後悔日誌
From ND

きのう あした もくじ
写真サイト 航跡

2002年04月29日(月) カモメの玉子


夜になると魚が寄るのだろうか。
船の周りにはたくさんの海猫、かもめが集まってくる。
あちこちにプカプカ浮かぶカモメ達。
ミーミー、ミャーミャーの大騒ぎだ。

ここは宮古の沖。
リアス式海岸らしく、切り立った山に囲まれている。

カモメ好きな私はしばし時間を忘れバードウォッチング。
古くなった干物を細切れにして投げてやると慌てて取りに来る。
かわいい。

さて、そんな宮古ではかもめの玉子が売られている。
何年か前、彼女さんがお土産に買ってきてくれた。
どうしてそんな可愛そうな事するんだろう。
旅先からの電話を悲しく切ったっけ。

数日後、受け取ったのはお菓子の玉子。
なんか、複雑な気持ちで頂いた。
怒っちゃったのは早合点か。
気まずかったな。

仕事も恋愛も、いっぱい失敗をするもんだね。



2002年04月26日(金) 陣川温泉


桜が一足早く満開の咲きとなった五稜郭。
堀に沿って桜が咲いてる姿が美しい。
水面に写る桜の木々、そして散らばる花弁。
絶好の好天となり花見客が賑やかな声をあげている。


さて、集合時間までは少し時間があったので温泉へ向かった。
といっても第4金曜日は谷地頭温泉はお休みである。
どうしようかと悩んだが、陣川まで足を伸ばすことにした。

陣川温泉。

函館の裏山(といっていいのかな?)をぐんぐん登っていった先にある。
バスは函館駅前から出ていて(6−2系統)、五稜郭を経由して30分程度。
どこまで行くんだろうなんて思いながら栗の木公園前で下車。
290円で行けちゃうのはお得な気分。

ログハウス風の建物は、のどかな感じを出している。
お客さんのほとんどは車で来てる地元の人だろう。
温泉は硫黄の臭いがプンプンする温泉でお湯に浸かった瞬間から体がすべすべする。
この感覚がやめられない。


火照った体に冷たい風が心地良い。
ビールの美味しい時間がやってきた。



2002年04月25日(木) 函館山


息を飲むほど美しい函館の夜景。
色々な所の夜景を見てきたが、やはり函館は段違いに綺麗だ。

海の部分と陸の部分のコントラスト。
眼下から奥へとつながる光の帯。
しばし放心状態で見とれていた。


夕方、船の仲間が一人旅立ったと連絡があった。
北海道出身のかなり体格のいい奴で、格闘技が似合いそうな大物だった。
意外と小心者でミニカー集めが趣味なんてとこは可笑しかったけど。
若干23歳、まだこれからって時なのに。
悔やまれる。



色々な事を考えていたらさすがに体が冷えてきて、山を降りた。



2002年04月24日(水) 恵山


函館から東へ30km。
今も煙を噴きつづける活火山、恵山へ行った。

頂上まで登れるものと思っていたが、道は険しい。
山頂方面は切り立った崖のようになっている。
今にも崩れそうな岩だらけ、当然道はない。

噴気口の横を通り過ぎちょっとした展望台に到着した。
見下ろせば津軽海峡、そのむこうの大地は本州。恐山辺りか?
さすがに平日の午後ってのもあって誰もいない。
独り占め感覚ってとこでは合格点かな。

静寂な世界。

霊山と呼ばれるだけあって、さすがに殺風景だ。
誰が積んだか、あちこちに石が積まれていたり。
足早に下山した。



2002年04月23日(火) いか清


函館港の万代埠頭。
貨物の荷揚げ港で、辺り一面に木材やら鉄くずが散らかっている。
こいつはいいや。廃材のパイプも捨て放題(笑)
なんていけない想像をしてしまう。

さてそんな中、飲み屋へ向かった。
「いか清」
五稜郭側中央病院電停前にひっそりと店を構えている。

まだ開店前の店に入り、宴会の手配を整える。
上司たちが来るのをイカの生簀(いけす)を眺めながら待ってみた。
机の上には山盛りの海産物が盛られてて待ち遠しい。

店内はカウンター席と座敷席があって結構広い。
座敷席は掘りごたつ風の机に、炭火焼の網が乗っている。
ちょうど新年会シーズンか、隣の部屋も幹事さんらしき人がせっせと準備している。

18時、開店と同時に乾杯した。
網の上に乗っかる帆立がパカッと開いた頃にはあちこちで次の酒の注文の声がかかる。
店員さんも実に快活で気兼ねなく頼める雰囲気がいい。
見事な刺身盛り、イカは元気余ってまだ動いていた。
旬の岩ガキ、毛蟹に鍋物に・・・なんてやってたら2時間なんてあっという間。
どうして幸せな時間って過ぎるのが早いんだろうね。



2002年04月19日(金) ガスタービン


小型軽量大出力。
こんな夢のようなエンジンが眠っている。

カバーを開けると両手で持てちゃいそうな大きさの本体。
ガスタービンの同軸上には発電機が備え付けられている。
排気管を外して覗きこむとタービンがちらり。
動いたら、凄いんだろうな。

説明書を読むと、タービンの回転数は95,200RPM(一分間に95200回転)。
きっとジェット機の離陸みたいな轟音を響かせることだろう。

でも、長年使ってなかったせいでだろうか、黙り込んで話してくれない。
早く心を開いて欲しい。



2002年04月17日(水) 雨の橋立


歩いて参りました。
あまのはしだて。

海の中に浮かんでいるような、素敵な雰囲気の道でした。
白砂の海岸、そしてたくさんの松。まっすぐな道。
まさに日本の道100選に相応しい、そんな所です。

低気圧の通過で横殴りの雨、そして寒いという悪条件。
でも、人がいなかったので独り占め気分が味わえたかな。

さて、宮津側から少し歩いたとこに井戸があります。
磯清水という名の通り、海のど真ん中に不思議なことに清水が沸いているんです。
井戸って、なんか怖いイメージがあるんだけどね。
早速飲んでみました。
はい。たしかに水ですな。
一応、名水100選なんだよね。

天橋立を抜けると籠神社へ。
なかなか堂々とした構えで威厳がある。
境内を抜け、裏の山を登っていく。
息が切れかけた頃、絶景に会えた。

橋を眺めながらの弁当。
こんな日もいい。



2002年04月16日(火) 静寂


出会いサイトだとかお金貸しますだとか、頼みもしないのに携帯にメールが届く。
一体何処でアドレスを知るんだろう。
夜中でも構わず送ってくる業者といい、それを黙って見てるドコモといい( ̄ヘ ̄)凸

とにかくアドレスを変更した。

大変なのはアドレス変更してからだ。
片っ端から変更しましたメールを出さなくちゃいけない。
あの人に、この人に、etc・・・。

で、知ったんだけど。
結構使えなくなってるアドレスも多かった。。。
これってちょっと悲しいよね。
仕方ないけどさ。

全員に送った頃にはもうヘトヘト。
頭も指も疲れ果てた。

でもね、その頃からお返事が届き始めてなんだか楽しくなってきた。
なにより迷惑メールが来ないのが嬉しい。

メール届いてますの表示見て、おやっ?って思うのなんか久し振り。
ちょっと新鮮かも。



2002年04月14日(日) 三景


天橋立(あまのはしだて)の沖にやってきた。
宮島、松島と並ぶ日本三景のひとつである。
沖から見ても白い砂と松のコントラストが綺麗だ。

さて、ここに着く前にMY上司が日本三景について語っていたそうな。
で、新人君に三景って知ってるか?って聞いたら
きつい、汚い、かっこ悪い・・・だって。
MY上司、本気で怒ったそうです。

フォローしようとして口から出たのが兼六園、偕楽園、後楽園。。。
それって日本三名園じゃ・・・。

久し振りに落ち込む後輩を見ました(笑)



2002年04月11日(木) 一反木綿


酒BAR。
ただこの4文字に誘われただけなんだ。

思案橋の路地裏の裏の奥、というのだろうか。
説明しようにも出来ないところにその店はある。
最初は躊躇した。
でも、扉を開けた自分がいた。

薄暗い店内。
超和風のおどろおどろしい中に入ってゆく。
店内といえども砂利がひいてあったり。
何故か着物がぶら下がっていたり。

なんか不思議な雰囲気。


さて、お店の紹介としては
思っていたよりフードのメニューも多く、手ごろな価格ってのと
カクテルから焼酎、日本酒まで幅広くあるってのがいいとこでしょう。
日本酒はちと、高めな設定かな。(でも種類は多い)
お酒を飲む人は焼酎をボトルで入れるのが吉なようです。


カウンターの上に並ぶ妖怪たちを眺めながら酒を流し込んだ。

程よく酔っ払った頃、まわりにいた客と店員と話が弾み出した。
体はいいけどキスはダメ、についてとか・・・。
聞いてたら恥ずかしくなってきて、慌てて飲んだ。

はて?
ふと気付くと一人だった。

時計を見て驚き、慌てて帰った。



2002年04月10日(水) 諫早瀬戸


車窓に広がる海を見ていた。
ちょうど大潮の干潮時だったのか、はるか沖まで干潟が広がっている。
ここは有明海。
あの諫早の水門で一躍有名になった海だ。

曲がりくねる海岸線に遠浅な海。
漁師さんたちは、はるか沖を歩いている。
漁船は干潟の上でどうすることもなく休んでいる。
とても時間がゆっくり流れている。
そんな雰囲気だった。

どう考えても、この自然を崩すのは良くないと思う。
この綺麗な海が東京湾のように茶色の海へ変わっていくのだろうか。
頭のいい人達はどうしてこんな事をするんだろう。

毎日のように報道される諫早瀬戸の締め切り堤防の問題。
取り返しがつかなくなる前に、解決して欲しい。



2002年04月09日(火) 小ヶ倉


長崎港の小ヶ倉(こがくら)へ接岸した。

海を挟んでの向かいには三菱の香焼造船所。
大きな門型クレーンが二基、堂々と構えている。
その周りを取り囲むようにLNG(液化天然ガス)運搬船が泊まっていた。

LNGタンカーってのは面白い形をしている。
船の上でたこ焼きを焼いてるような、そんな感じだ。
デッキの上にね、半円だけ見せて連なってる、ってわからんなぁ(苦)
とにかく大きな船に大きな丸いガスタンクが4つとか5つ積んである。

作るにも乗るにも技術のいる船で、日本の最先端を行く船といってもいい。
そんな船が見渡せばごろごろと。
さすがは長崎だ。

全国の造船所がぽつりぽつりと閉まっていく中、元気の出る光景を見た気がする。
ここにはきっと丁寧な仕事をする職人さんが多く残っているんだろう。


丁寧な仕事をやり通す。
昔の職人の凄い所はこれだろう。溶接一筋50年とかね。
確かな腕に支えられて誇れる仕事をこなしていく。
決してやっつけ仕事はしない。

今の自分を考えてみて溜息をついた。
どこまで出来るんだろうか・・・。


今年は黄砂がひどい。
心の中まで霞んだ気がした。










2002年04月08日(月) 無差別


物騒な世の中になったものだ。
機関室のあちこちで無差別ゲロが繰り返されている。

ゲロリストには断固たる姿勢で臨んでいるが抵抗勢力は強い。

お願いだからバケツに吐いてね(笑)



2002年04月07日(日) 五感


いよいよ航海が始まった。
目指すは長崎港、700マイル(約1300km)位の距離か。

年代物のディーゼルエンジンが始動する。
始動用の圧縮空気の音が勇ましい。
機関の回転は徐々に上がり、プロペラ軸が力強く回る。
とたんに機関室は爆音に包まれる。

五感を働かせよ。
誰が書いたか壁にはそんな言葉が記してある。

見る
聞く
触る
嗅ぐ
舐める

機器の異常を知る為に、自分の身を守る為に、大切な感覚であろう。
そんなアンテナを張りながら、4時間の当直時間を過ごしている。



2002年04月05日(金) 多忙


時計の針と追いかけっこをしている。
仕事に没頭し気付けば夜。
慌てて酒を呑み、ひっくり返ればあっという間に朝。
なんだか忙しない毎日だ。

余裕がないってのは悲しいね。



2002年04月01日(月) 新年度


やれやれ。
なんとか引越しも終わったな。
部屋の端の方に詰まれたダンボールを見てため息ひとつ。

30年以上走り続けている船に配属された。
設備は悪いが存在感のある船で、度々先輩の失敗談にも登場する。
自動化された現在の船と比べると実に味がある。

それにしても荷物、収まるのだろうか。
なんだか心配になりながら整頓する。
いつも履く運動靴。ランニング用の軽い靴。商売道具の安全靴は二足。
革靴も二足。そして部屋用のサンダル。そういや登山靴もある。
靴だけでこれだ・・・。

先が思いやられる。



My追加
MAIL】【HOME