後悔日誌
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2008年04月25日(金) 西海


たまたま同じ港に着いた後輩と、たまたま休みが重なって。
それじゃ、ってことでお出掛けになった。
「先輩に会いに行きたいんです。かっこいい人なんですよ。」
嬉しそうにそう話す後輩に連れられて、高速バスに飛び乗った。


着いた所は西海パールシーリゾート。
九十九島という風光明媚な所があって、その遊覧船にその”先輩”がいた。
どっかで見た顔だね、なんて言われながら気さくな人だなと思ってたら驚いた。
本当に知ってる人だった…。

10年振りに”西海で再会”(笑)
少しづつつながる記憶。
そんな場を作ってくれた後輩に素直に感謝した。


船は狭水道を好むように泳いで、島影の浅瀬で大反転をする。
ここ一番の見せ場にお客さんのテンションも上がるのが分かった。


無理言ってあちこち見学させてもらった船内。
船って人の家を見せてもらっているような気になる。
きちんとした機関室を見て、しっかりしてる会社だなって思った。

後輩も、後輩の先輩も。
そして自分も、それぞれの船で一生懸命やっている。
それが確認できたことが嬉しい。
まだまだ、頑張らなきゃいけないって自分に鞭を入れる気になった。


夜、居酒屋に行くわけでもなく岸壁で乾杯した。
名残惜しいけど明日があるのはお互い様。
缶をひとつ、クシャリとつぶして「じゃあね!」って別れた。

いつの間にか、幼馴染みの関係みたいになった後輩。
時間って頼もしい。



2008年04月24日(木) 疾走


自転車で稲佐山へ。

いつの間にかチャリンコレーサーになった先輩のスピードは半端じゃない。
平地でペダルを踏みまくってなんとか巡航したものの山道に入った瞬間に置いていかれた。

心拍数は一気に上がって、空気が薄くて胸が痛くなった。
何度も何度も足を地面につけようと思ったけど、一生懸命漕いだ。

マラソンランナーに抜かれて、抜き返してようやく着いた山頂。
折り返すように来た道を疾走して寿司屋へ。

スピードはそのまま。
熱燗を乾杯して、バッテラを食べて、コンビニで買い物をして、寝た。

一瞬の夕方だった。



2008年04月19日(土) 動揺


青い空の下。
小さな船体は適度に揺られながら、南へと向かう。

目を覚ますとトラックのエンジンのようなゴロンゴロンという低音。
500rpmのエンジンはかなり忙しい(せわしい)感じがする。

部屋の中が揺れにあわせてギシギシと軋む(きしむ)。

これぞ船の音だな、と思った。



2008年04月17日(木) 食


食の街、おおさか。

大阪を歩いて凄いなー、と思うのは小さい店で大繁盛してるところが沢山あること。
行列のできるお寿司屋さんに入ったけど、安くて早くて美味しい三拍子。
阪神百貨店のイカ焼き屋さんにも行ったけどこれまた三拍子。
そう、大阪は食の値段が気取ってないところがいいのだ。

立ち飲みだって普通だし。
串カツ屋さんとか、たこ焼き屋さんがあれだけあるのも需要があるからだし。
東京人から見ると羨ましくもあり、楽しくて仕方がない。
あほやなーって、自分で思うけどかなりの大阪好きです。

さて、次は何を食べに行こうか?



2008年04月10日(木) 居場所


船乗りってのは不思議な生き物だと思う。
港では自由を堪能するけど、やはり最後は自分の船に帰ってくる。

船が母港で一休みなんて表現があるけど。
船乗り的にはその逆で、港じゃ色々やることがあって忙しい。
「家に帰る」「船に帰る」
どっちも正しいんだろうナァ…。


新入りの頃、仕事に押されて休みを削っている時。
よく「お前、また外に出んとフナムシやっとるのか!」なんてどやされたっけ。
今じゃ懐かしい。


船乗りは寄生虫のよう。
船を守りながら、船に守られながら。
お互い、共存していくんだ。


共存できない人はもう。
必要ないのかな…。



2008年04月05日(土) 習慣


いつの間に、こんなに汚くなってしまったんだろう。
新しく乗り組んだ船の機関室はすこぶる汚れている。

油が滲みたタンクトップ(床板)に、ペンキのカスやら埃やら。
その環境に慣れてしまえば見えなくなってしまうものって沢山あるのは分かるけど。
それにしてもひどい。
愛がないよナァ…。

まずはゴミ拾いから始めることにした。
基本なんだけど。

あんまり騒ぐと前から乗っている人たちに悪いから。
愚痴はこの位にしときます。



2008年04月02日(水) 探検


子供と二人で出掛けた。
どこか山に行こうかと思い鎌倉へ。
これが都合よく、鎌倉中央公園という起伏に富んだ大きな公園に着いた。

満開の桜にお花見をする人たち。
用水路の泥の中ではしゃぐ子供たち。
そんな中、ひたすらストイックに坂道を親子で登った。

尾根に出るとそこに一本の桜があった。
道に花びらが積もっていて、そこだけ桜の道。
それからずっと、尾根道を歩いた。

尾根から下るのは至難の業で、子供を抱いたままの急斜面はきつかった。
木から木へ、少しづつ坂道を下りて最後は滑るようにして着地した。

さすがにくたびれて脱力した。
…けど、子供は地面につくと大喜びでまた歩きだした。
今度は田んぼゾーンへ。

子供の目線は面白い。
路肩のタンポポに突撃したり、砂利道を鳴らしたり。
おたまじゃくしをすくってみせると不思議そうな顔で眺めていた。


もっとのんびり自然を教えてやりたいナァ。
夏になると暑いし、蚊も出るだろうから今がチャンスなのに。

明日は出港か…。



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