後悔日誌
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2002年07月29日(月) 丸島醤油


ぶらりと立ち寄った小豆島。
草壁の港から、そう離れていないところに醤油屋さんがある。
見学をお願いしたら快く引き受けてくれた。

小さなメーカーらしく、こじんまりとした事務室で醤油についての研修を受ける。
いつもあれだけ使うものなのに、意外と製法も歴史も知らない。
驚きがたくさんあった。


そもそも醤油ってのは、魚や肉を塩漬けにして保存するときに出てきた汁だったみたい。
世界では、魚醤(ぎょしょう)、肉醤(ししびしお)なんてのが主流だそうだ。
んで、日本では穀醤(こくびしお)ってのが好まれ、根付いたそうな。

穀物の醤油ってだけに材料は大豆、小麦、塩から作られている。
これを等量で混ぜ合わせ、麹を入れ、2年、3年と寝かすと醤油が出来上がるそうだ。


本当に丁寧に対応して頂いて気持ちの良い会社でした。
帰りにはお土産まで頂いて、なんか恐縮で。

さっそく冷奴にかけてみましたが、濃厚な味で美味しかったです。
なんか、歴史も一緒に味わえた気がして、グーでした。



2002年07月28日(日) 失声


代償は大きかった・・・。
完全に潰れてしまった声に気が滅入る。

声を出そうとしても音が出ない。
無理に声を出すと、千と千尋のカオナシみたい。
困った。
船の上では全く使いもんにならない。


そもそも何故、なっちゃったかといえば剣道なんだよね。
心配なのは、間もなく迫る口述試験(船の免許試験)までに声が出るようになるかということ。

それを気にしてしゃべらない毎日を続けている。



2002年07月22日(月) 川根温泉


富士登山から一夜明け、向かったのは川根温泉。
今もSLが走る大井川鉄道の笹間渡駅のそばにある道の駅だ。

なんせ湯が良くて、好きになってしまった。
源泉は49度のナトリウム−塩化物温泉。
薄めたり、沸かしたりしてないし、湯は惜しげもなく溢れている。

広い露天風呂に日焼けと格闘しながら浸かる。
ツルツルした肌に満足しながら源泉を頭からかぶってみたりした。
もの凄く塩っ辛いが、海水のようにベタベタしないのが不思議だ。

こんな所でのんびり泊まってみたいもんだ。



ところで、目が覚めたら浜松だった。
山道の途中までは覚えているんだが。
ごめんね、友よ。



2002年07月21日(日) 剣ヶ峰


どんよりとした下界にサヨナラし、雲を抜けること1時間。
そこには青空と富士の姿があった。

今にも手が届きそうな山頂は、遠く、険しい。
大きなグループを編成して登頂に挑む。
全員がピークを踏めるよう、ゆっくり、じっくりと登っていく。

道は険しくとも、気持ちが後から押してくれる感じが良い。
皆、真剣な表情だ。



富士登山は夢があるな、と思う。
登頂の瞬間、この喜びは計りきれない。
3776mの剣ヶ峰で雲海に沈む夕陽と影富士を眺めた瞬間!
充実感に包まれ、空気の薄さに頭が痛いのもしばし忘れてしまった。


オレンジの空が藍色に染まり、星が次々に顔を出した頃、下山を始めた。
月明かりの世界に大きな柄杓や、夏の蠍(さそり)が浮かび上がり幻想的だった。


さすがに日帰りの富士登山は体に応えたようで皆、疲れきっていたね。
お疲れ様でした。



2002年07月20日(土) 海の日


平成8年に国民の祭日となった「海の日」
この海の日の正午に船が一斉に汽笛を鳴らしてるのを知ってますか?

普段はむやみに汽笛を鳴らすことはないのですが、海の日は特別です。
日頃の海からの恩恵に感謝して長音で一声。
あちこちの船が揃えて吹鳴する様は見事です。


さて、港も負けていません。
港をアピールする絶好の機会ってことでお祭り騒ぎです。
焼津港も露店が並び、ステージではミニコンサート。



賑やかなのは嬉しかった。
でも、当番で外に出られないので生殺し状態だったな(笑)


海の日ってさ、海で働く人たちにはつらいよ。
なんか、逆に忙しい!



2002年07月19日(金) 焼津


長かった瀬戸内での仕事を終え、焼津港へ到着した。
ひょっこり顔を出した富士山、そして大崩海岸。
ここで鮪の寿司でも食べに行きたい所ですねぇ。
相変わらず、仕事は忙しいです。


夜になり、散策してみるが悲しいことに店はほとんど閉まっている。
週末だからなのか、漁師の街だからか分からないが。
ちょっと寂しい夜。


結局、いつものように船で缶ビール。



2002年07月15日(月) 台風7号


またまた台風だ。
香川県の津田沖に逃げ込んで台風を待ち構えた。

目一杯、錨鎖を伸ばし風に備え、エンジンは暖機状態で待機。
いつでも動ける体制を取り続けた。


おかげで寝不足な朝。



2002年07月14日(日) 試合


何故か落ち着かない試合前。
夕飯を食べた後もそわそわしてトイレに行ってみたり。

防具を着け竹刀を握る。
気付けに一杯やりたいくらいだったが覚悟を決めて決闘開始した。
あっという間に息が荒くなり、駆け引きが続く。

ふと、隙が見えた瞬間に駆け抜けた。
審判の旗が揚がり、安堵した。
勝った・・・。


試合前の緊張感、試合後の充実感。
剣の道の楽しさを覚えた。



2002年07月13日(土) 不機嫌


機械ってのは不思議なもので担当者の休み前なんかになると機嫌が悪くなったりする。
次の休みで富士山に登ろうか、なんて考え出したらそら見てごらん。
ボイラーの安全装置が動かないのが発覚。

こいつ、馬鹿みたいに熱くてさ。
蒸気の圧力が7キロ位あるから、ボイラ水の温度は160度位でしょ。
黙ってても汗が止まらず、ふと気がつけば作業服がびしょ濡れに。
午前、午後とそんな作業をしたが直らない・・・。
明日も続くと思うとキツイ。

が、休みの為にも頑張って直さなきゃ。
妥協は許されないからね。


いい仕事をしよう。



2002年07月12日(金) うどん


数時間ほどだが高松に上陸した。
讃岐の国とくれば、うどんである。

商店街で日用品の買出しと、うどんツアーを決行する。
本当にうどん屋の多い街で、右もうどん、左もうどん。
値段は一杯100円のとこから1000円以上の高級点まで様々。
いや、面白い。


手始めにまず一軒。
ぶっかけうどんを食べてみる。
大根おろしの辛さが程よい。

そして二軒目。
今度は生醤油うどん。
湯掻きたてのうどんにおろし生姜と葱だけ。
そこに醤油をかけて食べる。
味は申し分なし。

楽しくなってきて三軒目に入ろうとしたが、後輩が泣きついたのでやめた。

うどん巡りってのはいいね。
今度、うどんしか食べない四国旅行でもしてみようかな。



2002年07月11日(木) 潮目


凪の海を眺めていた。
カモメが悠々と飛んでいて、のどかな景色だ。
仕事を忘れてずっと見ていたくなる。
片手に缶ビール、なんてあったら最高だろうに。

と、その時。
突然、海が盛り上がった。
船の引き波のような大きな波が何もない所から急に現れたのだ。
不思議な現象に一瞬、目を疑った。


潮目だ。
海に浮かぶゴミが一列に整列し、そのゴミを境に流れが逆転してる。
手前側は右から左、奥の方は左から右って感じか。
流れるスピードは人が歩くより速い。
まるで川のような急流、これが瀬戸内の潮なんだ。


自然の力ってのは凄いね。



2002年07月10日(水) 台風6号


台風6号の接近に伴い、高松沖にて避泊していた。
朝から分厚い雲に覆われ重苦しい景色。

しかし、TVで見る太平洋側の海とは明らかに違う景色だ。
鏡のような波一つ無い海。
こんなに違うものなのか。


台風らしさを感じぬまま台風一過した。
雲の切れ目に夏の空が見えた。



2002年07月09日(火) 瀬戸大橋


新居浜を離れ、瀬戸内を東へ進む。
島が多く、大型の船を走らせるには厳しい海域だ。
海上の交通ルールも難解で、航路を示す赤や緑のブイがいくつも浮いている。

瀬戸大橋をくぐるのは久し振りだった。
電車も通る橋だけあってさすがに力強い。


空は鉛色。
せっかくの綺麗な橋が空に映えなくて残念だった。



2002年07月07日(日) 七夕


七夕に星を見れたのは久し振りじゃないかな。
それが嬉しかった。



2002年07月06日(土) 市役所


税金問題について疑問な点があったので市役所に電話した。
ちょうど昼時で、何回コールしても取る気がないようだ。

これだから役所はダメなんだよ。
そう思いながら、3時のおやつにもう一度電話した。
また、出なかった。

よく考えたら土曜日なんだね。
曜日感覚がない仕事ゆえ、時差ボケしてます。



2002年07月05日(金) 小部湾


来島海峡の西側に位置する小部湾、そこから波方の町を望む。
本当に穏やかな海で、風に比べて波がめっぽう低い。

夜になって、新鮮な鯵でも食べようかと、糸を降ろしたがあたりもない。
魚も馬鹿じゃないね。



2002年07月04日(木) 不足


最近の得意技、寝ること。(昔からだが・・・笑)
自慢じゃないが、のび太くんと競争できるくらい寝つきは良い。
早い時は1秒、遅くても1分もあれば熟睡する。

体が疲れてるんだろうね。

まぶたの重さと口内炎で疲労を測る。
まぶたの重さは一時の疲労、口内炎は溜まった疲労。
体にストレートに表れるので、わかりやすい。


規則正しい遅寝、早起き。
なんだか口内炎が出来そうなので早寝しよう。



2002年07月03日(水) 結露


広島を出港し、すぐに松山に仮泊した。
これから一月ばかり瀬戸内海での仕事になる。

瀬戸内の海は狭い。
島もたくさんあるし、水深が浅いので大型船は通る水域が限られる。
中には一方通行の区間があったり、しかもそれが時間で変わったり・・・。
航海士は腕の見せどころだろう。


機関室の中は徐々に蒸し暑くなってきた。
海水管から結露した水が床に落ちる。
湿度は90%を越え、気温だって40度以上ある。


作業の後の風呂とビールの為に生きている。



2002年07月02日(火) 原爆ドーム


原爆ドーム、戒めの世界遺産。
姿だけが悲劇を語り、鎮座している。


日が暮れてから眺めた。
周囲に人影はなく、静まり返っていた。



あれから半世紀。
また物騒な世の中になってきています。

そっと手を合わせた。



2002年07月01日(月) 休山


広島からフェリーで45分。
なんとなく、呉へ行った。

さぞかし護衛艦なんかがいるんだろうと思っていたが意外や意外。
普通の港景色だった。
ちょこっと時代をワープしたような、昔ながらの商店街も味がある。


雨が止んで、休山(やすみやま)に登ってみることにした。
山頂は497.4m。アンテナ基地になってるようで車道が山頂まである。
そのせいか、登山道は荒れ放題。
草に行く手を阻まれ、みるみるうちにびしょ濡れになった。

久し振りの登りだったので楽しかったけど。
なんだか暗い山だったな。
戦争の傷跡が残っているような、霊山のような。
そんな雰囲気が頭から離れない。

少し怖かった。



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