Espressoを飲みながら

2003年01月23日(木) 70’s

 そこは市の中心部から、ほんの少し東に歩いたところ。
ちょっと散歩すれば、たちまち辿り着けるような。

でも、実際にはみなさん駅から東にはめったに行かれません。
とりわけ、川を渡るところまではなかなか歩いて行かれないようです。

川を渡ると、それでも川を渡ると、そこにあるのは近代的な街ではなく、
なんとなく懐かし気な、70年代を3回くりかえして2000年代に
突入してしまったような、そんな街並みなのです。

昔、どこにでもあったような、今より湿っぽくってふわっとやわらかかった
ような菓子パンとおかずパンが売りの町のパン屋さん。

原色の緑色のクリームソーダなんかでてきそうな、
いつか入ったことのある喫茶店。

知らない間に忘れ去られてしまったような、町の風景。


ほんの少し、ほんの少しだけ東に向かえば、出会うことができる。



2003年01月21日(火) 車道左端を自転車で走るのは道路交通法の定めるところ

 試験を受けるために勉強する。合格した後は、少しずつ忘れていく。
これは、どんな試験でも同じようなものかもしれない。
一流大学に合格した人でも、現役受験生の頃と今はちがうだろうし、
資格試験でも、合格して何年もたって、同じ問題を同じようにできるかと
いうとそうではないだろう。

 実際のところ、全てを暗記したままずーっと生きてもらう必要もないし。

 けれども、運転免許のように、自分と人の命に関わるようなことに
ついては、忘れてほしくない。車にしても原付きにしても、運転するの
なら、きちんと道路交通法くらいは覚えておいてほしい。

 自転車に乗っていると、後ろからクラクションを鳴らされることがある。
「抜かしますよ」とか、「車が来てますよ」というような注意を促すため
の正当なクラクションではなく、

「自転車が車道走るんじゃねー!」

と言わんばかりの(実際にそう叫ぶドライバーもいる)不当なクラクション
である。

 なぜ、これが不当か?
それは、道路交通法に、自転車は車道の左端を走るものと定められている
からである。自転車専用道がある場合はそこを走ることになっているが、
なかなかそういうところは少ないものだ。

逆に、特別に指示がある場合以外は自転車は歩道を走るものではないのだ。
少なくとも、道路交通法によると。

こちらが、道路交通法に従って、自転車専用道の無い車道の左端を走って
いることに対して、クラクションを不当に鳴らし、罵声を浴びせられても
困るのである。それは、歩道を歩いている歩行者に文句を言うのと、何ら
かわりのない行為だ。

道路交通法それ自体に文句があるのなら、私にクラクションを鳴らすのでは
なく、政治的に活動して、法改正を目指してほしい。私だって何も自分から
好きこのんで車道を走っているわけではない。歩道を走ることが基本的に
違法で、歩行者に迷惑で、しかも段差が多く自転車にダメージを与えるから
道路交通法で定められているように車道の左端を走っているのだ。

 理想的には、オランダやその他のヨーロッパのいくつかの国のように、
歩道とも車道とも別に自転車専用レーンが設けられているのが一番良い。
自転車で走ることは、歩くこととも車が走ることとも違うのだから。

しかしそういった環境ができるまでは、車道の左端を走る自転車を、
ちゃんと交通の一部として認めてもらいたいものだ。



2003年01月20日(月) メルヘンとユーハイム

 文書館の向かいのローソンが改装中なので、
その隣のメルヘンという70年代から何も変わっていないような
街のパン屋さん系パン屋さん(?)で昼食を購入。

サンドウィッチ、チョココルネ、パン屋さんの基本。
初めて食べるのに、こんなところでバスを降りたことさえ
初めてなのに、幾度となく食べた、懐かしい味。

道路を戻って東に歩くと、隣はユーハイム。
元町に本店があり、谷崎潤一郎の「細雪」にも登場する。
主人公の姉妹は、ユーハイムのバームクーヘンを食べている。

ここのユーハイムには、本店のような喫茶店はなく、
持ち帰りのみ。よく見ると貼紙がしてある。

ようするに、一月いっぱいで閉店するそうな。

 職場の隣にユーハイムがあるなんてこと、もう二度とないかも
しれない。とりあえず、今月はユーハイムでいろいろ食べよう。
妙な決心をしてしまった(笑)。

とりあえず、チョコレートエクレア。

メルヘンのパンといい、ユーハイムのチョコレートエクレアといい、
なんとなく子供時代を思い出させる味。
僕の子供時代と同じく、このユーハイムも消え去って、
ただの思いでとなってしまうのか。

この日記を書いている今、
テレビからは、貴乃花引退のニュースが流れている・・・。



2003年01月17日(金) 微妙な位置

 阪神大震災から8年が経った。
あの時、僕は奈良県内の実家に帰り、さらに風邪をひいたため、
予想外の滞在延長をしていた。ぐらぐらっとした揺れで目が覚めた。
奈良も一応震度5。そんな震度体験したことなかったのだ。
とりあえず本棚が倒れてこないように押さえ切るのに一生懸命。

しばらくの間、どこがどんな状態なのかまったくわからない。
ひょっとしたら、今日は交通停止状態で大学が休みではないかとか、
おそろしく的外れなことを考えていた。

やがて、テレビ等を通じて、なにが起こったのかを知らされた。
家族はとにかく危険だから、今被災地に行くなと言った。
剥き出しの建物から、発ガン物質であるアスベストが大量に大気中に
放出されているはずだ、と父は言った。

余震の危険性もあるし、数日間は実家に滞在してテレビ、電話等で
情報を入手していた。幸い誰も死んだ友達や、大学の同級生はいなかった。

しばらくたって、当時住んでいた芦屋に戻った。部屋は半壊状態で、
家具、荷物が散乱していた。たくさんのボランティアの方々や、
住民どうしの協力によって、現地には独特のコミュニティーのような
ものが存在していた。地域の炊き出しの方に、持ってきた食糧を渡して
(微量ではあるが)知人宅を訪れ、しばらくの後奈良に戻った。

被災地に滞在して、被災者の人を助け続けようとは思えなかった。
ライフラインが壊れていて、混乱が続く被災地に居続け、人のために
働く根性も侠気も、およそ僕の属性ではなかった。

僕が震災で受けた被害は、物質的なものと社会的なものだった。
プライベートなことも多々含むので、ここには全部書けない。
ある意味間違いなく被災者なのだが、場と時間の共有という要素が
欠けているので、あの時間に神戸や芦屋で被災された被災者の方とは
なにかを共有することが難しく感じられる。

でも無関係というわけでは全然ない。

あの震災について、僕はなんというか、微妙な位置にあるかのように
感じている。今でも。



2003年01月15日(水) デスクからの、解放

 仕事中に上司に呼び出された。
来週からは、今やっていること以外にも、
別の仕事してもらうって。

何をさせられるのかと、ちょっとどきどきしたが、
よく聞いてみると、書類を隣駅にある本部まで
運ぶ、というすごい単純なことだった。

 実は、結構うれしい。
一日中ノートパソコンに入力しているのも楽ではない。
しかも、部屋寒い。ガスストーブを使っているが、
室温は16度以上には決してならないようだ。
その16度もガスストーブに付いてる温度計の表示だから
実際に働いている机付近ではいったい何度なのだろう?

実は、初日より外に出たいと思っていた(爆)。
外に出たら、人の目がなくてくつろぐし(笑)。

そんなわけで、ちょっとだけ来週が楽しみな空遊でした。



2003年01月11日(土) 仕事はじめて1週間+「食ってはいけない」系ラーメン

 新しい仕事について、早1週間。
週のほとんどが、コンピューターへの入力で終わった。
もうすぐ、違う仕事もやってくるらしい。
そうしたら、少なくとも「何か新しいことを学ぶ」という
体験の中にいられることだろう。

今の職場のまわりには目立っておいしい飲食店がない。
ランチは持参かコンビニか。

 ある日、新神戸駅を少し降りて春日野道方面に向かう
バス路線沿いにある××酒家という中華料理屋に入った。
以前から何回かその店の前を通ったことがあって、
400円のおいしいラーメンという貼紙が気になっていた。

お店に入った。お店の方は中国系の方のようだ。
常連とみられる近所のおばちゃん集団が大きい声で
しゃべっていた。あとは数組の背広姿のおっちゃん客。
ちょっとだけ不安になってきた。

結構長い待ち時間の後、ラーメンが運ばれてきた。
日本のラーメンは実はほとんど日本独特の料理と化していて、
元々の中華料理のラーメンとは大分違うことは知っていた。
だから、期待とちがうかもしれないとは少し思っていたし
逆に今までにない美味しさかも、とも少しだけ思っていた。

ラーメンが来た。

・・・

麺は、中国系の麺って感じ。まあいいとしよう。
問題は、スープだった。あまりにも、化学調味料いれすぎ。
時代錯誤といいたいくらいに化学調味料の味。
舌がしびれてこんなの食べられない、と言いたいくらい。
焼豚、というには貧弱な薄い焼豚を食べ、そこそこの麺も食べた。
でも、スープは飲めない。全然飲めない。
山神山人や、神座では、きれいにスープなくなるまで
飲んじゃうのだけどね。

カウンターで400円払う。
「おいしいラーメン」って書いてるけど美味しくなかった。
と、もう少しで言いそうになった。

これなら、今流行りの180円ラーメンのほうがまだましだ。

有害な添加物や保存料を使っている商品を掲載して有名になった
「買ってはいけない」という本があったが、それ風に言うと
化学調味料いっぱいの、このお店のラーメンは「食ってはいけない」
であると言えるかもしれない。

なお、店名を伏せているのはマナーからではない。
記憶するにも値しない店なので、名前を忘れてしまっただけである。

 と言う訳で、来週はどうしよう?寒いから、あんまり遠くに
行きたくなかったりもするし、、、。

ひさしぶりに、自分で御弁当、作ってみようかな、、、。




 < 過去  INDEX  未来 >


空遊 [MAIL]

My追加