絵画制作日誌    Diary INDEXBACKNEXTHOME GALLERY


白で描くか黒で描くか〜テンペラ手順確認         2006年03月15日(水)

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帽子をかぶった女性〜文様のある背景2006-0313_02.jpg 帽子をかぶった女性〜文様のある背景2006-0315_02.jpg

質感や量感が強く欲しくて油彩とテンペラでガシガシ描いてみたけど(左)、
どうしても下品になってしまう。(−_−)

シルバーホワイトをかぶせ、形や色を平板につぶしてから、
濃い色のハッチングで丁寧に少しずつ描き起こす(右)。
まだまだだけど、蟻の目で形を追いかけることで、
少し気分がよくなる。

テンペラで問題なのは、白で描くのか黒で描くのかということ。
普段ボールペンやペン+黒インクで描いてるから、
暗い部分を描くのに慣れてる。テンペラのセオリーだと、その逆に白い部分を描いていく。
これが難しい。頭が回転しない。
白・黒と両方から描くと、線が無数に飛び交いうるさくなるし手数も膨大になる。

Galleryを整理するついでに、昔の制作日誌を見ていたら、
テンペラと油彩の割合でかなり揺れがある。
成功例を見ると、テンペラメインで暗部に一部油彩とある。
前回、全体的にのぺーっと油彩をかけたのが、
泥人形状になった原因かと思う。
油彩でもテンペラでも、形を追いかけ始めたら、いいかげんな塗りはしないことだな。
学生の時デッサンの勉強で感じたことを、改めて思い出す。

今回、顔は白系の中間色地に、白でハイライトテンペラ、暗部も描き込むことにしよう。
早く絵の具の厚みをつけようと思わなくていい、
絵の具が薄くてもいいじゃないかと開き直り、
確かな形を探したい。
薄塗りでも通じるよう10回も地塗りしてるんだしね。

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他にやったこと。
ニュートン社のオーレオリンと、クサカベのコバルトバイオレットライトの顔料練り。
顔料練っておくと、卵メディウム混ぜるだけで絵の具ができるから便利。
皿は日本画用の小さい丸い穴がたくさんある皿が気に入っている。
最初は小さすぎるかな、と思ったけれど、
少しずつ描く分には丁度いい。尽きればすぐ足せる。

by HPY


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久しぶりの制作日誌〜ネコとタイルのパース画         2006年03月13日(月)

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久しぶりの制作日誌。というか、久しぶりにじっくり制作。
(あんまり久しぶりの制作日誌なんで、日記の書き方なんかかなり忘れた(^^ゞ

スケッチ程度ならやってたけど、本画となるとさっぱり。
それでいざ描きたいものは何か、と考えると、
多分「室内風景にモチーフがある」という事。
そんで、その室内風景のパースはきちんととりたい。

以前見たルネッサンス初期絵画の構図の強さ
…水平線と計算された透視図法、そんなのが忘れない基準なんだろう。
前回、透視図法については一通りやったんだけれど、
さっぱり身に付いてないよ。だから理屈云々の前に、
まずスケッチの透視図法を起こすことにした。

ネコと、透視図法のある風景2006-0303_01.jpg ネコと、透視図法のある風景2006-0303_02.jpg

最初、カンでやってみたけれど、どうしても大地がゆらぐ。
次は方眼用紙に定規を駆使し、紙を繋げてやったけど、
消失点があまりに遠いと定規じゃ間に合わない。
それでパソコンを使ってみた。色も付けられるし。
年末にイラストレーターで鍛えられたからね。
右はトレースして油彩。

タイル(透視図法)2006-0303_05.jpg タイル(子供)2006-0313_04.jpg

こちらもパソでパースをとる。2点透視ってところがミソっす。

絵の具は油彩だと、あまりにもおおざっぱなので、
もっと繊細に!と、フラ・アンジェリコを模写したときの方法で、
真っ白の地に徹底した薄塗り(テンペラ)で描いてみようと思う。

人肌はセオリー通り、テールベルト+シルバー白。
シルバー白って、すごく上品で綺麗なんだよね。
支持体はアクリルキャンバスにジェッソ(10回)
紙ヤスリで磨いて、ピカピカ。

by HPY


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