Just A Little Day
目録過去未来


2005年04月20日(水) 誤解

そうじゃない。
あたしが云いたいのはそんなことじゃない。
それが伝わらないなら、もう書かない。
だからもう、此処には来ないでいいよ。
あたしの駄文であなたが無駄に傷つくなら。
あたしはそんなつもりでかいてるんじゃない。


2005年04月16日(土) good bye

大好きだった利用者が亡くなりました。
彼女の家に行くと、なぜかほっとする。
自分の家の様で、彼女はお母さんみたいな人でした。
あたしが入社したての頃から訪問していた家で、
技術の未熟なあたしに嫌な顔ひとつせず、いつも

「合格です」

どんなに時間がかかっても、笑顔でそう云ってくれました。
彼女は全身の筋力が少しずつ衰えていく難病・ALSを患っていました。
指一本も自分で動かすことが出来ず、
小さな部屋で寝たきりで窓の外も見ることが出来ない。
それでも悲観したりせずいつも前向きで、いつも笑顔でした。
あたしの下手くそな料理も「おいしいよ」と食べてくれる。
悩み事も親身になって一緒に悩んでくれる。
何度も彼女に救われました。

夕食の介助の時は一緒にケンタッキーを食べたこともあった。
こっそり息子さんの晩酌に付き合ってビールを飲んだこともあった。
食べることが大好きな人で、いつもおいしいものの話で盛り上がった。


去年の暮れから入院し先月やっと退院してきて、
本当は会社で禁止されているけど花束をもって訪問しました。
食も前より細くなっていて、声も小さくなっていた。
それでもやっぱり笑顔で、「みくりちゃん、会いたかったよ」って
かすれる声で云ってくれた。

数日後「食欲が全然なくて、昨日から何も食べられなくて、
先生にエンシュア(カロリーの高い飲み物)を処方してもらったんだ」
息子さんにそう云われた。
甘ったるい、決しておいしいとは云えないその飲み物をかろうじて200cc
飲んで、「でもコーヒー味でおいしいよ」って笑った彼女は
入院前と比べてかなり痩せていた。
何も出来ないから肩や首をさすってあげたら、
「ありがとう。本当に、今日みくりちゃんに会えてよかったよぉ」
って、何度も何度も云ってくれた。

「痩せたよね。」
退院後に感じたけど、ずっと云えなかったんだ。

「でも、季節の変わり目だからきっと食欲もないんだよね。
また食べたいって思えるよ。きっと。
あたしもあるもん。何も食べたくない時。」
励ましにもならない。気休めにもならない。
それでもあたしは、そうあってほしいと思ったから・・・

あたしが帰った2時間後、彼女はまた入院した。
そしてそのまま、帰ってこなかった。


「またね」
そう云ったまま会えなかった人は何人もいる。
これが、あたしの仕事。
人生の終わりのほうに携わる仕事。
誰かが亡くなるたびにいつも思う。
 あたしに何が出来たんだろう。
 幸せだったのかな?
“生きること”と“死ぬこと”
あたしにはわからない。


でも、ありがとう。お疲れ様。
またね。
次会う時は綺麗な景色を見ながら、
あなたの大好きなまぐろのお刺身をおなかいっぱい食べようね。
そしてまた、相談にのってください。
あたしもあなたのように前向きで、包み込むような優しさをもった
人になりたいと思います。
いつも笑顔を忘れずに。いつも感謝を忘れずに。


2005年04月11日(月) 自由

自由なのと身勝手なのは違う事だとあの頃気付いていれば、
あたしは今もあなたと居たでしょうか


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