三十一文字
ナオコ



 短歌*「生む」

海亀のようにコロコロ嘘を産む
 君の額の汗遠い朝


2005年04月24日(日)



 短歌*抱擁

血液がまるで煮詰まりそうでした 
 その背を全身で抱きたくて


真夜中に夢から醒めて見た夢は
 探れば届く暖かい指




2005年04月07日(木)



 短歌*一人旅

受話器から「昔の女性(ひと)に遭ったよ」と
 どこか弾んだ声聞く旅先


晴れやかな春 澄んだ空 満開も近付く桜
 あなたがいない




2005年04月05日(火)



 短歌*桜の夜

こんな日はなんにもせずにぼんやりと
 桜をながめていたいね あなたと


あなたしか見えなくなった午前二時
 溺れるように毛布を泳ぐ


焦点があなたに合わ なくなってきた
 きっと焦げないため だね 抱いて



2005年04月03日(日)



 短歌*四月

好きな人出来たらいいから言ってね
 と 呟く今日は四月一日

2005年04月01日(金)
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