ちょっと難ありな部分を避けて 30センチ以内ぐらいの はぎれパックを作りながら 細く残った端布が 袋のなかにどんどんたまっていく なんだかんだ言いながら 結局捨てるところを出しているようで 罪悪感がぬぐえない
それで 例えば着物の衿の 幅狭く長い部分を利用して ラッピングのときなどに使えるように リボンを作っておくことにした もっと細かいものは プレゼントタグにもできるし 以前友人が作ってくれたみたいに シンプルな紙袋に切手大の布を貼って オリジナルのショップバッグもできる
一着の着物を どんな瑕疵があっても 可能な限り使い切る まさにそれはわをんの 大切なコンセプトのひとつであって セイブザ着物プロジェクトを 体現する重要な柱なのだった
そして 扱う商品はリメイクに限らず ネットショップと同じように 陶器やフェルトや和布以外の素材を使ったもの レンタルボックスには 何が入るか解らない けれどいずれにしても どこかにいるまだ出会っていない誰かの 自己表現によるものたち
こんなにものが溢れている時代に ひとは何故ものを作るのか 食べて眠り生きることだけでなく 生活のためではなく なくても困らないものを何故
それはあなたが生きている証 あなたにしかできないものを その手で作り上げることができたとき いつか消えてしまうあなたの後も そのものは朽ちずに残って行く
ひとつのものは わたしのこころを揺り動かす 作り手のあなたと受け手のわたし 全ての表現がそうであるように あなたが作ったたったひとつのものが 時にはひとかけらの食物よりも わたし達を生かしてくれることがある
だからわをんは その器となろう こころを満たす自己表現の 手作りの品を盛るための 小さな器としてのわをんを わたしは作ろう
せっかく これをやったらいいのにと ハタから思うものに掛からず 既に他に玄人がいるようなことに 新たに眼をつけ 本道をわざと避けて 周囲をぐるぐる廻っている そんな漫画があるよと 少し前友人に言われた
なるほど でもその気持ちとてもよく解る がっぷり四つに組んで 逃げ場なくなるのが嫌なんだ それはその人にとって あたり前のことだから わざわざ試す必要がないのかも でもその一方で やらずに解る道なんて 何もないのも知っている
結婚という形がとても嫌だった できればしたくなかった 何かひとつ決めてしまったら もうそこから 逃げたくなるような気がしていた けれど決め手となったのは子ども その子が生きて行くうえで 不便のないようになんて思ったのに 結局壊したのはわたしだ
ネットショップだけとは言え もともと開業届けを出したのは 実店舗を思ってのことだった だから今更逃げても始まらない 何の試算もできずに 大きなリスクを犯すことはできない 小さなスペースから きちんと利潤を上げて行けるようにならなければ なんの説得力も持たない
いつか壊したくなるかもしれない けれどその時はきっと もっとよりよい所へ向かえる 仕事を探す一方で 具体的な準備を始めよう 狭くてもレンタルボックスは 安定収入のために必須だ
手作り好きの人たちが ちょっと楽しくなるような 手芸材料をパッキングして 包装紙にはわをんの判子を やることは沢山ある
なんでしょか 太陽が射手座に入室してから 見事に世界が変わったようで 抱え込んで離さない さそり座時期は わたしの水星金星と真っ向対抗で どんどん新しいトコへ行きたいのに ムカシのオトコの亡霊に呪われるみたいな まあしんどいことでした
それでそんな時には もう何度も失敗して効力のない 古い解決法でまたなんとかならないか などと ずるずるとるつぼにはまり どんどん自分らしさを失って 失っていくのは解っても どうすることもできず
わたしが望む場所へは 自分が動かなきゃ辿り着けないのに 動けないまま一足飛びに どこか別の場所へ移りたくなる こういうときに多くの独身女性は 結婚なんてコトバを口にして それが全ての解決策のように 思ったりするのかもしれない
最もあかるいわたしの未来のイメージは ひとりで生きて行くための 自分の場所を持っていること 誰に使われるのでなく どんなに歳を取っても 身体に従いながら 自分のペースでできる自活の道
それがどんなものかはまだ見えないけど もっといろんなことにチャレンジして 沢山の経験をしながら 淘汰されて行くんだろう 何かひとつのことに これでいいと満足したとき ぬるま湯の中に気付かず居続けたとき それが終末かもしれないな
2004年11月25日(木) |
ボタンをつけるオトコ |
月曜日から学校を休んで まだ咳が抜けない下のコ こちらはコウノピアの売り場なので 自分のお弁当をつくり ヤツの食べるお昼は ご飯とおかずと味噌汁を それぞれ温めるように指示していると 縫い物を教えてくれと始まった
もう時間がないので 夕べ教えたボタンつけを もう少しやっているように言い置いて出かけた 4年生はまだ裁縫箱も持っていないので どうして縫い物がしたいなんて 思いついたのかは解らないけど 夕べは妙に喜んでいたっけ
それで帰ってみると とりあえず与えたフリースのひざ掛けに 昨日つけた金の大きな飾りボタンだけじゃなく 赤いウッドビーズやら シャツ用の貝ボタンやら 以前わたしが手作りした 桜の木のボタンまで 色とりどり並べて縫いつけてある
しかも 4つ穴のボタンは 糸の出し方を工夫して 十字と四角バージョンをそれぞれ 夕べわたしが見本でつけたボタンは 糸がきちんと引いてなかったらしく だらしなくビローン状態なのに ヤツのボタンはどれもきっちり
夕飯の後は 名前をひらがなで縫い取って その出来栄えにいたく満足し 次にチューリップを縫いたいと言うので 刺繍糸と刺繍針を与えた まあ一時のこととは思うけれど これはいったい
いや そもそも ボタンつけぐらい自分でできなきゃと 上のコの制服のボタンが取れたとき 確か言った記憶がある あーそれだそのせいだ でもなんだか喜ぶより 一気に妄想は飛び 編物を手にCMに出ていた誰かが ついつい頭に浮かんでフクザツな気分に
ジェンダーフリー結構 橋本治も大好きだ けど
職探しの一方で サイトの方も忘れてはならず そろそろクリスマスまで一ヶ月 有り体の専用ページを作るのは どうなのかと気が乗らないまま ずるずると日ばかりが経ち
ちょっと今作りたいのは 白いページ 既にアップしてあるものも ないものも含めて 白いアイテムばかりを集めた 雑誌みたいな1ページを
押し迫る年の瀬に ミもココロも真っ白に戻して なにかよき新しいものが 迎えたことのない素敵な日が きっと訪れますようにと そのページに加えるべく 白い天使ばかりを作りながら 祈りを込めて
それは誰のためでもなく わたし自身が 明日も勇気を持って 進んで行けるように いつも同じような繰り返しを 少しでも変えて行けるように もっともっと我侭になれるように
無意識から行動まで すっきり一本の線で繋がって はりきって職安へ出かけた 先週見つけたところへ 面接の連絡をしてもらうも とうに職安を介さず コンタクトをとった人がいるらしく 既に決まってしまっていた
紹介をしてもらうためには 登録が必要で その書類には 最近就いた職歴3つと 今の職を書く欄があった それを書いていて どれもちゃんとした職とは言えない ところばかりなのが 今更ながら恥ずかしかった
しかもわをんは自営で 届けは去年だったから もう開業2年めに入る さすがにその年収なんて もっと恥ずかしくて空欄 ほんとにお遊びママゴトみたいで まったく何やってきたんだろ
気を取り直して 改めて全ての求人を見てみた 夜数時間週3日 とりあえず今のところでは これがベストの働き方だと思う でももう仕事でお酒を飲むのは嫌だな だいいちヘタすればママより年増で 妙に偉そうなホステスなんて 誰が使うかだ
紹介してもらうには もう時間が遅く あせっていると マナーモードの携帯にメッセージ 氏名からきちんと名乗って 風邪で休んでいる下のコからだった お母さん何時に帰ってくるの 今日のおかずはなに
はー また明後日 その前に履歴書準備しとこう
今ある安全は 幻想だって解っていながら 暗闇を覗かないようにしていたけど やっぱり たまーにこんなときが来る それでまた 砂上の城みたいなものを せめて少しでも強固にしたくて
少し前 気になる夢見があった 自分の赤ちゃんが からからに干からびて ミイラみたいになっているのを どうしてここまで放置してたのかと 慌てて病院に連れていき 点滴を打ってもらう
もうひとつは最近 Sと一緒に菊丸を連れていて ふと見ると まるまる太っていたはずのキクが ネバーエンディングストーリーに出てくる 空飛ぶ犬のように長細く 骨と皮だけになっているのに驚き 急いで水を飲ませる夢
なにかが乾いている けれどそれがなにかは 今もよく解らない 水は多すぎても 海が城を全部さらってゆくように なにもかも崩してゼロにしてしまう その加減 ぺたぺたと城を固めるに足りるだけの水
いのちを生かし 乾いたものにちょうどいいだけの 潤いを与える水 あ そうか わたしたち家族が 生き長らえるだけの糧 きっとそう それが必要だってことだ
Hさんの代わりの売り場 今日は合間にいろんなことを考えていた 今週のはじめ職安に行って ここにいながら ネットショップもやりながら 最低限の生活費を どこかで稼げないかと探してみたけれど
職種を限定せず 全ての求人を見るも 平日の昼間数日だけという 都合のいい条件にはまるところはなく そこにこだわろうと思えば 必然的に夜となるのだった
時給の点では もうどこだって売り場の倍か 売れない月のことを考えると 3倍はいただけるので選ぶ必要はない けれど その事実をあらためて認識すると ここにいることで得られるものは なんだろうとついつらつら
いろんなマイナス要素を切り離しても 現実に売り場にいることでの経験は 積み重なっていく けれどそれはもう 新しいなにかを獲得するのではなく 延々に続く同じ道のような気がしてくる
それでもここにいる限りは エネルギーを注ぎ続けるだろうし まだ何かできないかと あれこれ工夫もするだろう それがいつまでなのか たぶん どこかでキリをつける時がくる
売り場に出るのが きぶん転換になるときもあれば 先週のように エネルギー使い切って そのあと サイトモードに戻るまで ちょっと時間掛かるときも
でも夕べ 夜中にアップするまでに仕上げて 今朝確認しなおしてよかった ページリンクが間違っていて 営業用に作ったアクセサリーページが 出てしまっていたのだった
サイトに出してる商品だけじゃなく 預かっているものの販路をと考えて 表面下で そんなこともイロイロやってんですが なかなか一発必中とは行くわけもなく 委託ゆえに卸価格もそんなに低くはできず 迷うことも多し
今日はまたアップしたあと ひと通り検索サイトを廻ったけど 実は一ヶ所だけ更新の仕方がよく解らず 登録したままのとこがある なんかそこは約束ごとがめっちゃ多くて いつも新作アップするたびに 今度こそはと思うんだけど 説明読んでいるうちに斬られて萎える
その時ばかりは 自分もトシかなーと思ったりして いや さいきん白髪がめっきり増えたとか おばさん体型に磨きかかったとか ひとの名前や曲のタイトルが出ないとか そんなことは日常だけど コレがなんか特に堪えるのは何故だろう
んで そのあとすっごく疲れて ホットカーペットの上で転がった はー 友がみんな偉く見えじゃないけれど そゆとこにも サクサクアップできる人達ってすごいなー やっぱ無理だったなー残念
いよいよ カニシーズン到来のせいなのか 観光バスの入りもよく やっと売上げを戻してきたコウノピアの売り場 去年は過去最高の11月だったので 鳥インフルエンザと台風の後遺症を 少しでもリカバーしたいところ
中学校で大阪にでかける上のコの お弁当つくりのため5時に起床 送り出してから寝直すわけにも行かず 下のコが小学校へ出たあとも 時間をもて余し 少し早めの出勤を
在庫の補充をたっぷりして 袋もたくさん出して準備万端 一気に4台のバスから始まって ひと通り大混雑の売り場となり 潮が引くように静まっては またまとまった数のお客様 この繰り返しが何度か
最後は5時ぎりぎりの分を 今日の締めに入れていると遅くなるので 明日のHさんに申し送りをして帰宅 既に真っ暗で せつない冬の気配の帰り道を びゅんびゅん自転車飛ばしながら 本当に充実したきぶんで一杯
どうせ出るならやっぱり こんないちにちがいい 今夜は早く寝ようっと
はー かつてこんなに 撮影が楽しかったことあったかな 今度は携帯ケースより もっと小さいアクセサリーなので またいろいろ背景変えて たくさん撮りました
パソコンに取り込んだ 写真眺めていると飽きないです ひとつひとつ違うものが それぞれ持っているキャラに 相応しい場所を用意してあげる 商品写真を撮るって そういうことなのだなと やっと納得が行きました
商品はただそれひとつだけで 充分立てる魅力があるけれど その魅力に染まった空間を 一緒に写すことで もっと伝わりやすくなる それはセオリーどおりの 商品写真のハウツー本なんかには 絶対書いてない
で そういう眼で見てみると チープなものを 高級そうに見せようとか ありきたりのものを 何とか希少価値を出そうとか 商品と空間がミスマッチの写真は 化けの皮が剥がれるみたいに その商品の本当の顔が分かっちゃう
説明できない感覚では 以前からそんな気がしていましたが なんか今日とつぜん その訳がクリアになって気持ちいい 撮影者があれこれ演出するんじゃなく 商品本位ってそゆこと 壁ひとつ乗り越えました
鉄は熱いうちにとばかりに 新作の携帯ケースアップしました とうから取り掛かって まだアップしてないものあるのに 昨日の午後から撮影を始め 今日のお昼過ぎにアップという これまでで最速記録です
撮った写真が70枚 使った写真が21枚 4点アップにこの数字は わたし的に最高レベルの効率のよさ しかも同じシチュエーションで 微妙な違いという写真はほとんどなく すぱすぱとディスプレイも変えたりして
広くなった土間のサッシ際 いちばん明るいところに 手作り木製机をうんしょと持ち込んで いつもは下駄箱の上に飾っている お気に入りの小物なんかを集めたら いい感じのスペースが出来上がりました
トップページの木の額は フリマをやっていたときに使っていた看板 下が三脚になっていて コルクボードみたいなのがついています 急遽フレームに釘を4つ打って 携帯ケースを並べて下げたら なんだかもうそのまんま 実店舗売りしちゃいたい感じ
夕べはコーフンして あれこれイメージ湧いて くるくる眠れなくなってしまいました はー このリズム大切に 明日へ繋げようっと
商品をお届けしたお客様から ネットで見るより素敵だったとのオコトバ やっぱり 実物は画像を越えるんですね ちょっとフクザツな気もするけれど 作者の方々は 素敵に撮ってもらってと言ってくれて なんだか二重にいいとこ取り してるみたいです
直接商品を手にとってもらえない それで悩むこと沢山 もともとイージィに考えていたので 歩いてみて初めて 大変さが解ったっていうか それでどんどん神経質になり いつの間にかせっかくの商品を 分析的に見ている自分
でもたぶん ご購入を決めてくださる方の視線は もっと大らかで 画像では伝えきれない商品の 手作りの持つプラスアルファの部分をも 受け取ってくれてるような気がして 嬉しいお言葉に ほろほろと緊張が解けて行きます
もう少し 引き算画像でいいのかな 細部にこだわると 商品はばらばらに分解されて いちばん伝えたい ひと目惚れの あ カワイイ がどっかへ行っちゃう
今日新作が届きました もうホントにホントに素敵で 最初に見たときの感動を ずっと大切にしながら アップまで繋げたいと思います 途中になっていたものもいろいろ また一気になちゃうのかな
浸水したままの 棚とタイルの台と箪笥を 友人宅で洗ってくれることになり すっきり広くなった土間 それに勢いを得て和室に畳を戻し 剥がし途中の壁の続きをしばし
最初は着物部屋にと思っていたけれど 常時何かを並べるのではなく 講座なんかもできるような 多目的なスペースもいい 6畳で天井が低いから 少人数でほっこりって感じで
または貸しスペースとして 期間限定での作品展とか 小さなお店屋さんとか きちんとお店を始める前に まずここに いろんな人が足を運んでくれるような 仕掛けいろいろ
どっちにしろ コウノピアがあるし 毎日お店を開けるのは無理だから そんなスタートもいいかもしれない まだやっと壁は半分 剥がしながらゆっくり練ろう
郷公園に向かうバスに乗っていたら なあんか聞いたことのある声 思わず振り向くと 以前お宝着物を ざっくり頂戴した Fさんの奥さん
今回の台風で 浸水はなかったものの まだまだあった着物が トタン屋根がめくれて 行李ごとだめになってしまったそう お嫁入りの貴重な留袖も 全部捨てたと聞いて なんとも複雑な気分だった
恐らくこの被災で 豊岡の貴重な財産は かなりが失われてしまったと思う 道路脇に山積みに捨てられた 古い和箪笥や柳行李だけでなく その中には きっと相当数の着物もあったはず
うちだって 水が急激に上がったら 全部を救出することは無理だったろう 真っ先に移動させたのは ネットで売りに出している商品と 預かっている商品 作りかけのうさぎ玉のもとぐらい
いのちがあることを出発点として 食べること眠ること 基本的な生きる営みが次に来るとしたら わたしが大切にしようとしていた モノって一体なんなんだろうか そこを突き詰めると もう動けなくなりそうで怖い
2004年11月01日(月) |
たったひとつのおくりもの |
カウンタレンタル元 サイトへも行けなくなってしまい 何がどーしてどーなったのか なんの手掛かりもありません もう以前に3日程 動かなくなったのもあって 正確な数が判らないままなのも悲しく
台風被害の家みたいに なんか安定性が壊される要素 まったく排除することは不可能ですが 見通しのないまま放置するのもヤなので はずしてしまいました 確か4千に近い数字だったはずです んー ちょっと喪失感が
それを補うべく アクセス解析のみつけさせてもらってます ちょうど手作り屋さん.comで 11月のプレゼントが始まったところで そのページからのご訪問が多いことが解り 急いでトップに別画像追加 リバーシブルの赤い方を表にして 下のコがモデルデビュー顔出しはなし
特に変わったデザインではありませんが 緑の紬風のウールと 朱に近い赤の絣柄ウールの組み合わせ ウエスト紐は起毛したような チロリアンテープで可愛いです 材料はまだありますが 同じものは作りませんので この機会にぜひ
|