視覚
2003年06月30日(月) あのとき 本当のことを言ってたら 君はどう思ったのかなあ ってさ 今頃 思うんだよね ああやって 二人で並んで座って 大笑いして 水道で遊んで あれが 最後 だなんてさ 誰も思わないじゃんね きっとさ 信じてたんだ あしたが くるってさ それも 君付きのさ なんか 最近は 毎日が同じだ (それは人の目で見る範囲で) 君がいたらさ 変わってたよ 絶対 本当なんてものをさ 君と 探しに行ってたよ ばいばい も 言わない というか 言えない のさ 今日も くつ紐 結んで 出かけてくよ 僕は 外へ 外へ 外へ (何があるだろう) もしも 2003年06月24日(火) もしも 私たちが 出会わなかったら もしも 私が 君を 好きにならなかったら もしも 君が 私を 好きになったら もしも 私たちが 一緒にいられるなら もしも 私たちが 友達じゃなかったら もしも 私が もっと 大人だったら もしも 君が 私を もう少し 見てくれたら もしも 私たちが 愛し合っていたら もしも もしも もしも もしも もしも もしも もしも は 現実離れすぎて 君は たぶん 否定するだろう もしも は 確かに 事実じゃないけれど けれど 私の 君への 好き は 現実だから それだけは 知ってほしい それだけは だから もしも 君が 私を 嫌いだとしても 私は 今日 君に 告白するんです 5481ページ 2003年06月22日(日) 一人の男に出会った。 いつも河原に座っていて 草笛を吹いていた。 いつも鳥に餌をあげては 豪快に笑っていた。 そして 彼は河原を通る 中高生に笑われていた。 彼は言った。 「笑うってことは 僕が面白いってことだから。 いいんだよ。」 笑われて 気分がいいとは思えなかった。 彼は気を使っているのか 私から二メートル離れたところから 話しかけた。 「僕の人生はね 作り話みたいなもんなんだ。」 意味がわからなかった。 次の日にはもう 彼はいなくなっていた。 私たちに 大きな傷を 彼は残したけれど 彼は 私たちを一ページにも満たない 登場人物に仕立て上げたのだろう。 彼は今 何ページを歩くのか。 私たちは 名前も知らない男に出会った。 ねえ かみさま 2003年06月20日(金) 救われないことが つづけば 神様はいないんじゃないか と思う けれど 私は偉大な思想家 なんかじゃないから 神は死んだ なんて 大きな声で胸を張って 言うことはできない から どこかで神様がいること を信じているのだろう 報われない思いばかり 背負っているのは私 だけじゃないでしょう ねえ神様 神様なら知っているでしょう 幾年も待っているのに 0.5ミリ以下で愛してる 2003年06月14日(土) 私がせいいっぱい あなたを愛している といっても あなたがもし 一から十まで あるのなら 私はあなたを 0.5も知らないのでしょう だから 愛してる は陳腐でしかない けれど 私は言うわ 愛してる って だって それが 私の限界で 私の最高の 言葉だと 私は思っているから 0.5が最低でも 0.5は 私の最高よ だから 愛してる きいろはあなたのいろでした。 2003年06月10日(火) くだらないことが多い つまらないことが多い というのは あなたのせいでもなくて わたしのせいでもなくて そうそう 世界のせいでもなくて 誰かのせいにするのが わたしの癖ですけれども 空虚とか 暇だとか まあ そんなものを 誰かのせいに 何かのせいに するなんて それはもう 空しいではありませんか 道端で折った 黄色い花を きょう ペットボトルにいれてみたんです それが あまりにもきれいだったので こいつはいいや とも思ったのです うむ 毎日 水をかえてやれば わたしはたぶん あなたのことを忘れられる とも思ったのです あの子のあした 2003年06月09日(月) さよならの意味は 知っていたけど さよならをしたあとに どうすればいいのかは わかっていなかった 一瞬の別れ と 一生の別れ を 見極める力が 私にはなかったんだ さよなら と言った 私 簡単に言ったんだ 手を振って 優しく微笑んだあの子に あの子のあしたを 私はもう二度と 見れないのかもしれない 誰のために笑うの? 2003年06月02日(月) 大丈夫 さよなら ってちゃんといえるよ 大丈夫 おはよう ってちゃんといえるよ 笑っていえるよ 泣かないよ 絶対 にこにこしていられるよ ねえ だから わたしのまえに あらわれてね お願いよ だって そうしないと 何もいえないでしょう 笑ってるのに |