やんの読書日記
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2005年06月14日(火) 夢見る人の物語

ロード・ダンセイニ作
河出書房新社

ケルト系ファンタジーの大家の作品と聞き
いちばん読み安い短編集を選んだ
訳は流麗で、詩を読んでいるかのよう。
夢の中のお話なので、幻想的で美しいのもあれば
悪夢もあり、冒険ファンタジーもある。
たいていの物語には空想の都市が出てきて
突如として消滅したり、崩壊する。
ここの部分は指輪物語や果てしない物語
の感覚によく似ている。
感覚がかけ離れていてよく分からなかったのもあるけれど
なかでも「ヤン川を下る長閑な日々」の情景が綺麗でよかった。
「サクノスを除いて破るあたわざる堅砦」はケルト神話の
クーフリンのようで面白かった。
全体に流れるケルト的思考
ダンセイニ卿はアイルランド人だということなのだろう。


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