日常些細事
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パソコン特訓のため山口先生来る。 付きっきりで教えてもらっている時には、まあわかるのだが、ひとりになってみると わからん わからん わからんぞっ バーとかピクセルとかエンコードとか横文字ばっかりではないか。 わしは日本人だ。 バーと飲み屋とどう違うのだ。 エンコードと援助交際とどこが違うのだ。
それでもどうにか、12月分のホームページを更新しました。
昼過ぎに玄関のチャイムが ピンポーン。 と明るく鳴ったので、 「お客さんだっ」 喜び勇んで戸を開けたら『○○の××』という宗教の人だった。 ちょっとがっかりである。当院は道路に面しているため訊ねやすいのか、あるいは 「ああ何てところに住んでいるのだ。この家の人を救ってあげねば」 と宗教家が思うような外観をしているのか、このテの人がよくやって来る。一時は7つの団体に入れ替わり立ち代り来られて閉口したものだ。 その人は私と同い年くらい、紺のスーツに赤いストライプのネクタイを締め、 なかなか意志の強そうな面構えをした男性だったが、宗派の違う旨を告げると案外あっさり帰っていった。以前は断ったあとも何だかんだと粘られて、その団体の印刷物を買わなければ退散しなかったものである。 そういった強引なやり方に苦情が殺到して方針を変えたのかもしれない。 私は宗教にはさほど興味はないのだが、こうやって休日にわざわざ布教に来る人たち(たぶん自分の休日を潰してまで熱心に)が、一体どのような人生航路を経て神の道に入ったのか、ということには結構興味がある。 きっと多くのドラマが隠されているのだろうなあと思うのだが。
レンズの傷が目立つようになったので眼鏡を買い替えることにした。 さっそく近所にある『メガネのしろみ(仮名)』に行く。ここは3年前に今の眼鏡を買った店で、店員とも顔見知りなのだ。 「すこし老眼になってますね」 視力検査を受けていると、担当の加賀まりこさん(仮名)が機械を操りながらそう言う。 「老眼ですかあ」 思わず声を上げてしまった。 40歳過ぎてるのだから薄々覚悟はしていたけれど、やはりショックである。 もちろん年々体が衰えていくのはやむを得ないことだし、永遠に若い時のままでいられることなどありえない。目だって年をとっちゃうのが当たり前なのだ。 ということぐらい頭の中では理解しているのだが、ちょっと老けるのが早すぎやしないか。 私は往生際悪く反論してみた。 「でも42歳で老眼になるんですかねえ。知り合いはみんな50歳ぐらいで目に来たそうですよ」 「個人差がありますから」 「加賀さんはどうです?」 彼女は私より年上なのだ。 「まだ老眼じゃないですね」 と、ふちなしメガネを指で上げながら加賀さんが答えた。 「ちゃんとケアしてますから」 そうかなあ。 さっき書類を手にしたとき、眼鏡を外して読んでたみたいだけど。 いまひとつ納得できないまま、私は視力検査の残りを受けたのだった。
ホームページの「いとなみ写真館」、ちょっとタイトルが固いので改名することにした。 いろいろ写真館 ぶらぶら写真館 哀しみ写真館 なんだかな写真館 犬が好き写真館 こわもて写真館 厄年写真館 ひとりもの写真館 中年写真館 どははは写真館 など検討した結果、別に鋭い文明批評もメッセージも無く、何気に撮った写真ばかりなので 「なにげや写真館」 に決定。今日から変更する。 「厄年写真館」も捨てがたかったんですけどね。
山口氏より連絡あり。ホームページに「いとなみ写真館」を追加したとのこと。 これは旅先や身の回りで、私が心惹かれたものを撮影し掲載しようというページなのだが、私が心惹かれるのは大抵変なモノなので、第三者が見ておもしろいかどうかは疑問です。 最初の一枚は鹿児島県鹿屋市の山の中にあった看板。実にわかりやすい社名である。 地方ではまだ自宅で葬儀を行うことが多いので、こういう業種も成り立つのだろう。
2003年11月02日(日) |
続々・すあまをさがして |
所用で岡山天満屋(注)に行く。 用事を済ませたあとお菓子売り場に立ち寄った。 「すあまありませんか」 半ばあきらめ顔に訊ねると若い女子店員が 「はい。あります」 と言うではないか。 おお! ついに見つけた! 「ど、ど、どれですか。」 思わず声が上ずってしまう。 思い返せばひと月前。 ひょんなことから『すあま』なる和菓子の存在を知った私は、 「どんなお菓子なんだろう」 いたく興味を惹かれて多くの店を捜し歩いた。 すあまはなかなか見つからない。関東地方の産であるすあまの知名度は、ここ岡山県ではゼロに等しい。お菓子屋の関係者でさえ名前を知らないくらいなのだ。 あるときは冷たくあしらわれ、あるときは「変な人」と思われ店から体よく追い払われた。 お菓子屋に行く途中で突然の雨に降られ、ずぶ濡れになったこともあった。 だがついに、これまでの苦労が報われる日がやって来たのである。 わくわく。 待つことしばし。 「これです」 店員がショーケースから小さなお菓子を取り出し、私の前に置いた。 ん? なんだこれは。 10円玉ぐらいの大きさをした緑の玉。表面にはザラメの砂糖がふりかけられている。 Webで見たすあまは でっかいナルト巻き みたいだったが。 私はおそるおそる女子店員に訊ねた。 「これ、すあまですか」 「はい。すはまです」 「すあま、ですよね」 「いえ。すはま、です」 「えーと・・・」
『素甘。 菓子の名。イ・「すはま」に同じ。ロ・粳米の粉に白砂糖を混ぜ、搗いた餅状の菓子』
もうすっかり暗記してしまった広辞苑「すあま」の項。 これによると「すあま」と「すはま」は同じものである。 しかし目の前にあるすはまは、材料が 『きな粉、砂糖、クチナシ色素』 となっていて、『粳米の粉に白砂糖を混ぜ』という説明と違ってしまう。 世の中には色々な種類のすあまがあるのだろうか。 いまひとつ納得できなかったが、ともかく一袋を購入。 8個入り350円(税別)。製造元は芭蕉庵。商品名を「まりも」という。 名前のとおり、見た目は阿寒湖の土産屋で売っている小さなマリモそっくりである。 口に入れるとさくさくとした歯ごたえで、きな粉のひなびた味がした。 これはこれで美味しいお菓子であったが。
(注)地元資本で岡山県最大手の百貨店
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