17番の日記...17番

 

 

「地雷を踏んだらサヨウナラ」 - 2003年12月31日(水)

大晦日の今日、この映画を観た。一年の締めくくりの日に観る映画として非常に良かった。

泰造がベトナムで知り合った女性からこう聞かれる。

「どうしてそんなにアンコールワットにこだわるの?」

泰造は答えにつまる。

しかし、泰造がアンコールワットに魅力を感じているのは事実。しかし、その魅力を声に出そうとすると、言葉につまる。なぜか。それは理屈じゃないから。

今の僕の立場からして、この気持ちはなんとなく分かる。僕は現在就活中。目標はスポーツ記者になること。

「どうしてスポーツ記者になりたいの?」

誰かからこう聞かれたとする。表面的にはいくらでも答えることができるだろう。しかし、そんなことをいくら相手に言っても、言葉として声に発してしまっている以上、自分の本当の気持ちを相手に伝えることはできない。仮にそのような気持ちを言葉にできるという人がいたらそれは嘘だと思う。現に、泰造は言葉にすることができなかった。

恋愛に関しても同じ事が言える。特に一目惚れ。

「どうしてこの人を好きになったの?」

理由を言葉にして説明できるはずがない。やはり理屈じゃないのだ。本能的な気持ちを言葉では説明することはできない。

しかし、就活で面接官に「理屈じゃない」とか言ってしまったら落とされるに決まっている。始めから自分の本能的な気持ちを伝えようとする努力を放棄してしまってはだめだ。

自分の本能を言葉で説明するのは不可能だ。しかし、就活では、その本能的な気持ちを表したものに、少しでも近い言葉を言えるように努力するつもりだ。

泰造のアンコールワットに対する執念は、言葉で巧く言えてなくても、画面を通じて十分に伝わってきた。なぜか。そこには泰造の「本気で生きている姿勢」があったから。

2004年。本気で生きていこう。


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「働く」ということ - 2003年12月21日(日)

「ドリームゲート」インターンシップが終了した。

一般的に、インターンと聞くと「就職のためにするもの」というイメージがあるが、このドリームゲートインターンは違う。

「就職がすべてではなく、起業という生き方もある。この生き方を探ってみよう」。ドリームゲートインターンシップのテーマはまさにこれだ。

僕の個人的なインターンに参加した目的としては、「起業」というリスク高き道に足を踏み入れた挑戦者にインタビューすることで、この人にとっての「働く」ということは一体何なのか、その答えを自分なりに見つけられたらなと思い参加したわけである。

僕がインタビューした起業家は、株式会社プラン・ドゥ・シー社長の野田豊氏。資本金1億2000万円、売上高40億円と、ベンチャー業界でトップを走り続ける社長である。1992年に脱サラし、翌年会社を設立させ、結婚式のプロデュースやコンサルティング、レストラン経営などの事業を中心に展開。レストランウエディングなど、結婚式プロデュース業に新風を吹き込んだ会社である。

野田社長は一言でいうと「商売中毒者」。大学時代から、友人たちと協力して自分たちで商品を開発し、販売。大学の授業より、「商売」に没頭した学生時代。野田社長はまさに「商売」という名の血が体内に流れる人だった。

インタビューをして感じたのは、「心の底から商売が好きなんだな」ということ。普段、プライベートの時間を過ごしている時にも、何か物事を商売に結び付けて考えていることが多いという。これは単に仕事の延長として行っている事ではなく、本能的に働いているものだという。要するに商売が好きなのである。そして、何よりも商売を楽しんでいる姿が、そこにはある。

「学ぶものは好むものに如かず、好むものは楽しむものに如かず」

一生懸命学んでも、それを好きな人にはかなわない。それが好きな人でも楽しみながらやっている人にはかなわない、という意味の、ある方から聞いた言葉であるが、野田社長に接した事で、この言葉の意味がよりリアルに実感できた。

起業家・野田豊にとって、「働く」ということは間違いなく「好きな事を楽しむ事」である。もちろん、仕事上、つらいことがないはずがない。しかし、心の奥底にその気持ちがしっかりと存在しているのは揺ぎ無い事実である。

よく、冷めた大人が「仕事を楽しくやっている奴なんているはずがない。そんなことを言ってる奴は現実を知らないめでたい奴だ」なんて言う人がいる。仕事とはお金を稼ぐためにやらなければならない。そこには自分の思い通りに行かない事が発生するのは当たり前である。この事は僕も十分に認識しているつもりだ。僕もこれから就職し、生活していく上で「現実」という壁にぶち当たることだろう。しかし、である。

野田豊が自分の好きな事をし、楽しみながらビジネスプランを決行していた。今回のインターンで、こういった大人の方と出会えたことが、何よりも財産であった。







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世界基準 - 2003年12月16日(火)

サッカーの天皇杯で、市立船橋が魅せた。

横浜FMに2点を先制されたものの、その後追いつき、PK戦にまでもつれ込んだ。「もしかして・・・」と思わせる展開だったが、高校王者がJ1王者に勝つ事ができなかった。

しかし、市船の躍進をただの「まぐれ」で片付けるわけにはいかない。今回の市船の活躍は、以前に比べユース年代の技術面、メンタル面のレベルが高くなった事を結果として出した、と言える。

前市船の監督だった布さんは若い世代の育成に人一倍力を注いでいる人である。自分の高校だけに限らず、地元の子供たちにもサッカー教室を開いたりと、その手腕は高く評価されていた。現在はジュニア世代の日本代表監督を務めており、日本サッカー界において欠かすことのできない人となった。市船サッカーの基盤は布さんが築き、その結果高校サッカーのトップに君臨するようになった。技術面向上に関して、布さんの貢献度は計り知れない。

もう一つ、メンタル面のレベルアップに驚かされる。メンタル面に関して言えば、現在の高校生トップクラスの選手達はもはやJリーガーと対等に張り合うまでになった。それくらいの選手ともなると、もはや自分がJリーガーになるのは単なる通過点と考えているのだと思う。要するに、ものさしが「世界基準」となっているのだ。

僕が中学、高校の時はまだ日本サッカーがW杯を現実視するほどのレベルにはなく
、周りのサッカー少年の目標は冬の選手権に出場し、国立の舞台に立つ事、そして最高の夢はJリーガーになる事。こんな感じだった。しかし今は違う。高校生トップクラスの選手達の目標は、Jリーガーになるのは当たり前で、早い時期に日本代表に選ばれ、W杯に出場し、そこで世界にアピールし、ヨーロッパのクラブに移籍し、活躍する。日本サッカーの発展は、高校生のモチベーションの位置付けをも飛躍的にアップさせたのだ。

そう考えると、高校サッカー界トップの市船の選手達がJリーガー達にビビるはずがない。むしろ本気で勝つつもりで試合に臨んでいたに違いない。だから負けた瞬間は本気で悔しがったに違いない。

若い世代の才能溢れる選手達は皆、「世界基準」で日々ボールを蹴っている。日本サッカー界には、その選手達の才能を巧く育む環境体制を確立させることが求められている。



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OB訪問 - 2003年12月11日(木)

夕方からベースボール・マガジン社記者の岡本さんにOB訪問をしに行った。岡本さんは現在「週間ベースボール」でダイエーの担当をしている方。春秋の2回発行される「大学野球」も記事、編集に主力として関わっている。

そもそも、岡本さんは大学時代に法政大学野球部で主務をされており、大学野球を現場で見てきた方である。今年の「大学野球秋号」を見てみると、岡本さんの視点の鋭さに驚かされる。この秋の神宮大会で優勝した東亜大学を事前に特集記事として取り上げていたのだ。全国的にどちらかと言えばノーマークだった東亜大学。「してやったりって感じだね」と岡本さん。

採用情報に限らず、大学野球事情、プロ野球事情など色んな話を伺った。10年近く日本球界に携わっているプロの記者の話を聞いていると、いかに僕の野球に対する視点が甘く、幼いものなのかということを実感してしまう。

もちろん、記者として経験しないと身に付かないものはたくさんあると思う。しかし、普段野球などのスポーツを観る上で、確たる知識を踏まえ、その中にいかに独自の視点を盛り込むかが重要であるかを、このOB訪問では痛感した。








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外務省職員殺害事件について - 2003年12月06日(土)

先日、外務省仮庁舎に行った。奥克彦参事官、井ノ上正盛書記官の記帳をしに行くためだ。

誰の目から見ても悲しい出来事だった。殺害された現場はティクリートで、イラクの中でも反米感情が際立って高い場所である。もちろん二人はこの事を認識していたと思うが、どこかに移動する際に、ティクリートは避けて移動するべきだった。イラク全域自体、いつどこから銃弾が飛んでくるか分からないのに、一番危険視されている地域に足を踏み入れるのは自殺行為も同然である。念には念を押すべきだった。今更こんな事を言っても結果論というのは分かっているが。

小泉さんもこの事件について悲しんだに違いない。しかし依然自衛隊派遣は行う見通しである。感情論を間に挟んで政治外交は行えない。今回の自衛隊派遣について、大手新聞社(読売・朝日)の論調を参考にさせてもらうと、どちらの論調も一理あるのだ。国益重視を掲げ、派遣を押す考えを示す読売。派遣せずに、国連主導の解決策を重視すべきだと唱える朝日。もちろん、一般的に考えれば朝日の論調がごもっともと言えるが、アメリカがイラク支援に正面から取り組んでいる今、国連は機能しておらず、朝日の論調を現実視することは難しい。

湾岸戦争で資金援助などの物的支援で取り組んだ日本は、人間を派遣しないことに各国から批判を浴びた。日本が現在の世界的地位に居座れているのは日米同盟に頼る部分が大きい。よって今回の派遣は避けて通る事ができないように思う。朝日の論調や、民主党の政策で派遣反対を唱えているが、仮に日本が反対を掲げた上で、その後の日米同盟の処理についての具体策が全く記されてないのだ。一方的な感情論で政治を動かす事はできないのだ。

僕も人間だ。普通に考えて今のイラクに自衛隊を派遣する事に死人が発生する可能性がある限り、正直賛成が出来るわけが無い。しかし政治というものはそういった純粋な心で動かす事ができないのだ。悲しいが、それが現実だ。

お二方のご冥福を、心からお祈りいたします。


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ストーブリーグ - 2003年12月01日(月)

土曜日に日刊スポーツ新聞社の記者の方と飲む機会があった。この方は今年入社して、僕の大学の先輩にあたる。担当は野球で、巨人軍担当に配属されている。現在、球界ではストーブリーグ真っ只中だが、この日も上原の代理人問題で三山球団代表に取材してきたとか。この時期はやはりネタ探しに必死らしい。

就活の話や、最近あったドラフトの話など色んな話をした。そこでまだ公にされていない球界の話もちらほら聞いた。来年のドラフトの超目玉であるM大のエースの進路や、今年の都市対抗で活躍したN間口の進路など、現役スポーツ記者ならではの興味深い話をしてもらった。この時期に有望選手の進路がほぼ確定しているという現実が今の球界の現状である。

次の日の朝に羽田から徳島に飛ぶらしい。徳島商業の平岡の仮契約記者会見に向かうためだ。

徳島商業といえば、この夏に僕が四国旅行に行った時に訪問した高校である。平岡には六大学に来て欲しかったが、巨人に行ってしまった。明大の牛田が今年卒業し、徳商⇒明大ルートを維持するためにも平岡の明大入学は濃厚だと考えていたのだが、結果は残念だった。

それにしても、西村、平岡、須長と、どうしてみんな巨人に行きたがるのだろうか。球界屈指の人気球団であり、マスコミからの注目度があるためやりがいを感じるというのが大きな理由なのだろうが、出場機会を求めるといった点では断然他球団に行ったほうがチャンスがあると思うのだが。まあ、レベルの高い選手と競争することで自分自身のレベルを上げたいという考えがあるのかもしれないが、須長にはぜひ日本ハムに入団してもらいたい。オリックスに柴田を横取りされた日本ハムは須長に対して並々ならぬ誠意を見せるに違いない。

それにしても、最近になってローズの話題が無くなっているのが気になる。巨人軍担当である先輩にその辺の所を聞いておけばよかった。


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