弱Sonファイブ

■2002年12月31日(火) 再放送でやまとなでしこの最終回を見ていた。


再放送で

やまとなでしこの

最終回を見ていた。

そこで最後に

桜子さんが

主人公に話すセリフ。

「あなたのそばにいると
 私は幸せです」

...

ジーンと来たね。

自分だったら

心の引き出しに

大切にしまっておいて

ときどきチラチラ見たい言葉だ。

...

自分が女の子を幸せにするのって

どうすればいいんだろう。

自分はまちがいなく

抱かれたい男ランキングには

縁のない種類の男だ。

でも

添い寝したい男ランキングが

開催されるとするならば

かなり上位に

ランクインできそうな気がする。

だって誰も開催しようとしないから。

...

セックスじゃなくて、

見切っていきたいんだよね。

その子が今まで歩んできた

長い長い道のりの果てに

何を背負ってきて

何を見ているのか。

...

歴代の男、

友達、

友達の中の親友、

好きな先輩、

嫌いな先輩、

お気に入りの先生、

尊敬する有名人、

そして父親との距離。

父親から見た距離。

母親からの...

娘への期待感とか嫉妬とか。

...

どこまでも見切っていきたい。

その背後にあるその子だけの

くねくねのストーリーを。

セックスして寝るだけでは

誰も救われない気がするから。

自分も含めて。



...



という話は置いといて、

今年も弱Sonファイブを

読んでくれてありがとう。

本当に、

ありがとう。

2003年も走り続けます。

よろしく。



■2002年12月30日(月) ちいさな木の実。


ちいさな手のひらに ひとつ

古ぼけた木の実 にぎりしめ

ちいさな足あとが ひとつ

草原の中を 駆けてゆく

パパとふたりで 拾った

大切な木の実 にぎりしめ

ことしまた 秋の丘を

少年はひとり 駆けてゆく


ちいさな心に いつでも

しあわせな秋は あふれてる

風と良く晴れた空と

あたたかいパパの思い出と

坊や強く生きるんだ

広いこの世界 















オレのもの



■2002年12月29日(日) 締め日。


締め日。

会社では

年の終わりということで

大掃除が行われる。

その大掃除の掃除班長に

加護が抜擢されていた。







...





フッ。



大掃除のスペシャリストに

全権をゆだねるとは

会社もわかってるじゃねえか。

そこで加護さん

各人員の担当箇所、

掃除用具の一覧表、

大掃除スケジュール、

留意事項等の資料を

ワードにて作成して

各担当者に配布。

朝の朝礼で

周知を行った。

午後15時。

いよいよ大掃除の開始時間である。

各員、

掃除に取りかかってもらう。

...

何人かが

そのまま仕事をしているので

「事前にお配りしたスケジュールどおり
 今から大掃除ですので
 ご協力お願いします」

と言って回る。

すると重い腰を上げて

大掃除に取りかかってくれる。

ところが、

「斉藤さんも
 お願いしますよ」

と言うと、

「...」

斉藤さん、

シャカリキに無言で

書類を書いてる。













...












カチーン。





今日は掃除の日ではない。











大掃除だ。









大掃除の班長は誰だ。








...








加護さんだ。











大掃除スペシャリスト
加護さんだ。
ふざけんじゃねえ!





「斉藤さん、
 斉藤さんの担当領域は
 2番デスク周辺です」

「...」

「斉藤さん、協力願います」

「...」

「斉藤さん?」

「わかってるよっ!」

「大掃除です」

「こちとら締めの仕事してるんだ。
 今年中に間に合わなかったら
 どうするんだ?
 お前が責任とってくれるなら
 やるよ」

「それはみんな同じです。
 そのために事前に
 スケジュール配りましたよね?
 みんな忙しいんです。
 斉藤さんだけ特別扱いするよう
 措置をうけているんでしょうか?」








「...」






「...」






...護くん。





加護くん。




...




「なんですか、事業部長」

「ガラスマジックリンは
 どこやったかいな?」











事業部長なんですから
フロアの備品の状態くらい
全て把握しておいてください!




■2002年12月28日(土) フンパツして事務のねーちゃんと白木屋に飲みに行った。


フンパツして

事務のねーちゃんと

白木屋に飲みに行った。

彼女は根がマジメなのか、

加護さんのグウタラぶりが

気に入らないらしくて

いちいち突っかかってきてたのだが、

以前

先輩に立て替えてもらった

加護さんのキャバクラ代を

なぜか彼女が

取立てに来たことがあり、

なんかそれ以来、

だんだん彼女は

加護さんにやさしくなってきた。

最近では、

「ねーねー
 キャバクラと風俗はどうちがうの?」

とか聞いてくれたりするので、

「それはフォークで投げるか
 ストレートで投げるかの差やな」

とか言ってみたりしてる。

お店の人が

カウンターにどうぞというので

ちょっとゴネたら

空いてるお席にどうぞと言うので、

遠慮なくお好きなお席に座り、

生中2個たのんで

カンパイして

チョロッと飲んですぐから

彼女はとにかくよくしゃべった。

よくしゃべるんだが、

そのうち75%がグチで

あと15%が自分の恋愛観で

残りは仕事の話とキャバクラの話だった。

ちなみにバファリンは

半分がやさしさでできているらしいが、

もし75%がやさしさでできていたら

ちょっとうさんくさいよな、

とか思った。

あー、生中苦いなあって思いながら

「もし彼氏が
 キャバクラに行ってるのを
 知ったらどうする?」

って聞くと、

「別にぜんぜんいいよ。
 いってらっしゃい♪って感じ」

って言う。

「ふーん、じゃあ風俗は?」

「別にいいよ」

「なんで?けがらわしくない?」

「だってお金を払って
 女の体を借りてるだけでしょ?
 私がピアス買うのと
 そんなに変わらないんじゃない?」

...

うーん。

なんだろうこいつは。

よくわからん。

「...」

「でも浮気はぜったいダメ」

「ダメか」

「うん、浮気したら即別れる」

「別れるほど許せないんや?」

「当たり前よ、だってそれって
 私への裏切りだよ」

「浮気ってどこから浮気よ?」

「うーん、ケイタイに
 あやしいメールが入ってるとき」

「あやしいってお前、
 彼氏のケイタイ見たりすんの?」

「えー、みんなやってるよ。
 加護もぜったいやられてるよ」

「じゃあおいらのも見る?」

「...」

「クリスマスとか飾り付けした?」

「去年までしてたんだけど、
 今年は仕事が忙しかったし、
 ちょっと、ねー」

「仕事関係あらへんやろ?
 おいらはツリー飾ってたで、
 ちっこいやつ。
 そんでクリスマスチカチカ光らしてたで、
 ひとりで」

「きゃー、さみしーい。
 でも私ケーキ食べたよ」

「うーまーそ〜」

「モンブランのヤツでね、
 すんごい甘かったよー、
 でも食べすぎて気持ち悪くなった」

「そんなときはおいらに電話しろよ」

「クリスマスに
 電話できるわけないでしょー」

「クリスマスって
 ひとりものにはぜんぜん
 やさしくないよねー」

「うんうん、イルミネーションとか見ると
 イライラするよ」

「だからおでこに吹き出物できたの?」

「吹き出物じゃなくてニキビだって!」

「ハタチ越えたら吹き出物やって!
 会社でアンケート取ったろか?」

「そんなのしなくていい!」

「アンケート取ったらお前
 吹き出物って言ったヤツらのケツ
 つねるやろ、暴力女」

「そんなことしませんわよオホホホ」

...


イテテテテテテテテテ!


...





ぷちっ。






コ・ノ・ヤ・ロ・ー!







@×@☆...





... 











ああ、

とうとう会社の女に

手を出してしまった...



■2002年12月27日(金) 今日の殺し文句。


わが人生に一片のクンニなし!



■2002年12月26日(木) 今日の殺し文句。


や、やっぱりクンニなのか...



■2002年12月25日(水) 今日の殺し文句。


君にとっても悪い話やないと思うねんけど、

よかったらクンニなどさせてもらえないでしょうか?



■2002年12月24日(火) 今日の殺し文句。


わかったからクンニをさせろ。



■2002年12月22日(日) 行こうと思っていた。


行こうと思っていた。

加護さんの日記を

読んでくれてる

はるなさんと

動物園に

行こうと思っていた。

しかしその日は豪雨。

ライオンとか

オリの端のミゾくらいまで

流されて溺れかけてるに

ちがいない豪雨。

百獣の王ライオンも

さすがに豪雨には

勝てないとか勝てるとか。

せっかく

待ち合わせに1分でも遅刻したら

はるなさんだけ

パンダ見るの禁止条例まで敷いて

ワクワクして待っていたのに

こんな雨では

家を出る気がしない。

ふてくされて

家でメルマガ書きの鬼に

変身していた。

「きらめき☆淑女伝説」

というメルマガが

次号で最終号ということもあり、

ついついサービス精神を発揮して

ボリュームたっぷりで発行した。

そしたら

キゲンがなおってきたので、

はるなさんに

オリジナルカクテルの

人体実験になってくれるよう

たのんでみた。

いいよーんってことなので

お家まで来てもらった。

んで、

ショートカクテルを

3杯ほど作ってあげれば

彼女はいい具合に

酔いが回ってきて

自然と加護さんの肩に

もたれかかって

そのあとはグッヘッヘ

っていうストーリーだったんですが、

加護さんはなにしろ

カクテル道修行中の身。

計量カップで

きっちり計らないと

カクテルが作れないため、

ちょっと濃い目に、とかの


応用がきかない。


しかも

「おいしい!」

って言ってもらえると

ついうれしくて、

持ち前のサービス精神を発揮して

次から次へとカクテルを作り、

数時間後には加護さん、

ただの


カクテル製造運搬機


になっていた。

とはいえ加護さんも

男の子であるので、

女の子を家に連れ込んで

何もないと言うのも

アレだよねーってことで、

抱き寄せに入ろうとしたんだけど、

フギャーって逃げられて、

「で、何しようとしてたの?」って


真顔で


言われた。

そうすると加護さん、

なんかめっちゃ

恥ずかしくなってきて、

部屋のすみの方で

小さくなってブルブルおびえていた。

はるなさんと話してるときにも

少し感じていたんだけど、

こんなときに

狙撃兵みたいな質問で

追い打ちをかける女の子の

血液型はもしや

加護さんの天敵の...

と思いながら

おそるおそる聞いてみた。










「ねーはるなさんって血液型何型?」











...







ガタガタ(゚Д゚)












はるなさんはかわいい。

しかし

AB型の子だけはキライ。



■2002年12月21日(土) お昼休み、近くのコンビニにお弁当を買いに行こうとすると歩道がすべてババアで埋まってた。


お昼休み、

近くのコンビニに

お弁当を買いに行こうとすると

歩道がすべて

ババアで埋まってた。

前列4人、

後列2人。

ババアどもの歩道不法占拠。

お前ら全員、

頭に火ぃつけて

クリスマスキャンドルにしたろか!

と発作的に思ったが、

加護さんもいい大人、

彼女たちの気持ちもわかる。

どうやら女の子同士ってさ、

タテに並びたくないらしいんだよね、

あたしと○○ちゃんとは

いつもいっしょ、みたいな。

だから、みんないっしょだから、

ヨコに並んじゃうんかいなあ?

女の子って

いつまでたっても女の子だよねえー。






...




はよコンビニ行かんな、
お昼時で混むやろうが!
左から順番に
空手チョップ食らわしたろか、
アホババア!!






おいらだんだん

イライラしてきて、

ババアの群れを

迂回して抜かしたろと思い、

歩く速度を速めた。









ババアが
4人から6人に増えてる...







歩道は完全にふさがった。


...


どうする、

どうするんよ、

迂回するスキマないやんけ、

このままずーーーと、

歩道はババアどもに

不法占拠されたままなんか、

こいつらそのまま

暴走行為をくりかえすんか、

高速道路に乗るんか、

料金所まで来たら

Uターンするんか、

検問張ってたら

突破するんか、

お前らなんか

全員ムショにぶちこまれてしまえ、

そのまま余生はムショで

過ごしてくれ、

とか思ってるうちに

コンビニにたどり着いた。













なんだかすごく

負けた気分だった。



■2002年12月19日(木) 何だろう、これがウワサの放置プレイというヤツだろうか。


何だろう、

これがウワサの

放置プレイというヤツだろうか。

おいらこのまま放置されて

バックで

中島みゆきの「恨みます」とか

生演奏で流れてきて

おいらはひとり

体育すわりで

「人生ってよぉ」とか言いながら

おでんとか食うんだろうか。

絶対こんにゃくとか

味とかしみてないんだ、

そんでオヤジに

「なあ、もっと煮込んでくれよ」

とか言ったら

「食いさし突っ込むんじゃないよ!」

とか怒られて

「ガタガタ指図すんな!」

とか言ってなぐりかかって

屋台ぶっ壊して

110番されて

留置所にぶち込まれて

頭が冷静になってきたら

「ああ、何てことしたんだ...」

と後悔し始めて、

明日会社行けなかったらどうしよう、

やべっ、あの書類、

承認印押してないよ、

事務のねえちゃん

留置所まで書類持って

来るんやろうか、

そしたらねえちゃん

すっげえ他人行儀な声で

「加護さん、こちらに承認願います」

とかいきなり言って

「なんで留置所にいるんですか」

とか言ってくれなくて

挙句の果てに会社に戻ったら

...トントン。

ビックリしたわ、誰やっ!?

「加護ちゃんお待たせ〜♪」

...

あー、ビックリした。

事務のねえちゃんかと

思った...

「となりいい?」

って言うので、

「うん、これ飲みな」

と言って

加護さんのボトルから

シングルの水割りを

ついであげた。

「なんだか煮詰まってるんだって?
 どうしたの?」

って言ってくれたので、

お言葉に甘え、

加護さんはとにかく

思いつくままに

ダウンタウンマニアのねえちゃんに

しゃべりまくった。

最初の方は

あんまり日本語になっていなかった

気がするが、

それでもかまわず

どんどんどんどん

しゃべりまくってやった。

そのうちに

お酒のせいだろうか、

おねえちゃんが

お仕事上手なんだろうか、

だんだん話に輪郭が出てきた。



例えば...


「akiraってヤツがいてね、
 サークルの忘年会で
 閉会のあいさつ頼んだら
 サークルのみんなの前で
 あることないこと
 大暴露されたから殺してやりたい。
 どうやれば叩き殺せるかな?」

「えー、
 あたし、ヤクザのお客さんと
 知り合いだから
 たのんであげようか?」

「おう!
 とりあえず電話番号教えてくれや」

「教えてあげたいのは
 ヤマヤマなんだけどね、
 いきなり加護ちゃんがかけたら
 ビックリするじゃない?」

「えー、そう言って自分
 絶対中間マージン取るんやろ?
 自分ホンマ、銭まみれの人生やな!」



例えば...


るみという女はおかしい。
東京に遠出してくるっちゅうんで
でっかいグッチの
紙ブクロ持ってきたから
お泊りセットかいなと思たら、
中に絵本2冊とカガミしか入ってへんねん。
これでどうやって寝泊りすんねん。
持ってくる紙フクロまちがえたって、
ふつう重さで分かるやろ、
絶対こいつテンネン。
使えん。



例えば...


おいらの先輩のりょうっていうヤツ、
あれヤバイ、狂ってる!
マニアやもん。
忘年会の前に
なんかエアーガンの展示会に
行くって言うから
先輩やから逆らわれへんし、
しょうがなく付き添いに行ったら
入っていきなり
この30万円のエアーガンが欲しい!
とか連呼してるし、
そこの店員、ほとんど軍服着てるし、

「スコーピオンは
 チェコスロバキアのマシンピストルだよ
 マガジンの装填数知ってる?」

とかいきなり話しかけてくるし、

「4000発くらい?」

って聞いたらブツブツ言いながら
プイってどっか行くし、
あいつら全部キチガイやで。



例えば...


「サークルの忘年会って
 何のサークル?」

「趣味のサークル」

「趣味って?」

「利き酒とか...」

「ふーん」

「あ、この香りは大五郎や!とか...」

「...」

「いや、ホンマはお笑いサークル」



例えば...


ともちんっていうヤツがいて
こいつがホンマ見栄っぱりでさ、
乳ナシのクセして
乳見えそうで見えない
服着さしてからに、
ホンマ見せたいねんやったら
男らしく全出しせいよ!って

こわくて
よう言わんかった...




例えば...


サークルのアイドル華子ちゃんが
既婚者と夜の街に消えた。
おいらはもう
何を信じて生きていったらいいのか
わからない...



例えば...


サークル屈指の女好きの
シュウというヤツは
自分のことをMとか言ってる。
自分の女に

「ホーラ、あたしの足で
 あなたの恥ずかしいところは
 こんなになってるわよ、
 どうしてこんな風になっちゃったの、
 言ってごらん。
 本当にはしたないわねー」

というセリフを
自分で教え込んだりしてるのはいいとして、
ケイタイカメラにその恥ずかしい画像を
スクリーンショット登録して

セピア色に加工する

のはおかしい。
今度遊ぶ約束したけど
神経がマトモなうちは
絶対いっしょに遊びたくない。



例えば...


忘年会、
1次会が終わって会計したら
6300円足らへんかったやんけ!
誰や、誰が出してないねんや!
お前か!それともお前か!って、
ひとりづつ一列に並ばせて
ビンタしていきたいわ!
2次会なんか
10000円以上足らんかったわ!
忘年会なんか
二度とやるか!!



とかを

ねえちゃんに掃き出していると、

頭の中がどんどんクリアになって

あとにはシンプルな感情が

いくつか残っただけとなった。









...




で、

そろそろお時間ということなので、

すんごくスッキリした気分で

お会計の伝票を受け取る。













2時間で
53000円也












...










ふゆはさむい。



■2002年12月18日(水) 渡る世間は鬼ばかりだ、と思った。


渡る世間は

鬼ばかりだ、と思った。

もうどうでもいいや、

と思い打電。


日本語たどたどしいのは
たいへんやな。
よかったら
今度一から教えたるわ、
ほな。



そしたら返事が返ってきた。


犬の世話がおわったら
出勤しようと思うんだけど
来る?



...

今さら何言ってんだよ、

ったくよう。


ワン!
犬のジョニーによろしくっ!



おいらは急いで

スーツに着替えた。

思いっきり休日だったが、

スーツに着替えた。

んで、

そのまま電車に乗り込み

ほどなくして銀座に到着。

さっそうと歩く。

歩く。

歩く。







...






迷ってしまった...


おかしいなあ。

うーん。

とりあえずグルグル歩く。

歩く。

歩く。







...






ますます迷ってしまった...


おいら

すんげえさっそうと

歩いているつもりなんだけど、

歩きすぎて背中から汗が出てきた。

それにもかかわらず

歩く。

歩く。







...






ちがうお店に
来てしまった...



たまらず

ダウンタウンマニアのねえちゃんに

グルグル歩きながら

お店どこだっけメール。




...




返事こない。



...


しょうがないので

失礼を承知で

お客さんをお見送りするために

ずらっと並んでいる

目の前のおねえちゃんたちに

「××ってお店どこですか?」

って聞いた。

そしたらおねえちゃんたち、

いっせいにおいらの方を

ザッて向き直り、

「いらっしゃいませ〜」

って言って、

次の瞬間、大爆笑された。




...


中に案内されながら

ボーイさんに

「お客様、今日はおひとりで?」

と聞かれたので

「今日はね」

と答えてしまった。

あー、

これじゃあなんかおいら

友達いてないの

強調してるみたいやんか

と思って恥ずかしくなった。

「ご指名は?」

「ええと、○○さんで」

「かしこまりました」








...








...






...






カラーン。





...






迷子になること45分。

その後、

先輩のボトルをパクって

水割りを飲むことしばらく。











待てど暮らせど

彼女はこない。



■2002年12月17日(火) 月曜日、加護さんは明らかに頭がイカれていた。


月曜日、

加護さんは明らかに

頭がイカれていた。

イカれすぎて、

頭がイカれていることにすら

気づかなくて、

とにかく頭から

煙が出そうだった。

...

リコちゃんが

彼氏と別れたばかりと

いうことだったので、

気晴らしに

メシでも食いに行くべってことで、

平日の昼の渋谷に行った。

平日でも変わらず人は多く、

活気がすごい。

こころなしか

リコちゃんの表情も

明るい。

リコちゃんは

マンガ喫茶に

ほとんど行ったことがない

とのことなので、

おいらの行きつけのマンガ喫茶に

連れて行ってあげた。

おいらはそこで

今密かにハマっている

愛しのアイリーン

というマンガを読んだ。

これをあなたに薦める気は

まったくない。

マニアックなので、

読まない方がいい。

リコちゃんは

なにやらいろいろと

やっていたようだ。

人には人の

やりたいことがあるんだろう。

そのあとは

リコちゃん行きつけの

美容院のおねえちゃんに

デジカメを貸してるとのことなので、

代官山の美容院に行った。

途中、通路の天井一面に

イルミネーションが敷き詰めてあって、

これを見ながらヤクったら

そうとうぶっ飛べそうだと思った。

美容院のおねえちゃんは

おしゃれな人だった。

リコちゃんがおいらのことを

近所で知り合った人と言っていたのが

なんか笑えた。

そっからアウトレットのお店に行って

アイスベールとコレクションテーブルと

クラッカーを吟味していたそのとき、


あれ、何でおいら
こんなトコで
机とか見てるんやろう?



と思った。

家に帰ってから

リコちゃんと

野生化した凶暴生物に

ついてのテレビを見て

こわっ!とか言ってるとき、

思考の積層から

意識が雪崩をおこしている

感覚にとらわれて、

ちょっとクラクラしていた。

リコちゃんを見送った後

もう限界、

このままでは

明日にひびくと思い、

ダウンタウンマニアの

キャバクラねえちゃんに打電。


なんかいろいろあって
頭から煙がでそうや、
話聞いてほしいねん。
今日って出勤してる?



返事。


コペンハーゲン帰りで
今日本語があやふやなんだけど...
出勤?
そうねえ、
しているような
していないのやら...









...







加護は死んだ。



■2002年12月16日(月) というわけで、忘年会は無事終わりました。


というわけで、

忘年会は無事

終わりました。

参加してくれた皆さん

本当に

ありがとうございました。

皆さんは

楽しんでいただけたでしょうか?

加護はすんごく

楽しかったです。

でも楽しい時間を過ごしたあとは

とてもさみしい気分に

おちいります。

そんなときあなたなら

どうしますか?

加護さんは

途方に暮れてしまって

どうしたらいいのか

わかりませんでした。

しょうがないので

大人の人の意見を聞こうと思い、

美人妻ヒトミさんに

メールでお伺いをたてました。

するとお返事。


そうよねぇ、
はしゃいだあとは必ず
切ない気持ちになるなる。
でも私は結構切り替え早いかも
次の楽しみ作っちゃうから♪
さっ、加護さんも次はっ!?










...




さすが大人の女だよねー、

なるほどって

素直に思えるもんねー。

おいら次いっちゃうもんねー。











実はねー












年末年始で...












日本縦断しようかと
思ってるんだよねぇ〜














何でかって言うとさー












日本横断だったら
日帰りで終わっちゃうと
思うんだよねー











で、ヒトミさんに

縦断途中でヒトミさんとこに

寄っていい?

って聞くと、

旅行と雑用で忙しいみたい

って即答されちったよハハハ。









うーん...








さて、どういう経路で

日本縦断しようかねぇ...



■2002年12月15日(日) 大富豪というトランプゲームがある。


大富豪という

トランプゲームがある。

このゲームでは

2が最強のカード。

3が最弱のカード。

...

あなたは2を持っている。

あなたは2を信じている。

あなたは2を

強く信じている。

あなたは2を

強く信じているからこそ

3のカードを切ってしまう。

でも一方で

革命というル−ルが

存在する。

同じ数字のカードが4枚

場にそろうと

あなたが最弱と信じる

3が最強。

そして

あなたが最強と信じる

2が最弱。

...

通常は

そうそう起こりえないこと。

だが、

それは起こりうる。

起こりうる条件は

同じ種類のカードが4枚

場に出されること。

そのルールは

必ず適用される。

2のカードを持つ

あなたにも。

...

では革命を防ぐ方法は?

私の持つ、

同じ種類のカードが4枚

場に出されるまでに

ゲームを終わればいい。

しかし

あなたは2を

「絶対的な」ものだと

強く信じているからこそ

ゲームは終わらない。

...

じゃあこうしましょうか?

私の持つ同じ種類のカードが

何枚、私の手のひらにあるのか

教えてあげましょう。

...

知りたいですか?

知りたいと思い始めたあなたは

無様に負ける。

だからと言って

知らないままのあなたは

愕然と負ける。











...









わけねーだろバーカ。



■2002年12月14日(土) 付けまつげ。


こんばんわ。

みんなのアイドル加護ちゃんです♪

エヘヘ今日は付けまつげ家に忘れて一日ブル−やわ。

ホンマにまつげ無いと人間顔変わるねんで。

あーあ。

しかも忘れ物いっぱいやし。

東京行きのバスは乗り遅れるしついて無いわ。

でもピロシキに大好きな絵本あげられたしヨカッタナリ♪



■2002年12月13日(金) 今日は。


とりあえず今日は

会議が1件もないので、

こちゃこちゃした書類を

やっつけてしまおうと

デスクに座り、

ワードを開いたそのとき、

なんかすごい勢いで

チンコがおっ立ってしまった。

チンコは

出前一丁のトランクスを突き抜け、

あの、

ドンキホーテで買った

出前一丁のトランクスを突き抜け、

もののみごとに

テント状態であった。

こんな怒髪天をつくような状態で

仕事していると

なんか気持ち的に

ふにゃふにゃしてしまうので、

左手をポケットに突っ込んで

おっ立ったチンコをなだめつつ

右手一本でキーボードを

打っていた。

おれは隻腕の企業戦士だ。

もう一方の

左手担当の加護さんは

まるで猛獣使いのような気分だった。

しかし悲しいかな、

ロデオに乗りこなすような

加護さんの軽やかな指さばきに

反抗するかのように

暴れ馬はますます

魔の雄たけびを上げる。

暴れ馬...

フェラーリ...

リ...

フェラ...







...







暴れ馬はますます

回転数を上げる。

ああ、

うちの猛烈マシンは

たったの1気筒なんですけど

なんでこんなに

トルクフルなんでしょうか!

とかなんとか言ってるうちに

書類が完成。

完成したらプリントアウト。

プリントアウトしたら

部署の端っこにある

プリンターに書類を取りに行く。

原則ではあるのだが

なんせ今拙者は


抜刀中の身。


居合切りどころか

袈裟切りをもいとわない状態である。

だったらなんで

プリントアウトしたんだろう?

習慣というものは恐ろしい。

仕方ないので

得物を闇にひそませたまま

プリントアウトしたことに

気がつかないフリをしていた。

すると近くにいる

事務のねえちゃんがやってきて、

「プリントしたらすぐ取りに行く、
 何回言ったらわかるのかなぁ?」

ってぶつぶつ言いながら

書類をおいらのデスクに置いた。



...



ふん、命拾いしたな。

世が世なら貴様はあの世行きだ。




おいらはポケットの中で

軽く得物を握り締めた。







ああ、

まだ固いままだ...







キーンコーンカーンコーン。



...



お昼がやってきた。

このままずっと

デスクに座っているわけにも行かない。

周りからぜったい

不審に思われてしまう。

どうする、

アイフル?

とそのとき

前にへんな応募シールをくれた

事業部長が帰社してきた。

まずい、目を合わせてはいけない。

反射的にそう思った。

にもかかわらず

事業部長は容赦なく

おいらの間合いに入り、

肩をたたいた。

「よっ、この前の懸賞のやつ
 いつ結果発表なの?」

「さあ、発表は発送をもって
 お知らせされると思いますけど...」

「じゃあ、当たったら一割ね」

「一割ってどう払うんですか?」

「じゃあステーキでも
 おごってもらおうかね」

「ハハ...」

「加護くんご飯はこれからかね?」

「いや、もう食べました」

「あ...そうかね、
 ステーキでもおごってもらおうと
 思ったのにねアハハ」

「ハハハ...」

おかしい。

今日のラッキー星座は


みずがめ座な
ハズなのに...



おいらは具合が悪いフリをして

そのまま机でグデーとなっていた。

もちろん左手を

ポケットに入れたままだ。

しかしちっとも眠くなくて

考え事ばかりしてしまう。

ダメだ、

このままいても

事態は何も変わらない。

ジャンプだ、

このピンチを

みごと飛翔せねばなるまい。









よし、

トイレで一発ヌこう。









そう思い、席を立ったその瞬間、

「加護さん、
 ○○プロジェクトの改善資料
 できあがりましたよ!」

「おう、やっとできたんですか、
 すばらしい!で、担当者は何と?」

「今から打ち合わせで
 加護さんも含めて3人で検討したいと」

「今から?」

「担当者が2時から
 連チャンで会議なんですよ。
 ですんで今を逃すと7時以降です」

「わかりました、すぐ行きますから
 改善資料のコピー取っといてください」

...

トイレでボケーとしながら

ふと思った。













今日は13日の金曜日。



■2002年12月12日(木) 今日は九九をやります。


今日は九九をやります。





1のだんを読んでください。





いんいちがいち。





いんにがに。





いんさんがさん。





いんしがし。





いんもうがボー。





いんろくがろく。





いんしちがしち。





いんはちがはち。





いんくがく。










...











いんもうがボー。









ボー。









ボーボー。









ボボボーボ・ボーボボ。



■2002年12月11日(水) 今日はいつもより早起きした。


今日はいつもより

早起きした。

矢井田瞳の

「アンダンテ」を聞きながら

支度に取りかかる。

早起きをすると

テンションがいつもの

1.2倍くらい

上昇するような気がする。

電車に乗り込むと

目の前に男がいた。

つり革を持つために

大きく上に伸ばした左手には

カジュアルなタイプの

オメガの時計。

続いてloftに売ってるような

行儀のいいシルバーチェーンが

巻かれてある。

ツラは

高校のころ野球部にいて

ショートを守っており、

力いっぱい練習して

インターハイを目指し、

初戦敗退で

実力世界の厳しさを知ったという感じ。

その男の鼻から

透明な鼻水がたれてきた。

男は急いで

ポケットティッシュを出す。

それとまったく同じタイミングで

横の女が

カバンからポケットティッシュを

出しているのを見た。

男は鼻をかむために

ティッシュを持ちながら

黒い皮の手袋を

片手ずつ脱ごうとする。

女はすぐさま

ポケットティッシュをカバンにしまい、

黒い皮の手袋を

片方ずつ男の手から引ったくり、

ひとつにまとめて

カバンにしまう。

男は鼻をかみ終わった後

笑いながら女の目を見つめて

彼女の頭を少しなでる。

そのとき彼女の目は

すごく黒目がちであることに気づいた。

彼女の目は

男の視線とつながると

特に黒目がちになる。

なぜならば

それは彼女がその度に

満面の笑みを浮かべるからだ。

そのとき彼女のアゴは

少しシャクレぎみであることに気づいた。

男の鼻から

また鼻水がたれてきた。

男はまたティッシュを出してきて

鼻をかんだ。

鼻をかむ呼吸に合わせて

彼女も鼻をかむマネをしていた。

電車が少し揺れる区間に入った。

それまでポールを握っていた

彼女の右腕は

男の左腰へと移動した。

ふたりの距離が縮まった。

それは振動のせいなのか

彼女の小柄な体のせいなのかは

わからない。

あの間合いは

キスの間合いだ。

女の笑顔が

男の顔に移った。

いや、

笑顔が女から男へと

移ったという表現は

おかしいのかもしれない。

幸せがふたりの間を

駆けめぐったというべきか。

ふたりはその間合いで

おしゃべりをした。

その音量は

決して、

決して、

大きいものではなかった。

しかし唇の動きで

お互いの間を

水が流れるように

言葉がさらさらと

流れているのはまちがいない。

その水の流れは

ふたりを間のみに

流れるものであって、

ふたりに当たっているフォーカスを

全体にずらすと

その流れは

小さな小さなものであるが、

それは確かに流れていた。






...





そしてふたりは

途中の駅で降りていった。

しばらくしておいらは

ポケットからティッシュを取り出し

鼻をかんでみた。















青っパナがズルズル出た。



■2002年12月10日(火) 朝起きたら昨日の雪はところどころに残っていた。


朝起きたら

昨日の雪は

ところどころに

残っていた。






思ったより

はかなくなかったね。



■2002年12月09日(月) 朝起きるとベランダから見える景色は一面の銀世界だった。


朝起きると

ベランダから見える景色は

一面の銀世界だった。

しんしんと降り続いている。

今日の東京は

平年より24日早い初雪。

テレビをつけると

「北の国から」の純の人が

内田有紀さんと結婚したらしく

記者会見が行われていた。

雪の降る中で挙式したいという

有紀さんの希望で

挙式は

北海道の富良野で行われたそうだ。

雪というのは

願いが吸い込まれていくようで、

ふわふわと美しい。

...

そしてはかない。

こんな中で挙式した

内田有紀さんは

どのような願いを

この雪に託したのだろう。

こんなはかない雪に。

朝の電車に乗り込むと

あまりの気温差に

目の前の

ちょびヒゲのおっさんのメガネが

一駅経っても

曇ったままだった。

ちょびヒゲのおっさんのメガネだけが

ニ駅経っても

曇ったままだった。

かなりあぶなかった。

ちょびヒゲのおっさんのメガネだけに

ちっちゃいワイパーとか付いてて

小刻みに

カシャーンカシャーンとか

動いたりしてたら

おいらはまちがいなく

やられてしまっていただろう。

そうそう、

純は純でも

おいらの親友のジュンは

前日の夜

六本木のクラブのねえちゃんに

深夜呼び出されて

ノコノコとお店に行き、

結局

家に帰れなかったそうだ。

これは

純は純でも

不純の純である一例。



■2002年12月08日(日) 最近銭湯にハマってる。


最近銭湯にハマってる。

うちのすぐ近くに

銭湯あるんですよ、

銭湯。

そりゃああんた、

壁にはでっかく

富士山が描かれてあって

絶景かな、

絶景かな。

その横を見ると

ドーン、

絶景かな、

絶景かな。

「改源」の

カミナリ様みたいなのが

描いてあった。









おっさんの背中に。









あ、アカン。

見たらアカン。

アカンアカン。












うっわー、モノホンや、

スッゲー。

和モノ、

和モノやで。

ウッワー...

あ、アカン。

見たらアカン。

アカンアカン。









赤鬼になるんかいな、

酒、

飲んだら赤鬼になるんかいな、

真っ赤っかかいな、

あ、アカン。

見たらアカン。

アカンアカン。










うっわー、

エメロン使うてるで。

和モノやのに

エメロンやで。

エメロンごっつ使うてるでー。

あ、アカン。

見たらアカン。

アカンアカン。













なんか軽石で

足の裏こすってるで、

普通そんなトコ

ケアしゃあへんで。

よっぽど姐さんの教育が

行き届いてんのかいなあ。

あ、アカン。

見たらアカン。

アカンアカン。














うわっ、

ちょっと赤鬼になってきた、

ちょっとほら

節分いらずやでコレ、

冷水浴びせたら

青鬼になるんかいな。

あ、アカン。

見たらアカン。

アカンアカン。













赤鬼湯船行きよったで。

おっさん首まで使ったら

赤鬼さん息できへんがな。

おっさんそらアカンで。

あ、アカン。

見たらアカン。

アカンアカン。








...








「あのー、なんかここの湯
 熱くねえっすか」



「...」




「ホンマ熱いわー。
 これ、何度あるんや、
 ゆでダコになるわ、
 えー温度計温度計...」



「兄ちゃんココ熱い湯」




「へ!?
 なんでわかりますの?」




「ソコ見てみ」




「ええと、
 あ・つ・い・ゆ・に・ちゅ・う・い」









...














風呂あがり後、

体重計に乗ったら

なぜか体重が

1キロ減っていた。



■2002年12月06日(金) 子供向けロック「まぞくん」。


♪1ばん♪

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

身体がえむと(ぞくぞくぞくぞ)

近所のおばさんが言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

元気が出ると(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんの師匠が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはみんなの為に生きてきて

まぞくんはみんなに忘れられて

まぞくんの気持ちも考えて

まぞくんズクズク

まぞくんニュルニュル

まぞくん食べると身体がムクムク

まぞくんズクズク

まぞくんニュルニュル

まぞくん食べると身体がムキムキ

まぞくんの気持ちも考えて

――――――

♪2ばん♪

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

綺麗になると(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんの美人が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

長生きすると(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんの仙人が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはみんなを守ってくれる

まぞくんは平和を願っている

まぞくん戦隊まぞレンジャー

まぞくんズクズク

まぞくんニュルニュル

まぞくんたべてもあんまり太らない

まぞくんズクズク

まぞくんニュルニュル

まぞくん食べるとみんながニコニコ

――――――

♪3ばん♪

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

渋谷に行くと(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんの美白が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

迷子をなると(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんの飼い主が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはみんなを困らせてくれる

まぞくんは捜索願を出されてる

まぞくんどこかなまぞフェアーアーユー

まぞくんフェアーフェアー

まぞくんアーユーアーユー

まぞくんフェアーって言いにくい

まぞくんどこどこ

まぞくんここここ

まぞくん3ヶ月後北京にあらわれる

――――――

♪4ばん♪

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

北京に行くと(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんのパンダが言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

女を買うと(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくん本人が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはみんなをあきれさせてくれる

まぞくんは大人の汗をかいている

まぞくんキモすぎまぞくんのアホ

まぞくんキモキモ

まぞくんアホアホー

まぞくんいきおいとまらない

まぞくんズコズコ

まぞくんパコパコ

まぞくん北京で病気をうつされる

――――――

♪5ばん♪

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

病気になると(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくん本人が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

ケジラミ飼うと(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんの先生が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはみんなに気力をなくさせる

まぞくんはケジラミがわいている

まぞくんふけつまぞくんの性病

まぞくんポリポリ

まぞくんポリポリー

まぞくんかゆくてかゆくてたまんない

まぞくんポリポリ

まぞくんポリポリー

まぞくんマツモトキヨシでムヒ万引き

――――――

♪6ばん♪

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

万引きしたと(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくん本人が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

現行犯逮捕(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんの警備員が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはみんなにめいわくをかけている

まぞくんは留置所にぶちこまれてる

まぞくん刑事くんまぞくんかつどん

まぞくんかつどん

まぞくんうまうまー

まぞくん刑事の言うこと聞いてない

まぞくんムシャムシャ

まぞくんバクバクー

まぞくんごちそうさまを言わず脱獄

――――――

♪7ばん♪

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

人ころしたとと(ぞくぞくぞくぞ)

話に尾ひれがついていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはね(ぞくぞくぞくぞ)

マフィアのボスだ(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんの工場の従業員が言っていた(ぞくぞくぞくぞ)

まぞくんはみんなに大麻を配ってる

まぞくんはドラッグにまみれてる

まぞくん幻覚まぞくん幻聴

まぞくんアッパーダウナー

まぞくんダウナーアッパー

まぞくん意識がここにない

まぞくんこっちの世界

まぞくんあっちの世界

まぞくん新宿の片隅で短く燃え尽きる







■2002年12月05日(木) 9月からずっと計画を練っていた。


9月からずっと

計画を練っていた。

そして明日、

ついにその計画実行の

最後の日を

厳粛に迎えることになる。
















ジョージアのムートンコート

プレゼントしめきりの日。












思えば目頭が熱くなる。

会社の朝礼では

皆に協力を呼びかけ、

ジョージアを飲んでいる人がいれば

たとえ事業部長クラスの

おっさんであっても

容赦なく応募シールを

取り立ててやった。

BOSSやFIREを飲んでいる先輩を

「非国民」とののしり、

うちの部署では

上司が受注の生産効率を上げろと

檄を飛ばす中、

加護さんもうちの部署の

生産効率を上げるため、

部署のメンバーが

ひとりあたり飲まなければいけない

ジョージアのノルマを設定したら

みんなの総スカンを食らった。

...

たいへんだった。

なだめたりすかしたり、

御礼を言ったりキャバクラに行ったり、

カゼをひいたりトルネコをやったり、

トルネコにハマったりトルネコに飽きたり、

トルネコを食べたりトルネコをもどしたり、、

ネコをなぐったりネコをおこったり、

ネコを食べたりネコに飽きたり、

飽きたネコに芸を仕込んだり、

仕込んだネコにフェラチオをさせたり、

そりゃあもう、

がんばったような

がんばらなかったような...

そしていよいよ

おいらは

19口分のシールが貼ってある

応募はがきを持って

自分のデスクを立った。

もちろん郵便ポストに行くためだ。

少し武者震いがする。






...








いよいよだ。









そんなとき例の事業部長に

「加護くん、ちょっと」

と呼ばれた。

「何でしょう」

と言いながらそそくさと行く。

「シール、集めてるんでしょ」

「あ...ええ」

「じゃあこれも持っていきなさい」

と言って事業部長は

こんなおいらに

シールを何枚かくれた。

だが、












コカコーラのシールが大半だった。













...








事業部長の役立たずぅ











とは言えないサラリーマン加護

27才の冬。



■2002年12月04日(水) イージー☆ライダーのラストを見て泣きそうになった。


イージー☆ライダーのラストを見て

泣きそうになった。

いや、泣きそうという種類にも

いろいろあって、

例えば

「鉄道員」という映画を見て

胸にこみ上げてくる

せつなさを抑えられなくて

泣くという感情につながる行為は

わりと気持ちいい気がする。

でも

イージー☆ライダーのラストでは、

イカちいバイクに乗る

主人公格の男が

通りすがりの男に

ショットガンで撃たれて死ぬわけだ。

そして自分は

その映像の示すとおり、

何かに撃たれて

その衝撃で涙が出てくる

という感じだった。

ラストの少し前、

主人公格の男ふたりが

野宿しながら話し合う。

ひとりは言う。

ヤクを売って

一生遊んで暮らせる金を手にした。

ついにおれは

本当の自由を手に入れた、と。

もうひとりは言う。

それはちがう、と。

さらにその少し前、

主人公格ふたりと

ふたりにくっついてきた男が

野宿していると、

3人は突然

暴漢たちに襲われる。

その結果、

くっついてきた男が殴死してしまうのだが、

そのときひとりが言う。

なんで何もしてないのに

こんなことされないといけない、と。

もうひとりが言う。

みんな怖れているからさ、

お前を怖れているわけじゃない、

お前の背後に見え隠れする

自由というものが怖いのさ、と。

...

例えば遊んで暮らせる環境がある。

それは親が金持ちで

働く必要がない、とか

宝くじで50億当てた、とか

すごい発明をした、とか

出版した本が

ミリオンセラーになった、

とかかもしれない。

...

もしあなたがそんな環境を

手に入れたとするなら、

好きな髪の色で

好きな服装で

好きなアクセサリーを身にまとい、

好きな場所に好きな家を建て、

好きな車に乗って

誰の言いなりにもならずに

好き放題を繰り返す。

それでもあなたは

何の負い目も感じずに

生きられるだろうか?

恋人とパジャマ姿でベッドに横たわり、

みんなもさ、

こうやって好きな人と

一週間ベッドにいれば

戦争なんかなくなるよー

とか言いながら

何の疑いも持たずに

全世界を回ったりできるだろうか?

...

実際にそれをやった

ジョンレノンは

どのような最期を

遂げたのだろうか?

...


金の支配から逃れるということは

本当に何もかもから

逃れることになるのだろうか?


...


そもそも

何もかもから逃れることって

自由なのか?





もしかして自分は何か

たいへんな思いちがいを

しているだけではないだろうか。

















そして自分は

ショットガンの引き金を

決して引かないと

無心に誓えるのだろうか。



■2002年12月02日(月) 親友のジュンとは接点というものがまるでない。


親友のジュンとは

接点というものが

まるでない。

まるで性格が正反対なのだ。

唯一共通点があるとすれば、

回転寿司が好きなところと

黒人を見ると

異様に反応することだ。

ところで昨日、

いい加減に

アイスベールを買おうと思い

渋谷のLOFTに行った。

んでキッチンコーナーで

ラッパグラスもいいよなぁ

とか考えていると

黒檀みたいな肌の女が















土瓶蒸しを持って

ウロウロしていた。











おいおい、

肉なんかいくら蒸しても

グリイシィにはならないぜ。

27年日本人やってる

加護さんの家にも

土瓶蒸しなんていう

ハイカラな容器は

ありまへんがな。

とか考えていると

クロンボ女は

おいらの目の前を通りすぎ、

フロアの中央に

大股で歩いていった。








...







ふぅ。










そのワンコーナー後ろで

クロンボ女をそっと見つめる

加護がいた。





そしたらクロンボは

マグカップを見ていた。

するとどうだろう、

マグカップを

見ているだけでは

あきたらなくなったのか、

なにやらクロンボ女は

マグカップに向かって

歌い出した。









たぶん

セロニアスモンクだろう。









そのうちにクロンボ、

カラダを揺らすようになる。









ああ...











サビの部分だ...












クロンボがノッている!

クロンボがグルーブしてる!

クロンボがスウィングしてる!

クロンボのラストシャウトだ!

クロンボが笑顔だ!

クロンボが大股で歩き出した!

クロンボがカウンターに向かう!

クロンボが土瓶蒸しを持って

カウンターに向かう!

クロンボはヤル気だ!

クロンボはお勘定をやる気だ!

オーレー、オレオレオレー、

クロンボー。

クロンボー。

おおっとクロンボが

クロンボが

クロンボが

店員さんと

目を合わしたぁぁぁぁぁぁ!

さあ、店員さんはどう出る!

出てくるのか?

出てくるのか?

攻める姿勢を見せるのか、店員!?

しかーし、

攻めていいのか、

攻めて、

いーいーのーかぁぁぁぁぁ!

ゴール前には

アクシデントという名の

魔物が!

魔物が!

魔物が住んでいるぅぅぅぅぅ!!

はたして、

はたして、

はたしてぇ!

キーパーはせり出してくるのかぁ!

日本は忘れたわけではないぞ、

ドォォォォーーーハの悲劇ィィィィィィィ!!

クロンボが!

ドリブル!

ドリブル!

ドリブル!

...


ああーーーーっっとここで

スルーパスゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

クロンボスルーパスゥゥゥ!

目にもとまらぬ早ワザに

場内騒然。

誰もが、

誰もがぁ、

予想だにしませんでしたぁ!

まさにサッカーの申し子、

ドリブルの神様、

ペレを彷彿とさせます、

いやあ、鮮やかです、

クロンボ、

せまる!

せまる!

どこまでもドリブル!

もはや誰もとめることはできない、

野獣のようだ、

まさに狙いはずさず、

さあ、一点を見据えて

クロンボが突き進む、

いくッ!

いくッ!










クロンボ、

土瓶蒸しを返品してしまったぁぁぁぁ!!















ゴーーーーーーーーーール!!!














クロンボ、

返品してしまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!











まさに、

まさに、

ゴールは魔物。

誰がこの結果を

予測できたでしょう。

すごいとしかいいようが

ありません。

ではヒーローインタビューです。

一旦、

マイクをそちらに返します。

解説はこの、

興奮して何を買いに行ったのか

わからなくなったまま

家に帰ってしまった

加護がお届けしました。

シーユーネクストウイーク、

ハッハァ!



■2002年12月01日(日) 忘年会締めきりました。


加護さんサイドの忘年会、

締めきりました。

結局、参加人数は18名

(途中参加者も合わせると23名)です。

うち女の子が8名です。

某飲み処にて予約完了済。

参加者には

加護さんの密書が飛んでおります。

あえて

参加者の名前は出しませんが、

西は中部から

北は東北まで、

かなりの豪華ラインナップの

参加とあいなりました。

なんでかわからんですけど。

これも加護さんの

人徳のなせるワザ。







と言いたいところですが、

実はウラで

さいたまのりょうさんと

akiraちんに

集合かけてもらってました。

おかげでこんなに

たくさんの人が

集まる約束をしてくれました。

まあ毎度ながら

当日は何が起こるか

わかりませんが、

イノキ祭より盛り下がることは

まちがいありませんねー。

今年も思いきって

ズッコケましょう〜。




1、2、3、




ドゥーン!



感謝:

さいたまのりょうさん

akiraちん




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