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2001年04月28日(土) 小泉政権

新しい小泉純一郎内閣が発足しました。
同じ自民党政権というのに、何か政権交代でも起こったかのような雰囲気ですね。
でも実際の政権交代というのは、1955年の保守合同・自民党結党以後では
93年の細川連立政権及び翌年の自社さ政権誕生のときしかないわけです。
特に細川政権誕生の際には、38年振り、そして初めて経験する自民党の野党転落と言う事で
個人的にも異様な興奮を感じたものです。
生きているうちにこんな事があり得るのかと思って。

そういう意味では細川内閣と比べるのはやや異なり、
イメージ的にはむしろ72年の田中内閣誕生に似ている気がします。
自分で覚えているわけではありませんが、8年近くに及んだ官僚的な佐藤長期政権が終焉し、
庶民宰相、今太閤と呼ばれた田中角栄が登場した事は
画期的な出来事として国民に迎えられたと思います。
帝大卒の官僚が殆どを占めていた中、学歴のない「角さん」が首相になるなどは、
当時としては殆ど革命的だったともいえるでしょう。
しかし列島改造計画、インフレの進行、金権政治の露呈によって
急速に国民の支持を失ってしまいました。

ま、それでも盤石な党内基盤を背景に2年半は政権が続いたわけですが、
今度の小泉内閣はどうでしょうか。
党内の力関係から言えば圧倒的な少数派内閣であり、
この点は田中よりも三木内閣に酷似していますし、
世論の支持頼み、そして自民党の危機に登場した内閣という点でも似通った状況にあります。
しかし三木首相は党内左派であり、また少数派故にリーダーシップを発揮できませんでしたが、
一方小泉首相は右寄り、そして変人の異名の通り
党内世論に頓着することなく独自性の発揮に余念がなさそうです。
経世会を中心とする反小泉陣営は反撃の機を窺っている事と思いますが、
小泉首相で失敗すれば同時に自民党の命運も尽きる事でしょう。

まあ自民党が崩壊するのは一向に構わない、むしろ歓迎すべき事かもしれませんが、
さりとて脆弱な現在の野党にも何も期待できそうにもありません。
さて、今後どうなるんでしょうか?


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