。」
「ハイ。大丈夫ですよ。」
外スマイルで微笑んだ。極力敵は作らない。
けれど特別、仲間も作らない。そんなスタンスでやっているバイトだった。
「宜しくお願いします。」
はっきりとした声が聴こえて、やっと其方に目を向ける。
驚いた。今時の子には珍しいほどの、黒髪に、めがね。秀才な感じ。
こんな子が居酒屋でバイト・・・?
偏見があるが、大体こういう子は家庭教師のバイトじゃないのだろうか。
そう考えると、隣で店長が言った。
「この子ね、こう見えて高校2年なんですって。」
「・・・へぇ・・・。」
高校生じゃ家庭教師は無いか。
それにしても大学2年の間違いじゃ無いのだろうか・・・。
そんな風に思えるほどの、大人しさ・・・じゃないな。
大人びてる、と言うのでもなくて。
雰囲気が、もう、高校2年のモノでは無いと思った。
もっと、こう、高校2年生って、やんちゃじゃなかった?
でも直ぐに今はそんな事無いのかもしれないと思い直した。
今の高校生はきっと、自分が高校生の頃よりも「大人」に近いんだろう。
そんな風に5つの歳の違いが、彼の放つ奇妙な違和感を軽く
オブラートに包んでしまった。


だから、アタシは気付くのが遅くなってしまった。





+++++
なんだか、昨日の続きらしいです。
別に続かなくても、昨日は昨日で終わっても
好かったなーなんて今は思うんだけどさ・・・(遅)
さぁて、この後どうしようかなー(苦笑)





2002年04月26日(金)



【+ はじまり +】



読み取っては感情をフリーズさせる。
呑み込まれない様に瞳をキツク閉じる。
ダメ、ダメ。これは「アタシのもの」じゃない。
アタシの思い出じゃない、アタシの気持ちじゃない。
アタシの・・・・・・


「どうかしたの?」
隣のナナミに声をかけられて、気付く。
ピークは過ぎたみたいだ。
「ああ、なんでもないよ。立ち眩み。」
「ええ?気をつけなよー、そうじゃなくても働きすぎだよ。」
「アハハ。」
バイトを二つ掛け持ち、常に予定が入ってる日々。
でも、遊びじゃなくて。労働。
働きすぎなのは自分でも解ってるから笑ってその場は濁した。
「あ、じゃあ、アタシこっちだから、またね。」
駅のほうに向かってナナミは走っていく。
ナナミは中学のときの同級生。
そしてナナミはこれから二つ上の彼氏とデート。
アタシはこれから居酒屋のバイト。
何だか可笑しかった。
こんなに働くのは、ある意味アタシにとって修行。
人との距離。人間関係。自分を知る為の。そして
不用意に人を読み取らないようにする為の。
修行なんだ。
「さっきはやばかった・・・」
思わずひとりごちる。
何時からか解らない、思い出しても定かではない。
アタシには他人の思い出だとか、気持ちだとか・・・
アタシ自身にとっては余計な感情を読み取ってしまう力がある。
本当に余計なモノ。読まないぞと思って触れるのはいいんだけど、
特に何も構えずに尚且つ見知らぬ人に触れてしまうと、もうダメ。
その人の気持ち、思い出、記憶、全てじゃないけど、流れ込んでくる。
アタシはいつもそれを塞き止めるのに精一杯で。
下手すると呑み込まれて、自分の思い出とゴッチャになってしまう。
だから多分、アタシの記憶は既に怪しい。
ナナミはアタシの友達だった?
声をかけてきたのはナナミからだったけれど、既に疑う自分が其処に居て。

溜め息をついていたら、いつのまにか、バイト先についていた。
今日も働こう。自分のために。






++++++
突然に小説チックです(笑
「はじまり」ってありますが、先の展開決めてないです
続くかは明日の気分次第で(苦笑)
勢いだけで何処まで書けるんだろうね






2002年04月25日(木)



【赤い羽】


血に塗れてしまった背中の赤い羽
染めたのは私自身

飛べば飛ぶ程
羽には負荷がかかって
それを知っていても
地上で休む事を選ばなかった

羽から血が吹き出たのいつだった
鮮血が白かった羽を染めて
痛みで目が眩んで 落下をしそうになって

でも 堪えて

飛び続けた結果が コレ

貴方がもう其処には居なくて
残ったのは真っ赤になって
飛ぶ機能を無くした羽だけ

私は鳥である事さえ無くしてしまったの
飛べない鳥は「鳥」じゃないから

あの空も飛べなくて
今は赤くなった羽が
重く重く私の背中に圧し掛かる





2002年04月24日(水)



【感謝】


ありがとうを忘れないで生きる
それはきっと素晴らしい事だから

ねぇ 今 産まれ生き過ごしている実感
ねぇ 今 何の苦も無く食事出来る幸せ
ねぇ 今 笑い合ってくれる友達の存在

ねぇ 忘れないで

生かされている
事実
生きている
現実

自分を取り巻く全てに

感謝を

感謝を





2002年04月23日(火)



【瞬間】


その瞬間
泣きますか
笑いますか
無表情を貫きますか

人付き合いの難しさを改めて感じて
それでも人は信じていたくて
戯言を吐き続けて

けれどふとした瞬間また傷ついて

その瞬間
笑いますか
泣きますか
怒りますか

それともまた無表情を貫きますか





2002年04月22日(月)



【答え】


答えなんて在ったり無かったりで
己が心と共に、変化するものだから

たったひとつの答えなんて無いも同じで

それでも
自分で答えだと信じる事が出来たら
それはたったひとつの答えとして
永遠に輝くかも知れない

だからどうかそのまま答えを探し続けて







2002年04月21日(日)



【―消去―】


全てを消去してしまえばいい

楽になりたいのなら
消してしまえばいいだけ
自分の存在さえも

淡い粉雪のように消えて見せるから
あっという間に融けて魅せるから

そのスイッチを軽く押してしまって
消去の文字が光るそのスイッチを





2002年04月20日(土)



【―景色―】


目線を変えれば景色は変わる
そんな事さえ今の僕には奇跡に思える

此処から動けない僕には
152センチメートルからの
景色しか見えない

景色は動かない
風景は今も変わらず
小さかった頃のまま

今は僕を責めたてている

動けるのがそんなに偉いのか
早く歩けるのがそんなに偉いのか
そして今の僕には人を妬む事しか出来ないのか

景色は切なく厳しく今もまた僕を責め続ける

お前は歩かないのか、と





2002年04月19日(金)



【―足元―】


俯いて足元をずっと見てた
この先に何が待っているのだろう

きっとこの先には
いくつもの選択肢が僕を待っていて
何かと引き換えに何かを僕は得ながら
この足で歩き続けて

可能性の言葉すら今は空元気の証で
やっぱり溜め息ついて足元を見ながらトボトボ歩いて
ふと立ち止まって空なんて仰いでみるけど
今日は曇り空で僕に似ていてなんか笑えた

落ち込んだときは空じゃなくて足元を見るといい
あまりにも空が遥か過ぎて切なくなる時
足元を見てみるといい

自分の足元をみながら気付くだろう
きっと 何かに

この先の事を恐れる為じゃなくて
これからの覚悟を決める為に
自分の足元を見てみる

そのまま一歩を踏み出してみる
前が電柱でぶつかるかも知れない
空から可笑しそうに鳥の糞でも落ちて来るかも知れない

それでも何かをきっと得るだろう
空からではなく 地上の

そして自分の足元から





2002年04月18日(木)



【―手を―】


手を伸ばせば直ぐ其処に在る
手にはいるのはそんなものばかり

空が高すぎて憧れすら通り越して
憎らしさだけが残るみたいに

夢なんて手が届かないモノばっかだから
欲しがっても手に入らないモノばっかだから

憎らしくて
(近づけない自分が)

虚しくて
(歩みを止めた自分が)

悲しくて
(手を伸ばす事すら今は諦めた自分が)

やるせない
(憧れだけが 此処に 胸に 残ったままで)






2002年04月17日(水)



【―マンネリ―】


言葉の節々にマンネリの音が隠れてる

心体的に目新しい事が無いと
此処からは何も生まれない気がしてくる

ありきたりな言葉
使い古された言葉

今の心に当てはまる事といえば
「マンネリ」しかない

当たり前か
同じ所でグルグル廻ってるだけだもんな

今の自分じゃ このままの自分じゃ

「ダメ」

それだけは解ってるのに





2002年04月16日(火)



【―吹き飛ばして―】


大きな不安だって
愚痴ばっかな不満だって

朝一番の風の唸りで吹き飛ばしてしまえ

まるで手のひらに落ちてきた一片の花弁を
軽く息で空へ還すように簡単に出来るから

気持ちよくこれからを過ごす為に

でかい不安なんて邪魔なだけ
そんなもん吹き飛ばして
望む事だけに忠実に歩いていきたい







2002年04月15日(月)



【―五体―】


アタシは五体満足に産まれて来て
今も五体満足に行き続けてる

それでも 足りないのは 何


忍耐 強さ

勇気 持続


ココロ


何かが足りてないまま生きてるよ

未完成なまま今も生きてるよ





2002年04月14日(日)



【―勇気―】


勇気が欲しいと思った

たった一歩が今も踏み出せずに
ラインのこっち側でまだ迷い続けてて

そんな時間はとっくに終わったと思っていたのに

いざ壁を目の前にすると
臆する自分のままで

勇気を
アタシに

どうか
踏み出す勇気を
この一歩

たった10回
電話のボタンを押すだけで
繋がる新しい世界

目の前のこんなライン
軽く飛び越えるだけの

勇気を
どうか


勇気を






2002年04月13日(土)



【―ココロ―】


なんだかんだ理屈を並べて
なんだかんだ言い訳をして

人生の批判とか
自分の全てを否定とかしてきたし
これからもするだろうけど

ココロの行方なんて
自分が一番解らなくて
解りたくて

なんだかんだ言ったって
なんだかんだ泣いたって

自分だけの
自分だけが
生きる事の出来る
今のアタシの人生で

ココロの行方なんて
今だって全然解らないけど

死ぬ勇気が無い限り
生きてくしかないんだ

アタシのままに





2002年04月12日(金)



【―堪えて―】


溢れ出す感情を堪えて
身体を丸めた
お腹でも痛いかのように

そうしないと
悔しさと惨めさとでいっぱいになった器が
今にも割れてしまいそうな気がして

堪えて
堪えて

それでも涙だけは駄目で
俯いた顔から畳に涙が染みて行くのを
ずっとずっと見てた

ずっとずっと見てた





2002年04月11日(木)



【―遺書―】


どうしても死にたくなる瞬間がふと訪れる

それは季節の変わり目にひく風邪のようで
自分では何も対処のしようがなくて
当たり前にそれは日々の合間に巧く見え隠れしていて

何かに躓いた時
何かに潰された時
何も無い日々に飽きた時
独りをまざまざと実感する時

死にたくて
死にたくて
死にたくて

けれどそんな勇気も無いから遺書を書く
書いているうちに何かがみえてくる気がして

行き先の無い遺書がたまる度にどこか安心した





2002年04月10日(水)



【―風―】


風が急に冷たくなって
身体を震えさせる

桜が散り 初夏の日差しが僕らを
たった今まで包んでいたのに

風が僕の心まで冷やしたのかな
それとも君の心を冷やしてしまったの

幸せだった頃の暖かい空気が消え
鋭く凍てつく様な風が今の僕らを包む

待つのは別れだと悟った






2002年04月09日(火)



【―高く―】


高く 高く
極みを目指しているつもりが

いつのまにか
此処は地上の底の様で

足が地面に囚われたまま
一歩も動こうとはしない

飛ぶ為に在ったハズの羽が
いつからかオブジェのように
背中に重く圧し掛かっている

堕ちたのはいつだったのか
いつから落下していたのか

ハッキリした事は何も解らず

次第に侵食されて行く心
壊されていく夢

高く
高く

それだけを望んでいたのに

それだけを信じていたのに




+++
[追伸]
サイト開店しました、何も無いですが(苦笑
また開店に伴い名前を変えさせて頂きました
葛葉から、一葉(ひとは)になります
秋の季語からとりました
一片の葉のような言葉を呟いていきます
これからも





2002年04月08日(月)



【―翼―】


在ればいい
私の背に
飛んで行ける翼が

あなたの元へ
今すぐにでも
会いに行くのに


在ればいい
私の背に
飛ぶ事の出来る翼が

そうすれば
落ちることも無く
上へ上だけに向って

進んで行けるのに




■■■
そういえば
先月オープンする筈だった
詩のサイト、実はまだです(笑
色々まだ迷ってます・・・





2002年04月07日(日)



【―慣れ―】


慣れとは本当に恐ろしいもので
慣れてしまうと一向にその場を動けなくなる力があるのです

あまりの楽さに怠慢になる自分が在るのです
逃れたいと願いながらも慣れゆえに弱さゆえに
抜け出せない我が身をあなたは笑うのでしょう
滑稽に嘲笑うのでしょう

だってあなたは歩き出して
もう私のずっと先に居るんですもの
動けない私を笑っているのでしょう
慣れから逃れられない私を笑うのでしょう

けれど私は何時かそんな風に
あなたに見下される事にすら慣れてしまうのでしょう

きっと

友達の仮面を被ったままに





2002年04月06日(土)



【―この手から―】


今にも溢れそうな
この手から
それでもか細く拙い想い

ちっちゃなちっちゃな種を
零さない様に少しずつ歩みを進めて

この手から無事に
羽ばたく様にとキスをして

この手から
放たれる言葉は
蒲公英の綿毛のように
飛んでいくから

何時か誰かの蕾へと変化を遂げてね

咲かすのは
ちっちゃなちっちゃな
花で良いから





2002年04月05日(金)



【―雨―】


雨が地面を潤すように
僕の心は君で潤う

君は何時も
僕の心に雨を贈るね

でも
哀しい訳じゃないんだ
逆に嬉しいんだよ

おかしいかな
こんな僕





2002年04月04日(木)



【―少しずつでも―】


信じて居たいんだ
少しずつでも
僕は変わっていけると

平凡な毎日に埋もれそうで
足掻いている割に成果なんて
全然見えなくて

昨日と今日の僕では
何も変われていない
変われない僕な気がして

少しずつでも
僕は今歩めているだろうか

望む未来の僕へ向って







2002年04月03日(水)



【―幾度―】


私は幾度この壁を見上げたのだろう
数え切れない そんな気がする

走ってきては
いつも目の前に立ちはだかる
黒く 重く 大きな壁は
今も また 
境界線として其処に佇む

私はこれから幾度
この壁を見上げればいいのだろう

きっと
繰り返される今の愚行が終わらぬ限り
私はこの壁に捕われたままなのだろう





2002年04月02日(火)



【―恋―】


恋してる時って
自分が一番成長できる
大事な時間なんだと思う

辛い気持ちも
幸せな気持ちも味わって
時に傷付けられたり
傷付けたりして

なんだか人生の醍醐味の
縮小図みたいな気すらする
特に「あいのり」なんか見た日には
忘れてしまった恋心を取り戻したくて
苦笑するけど

でも
でもね

恋なんてしようと思って
するものじゃ無いから
恋心が舞い降りる時まで
自分をなくさずに生きて行きたい

今はそんな風に思ってる

今 恋してる人達全てに
「頑張れ!」の祈りを込めながら…





2002年04月01日(月)



【―孤独―】


友達は社会人になって減った

仲の良かった姉妹だって
いつでも何時までも
一緒に居る訳じゃない

所詮友達より下の位置に在る存在

孤独をふと無性に感じて
淋しくも哀しくも思うけど

孤独を幸せだと思う瞬間もあるから

受け止めて
自分なりに消化して
孤独なりに生きてく路を
探していくよ

駄目だったら自殺でもするわ








 



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