Memorandum


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2004年12月29日(水) 選手会がプロ野球を滅ぼす

かねての噂通り、阪神タイガースの井川慶投手がポスティングによる
来季メジャー移籍を公然と要求し、
これを拒否する球団との交渉は暗礁に乗り上げ長期化する見通しだ。
球界のルールによって、選手の移籍の自由はFAによるしかない。
しかしまだ井川のFA権取得は5年も先である。
従って今すぐメジャーに行かせろとゴネるのは、ルール無視であり、
先の元近鉄・岩隈の問題とは違って、どう転んでも、誰が見ても、
これは井川の「ワガママ」でしかない。
ところが「ワガママではない!」と言い切り、強力に後押ししている団体がある。
我らが「正義の味方」、例の日本プロ野球選手会である。

選手会ホームページには、
「ポスティングの要求は是か否か?!」
と題する、選手会の公式見解(と言っていいだろう)が掲載されている。
そこでは、
「選手会自体、ポスティング制度を正式に認めているわけではありません」
としつつも、
「一人の人間として尊重されるべき人生の選択についてまで、「わがままを言うな!」
と言える理由は何なのでしょうか?」
とまで言って、メジャー行きを大いに推奨している。
選手会お得意の法律論がまた炸裂、
つまり「職業選択の自由」という奴である。

選手会の論理に従えば、球界のルール、
つまり球団による「保有権」というものは否定される。
選手の身柄を縛るのは法律に抵触するからだ。
従ってドラフトも法律違反であり、どの球団に入るのも出るのも選手の自由、
ということになる(そのくせ選手会はドラフト制を否定していない)。
球界のルール、野球協約は業界内の一種の紳士協定であり、
法律を楯に取った一般論で言ったらおかしなことだらけである。
しかし球界の均衡発展のためは必要な制度だから導入されたものである。
ドラフトも保有権もなかったら人気球団、金満球団にのみ
選手が集中することになるからである。
ただ、その代り選手のFA権が認められているのである。
ところが今度は保有権そのものも骨抜きにしようというのが選手会の魂胆。
実に素晴らしい組織である。

選手会とは、選手のため権利・利益を維持拡大するための団体であり、
極端に言えば日本プロ野球がどうなろうと選手さえ良ければいいと言うこと
さえあり得る。
今年の球界再編とスト騒ぎでは選手会が支持され、何やら古田が英雄視されている。
しかし選手会の性質から見て彼らが「プロ野球の護り神」あり得るはずもない。
経営者も無策無能かもしれないが、かと言って労組が経営に口出しして古来うまく行ったためしもない。
(そもそも億万長者たちの労組というのも笑止だが)。
ナベツネが巨悪なら、選手会は小ずるい利己主義者、小悪党の集まりだろう。
しかし今年の球界危機もなかったのようにオフの「銭闘」に明け暮れる選手たちの姿を見れば、
いつまでもファンに支持されまい。
今年は日本プロ野球没落の始まりの年として記憶されるだろう。


2004年12月27日(月) だから中国は嫌われる

内政では、構造改革は道半ば、景気回復もならず、
そして外交でも、日米関係は良好だがイラク問題が未解決、
更に北朝鮮問題も手詰まりと、最近あまりぱっとしない小泉内閣だが、
ただ、その中で唯一の成果は、日中関係の「悪化」であろう。
尤も、「悪化」とは中共及び中共シンパの視点から言えることであって、
日本にとって正しくは「正常化」と言った方がいい。
ことあるごとに「反省と謝罪」を強要され、
ODAで莫大な金を毟り取られ、
その金で作った核ミサイルの標準を向けられ、
東シナ海を主権を侵害され、
反日教育といわれなき誹謗中傷宣伝を繰り返されながらも
中共のご機嫌を取り言いなりになり続ける、
これが今までの友好関係とやらの実態である。
勿論、隣国である以上付き合いは必要だが、
中共が今や世界最大の全体主義軍事独裁国家であることを忘れてはなるまい。
よく、「小泉はアメリカのポチ公」だとか揶揄するのが好きな人がいるが、
だったら、己れが「共産主義の犬」である醜さを認識した方がいい。

さて、その中共と対立する台湾の李登輝前総統が今日、来日した。
これに中共は報復措置をちらつかせ日本を恫喝している。
だがこうした言動は日本人の反中意識を高めるだけの結果に終るだろう。
「22才まで日本人だった」と語り、今も日本を愛している李登輝氏と、
口先だけの「友好」でしかない中共のどっちが支持されるか、明白だ。
中共は「台湾武力解放」をいまだ公然と口にしている。
浅沼稲次郎の言葉をもじれば、「中共の軍国主義は日台共同の敵」なのである。


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