消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1914年10月31日(土)

突然こちらに振られた仕事
ソレ 私の領域?
いずれはそうかもしれないけれど
今 デスカ?
なんか ちょっとね

でもきっと神の決めたことなのだろう
何か私の糧になるのだろう
自分の仕事をおいて
自分の領域以上にきちんとする

手抜きせず
きちんと以上に仕上げたから
気分的にはすっきりしている

でも
自分の仕事2日間できなかった


1914年10月30日(金)

食器を見るのも買うのも好き
陶磁器も漆器も

侘びさび系土感より繊細なのがいい
明るい気持ちになれる絵柄がいい
乱暴なのは好きでない
色のにぎやか過ぎるもよくない
暗いのも冷たいのもだめ
流れや動きを感じないのはつまらない
無機質感はキライ
図柄がパターン化されてるブランド品は却下


1914年10月29日(木)

食器を入れ替えたり整理したりしている
今まで重きを置かなかったカトラリー
シンプルなのが必要数あればいい
あとは頂き物
そんなだったのに

シンプルお洒落華奢軽めが苦手になった
重めがいい
野暮ったいほどの重めが何か懐かしい
そしてやたら買い集め始めました
使わないかもしれないけれど
使おうと思えば出番はいくらでも

ちょっとカトラリー


1914年10月28日(水)

幸せ度は
自分の満足感ではかるもの
他人や社会の尺度でなく

楽にモウケたとかトクしたとか
そういうことを喜ぶひともあるけれど
喜べたのと幸せ感とは少し違うと思う

仕事で苦労したあとの充実感も
ひとには計り知れない
本人だけの満ち足りた思い
小さな幸せ感

働かないことが幸せ とは思わない


1914年10月27日(火)

その日 町は揺れて大きな炎に包まれた

まだ粘土だった作りかけのオカリナが
野焼きのように焼きあがって
焼け落ちた家に埋もれて見つかった
作ったひとは逃げ出せたけれど
家を失いオカリナひとつ残ったの
家が窯になって焼けたそのオカリナは
少し音を出せるそうです
何年も仕舞い込んでいたけれど

そんな話 (実話)を読みました
涙が出た


1914年10月26日(月)

その人形使いの人形は
機械仕掛けで
音を立てずに歩きまわる


1914年10月25日(日)

午後ずっと外の作業をした
昼過ぎに蕾だったモクレンが
陽気とともにぐんぐん開いてゆく
夕刻前には半開きのうつくしいマグノリア
いつぞやのフロアスタンドを思い出す

あたたかさにミツバチが
杏の周りをぶんぶん飛び交って
夢中で仕事をしている
目にあざやかな黄色の花粉団子

ほんとうに
何の疑いもなく
春の日


1914年10月24日(土)

かけがえのない という言葉を考え続けている
あまりにも重く捉えすぎているのではないか
かけがえのないものを失えば
全て何もかも無でしかないような
世の中のその縛りによって
生き辛くしてはいないか

あらゆるものに終わりがあると思う
諦めという言葉とともに終わればよいものもある
そして
終わりのその先には輪廻があると思う
息を吹き返す という言葉もある

もっと何度もひとは
息を吹き返せばいいのだ
諦めてはまた始めればいいのだ
新しい夢をもてばいい希みをもてばいい
かけがえのないものを
新たに何度もいくつももてばいい
それが自由というものだと思う

ひとはもっと
心を軽やかにすればいい
何かに縛られ過ぎぬよう


1914年10月23日(金)

木蓮がひとつほころびる
アイボリィな卵たちは
すこしくぐもった空に浮かぶのがいい
杏も一斉に開き始めた
すぐさまメジロがにぎやかにやってきた
ツグミがちょんちょん庭を歩く
わんこは吠えもしない追いかけもしない
どこに遊びに行ってるのか
どこで昼寝してるのか


1914年10月22日(木)

男は寛大
女は慈悲
目指すところはそういうところ
ではないかと思う


1914年10月21日(水)

木蓮はまだ開かないけれど
白が随分大きくなった
あんずが一輪開いた
かわいい
これから次々に開くだろう
枝中埋め尽くしてそこに春がとどまる
雪柳が流水のように揺れる
こんもりした仕立てより
横に流れる形が綺麗だと思う
ライラックも蕾を立てている
だんだん春めいてきて
漸く春を実感する


1914年10月20日(火)

グリーンのタブレットはウッディーな香り
前は好きじゃなかったのに
今日は山あいの温泉宿の匂いを思い出した
湯殿へ下りてゆく時の匂いだ
湯殿を開けた時の匂いだ
何かなつかしい匂いだ
包まれてほっとした
疲れてるのかなぁ


1914年10月19日(月)

途切れた道の
草を払えば細々と続く
辿る者あれば消えぬ道
草陰を野兎が抜け狐が追い
密やかに音立てず


1914年10月18日(日)

思いがけず
君から事務的でないメールが入ってた
不思議な気持ちになる


1914年10月17日(土)

突然に街を
あたたかな血を持たぬ人工知能たちが
徘徊する
不気味で怖い
何が起こっているのだ
何が始まるというのだ


1914年10月16日(金)

心の奥底に
人を馬鹿にする気持ちがあるなら
きっといつか報いがくる

下を見ずに前を見よ
自分の進む道を見よ
幸はその先にある


1914年10月15日(木)

深夜の激しい雨音は
シャワーの音を消してくれる
静かにさえ感じる
時間を忘れ
止まってしまう


1914年10月14日(水)

モクレンの蕾が割れ始めた
白がのぞいている
あす開くかもしれない
わくわくする
ぽっかりと白の浮かぶ世界が好きだ
鳥がつつきに来るのだろうね


1914年10月13日(火)

雨といっしょに急に春めいて
雪柳がちらほら咲き出した
白がこぼれてきれい
杏の蕾がふっくら赤くなってきた
スモモの新芽も吹いた
クリスマスローズも次々に咲く
スイセンも追いかける
ムラサキハナナも咲き出した
うれしい庭になってゆく


1914年10月12日(月)

少し侮っていたかも
今年はましかなと思って
思いっきり浴びてしまったのかも
激しく症状が出てしまった
大慌てで薬をもらってきたけれど
来年は覚悟を決めて
患者として事前に予防しないとね

今年の花粉は大変でした
来年からは上手に付き合おう
勉強になった


1914年10月11日(日)

化粧品でもらったカレンダー
小さなナチュラルフラワーアレンジメントの写真
少しソフトフォーカス
とてもきれいでほっとする

3月は白がテーマのようでとくに好き
やわらかな白の花とほんの少しグリーン
いろんな白がカップに入っている
様々なあたたかな白たち
愛らしい花嫁のブーケのよう

3月が白でうれしい
わたしの月


1914年10月10日(土)

幕が下りれば一気に終了
何事も無かったかのように
世の中普通に動き出す
余熱は関係者だけ

改めてゴールドの力を思う
しかもたった一個だったから
余韻に浸ったのかも

応援団への応援も終了
バンクーバーという言葉が遠くなった
どうぞお元気で


1914年10月09日(金)

雪が降りしきる
メイプルリーフが舞い落ちる
そして大きな夢色バルーンが
ゆっくりはずむ
人々の手に手に幾度も

勇気とか夢をもらった というより
小さな人たちに伝えたいメッセージを得た

夢を抱きなさい
身体を強くきたえなさい
心をつよくそだてなさい
豊かな感情をもちなさい
そして自分のリズムをきざみなさい

それは
オトナになって自分で生きてゆくため

動物が餌をおぼえ 
獲りかたを習い
寝床や隠れ家を学び
そうやって生き方を身につけるように

学びなさい鍛えなさい高めなさい豊かに
そうやって自分の力で生きられるようになること
それがオトナになること

いろんなことを体験して学ぶこと
それが勉強だ

生まれた土地をいつくしみ
隣人を信頼し
それが愛の基盤 国の力

愛情豊かな民の国が
繁栄するのだ思う

自分だけよければと思う人間の国は
きっと壊れる


1914年10月08日(木)

飽きるまで
クローバーの中にいさせて

時間を忘れて暗くなるまで
またあしたも


みつけた四つ葉
あなたに見せて
手をつないで
歌いながら帰った
あの頃みたいに


1914年10月07日(水)

心境の変化

割るのが怖くて
大切にしすぎて
滅多に使わない美しい器を
もっと使おうと思いが変った

晴れがましく出さずに
普通に出そう
素朴な器を奥に入れて
華奢な美しい食器を
前に置こう

料理の腕を磨こう


1914年10月06日(火)

過去を紐解いて
戻ったところは少し優しい頁

言葉はひとの心をささえます
スパイスにもなるし
あたたかな薬湯にもなる
おにぎりにも
砂糖菓子にも
果実にも
そして何より
冷たい清水と炭酸水に


1914年10月05日(月)

整理することは懺悔だ

片付くごとに軽やかになる


1914年10月04日(日)

少し動いた というそれだけで
気持ちが晴れてしあわせになる
明るい気持ちになる
過去を肯定された気持ちになる
ほんの小さな希望
光が見える


1914年10月03日(土)

言葉としてはヘンだけれど
なだらかに一日過ごした

昨日のように何かを仕上げるでもなく
明日に向けて準備するでもなく
大きなことも小さなこともせず
何をしたか思い出せないほど起伏なく
でも何かをしていたはずだ

急ぎも悔いもせず
ただ なだらかに 過ごした
そう言いたい気分なのだ

今日はあたたかだった
一日陽光が降り注いだ


1914年10月02日(金)

少しずつでもよくなっているなら
せめて悪くなっていないなら
有り難いことだ


1914年10月01日(木)

悔いはない と語った

素晴らしいと思う




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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