2004年01月28日(水) |
ライフ・イズ・ビューティフル |
原題 La Vita e' Bella 1998年、イタリア。 「イタリアのチャップリン」と称されるロベルト・ベニーニ監督・脚本・主演の感動作。
泣ける、と聞いていたので覚悟して見てみたのだが、想像したよりもユーモアにあふれていてくさくなく、良い映画だった。 ユダヤ系イタリア人がナチスの強制収容所に入れられてしまう話である。 お恥ずかしい話だが私はイタリアでもそんなことが行われていたのを知らなかった。 考えてみれば当たり前だ。三国同盟やってたんだし、ムッソリーニだし。 ドイツやポーランドでユダヤ人狩りがあったのは一応知っていたが、そういえばアンネの日記のアンネ・フランクはオランダだったか。 ナチスって本当にとんでもない事をしてたんだなあ。 一体何の権利があって。 狂気の沙汰としか思えないけど、あの当時はあれがドイツ人にとっての正義だったんだろうが。
ハリウッド映画ならハッピーエンドになるので安心して見ていられるが、これはイタリア映画。 ユーモラスで笑わされるのだが最後はちょっと私にとっては意外だった。
DVDで見たので最初はイタリア語に日本語字幕付きを選択。 これが大失敗。 とにかく良く喋るので、字幕を読んでいると画面が全然見られないのだ。 途中でやめて、もう一度最初から日本語吹き替えで見たらとても楽しめた。 本当に台詞が多いので、イタリア語のわかる方以外は吹き替えでご覧になることをおすすめする。
2004年01月27日(火) |
地獄の黙示録 完全版 |
フランシス・コッポラ監督 マーチン・シーン主演
公開時にはすごい評判だったが、私は見ていない。 何しろ難解だ、という話だったしもともと戦争物って興味が無かったので。 今回BSで「完全版」を放映する、というので見てみた。 劇場公開時の120分版に比べ、ほぼ60分長くなるという。
・・・・一時間分もエピソード削ってたら、そりゃ難解にもなるだろ!!!
劇場で見た人は、きっとわけわかんなかっただろうなあ。 それに、監督も口惜しかっただろうな。
アメリカでは120分を超える長編の映画は受けない、というジンクスがあるため、日本映画「シャル・ウィ・ダンス?」もカットを余儀なくされて118分にまとめたというのを聞いたことがある。 おそらくこの映画もその伝で、カットする羽目になったのだろう。
マーチン・シーンが若くて、「プラトゥーン」に出ていた時のチャーリー・シーンにそっくりなのに驚いた。 どう難解なのかとわくわくして見ていたのだが、カットされたシーンが全部入っていたせいだろうか、すごくわかりやすい映画だった。 だんだんマーチン・シーン達アメリカ兵が恐怖のあまり過剰防衛に走っていくさまとか、自分達がパニック起こして関係ない現地の民間人を撃ってしまったくせに 「まだ息がある。保護して手当てしなければ。」 なんて妙に人道的なことを言う矛盾とか、とても良く描かれていてリアルだった。 ああ、戦争ってこうなんだろうな、怖いだろうな確かに、と。
途中でフランス人入植者たちが出てくるのだが、彼らに言わせた台詞にも感心した。 あんなふうにマトモにアメリカのベトナムへの介入を批判する台詞、カットされても仕方なかったのかもしれないな。この映画が作られた年代を考えると。 まだベトナム戦争後間も無い頃だったのだから。
完全版を見て、コッポラってやっぱりすごいなと思った。 これはやはり名作だと思う。 ズタズタにカットされた劇場版を見てなくて良かった。
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