「いつもにこにこ・みけんにしわなし」
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「ホコリでは死なん」。 名言だ。 はるか古代からオンナ達の間に連綿と語り継がれてきた、大変重みのある言葉だ。 小さい子供を持つうちでは、これはもはや合言葉ではないだろうか。
だが! やっぱり、きれいに片付いた、清潔な家でくつろぎたーい! そうだろ!?
わたしはセンギョーシュフなので、毎日掃除をする。 ほんとーの、ほんとーに、毎日している。 子供さんが大きいおうちや、大人だけのおうちのように、 「掃除機は3日に一回で充分きれいよ。」なんてわけにはいかない。 チビが3人もいるんだもん。3日に一回は四つんばいで雑巾がけだ!
なのに、うちがきれいに片付いていているのは、 10時から4時までの期間限定なのだ。
そう。上の子二人が保育園に行ってる間だけ。
どーして、子供ってやつは、あんなに散らかすのがうまいんだっ! 「ただいまー!」から、ものの5分で、リビングは様相を変える。
いやいや、アレは、「遊んでる」んだから。 決して嫌がらせに「散らかしてる」わけじゃないんだから。 そうそう、静まれ、ワタシ!
子供の興味の対象は次々に変わってゆく。 ぬいぐるみを出したら、 次はぬいぐるみちゃんにお料理を食べさせてあげなくっちゃ。 おままごとを出してみたら、ピクニックごっこのときのリュックも一緒に出てきたわ。 じゃあ、ぬいぐるみちゃんとピクニックに行きましょう!お弁当もって!
その気持ち、わかるよ。 だから、ぬいぐるみと、おままごとと、リュックと、 バスタオル(ピクニックマットのつもり)とが、いるんだよね? でもね、せめて、ピクニックの行き先は1ヶ所だけにしてくれないかい?
室内ジムと、テーブルの下と、上の和室と、和室の押し入れと、 4ヶ所も行かなくてもいいんじゃないかな?
私がお台所に立ってる間に、あっちもこっちもものすごーく散らかってる。
一通り遊んで満足したオチビ達は、コタツで忍玉らん太郎とか見てる。
「遊んでないんだったら、片付けなさいよー。」 「はーい。」 もちろん、返事だけである。
「・・・・・みんな捨ててもいいのー!」 「あかーん!」 「はい、じゃ、片付けて!」 「はーい。」 もちろん、返事だけである。
「モオッみんな捨てたるぅーーーーッ!」 「あかーん!!」 やっとここに来て、片づけをはじめるオチビ達。
子供だけで片付けてるんだから、あんまり手出しはしないほうがいいかと思うが、 まあ、きちんと片づけてあることなんて、めったにない。 やつらにしたら片づけたつもりだから、一応、ほめるが、 おかーちゃん的にはまったくのNGである。
で、時間も遅くなってきてると、 「いいわ、あとはおかーちゃんがするわ。」となる。
ご飯を食べて、お風呂にいれて、寝かしつけて、 ばたばたばたばた! もう、今日はいいや!明日の朝、片づけたら!
悲惨な状況の部屋に、ひげ長男は帰ってくる。 彼は「きれいに片付いてる我が家」を、見たことがない。 存在するのに。あなたのいない日中だけなんだけど。 だからいつも彼は、ご近所マダムが 「きゃおちゃんとこはいつも片付いてる」というのを いまだにウソだと思っている。
そして私が、お小言を食らう。うえん。
携帯って便利。ほとんどかけないけど。
ミーの好きな「おじゃ魔女どれみ」の着メロを、ダウンロードした。
「ミーちゃん、ドレミちゃん、あるよー。」 「わーい♪」 もう、離さない。 ちゃんとイントロからはじまるワンコーラス全部のきれいなメロディーに、大喜び。
ソファーをステージにして、歌う。 「おっじゃまじょはー!こっこにいる〜!はあとのどまんなか〜!」
歌い終わると、次は、携帯をもったまま、踊りだした。 マルも付き従って、いっしょにダンス。
どれみちゃんで、一汗かいたミーは、「つぎはぁ・・これ!」 と、次々と着信音パターンから選んで、ダンス!
「おかーちゃん、返すわ〜♪」 と、やっと手元に帰ってきた携帯を見たら、電池が切れていた。 おひおひ、昨日充電したんじゃなかったか? とほほのほ。
朝、おとーさまから電話。 「モックンのかばんを持っていきたいんやけどの、 おるかい?」 あ。入学祝に買ってくださったんだ、ランドセル。 せっかくだから、手渡してやって欲しいなぁ。 おじーちゃんが買ってくださったのよって。 モックンからもじかにお礼言わせたいし。
「おとーさん、夕方そっちに伺ってもいいですか?」 「おお?かまわんけどの。」
保育園に迎えに行って、そのままだんなの実家に向かう。
「こんにちわー。」 「いらっしゃーい。」 いとこちゃんたちが留守番してる。あれ?おじーちゃんは? 「さっき帰ってきたんやけどなー、すぐにでてったー。」
・・??
そこへ「おうおう、きとったかー。」 おとーさん登場。 モックンもマルもミーも「おじ〜ちゃ〜ん!」と飛びつく。 私もおとーさん大好き♪いっしょに飛びつきたかったけど、がまんする。(←ファザコン。)
おとーさんは、孫のためにわざわざシュークリームを買いに行ってくれてたのだ。 もうッおとーさんのそーゆ〜マメなとこが どーして、遺伝しなかったんだっ!ひげ長男!
ランドセルをおじーちゃんから手渡してもらう。 モックン、車の中で何度も練習してきたお礼を言う。 「ありがとう。大事に使います。(ペコリ)」
校区のはずれになるので、1キロも歩くんですって言ったから、 おとーさんとおかーさん、二人で一番軽いの選んでくれたんだって。 本当に軽い。
モックン、黒いランドセルをしょってみた。 「にあうのお。」とおとーさん。 「むひひひひひ。」ともっくん。
「ぶんのずんばん!」と、 みけんにしわを寄せて順番を待つマルには、 二人とも気がついていなかった。 ええ、もちろん背中から降ろしたとたんに、 奪いましたとも。兄のランドセル
朝からおこちゃまたちにPCを占領される。 でも、このソフト、楽しい。
プーさんのガイドで、英語遊びをする、簡単なゲーム。 画面のあちこちに、楽しい仕掛けがしてあって、 親は、それが楽しい。
ひとつゲームをしてホームに帰ると、 お手紙が来ていて、プリントアウトできる。 「47番目の木曜日に、池へいくよ。 この前は、ティガーが大きな古いくつを拾って、 ピグレットがかぜをひいたっけ。 いっしょにいこうよ。 プーより。」
カワイイ!
プーたちの声が、映画(ビデオ)の声と同じなところも、いい!
モックンと、ミーは、夢中になって、ゲームをしては、 プリントアウトを繰り返す。 マルは兄と姉の「お手紙」を、横取りしては、怒られている。
「おかーちゃん!一枚あげるよ!」 と束になったお手紙を抱えて、ミーが飛んできた。 どれもキャラクターの味が出てて、いいなぁ。 プーも、ピグレットも、ラビットも、イーヨーも、 ちゃんと息してるー。
「じゃ、これ。イーヨーのちょうだい。」 「なんて書いてあるの?」 「へへ。『いいいちにちを。ぼくはちがうかもしれないけどね。イーヨーより』」
「ヤヤモン!」 マルが吼えている。
「そんなこといわずに、オムツ替えよ!」 「ヤヤモン!」 「怪獣ヤヤモン!」 「ヤヤモン!」
ぷん!と鼻を上に向けて、繰り返す。 「ヤヤモン!」
ぶー。 「オムツ替えなきゃ、バーバパパに着替えられないよー!」 「ダメモン!」
ダメモンに進化。
「着替えたら、コンビニに一緒にいけるよ?」 「ダメモン!かーかんのばがぁっ!」 ついに口から火を噴く、ダメモン。
おとなしくしてりゃあ、つけあがりやがって、このやろ。 「あっ!」 「??」 「アホがみーるー豚のけーつぅ〜!」(文化財的発言) 動きの止まった一瞬にパジャマを脱がせる。 「ぎゃ〜〜〜〜〜〜!ヤヤモン!ヤヤモン!かーかのばがっばがっ!」
ヤヤモンは駆逐された。 おかーちゃんをなめるでねぇ。
でもそのかわり、 「超音波怪獣・ギャースカ」が降臨した。
うるさいよ〜〜〜〜〜〜!
アンパンマンに凝っているマル。 にこにこと近づいてきては、 「アーンパーンチ!」 「バイバイキーン!」と母が受ける。
「ネオンパンアのメオメオパーンチ!」 「メロ、メロ〜〜〜♪」と、これまた母が受ける。
メロンパンナのメロメロパンチは、 パンチされた相手が、メロメロになって、 目がハートマークになってしまうというそれは恐ろしいパンチだ。
ずうっと、「バイバイキ〜ン!」と、「メロメロ〜♪」 を繰り返していたが、 ある疑問が湧いた。
何でメロメロパンチなんだ。 メロンパンチで、顔が網目模様にしわしわになるってゆーのはどーなんだ。 アンパンチは、何でアンアンパンチじゃいけないんだ。
で、モックンに聞いてみた。
「モックーン、メロンパンナがメロメロパンチやったら、 アンパンマンは、アンアンパンチやったらアカンのかなぁ?」 「そら、あかんよ。」 「なんでー!」 「それは、盆踊りや。」 「????」 歌ってくださった。 「♪アン、アン、アンとっても大スーキ、ドラえーもんー♪」
あ。確かに、それで毎年保育園の盆踊り踊ってるわね。 かぶるってことね。OK。わかった。
友達のしーちゃんが、遊びに来ることになった。 「うまいもん食わせてよ」とのことなので、 「わかった。夜においで。」 と、夕ご飯会をすることにした。
子供に人気のあるしーちゃんが、ご飯を食べに来るというので、 子供達は朝から大興奮。 保育園から帰ってくると、 「パーティーや!」 「招待状書かなあかん!」 と、折紙を切って、シールを貼って、読めない字を書いて、招待状を作った。 へえ。そんな演出、どこで覚えたのかしらー。
しーちゃんと、いつものゆーちゃん親子とうち。 8人で、ご飯! ぺペロンチーノ。唐揚げ。パイシートで作ったパイ生地のピザ。 ツナサラダ。たらのトマト煮。豚の角煮。ポテトとキャベツのポタージュスープ。 クリームチーズ。柿ピー。 わーお。簡単手抜きメニュー。 (いーのよ、呑めさえすりゃ。)
8人のオンナコドモで「いっただきまーす!」
お子ちゃまたちは、好き勝手に、好きなものだけを選んで食べて、ご満足。 母親達は、酔っ払って、ご満足。(へへへー。)
こういうときの子供達は、みんな嬉しいから、にこにこ食べる。 大皿に持ってあるものの中から、好きなものだけ取って食べるから、 「ボクのさらに、ピーマンがっ!」と、泣くこともない。 母たちは、「残さず食べなさい!」と怒鳴ることもない。
食事してるときに、叱ったりしちゃうと、おいしいものがもったいないと思うのだ。 自分も、小さいときによく叱られて、泣きながら食べて、 そんなご飯、ちっともおいしくなかった。
少々、お行儀が悪くても、 食べる量が、少なくても、 楽しく、おいしそうに食べてくれる方がいいなぁ。
楽しい食事の経験を積んでいけば、 がみがみ叱られなくても、 自然とおいしいものをおいしくお行儀よく食べられるようになると、思うんだけど。
みんなで、おしゃべりしながらのご飯て、おいしいよねー。
子供達も、母たちも大好きさ! パーティー!(・・・呑み会だろ?)
うちは、よくおこちゃまたちが、わさわさと集まってきて、 私設保育園状態になっている。
今日の園児は6人だった。 月曜から、遊びに行く!と約束していたハル君と、 ママが仕事で帰りの遅いレー君とサーちゃん。 それにうちの3人兄妹。
モックンは、コナンのビデオをハル君と一緒に見たい。 ハル君は、モックンの、合体ロボで遊びたい。 レー君は、モックンとカードバトルをしたい。 ミーは、レー君とカードバトルごっこをしたい。 サーちゃんは、ミーとおままごとをしたい。 マルは、みんなにかまってもらいたい。
みんな、わがままま。
もめます。もちろん。
おやつの用意をお台所でしていたら、 一番最初に下にべそかきながら降りてきたのはサーちゃん。 「ミーちゃんが、遊んでくれないー。」 抱っこして、二階に行って、 「ミー!、サーちゃんと一緒におかーさんごっこしよう!」 と声をかける。 「いいよー!」で、一件落着。 おやつの続きをつくりに下に降りる。
次に降りてきたのは、レー君。 「モックンが、遊んでくれへん。つまらん。」
んー。今ハル君と二人で盛り上がっちゃってるから、 しばらくカードバトルはムリかなぁ?
「レー、ええとこに来たやんかー。おかーちゃんの手伝いしてよ。」 「なに?」 「おやつに、マッシュドポテトのフリッター作ってんの。つぶして、じゃがいも。」
とたんに、キラキラだ。 「いいよっ。しかたないなー。おかーちゃんは。」 味付けして丸める。 「レー、コロモ作って。」 「何よ、コロモって。」 「その粉混ぜてー。」 「おー、ぼくがやったるわ。」 こねるレー君。 「おかーちゃん、ボクが手伝うと助かるやろ。」 フフフ。そうね、とっても助かるわよー。
揚げたてのフリッターを、ひとつ、レー君の前において、 「なぁなぁ、ちょっと味見してー。」 「いいよ。」 ぱくっ!はふはふ! 「どう?」 「おいひい!!」 「やっぱりなー、レーが手伝ってくれたから、 今日のは特別おいしいんやわー。」 「うん!そーやよ!」
機嫌の直ったレー君と、おやつを持って二階に上がる。
ビデオ権をめぐって、対立が起きていた。 「コナン!」(男の子チーム) 「アンパンマン!」(女の子チーム)
「ハイハイ。では。トムとジェリーにしよう!」(母) 「えーーーーっ!」(両陣営) 「いいのっ!」 さささっと、セットしてかけちゃう。 始まると、面白いので文句言わずに、みんなが笑いながら見てる。
そのうち飽きてきた人から、順に、まとわりついてくる。
ちょうど、ハル君のママがお迎えに来たときは、 子鬼トリオのマーチを、汗かきながら、うたい踊っているときだった。 「いっかした、トッリオさっ、子鬼のトリオーっ!ピーーっ!・・あ、いらっしゃい・・。(恥汗)」 「・・・・だ、だいじょうぶ?」 (壊れてるように見えたのだろーか!)
私のことを、元保母だと思っていた人が、 結構いるらしい。 ちがわい! そんな、めんどくせえ仕事するもんか! 私は怪しいイベントやさんのしたっぱだった人だー!
臨時私設保育園園長、きゃお。 延長保育あり。 おやつもつきます。 迎えに来たママにはコーヒーも出ます。 レーママは、グラタンも持って帰った。
毎日がんばってるぜ!アタシ!
2001年01月23日(火) |
お休みは、しんどい。 |
昨日に続いて、今日もミーはお休みすることにした。 疲れてるのが原因なら、少し休ませて様子を見てれば、 湿疹も引くだろう。
モックンの給食袋の用意をしていると、モックンがなにかいいたげである。 「なに?」 「ミーだけおやすみで、ずるいー。」 う。休みたいのね・・・・。 どーするかなー。ま、いいか。(いいのか!保育料がもったいないじゃないか!)
というわけで、元気なお子様が3人、おお暴れだ。
あっちにも、こっちにもおもちゃが転がってる。 一階を掃除する。 まずは、床に落っこちてるものの撤収だ! 拾い上げては、おもちゃ箱に押し込む。 でええい!みんなガラクター! やっと床に掃除機がかけられると思ったら、 なにやら、二階でもめごと。 「おかーちゃん!おかーちゃん!」 なによーーー!
階段を上って、二階のリビングに入ったとたん、うッ!ってなった。 さっきまで、何にもなくて、掃除機、すぐにでもOK!だったのに、 どーしたことだ。 プラレールタウン。しかも今日のは、デラックス。 プラレールの周りに、シルバニアハウスが建ってて アンパンマン指人形が、並んでる。
それだけじゃなかった。 たたんであった洗濯物が、見事にねずみの巣のような、ベッドになってる。
ぐあああああああ!
「掃除機かけるよ。」 「えっ!いやっ!」とモックン。 「いやったって・・。あー。じゃあ、このまま和室に引っ張っていこう。」 「うん!」
組んだままのプラレールをそーっとつかんで、 隣の和室に引きずっていく。 何とか、形のまま持ち込めた。 「よし!、ここは今日は掃除機かけへんから、ここでするように!」 「わ〜い♪」
まったくもうとか思いながら下に降りたら、 下のリビングにおままごとが、ぶちまけられていた。 マルが箱ごとひっくり返したのだ。
ぐああああああっ!
「マル、おかーちゃん、今から掃除。」 「ややもん!」 「箱に入れて、お二階に持ってけば?」 「だめもん!かーかんのばがぁ!」
あかん、らちがあかん。 ままごとのおなべに、ままごとの野菜を入れて、マルに持たせる。 「アラー、素敵な、ポトフねー!にーににプレゼントしておいでー!」 「うん!にーにー!ぽぽうよー!」 うっしゃ!ごまかされた!
今の間におままごとを箱に入れて片付ける。 とにかく、掃除機だけでもかけとこう!
一階をかけ終わって、階段をかけながら上がって、 二階に上がる。
あー。だめやん。 これでは、もう今日は無理だわ。
ぬいぐるみがコタツ周りにぐるっと寝てる。 アンパンマン指人形がテレビの前に散らばってる。 レゴブロックが、バケツからぶち巻かれて、マキビシみたいになってる。 おままごともレゴとシャッフルされてる。 しかも、お絵かきしてる。 ミーちゃん。床の日当たりのいいとこに寝そべって。
ああああああ。 もいーよ。ちっ!
片付けては散らかされ、また片付けてを繰り返して 夜になった。 おかーちゃんフラフラだー。
やつらが夕飯を食べてる間に、もう今日はこれが最後!と、 おもちゃやごみを拾って、リビングをきれいに片付ける。
あー、すっきり。 私もごはんたーべよ。 あれ?マル、もう、おわり? 「うん!ごたーたま!」
マルは勢いよくいすから飛び降りて、片付けたばかりのおもちゃ箱から おもちゃを引っ張り出して、床にほり投げた。
ひーーーーん! 思わず、母、がっくりひざをついて、泣きが入った。 もうやーだー!!!
マルがとんできた。 「かーかん?だいじょぶ?」 頭なでてくれてる。 ミーもきた。 「だいじょぶ??どーしたの?」 モックンもきた。 「よしよしよし。」
うえん。ありがと。ありがと。 ・・・・・いや。でもあなたちのせいなんだけど・・・・・。
ミーが、泣きながら起きてきた。 「かゆいよーーーー!」
なに?? あらー!手が、赤い手袋してるみたいに、パンパンに腫れてる!
「どうしたのー??」 「足もかゆいー!」
足の甲が、おんなじように真っ赤。 えー!なにー?
アトピーのない子なのに。 慌てて、ひざの裏や、首の回りなんかのアトピーが出やすいとこをチェックする。 ・・・・。でてない。きれい。 じゃあ、なに?じんましん??
パジャマを脱がせて見る。 でてない。おなかにも、背中にも。
両手のひらと、両足、ひざから下。足の甲がひどい。
なんだろ??? 思い当たるもの・・・・。 ああっ!ニベア! ゆうべ、彼女は、ニベアのスキンミルクを塗ってた。 足と手に。 ニベアにかぶれたのかしら。 しまったー。
ニベアクリームは、鉱物油なので、実は肌にはおやさしくないと聞いたことがある。 しまった。冬のかさかさ敏感肌にはいけなかったんだー。
「かゆいよー!かゆいよー!!!」 かゆさのあまり泣き出した。 わああ、かわいそー! 何かないか、何か! といって、ムヒはしみるだろうしなぁ!(だめでしょ、それ。)
前に、モックンのあせもがひどかったときにもらった弱いステロイドの薬を塗る。
「かゆいー!ひーーん!」
医者に連れて行こう。 へんだ、この湿疹。 左右対称に手先と足先だけなんて。
モックンを保育園に送り出してから、皮膚科に連れて行くことにした。 ところが、保険証が、ない。 ひげ長男に電話すると、「あー、ボクのかばんの中ー。」 会社においといてもらって、とりに行くことにした。
隣町の会社まで、片道約40分。 車の中は、乾燥している上に、暑いので、余計にかゆい。 「おかーちゃん!かゆいーーっ!」 「がんばれー、かいたらあかんでー!」 「かゆいかゆいかゆい!」
朝ご飯も、かゆくて、あんまり食べられなかったミー。 「ねえ、ミー、帰りに、ミーの好きなポテト買おうか? ポテトだったら食べられるかなぁ?」 するとミーは、ものすごーくかわいそーな情けなーい声で、 「たびられるぅ。」 といった。 「チーズバーガーも、オッケー・・・・。」
うっ! こやつ、おかーちゃんの親切心につけあがるぅ。
「飲み物は・・・・シェイクが、オッケー・・・・。」
わーっはっはっはっはっは!! 「そ。そうですか。シェイクとチーズバーガーと、ポテトがオッケーですね?」 「うん・・・・。かゆいから・・・。」 さよか!
会社で保険証を受け取って、手焼のみたらしダンゴの店の前を通る。 ここの団子は、おいしくて、うちのご近所マダムスにもファンが多い。 もちろん、買う。30クシ。
団子のにおいに包まれながら、皮膚科に向かう。 ミーは、ダンゴやら、ポテトやらで、 もうすっかり「かゆい」といわなくなっていた。 きっと、うれしいことで脳みそいっぱいになって、 シナプス君の反応を、シャットアウトしてしまったのね。
皮膚科について、受診。 左右対称に、しかも全身ではなく部分的に出ているということで、 やはり、何かのアレルギー反応だろうという診断。
発表会の練習、厳しくなってきてるんだろうなぁ。 ミーは、劇やおゆうぎが大好きだから、 毎日張り切りすぎたんじゃないのかなぁ。 疲れて、体調が悪いときに、出るんだよね、アレルギー。
お薬をもらって、うちに帰る途中にモスバーガーによる。
「チーズハンバーグサンド、オニオン抜きで、二つと、ポテトのSひとつと、バニラシェイクのSふたつくださいー。」 「ああっおかーちゃん、ナゲットも・・・。」 「えー??ポテト、あるやん。」 「だって、ナゲットもッ!」 「・・・・・・・。すいません、ナゲットもください・・・・。」
そんな、まっかっかの手を振りながら言うのは反則だー!
うちに帰って、ひなたぼっこしながら、お昼ご飯を食べた。 ミーはご機嫌だった。
・・・・・・・あのー・・・かゆくはないのかい?
驚いたことに、ひげ長男が、ミーにお土産を買って帰ってきた。 どこも売り切れでなかった、PCゲーム「ぷーさんのABC」。
「だって、ミーがかゆいと思うと、かわいそーで・・。」 (ひげ長男は、ミーにべチャグチャにアマイ。)
いや、だいじょーぶですよ、おとーさん。 てゆーか、ひとりだけ買ってきたら、ケンカになるやん!!
2001年01月21日(日) |
クラブクィーンになるかもしれないミー。 |
ひげ長男が、仕事がらみの新年会のビンゴで、 CDラジカセを当ててきた。 ちびたち、大興奮である。
あー、こりゃわかりやすそうな、ボタンだ。 早速、やつらの餌食である。 「おかーちゃん!CD!」 子供の歌のを出してやったら、 「ミーシャ!」と、指定された。 「踊れるミーシャと、歌えるミーシャがありますが。」 「どっちも!」
ミーシャ(MISIA)は、母が好きなのだ。 踊れるミーシャは、[REMIX 2000 LITTLE TOKYO]だし、 歌えるミーシャは、[LOVE IS THE MESSAGE]だったりする。 どっちもうちではしょっちゅうかかっていて、 おかーちゃんは踊ったり歌ったりしている。
ミーが、CDをセットして、「踊れるミーシャ」を大音量でかけはじめた。 マルと二人で、ご機嫌で踊る。 なんだか、今保育園で仕込みに入っている、 生活発表会の踊りがアレンジされているらしく、 歌の雰囲気に合わない、きゃわゆい振り付けだ。
「ああっ!つかれた!次は、歌えるミーシャにする!」 ミーが二枚目のディスクをセットしている間に、 マルは二階に上がり、 二階の和室いっぱいにプラレールタウンを作っていたモックンのじゃまをしに行った。
歌えるミーシャの最初の一曲を歌ったところで、 「はぁっ。も、いいわ。あとはおかーちゃん歌っといて!」 と、つけっぱなしで、ミーは行ってしまった。
おいおい・・・・。コギャルがカラオケ行ってんじゃねえぞっ!
めずらしく、雪が積もった。 3、4センチほどだけど。
さっそく外に遊びに行ってしまう、モックン。
慌てて追いかけたのだけど、 マルの目の前で玄関のドアは閉まってしまった。 「うぎゃーーーーーん!にーにーぃ!」
雪は降り続いてるし、道はシャーベット状だ。 マルには悪いが、外遊びはあきらめていただこう。
ミーは、はなから行く気なしである。 コタツに入って、お気に入りのビデオを見てる。
「かーかーっ!にーにがーっ!ぎゃおうおうおう!」 うるさいなぁ・・・・・・。 でも、きっとそのうちあきらめるさ。 ほっとこ。ほっとこ。
「ううぎゃおう!」 ・・・・・・。すごい声。 ミーがコタツから出て、母に言った。 「おかーちゃん、ちょっと見てくるわ。」 「お願いします。」 母、コタツでお勉強。動きたくなーい。
玄関でミーが説得している声が聞こえる。 「外は寒いよ?」 「いくのっ!」 「にーにどこ行ったかわからんよ?」 「いくのっ!」
いいぞ、ミー!
ところが、急に静かになった。
「ミー!」 しーん。 「マル!」 しーん。
あわわ。やば!
玄関にすっ飛んでいってみると、二人ともいない。 ぎゃー! この吹雪の中を、コートも着ずにでってったなー! 待てーー!
雪のおかげで、足跡がくっきり。 小さな二つの足跡を追いかける。 あ、ここでこけたな。
角を曲がったところで、発見。 二人とも雪だるま! マルはやっぱりこけたらしく、ひざがベチョベチョ。
マルを抱っこして、ミーを励まして、うちに戻る。 ミーは、さっと2階に上がっていってしまったのに マルはうちに入りたくないとダダをこねる。
しかたないなぁ。 「マル、雪だるま作ろう!」 車に積もった雪をドッチボールくらいの大きさに丸めて、 雪だるまを作った。 「どう??」 「いい!」 機嫌直ったかなー、おうちはいろか。 「ややっ!」 なにをー。じゃ、雪合戦だー! マルの足元に雪だまを投げる。 「キャ〜〜〜〜♪」 次々に踏み潰すマル。 足元で、こなごなになってしまう雪玉がおもしろくて、 「もいっこ!」と次を要求する。
車の片側の雪がなくなって、 「おっしま〜い!」と宣言したら、 納得して中に入ってくれた。
「かーかん、ぱぶいねー?」
・・・・・・うん。だから、早く中はいろって、いってんじゃん!
ピンクのスライムくん。バーバパパ。 バーバパパって言いにくいなぁ。 そのくらいの感想しか持たなかった私だが、 なぜなのか子供たちはバーバパパが好き。
今日、バーゲン初日のアピタに行った。 そこで、バーバパパの刺繍入りのトレーナーを見つけた。 4900円が半額。 うー。 悩む。 キャラクターモノの服って、実は大嫌いな母。 ミッキーファンのおうちからよくお下がりをいただくのだけど、 ミッキーがどうしても好きになれない母は、たんすに入れずに、 『保育園のおもらし着替え』にしてしまう。
でも、バーバパパ。 色もちょっと渋めのトレーナー。 ミーに買ってやりたいなぁ。 ミーだけに買うと、マルが黙ってないけど、 マルはお下がりのトレーナーがあるし、 ミーが今年着て、来年マルに回せばいいんだし、 マルには、カラーパンツ買ってあげよう。 こっちが、マルの。 こっちがねーねのよ。 「うん!」
それなのに。 姉妹は壮絶なバトルを繰り広げた。 「ぶんの、バーパパーーっ!」 「ねーねのっ!」 「ぎゃおうーん!」 「返しなっ!」 「うぎゃーうぎゃーっ!ばーがばーが!」
しまったーーー。 はっ。 「ボクだけ何にもない。」 あわわわわ。モックンがすねてるー。 あ、いや、あのね、あなたは急に身長が伸びたから、 110じゃなくて120かな?130かなって、 迷ってね、今度一緒に買いに行こうと・・。
「ぎゃーーーーん!」 「はなせーーーーっ!」 「ボクにはない・・・。」
わ。私が悪うございました。 よしっ!わかった!今から買いに行こう!
もう一度アピタへ、GO!
ショップのおねーさんが、覚えててくれて、 「どうしたのー?」 「もめたのー。」 わーはっはっはっはっは。
うまい具合に、おんなじワインレッドの95がある!
にぎりしめてはなさいので、そのままタグを切ってもらう。 「きるー。」 はいはいはい。 その場で、おそろい姉妹のできあがり。 ごきげんー!
モックンはどれにする? 「んー。ボクもバーバパパ。」 えー!そうなの? あ、カーキ色のバーバパパがある。サイズもぴったり。
3人そろって、バーバパパ。大・中・小。 お店のおねーさんがにこにこと、 「おかーさんのもありますよー!」 「いいいい、い、いいです、照れます。」
「いっしょねー♪いっしょねー♪」 はずみながら、うちに帰りました。
特に買物があるわけではないのだけれど、 マルと二人でジャスコに行ってみた。 気晴らし、気晴らし。
ああ。 もうバレンタインデーなのねー。 どこもピンクのハートでいっぱい。
マルはディスプレイのハートの風船が欲しくて、 各売り場で暴れる。
突然マルがダッシュ。 「うぉううぉううぉう〜!」 なに?? あう!お菓子の量り売りコーナーだー! ほっといたら手を突っ込んで、がっつくかもしれない! ピンチ! ダッシュ!
母は瞬発力が勝負。
マルはキラキラした顔で、 「おーいし〜、いっぱいねぇ〜!」 かわいいなぁ。(←バカ親)
「買おか?」 「うん!コチョ!」
スプーンですくって、袋に入れる。 リクエストのあったチョコは兄姉の分も考えて200グラム。 テディベアのグミキャンディが、100グラム。 ああ安上がりな気晴らしー。
「レジに持ってって、くださいってしてくれる?」 「うん!」 大張り切りでレジに行く。 「ちょーあい!」 おねーさんが受け取ってくれると、母を振り返り、 「かーかん!かね!」 そんな、年頃の不良娘みたいな口の利き方、するなぁ。 持ちやすいように千円札を出して、ちっこい手に握らせる。 「あいっ!」 お釣りの小銭を手を出して待っているが、 ばらまくのが目に見えるので、 小銭は私が受け取って、レシートを渡す。なんとなく満足のご様子。
お姉さんにお菓子を渡してもらって、愛想よく手を振る。 「ありゃとー!」 「ばいばーい」(レジのおねーさん) 「あ、待って、これあげる!」(べつのおねーさん) なんかのおまけのシールをもらうマル。 きらきらしながらもいちど「ありゃーとおぉぉ!」
このヒトは、ほんとに得だなぁ。 しぐさもかわいいし、愛想がいい。 言葉も出始めたばっかりの赤ちゃん語でよく喋る。 カワイーと思ってるのは、母だけじゃないか?とも思うが、 女子高生に「いやん!アレ、カワイー!」 「キャー、マジカワイー、ほしー!」 とお言葉を賜ることも多い。 中には母に話しかけてくる子もいる。 「かわいいなー、このこー。」 そんな時、母は決まって言う。 「ふふふ、おねーさんもかわいいわよ。」 「いやーん♪」 ほほほ、気晴らし、気晴らし。 (若いもんをからかう悪いオババ。)
昨夜、寝そびれて、夜更ししたせいで、 今朝は朝寝坊。
起きたら8時を回ってた。 下に降りると、 雨戸があいていて、 明るいリビングでモックンとミーが私を待っていた。 「おかーちゃん、ゆっくり寝られたー?」 「う。うん。ごめーん。」 「いいよー!」 「急いで朝ご飯にするわなー。ホットドック作るなー。」 「うん!」 「ヨーグルトも食べる?」 「・・・・・。もう食べた。」 あ。 流しのとこに使ったスプーンが一本。 容器は?あ。ゴミ箱に入れてある。 隠蔽したのね。
なかなかやるわね!あなた!(もちろんミー!) でも、この容器は「プラスチックごみ」よっ!
お風呂に入って、布団の上でごろごろしていて、 あー。アイス食べたいなー。と母が思った。 もう寝るのに。 歯磨きもしたのに。
こっそり後で食べるという手もあるのに、 聞いてしまった。 「ねえねえ、アイス食べない?」 「食べるー!」 私って、おばかさん。
コーンアイスを4つ、フリーザーから出して2階に上がる。
布団の上でテレビを見ながら、食べちゃうかなー、とか 良くないことを考えていたら、 モックンに怒られた。 「ハイ、布団の上は、ダメ!」 はーい。 ミーとマルとおかーちゃんは、モックンに叱られて、 枕もとにバスタオルを敷いて、そこで食べることにした。
夜、お風呂上がって、あったかい部屋で食べるアイスって、おいしいなぁ。
みんなにこにこである。
しかし、悩んでいる人もいた。マルだ。 自分が食べたいのは、アイスだ。 この周りのコーンは食べたくない。 そうだー!むいちゃおう!
マルは一生懸命コーンをむきだした。 コーンの巻き口から、パリ、ぺり、っとむいてゆく。
母はテレビ見てぼろぼろ泣いてる。 (拡張型心筋症のバチスタ手術の番組。モックンがつけてくれた。) 泣き終わって、振り返ったら、 残り1.5センチのコーンを残して、 約10センチのアイスが露出した、 非常にデリケートなアイスを片手に、 マルが眉間にしわを寄せている。
残りの1.5センチをむきたいが、これはむけるのだろうか? と、お考えのご様子だ。
慌てた母は、マルに懇願した。 「マルー、それ、ぱくって、食べてぇ!」 「やー。」 「でも、落ちると思うけど。」 「やっ!」
うわー、うわー、振るなよぉ!
マルは決心を固めて、最後の1.5センチにアタックした。
そのとたん、お約束どおり、アイスがボトッとパジャマに落ちた。 1.5センチのコーン部分だけを握って、 マルは暴れた! 「ぎゃーーーーーん!」
母がバスタオルの上からブツを拾って、 タオルで拭こうとしたら、 すごい勢いで、拾って、口に押し込んだ。
がーはっはっはっはっは!
ほんとにこいつときたらもう!
次の日、母は珍しくとってもお寝坊だった。 起きたら8時!うわー!
父、いない!(ごめーん!) モックンいない! ミーいない! あれ!マルもいない! と思って、障子を開けたら、 目の前に、アイスを持ったマルがいた。 昨日のコーンアイスを左手に。 右手にスプーンを持って、アイスをすくいだし、 見事にリベンジを果たしていた。
「かーかん!はよ!おいし−よ!」
うう。よよよ、よくできました・・。
独身の皆様、ならびに男性諸氏は、 一度眠りについてから、朝までに何度も起こされるという、 理不尽な仕打ちを受けたことが、何度くらいおありだろうか。
私は、毎日である。
モックンを産んで、そろそろ7年になるが、 ここ7年、毎日である。
そう。夜泣き。 何よ夜泣きって。 朝まで寝りゃ、いいじゃない!
夜泣きをまったくしない子供さんもいるらしい。 それだけで親孝行だ〜。
モックンは、2歳で夜泣きは卒業した。 元々このヒトは、朝までぐっすりタイプのヒトだったのでラクだったが、 入れ替わりにミーが生まれて、夜中の授乳が始まった。 そして、マル。
ふえん。
マルの夜泣きは、年齢的なものだからしょうがないとして、 ミーが最近、よく起きる。 「こわい、ゆめ、みた〜。」 何の夢か聞いてみるけど、はっきりとは覚えてないらしい。
ご近所マダムスの中には、 「ごわいっごわい〜!」と暴れる我が子を抱き起こして 「どうしたの!」ときいたら、 「・・・ママの夢見た・・・。」 とショックなご発言を賜ったヒトもいたりする。
ミーは、何の夢、見てんだろ?
「おかーちゃーん・・・」 すごいもんで、この一声で目が覚める。 「おいで、おいで。」 「ひーんひーん!」 父や兄妹を蹴り、つまづきつつ、母のそばに来る。 でも、マルが邪魔でそばに寝られない。 マルをそーっト寝かせなおして、 間を開ける。 30センチほどの隙間に潜りこんでくる。
腕枕をして、横抱きにして、背中トントン。 体がくっついてると安心するのかなぁ。 そのまま、すぐ寝てしまう。
むくっとマルが起き上がる。 ふらふらしながらあたりを見回す。 「かっか〜・・・」 「ここー。」
ミーを抱いて寝ているのが気に食わない。 間に割り込んでくる。 マルを抱っこして、自分の体を反転させて、 背中をぺったりミーにくっつける。 母のスペースわずか、体側分である。
二人が寝たのを確認してから、起きてPCを立ち上げる。
少し、自分の時間だぁ。 それでも、6時には起きてくる子供たち。
ああ。お肌がぁ。(もう、いまさらいいか?)
寒いのに、モックンは遊びに行ってしまった。
雪が降ってきた。
外で遊ぶって言ってたな。 手袋してかなかったな。 うわ、吹雪いてる。 迎えにいこうかな。
うーん、でも、きっとお友達のうちに上がってるよな。 見当をつけて、電話してみるかな。 おじゃましてますか〜って。
自分が子供のころって、 遊ぶのが楽しくって、 雪でも雨でも家にいなかったなぁ。
楽しいから帰ってこないんだ。 何も、おかーちゃんがでてくこたないよな。
ほっとこ。
3時過ぎに、「た〜だいま〜!」と、上機嫌で帰ってきた。
どこで、誰と何してたの?なんて聞かずに、 コタツに入って、テレビを見た。
ちょっと、大人になった気分。 子も。 母も。
モックンがレー君とブロック遊びをしている。
バケツいっぱいのレゴを広げて、二人でパーツの取り合いっこだ。
そのうちけんかになる。
「それ、ボクが今から使おうと思ってたのにーッ!」 「ボクだって、ここに使うのっ!」 「かして!」(奪う) 「かえして!」(奪い返す)
私は、たいてい、口をはさまずに見ている。 見てるふうでもなく、ちゃんと見ている。 どこで止めるかなぁー。と、頃合いを見ている。
と、レー君が「びぃ〜〜ん!」と泣き出した。 自分の使いたいパーツを取られて、 そんなもんいらんわいといったら、 使い方知らんのやろとモックンに言われた。
「ボク、知らんて、決め付けてきたぁ〜っ」 「だって、知らんやーん!」
メンツをつぶされたのが、悔しいレー君。 わかってて、意地悪いモックン。
「じゃあ、どーやって使うか言うてみ?」 「知っとるー!」 「知らんやん、知らんからよう使わんやん!」 「びぃ〜!」
レーママから声が飛ぶ。 「レー、いわれんのがいややったら、いわんといてっていいなっ!」 「びぃ〜!モックンのバーカ!」 「バカっていったほうがバーカ!」
親達笑って、見てたけど、 だんだん子供だけでは収拾がつかなくなってきた。 もう少ししたら、取っ組み合いかな。 そろそろかな。
「やめなさいっ!」 腹から声を出すので、その場の子供たちが一瞬ビリビリッと固まる。
ミーはさささーっと隣の部屋に、避難する。 マルはレーママのひざによじ登る。
当事者の坊主二人は、ファイティングポーズのままフリーズ。
ズシ〜ン、ズシ〜ン! 地響きと共に怒気オーラの母が近づいてくる。 ボクたち、すっかり涙目である。
「レー君、独り占めはいかんよっ!」 ぶんぶんぶん。 涙目でうなずくレー君。
「モックン、意地悪い言い方すんのやめなさいっ! そんな言い方がいいんなら、 今日からおかーちゃんはずっとそんな言い方するっ!」 「いーやや!」 「エラソーに意地わりーことしか言わへん。 ごはんよ〜♪って言う代わりに、オラ、飯じゃ、はよきて食えってゆーとるやろっ!ぼけっ!って言う!」 「ぎゃーん!」
実は三重県人ぶっているが、この母、大阪は河内の出身である。 巻き舌なんて基本のきですわ。ほほほ。
「そんなん言われたら、どう?」 「いや〜!」 「ヒトの嫌がることは、しないっ!わかった?」 「はい〜。」
そのあと、レー君は、「おかーちゃん、大阪って、怖いの?」と聞きに来たので、 歩いていて、肩がぶつかるとむなぐらを掴まれてカツアゲされるのよ♪ とウソをついておいた。 ゆーちゃん@レーママと二人で遊びに行くときに、 「ボクも行くゥ」とか、言わないように。
モックンは、部屋の隅でちっこくなっている。 「どーしたの?」 「こわ・・こわい・・。」 ? 「なにが?」 「おかーちゃん・・・・。こわがったぁ〜。」
ぷぷぷっ! いや笑ってはいかんのか。 「怒ると怖いよな〜、おかーちゃん。」 ひざに抱っこして、モックンをほぐす。 「うん。」
そんなに、怖かったかなぁ。 こんなにカワイイのにぃ。(バコッ!)
兄と姉が保育園に言ってる間に、 マルだけを連れてお買い物に行く。
マルは2歳児だ。 言葉を喋り始めたばっかりだ。 そのヒトと、相談しながら買い物をする。
「あ〜、マル〜、今日は、グレープフルーツが95円だぁ!」 「えんねぇ!」 「二つ買かおっか。」 「うん!」 「おいしいもんねぇ、チューハイに絞って入れるとさぁー。」 「しーねぇ!」
「うわッ、ねぎ、高っ!198円もしてるー!」 「カタイネ〜。」 「どうしよー。」 「むー。」 「でも、厚揚げと炊きたいしなぁ。」 「いいよ〜。」 「いいか、買お。」
この調子で、売り場を回る。
ご近所マダムに見つかった。 「ちょっとー、誰としゃべってんのかと思ったら、こいいつかい?」 「うん。」 「ほとんど独り言ちゃう?」 「アブナイヒトはいってる?」 「ちょっとな!」 がははは。 「でもな、なかなか、的を得たこと言わはんねんで。」 「なに?」 「チーズ買ったら、ちゃんと、クラッカーもーとか。」 「クヤッカー!」 「あんたらな・・・。」
羞恥心てやつぁ、どこにいったんだろうなぁ〜。
うちの子達は、私のことを、「おかーちゃん」と呼ぶ。 お友達のお母さんのことを、「レーママ」とか、「シューママ」などと呼ぶシステムだ。
で、マルも、「レーママ」であるユーちゃんのことを「ママ」と呼ぶ。
今日のマルは不機嫌であった。
ここんとこ、外遊びに付き合ってないからなぁ。 よし、今日は、保育園まで歩いていこう。 兄と姉を送って帰り道で、今日の予定を相談する。
「マルー、今日は、レーママのトコでお茶しようかー。」 「うん!うん♪」 マルは、コドモの扱いのうまい「レーママ」が大好きである。 「ママとこいくー!」
ところが、用事を済ませて、さあ行こうとした時に マルを睡魔が襲った。 あ。眠そう。母の相談事は急ぐもんじゃないし、 夕方でもいいか、と抱っこで寝かしつけて、 そうっと布団に降ろしたとたんに、やつは、暴れ起きた!
「ぎゃ〜ッ!ママッママ〜ッ!!」 でも目は半分つぶってる。 「ねんねしてから、いこ。」 「やっ!かーかのばがぁ!かーかぎらいっ!ママッママーッ!」 ・・・・・・・むーかーつーくー・・・・・・。 抱っこしてもそっくり返って、ボカボカ殴って、ガシガシ蹴りをいれて、 「マ〜マ〜ッッ!!」
けっ! 玄関に連れて行って、靴をはかせて、 「ハイハイ、じゃあ、どこへでも行ったらいいでしょッ!」 バン! ドアを開けて、外へ放り出す。
ふふふ。 上の子達は、これをされると、 「ぎゃ〜!ごべんだざ〜いっ」 「もう、わがままいわないのよ〜。」 で、解決だ。
違ったー。
「まま〜っ!」 マルは、泣き叫びながら、およそ200メートルを、ダッシュした。
ひえー。おいおいー。
だんだん近づいてくる自分を呼ぶ声に、ユーちゃんが外に出てみると、 涙と鼻水まみれのマルが、ちょこちょこ走ってくる。 大笑いだ。
追いついた母が言う。 「そいつ、やるわ。」
マル、泣き止んで、「ママ」に抱っこされて、かーかの悪行を、チクっている。
「マル、ママとこより、かーかのとこの方が、待遇いいで。帰り。」 ママにいわれるが、断固断る、マル。 「やっ!」
こ〜い〜つ〜。 「どうせ、出ていくんやし、ちょっと早いだけや。 マル、短い間やったけど、お元気で。さよーならっ!」 「うん。ばいばーい。」 きーっ!
怒っててもしかたないので、ママとかーかで相談。 実はあなたのトコに相談があって、ケーキ買って行こうと思ってたのよ。 やたー、ケーキ。 まだ、買いに行ってないのさ。 OK。やつは預かった。洋酒の効いたヤツ買ってきて。
段取りの決まったトコで、マルに申し上げる。
「マル、かーか、お買い物に行ってくるわ。ケーキかって帰ってくるね。」 「あい、ばいばいっ!」
ふん。 かわいくないやつ。
お昼ご飯とケーキを持って、ユーちゃんちに行ってみると、 マルはビデオを見ながら踊っていた。
そして、私の顔を見るなり言った。 「ケーキはぁ〜〜っ!?」
ふーんっ! かわいくないやつーっ!
夏に海に行った時の写真をもらったのが、ことの始まりだった。
浜で、水着姿でみんなでお弁当を食べている。 マルが、ピンクの水着を着ている自分を指差して、 「こえ、ぶん〜♪」(ぶん=自分の事)
しばらくにこにこしていたと思ったら、突然服を脱ぎ始めた。 「ぶんの、ぴんくーーー!!」 あちゃ。水着、出せってか。 どうしようかなー。 水着、押入れの一番奥の夏物箱の中だ。 出したくないなー。
とか思ってる間に、マル、すっぽんぽん。
「マル、寒いよ〜。服着ようね〜。」 「やっ!・・・・・。」 がくぅっ!(ひざからくずれおちる) ばたん!(前のめりに倒れつつ、足じたばた) 「う・ひぃ〜〜〜〜〜ん!」 よっ、演技派。
メンドウだなぁ。 えい、これでごまかされんか? 「ホラ、ピンク!(の、トレーナー)」 「う。やっ!ぎゃーん!」 「じゃ、これ、ピンク!いいなぁ、いいなぁ!」 お姉ちゃんの、お気に入りの、重ね着用のタンクトップ。 「きるっ!」 はぁ。よかった。
ところが、今日のマルは一味違った。 タンクトップ一枚の姿で、ふんぞり返って高圧的におっしゃった。 「かーかん!みじゅ!」
あんたね。 おとついなんて雪降ったんだよ? 今から水遊びする気かい? 「みじゅぅっ!びしょびしょするのぉっ!」
言い出したら聞かないのが2歳児。 「だめったらだめ!」よりも、 「冬の水遊びは冷たくてするもんじゃない。」 を体感させた方が、あきらめがつくってもんだ。
「ハイハイ、靴はいてー、お庭でてー。 ほら、こっちおいで、ハイ、ホース。 いいか、出すよ?」 蛇口をひねって、水を出す。
「うきゃーー♪みじゅぅ〜♪」 ふふふ。どうだ、冷たかろう。(←オニババ)
「びちゃ、びちゃぁ♪」 ふ?おいおい、さむないんかい?
「あー、くっく、びちょびちょ・・。えいっ!(脱ぐ)」 ぎゃー、はだしやー。 うむ、そのはだしの足に、水かけたれ。(←オニババモード・レベルアーップ!) 「きゃあ♪」 ・・・・・喜ばれてしまった。
しかし、5分もするとさすがに寒いということに気がついたらしい。 「ぱぶい〜〜。」と言い出した。 しめしめ。 「よしよし〜。お風呂いこ、おふろで、びちょびちょしよ。」 「(ふかくうなずき、)ふろ!いこ!」
風呂場に連れて行って、シャワーで、泥をあらいながす。 ふふふ。これできれいに、ほかほかになって、 おやつのひとつも食べたら、水着のことなんてすっかり忘却の彼方よ。 へん!ちょろい、ちょろい!
ところがマルは、楽しかった夏の思い出に深く心を奪われていた。 タオルで体をふいてもらうと、さっと、さっきのタンクトップを抱きしめて、逃走した。 リビングのファンヒータの前で向き直り、高らかに 「プール!」 と宣言なさった。
「やーだ。」(←母) 「プール!」(←マル) 「やだよー。」 「ぷぅううううるぅぅうううっ!」
・・・・・・・。
「うぎゃあぁぁぁぁんっっっ!かーかのばがーっ!」 ほっとこ。ふん。 「ばーが!ばーが!ばがぁーーーっ!」 ・・・こいつ・・・(怒)・・・。
朝から遊びに来てたユーちゃんから助け舟。(←もう、さっきからずっと笑ってる。) 「マルー、お散歩いこかー。」 泣いて暴れるマルをなだめ、ご機嫌を取り、何とか服を着せて、外へ連れ出した。
そのまま、ユーちゃんちに上がって、アンパンマンのビデオを見て、 もうすっかり忘れていたかのようだった。
しかし、彼女は忘れてはいなかった。 ゾウのように執念深いやつだ。
夕方、もう暗くなってから、再発した。 「かーかん!ぷーるはっ??!」
・・・・・。 わかったよ。出すよ。 物置からビニールプールを出して、ふくらませた。 足踏みポンプがなかったから、 脳貧血で倒れそうになりながら、ふくらませて、 リビングにプールを出してやった。
「やたー!」 モックンも、ミーも、レー君も、サーちゃんも喜んでるのに、 マルは渋い顔で、怒鳴った。 「みじゅがない!」
キーーーーーーーッ!
水がなくてキレる、マル。 とめどない要求にキレる、母。 にらみあう二人。
「があやんのっ、ばがーーーっ!!」
こいつときたら、もう。(怒)
ちょうど、お風呂が沸いたので、 ご飯の前に、ほりこむことにした。 兄妹3人で、風呂で遊んで来い! おかーちゃんだって、休憩が必要なんだっ!
風呂で遊んでる間に、とっととプールを片付ける。
ふふふ。うまくいった。 風呂遊びが楽しくて、すっかりプールのことを忘れてらっしゃる。 ご飯を食べて、眠たくなって、いつもより早いご就寝。
ほーほほほ。 大変な一日だったけど、寝顔がかわいいから許すわ。
てなアマイことを考えてたら、3時過ぎに夜泣きが入った。 もちろん、寝言は「ぷぅぅぅるぅぅぅっっ!」だった。
きのう、あんなにばたばたしたのに、 きょうは、拍子抜けするくらい、穏やか。
今日から保育園が始まったので、 モックンは張り切っていってしまったし、 ミーは、昨日吐いたのを口実に、今日は、コタツでビデオを見ると決めたらしい。 マルは、一日おねーちゃんのそばで、一緒にビデオを見る。
ビデオに子守りをしてもらってる間に、 うちの中を片付ける。 だーれもじゃましに来ない。
お昼過ぎには、二人ともお昼寝してしまった。
ヒマ。 本を読んで、PCを立ち上げて、あれこれ。
みんな大きくなって、昼間うちにいないと、毎日こんなかな。
うつらねばいいがなぁ。とは思っていた。
が、来るべくして、それは来た!
夜中の2時過ぎだった。突然モックンがうなり始めた。 「きぼぢわるいよお〜〜・・!」
(うにゃ?うにゃ!!ひいぃ!)がばっ!!(←跳ね起きる母) 「ま、待ってっ!洗面器持ってくるからっ!」 「う・・うごぼうぅぇえっ!」 (ひーーーーーー!!) 間にあわなかったぁ〜。
汚れたシーツの変わりにバスタオルを敷いて、洗面器もスタンバイ。 さぁ、ドンと来い。
「うひ〜〜〜ん!」 は? 「おかーか・・・げふっ!」 うきゃーー! 右後方より敵来襲!! しかも、もう攻撃しちゃってるのか、あんたってば! マルがモックンから30分もたたないうちに、 同じように布団に吐く。
もう、なんだか寝てる場合じゃない感じ。 シーツを替えて、洗面器、追加!!
残るは、ミーか? こいつもやつらの一味なのか? 真ん中にはさまって、天使の寝顔だ。 だまされまいぞ〜、こいつもきっと一味だぁ。
「ひー、ひー、おなかいたーい!」 どわ、またモックンだっ! わわわ、今度は間に合った。
眠いよー。見張りできないよー。 変わりの歩哨はおらんのかぁ!寝てるぅ!ちきしょ!
はっ!
寝てしまった。 部屋がゲロくさい。 あら。 おとーちゃんがいない。 あわわ。 もうすぐ8時だぁ。そりゃいないはずだぁ。たはは。
さわやかーな顔で目覚める、マル。 「かーか、おはよー、ちゅっ。」 ちゅ。くさ。 とりあえず、マルを抱えて、下に降りる。 顔を洗ってやって、着替えさせて、様子を見る。 がっついてる。 OK。 こいつは終了だ。
ミーが起きてきた。 おお?起き抜けの無差別攻撃、階段ナダレゲロもなしに、 無事下まで来るとは、私の読みも甘かった。まだまだじゃのう。
でも、ミーは、なんとなーく、自分だけ仲間はずれのような気がしてつまらないらしい。 ふにゃふにゃして、「頭が痛い気がするぅ〜」などと 撹乱する戦法に打って出た。 「サーちゃんがあそぼって、電話かかってきたけど、 行かない?」 「行く!」 秒速で着替えた。
11時を過ぎて、元気なミーだけ、ゆーちゃんが、預かってくれることになった。 ゆーちゃんちのサーちゃんと遊んでれば、 サーちゃんも、ミーもご機嫌。 にこにこと、「いってきまーす!」
モックンが昼前に起きてきた。 もうすっかり、顔色もいい。 ふぅ。OK。
安心して、昼ご飯に、おそばを食べてたら、 ミーが返品されてきた。 「ごめーん、あっちこっち、引っ張りまわしてたら、吐いたー。」 あちゃぁ。 やはり、潜伏してたかぁ。
コタツに、ミーを寝かせて、その間にシーツと毛布をコインランドリーで乾燥させて、 布団を敷きなおす。
ミー、だいじょうぶ? 「おが・・・・げろげろげろー。」 様子見にくるまで我慢しとったんかーい!
はぁ。
また夜がきて、子供たちは、吐くだけ吐いて、すっきりとし、 疲れきったおかーちゃんが寝たいのに、 なかなか寝てくれませんでしたとさ。 とほほ。
2001年01月07日(日) |
日曜日はのんびりできない。 |
母が少し持ち直した。 しかし、日曜日だ。
実は、日曜日は、平日よりも忙しい。 そりゃそうさ、ひげ長男がいるんだもん。 ひげ長男は、亭主関白で、私をこき使ったりする人ではないけれど、 あれこれと大変なお人なので、奥さん大変だったりするのだ。
夫婦二人なら、まだいいんだけど、 子供の相手をしてくれてるときに、結構気を使ったりする。
子供と普段関わる時間の少ないお父さんて、 ぜんぜん、気がつかずに子供の傷つくようなことをしない? うちの場合は、お父さんて言うよりは、大きい子供だから、ままあることなのかなぁ。
モックンが本を読んでる。 読みかけのとこを伏せて、トイレに行く。 帰ってきたら、ボクの場所におとーちゃんが新聞を広げてる! しかも、ボクが伏せておいた本を閉じちゃってる! 「ひ〜〜〜ん!」 「な・ななな????なに??」
ミーが、工作をしている。 例によって言われないとゴミかな?と思われる物体である。 今回のは特によくできたわ! そうだ、おとーちゃんにあげよう! 「おとーちゃん、これ!あげるぅ♪」 「うん?なに?いらん。」 「・・・・・ひ〜〜〜〜ん!」 「な・ななな????なに??」
ひげ長男君としては、間違ってはいないわけだ。
新聞を読もう。おお、日当たりのいい、暖かいとこがあいている。 じゃまな本はどけよう。
ゴミなんかいらないなぁ。 ボクにくれないで、ゴミ箱に入れればいいのに。
ここで、おかーちゃんは、悩む。
気の効かんのおとーちゃんのほうを、叱るか、 おとーちゃんに気を使えと、子供をなだめるか。
子供の前で、おとーちゃんをノしてしまうと、 子供たちは、「家」での「父」の順位を下げてしまう。 それはいかん。 「家」での「父」は軽んじられる存在では困る。
私はおばあちゃん子で、 おばあちゃんが、おじいちゃんを、それはそれは立てていたのを見て、大きくなった。 おじいちゃんのいないとこでは、 「男の人ってのはねぇ、奥さんがちゃんとしてやらないと、なーんにもできないんだよ。 いい男っていうのは、いい奥さんが作ってるのよ。」 といっていた。 おじいちゃんは、いい男だった。
ひげ長男君を、「いいお父さん」にするのも、 「大嫌いなお父さん」にするのも、 私次第ということか。
本を伏せて、トイレに立とうとするモックン。 すれ違いに、新聞を持ってリビングに入ってくる父。 「モックーン、本にしおりはさんで、横よけときやー、 おとうちゃんきはったでー。 おとうちゃん、それ、モックンの座布団、横の、おっきいほうに座ったらー?」 と、一言入れとく。
作品をおとーちゃんのとこに持ってゆくミー。 私の横を通るときに、 「わぁ、ステキな、『ウサギさん』やなぁ。おとーちゃんにあげるの?」 と聞こえよがしに一言言っとく。
父と子供に気を配りつつ、 不当なリクエスト (さっき食ったばっかじゃん!朝飯!もう昼食べんの??)とかにも応える。
日曜日は、いそがしい。
母、風邪のため、朝から立ち上がれない。 立つと、くらくら、ふらふら、おぅえ〜。
洗濯を半分干して、横になり、残りを干して横になり、 おコメをといで横になり、5分立って、30分横になる感じだ。
子供たちが起きてきた。 朝ごはんしてやらなきゃな。
ところが、ミー。 「ミーがするわ!」 へ? 「ミーがするから、そこで寝とって。」 何をする気だぁ〜? ミーはてきぱきと、兄と妹にオーダーを取った。 「モックンは何?お砂糖パン?マルもおんなじのにし!」
トースターに食パンを並べていれて、タイマーを前に母が印をつけてくれたとこまでまわす。 イスに登って、冷蔵庫を開け、牛乳と野菜ジュースを出す。
台所に行って、じゃまにならないように洗い物を片付けて、オレンジを切って皿に並べといてやった。 「ありがとー!これにパン、のせるわ!」 いえいえ、どういたしまして。はらはら。 冷蔵庫の中に、昨日ミーと一緒に作ったポテトサラダがあるんだけど・・・・。 「うーん、それは、また今度!」 さよか。
母は昨日と同じファンヒータの前に転がる。 子供たち3人で、機嫌よく食事。 ミーの声が飛ぶ。 「モックン、おかわりはっ!」 「マル、牛乳、ついだろか?」 ・・・・わたし、あんなにせわしないんやろか・・。
ミーは、台所で、お弁当を作り始めた。 ゴソゴソ。バタン。ジャー。ガシャン。 ・・・な、なにをしてるの〜。 ああっ、まな板を出す音が! 恐る恐る台所を覗く。手に、食事用のナイフを持っている。 あれなら手は切らないだろう、いいか、やらせとけ。
台所には、流しと、調理台と冷蔵庫の前に3つイスが並んでいる。 3つのイスをぴょんぴょん渡り歩いて鼻歌を歌っていらっしゃる。
「でーきたっ!」 第一弾、スペシャル弁当の完成である。 食パンを三角に切ったものと、ヘタを取ったイチゴ。クラッカーとチーズ。 おお〜。なかなか〜。(感心してる場合か?)
ちゃんとおべんとハンカチで包んで、リュックに入れて、マルに渡した。 「はい、ネーネの作ったおべんとーよっ!」
そこでミーはひらめいた。 あのお弁当に、もう少し違うものを入れたいわ! そうだ、昨日おかーちゃんと一緒に作った、ポテトサラダはどうかしら! (もちろん母に相談はない。) ジャガイモを洗って、ラップに巻いて、レンジでチン! あ。どこを押せばいいんだろ。 「おかーちゃーん、チンしたいー。」 「や。やめといたら〜あ(力ない拒否)」 「いーやっ!どこおすのっ?」
しかたないので、這うように台所に行き、レンジをセットする。
ピッピッピ! 「うふふふふふふ!」 大喜びのご様子だ。 ガシャン、バタン! はらはら〜。
「でーきたっ!」 ミーは、得意げな顔で、お皿にポテトサラダを盛り付けて持ってきた。 「どう?」 「うん、じょうずー。おいしそうねぇ〜。」 「ふふふふ、たべていいよ。」 う。あ、いや、今何か食べたら、すぐ吐きそうなんですけど。 目の前にはキラキラしたミーの顔。 ええい、ままよ! ほんの少しつまんで、口に入れる。 「おいしい〜。ちゃんと塩コショウもバターも、マヨネーズも入れたんやー。」 「ふひひひひひひ〜!!」
これで満足なさったのか、2階で、マルとビデオを見ることになさった。
もちろん、動物が来て荒らしていったかのような台所は、そのままだった。
昨日、トイザラスで買ったゾイドは、 パーツのプレートが13枚もあるという大物。 モックンはやる気満々。 おかーちゃんは、もちろん腰引け気味。
モックンは、ファンヒータの前にちゃぶ台を置き、 パーツを箱から出して、ちゃんとニッパーも用意した。 にこにこ顔で、私を呼ぶ。 「おかーちゃん、はよつくろ!」
どうなんだ、こういうのはおとーさんが作るんじゃないのかい? ・・・いや、うちのひげ長男が作ったら、 いちいちすべてのパーツに丁寧にやすりをかけて、 納まりの厳しい確認が、延々と続き、きっと一日では仕上がらない。 そして、モックンは「ボクのゾイド」なのに出来上がってもさわらせてはもらえない。 ああ、目に見える〜。 男の子だもんなぁ。
しょうがない。手伝うか。 作り方の説明書がまた分厚い! おや、でもこれ、ミニ四駆のと比べるとわかりやすいなぁ。 「モックン、Aの3とAの4て、ここに書いてあるやろ。 これ二つ切り離してみ。」 「わかった!」
モックンは、アルファベット26文字と数字3桁までなら読める。 Aのプレートを探し当て、3と4を間違いなく切り落とした。 ニッパーの使い方も、ミニ四駆で鍛えただけあって うまいもんだ。
「そうそう、おお、うまいこと切れてるー。 これをな、この本のとおりに、ぱちんとはめるねん。」 「はめて!」 「やってみ。」 「うー、うー、かたい!」 「ちょっとずれてるからはまらへんねん。ほれ。」 ぱちん。 「できたー!つぎはどれ?」
しめしめ、やつは自分でできそうな気になってきた。
わかりやすい説明書のおかげで、 モックンは、本体、足、頭と次々に自分で組み立ててゆく。 私は隣りに座ってファンヒータでお尻をぬくめているだけだ。
・・・そして、そのうちおかーちゃんは、お昼寝をしてしまった。
わっ!と慌てて目を覚ます。時計を見る。うわ、お昼過ぎてる。1時間半も寝てた!
目の前に完成したゾイドが立っていた。
うわ〜〜。 モックンがひとりで作ったー。 そりゃ少しは手伝ったけど、 でも、ほら、難しそうなとこみんなちゃんとできてるー。 いつもならちょっと難しそうになったら、 寝てようが、トイレに入ってようが、お構いなしに呼ぶくせに。 しかも、パーツのプレートがちゃんとまとめて、片付けてある。
モックンが起きた私に気がついた。 「おかーちゃん、できたよ。かっこいいやろ。」
かっこいい。 モックン、かっこいいー!(←バカ親!!)
私が昨日OB会に行ってる間に、 夫は子供を連れてお里に帰ってしまった。(くすくす。)
おじーちゃんとおばーちゃんから、 ご馳走をたらふく食べさせてもらい、 お風呂も入れてもらい、 お年玉ももらって帰ってきた。
お年玉で、おもちゃを買う!と意気込んでいたので、 近所のおもちゃ屋に連れて行こうかなぁと思っていたら、 夫が、四日市のトイザラスに連れて行ってやろうという。 むむ? どうやら、自分がパソコン屋にいきたいらしい。 さては、あんたもお年玉をもらったなぁ!!わはは!
ミーの欲しいものは決まっている。 アンパンマンの指人形がコレクションできるバス。 カパッと開いて、箱庭みたいになって、人形遊びもできる。 もう決まっているので、ささっとカートに入れて、他のものには見向きもしない。
マルはとにかく何でも欲しい。 「こえー!こえー!」 「あえー!あえー!」 ええい、ややこしいっ! おねーちゃんのアンパンマンをどうせ取るに違いないので、 「指人形デラックスセット」(全25体)でどうだ! 「やたーー!」 ふふふ、たばかられたともしらずに、ほほほほほ。
問題は、モックン。 決まらない。 あれはどうかなー、これもいいなぁー、でもおんなじのばっかになっちゃうかなー。
イライライライライライラ。
こっちにしようかなー、いっそあれにしちゃおうかなー。
イライライライライライラ〜〜。
欲しいわけじゃないのに買いに来てるみたいなのよねぇ。 ためといて、今度にすれば?って言っても聞かないし。
結局、彼はミニ四駆を選んだ。 500円以下。 おいおいー。 これは父が許せない。 せっかく遠いとこに来たのに、ドンと買え!! そこで父が、でかいゾイドのプラモデルを選んだ。
うあ・・・・・。それ、また私が組むんでしょ・・? しゅん。
2001年01月03日(水) |
◇「いってらっしゃい、おかーちゃん」 |
今日は私が幹事の、高校のクラブのOB会。 朝早く、子供たちが起きる前に、出かける。 帰ってくるのは、寝てる頃だ。
そうっとメールチェックをして、洗濯を干して、 朝ご飯を作って、出かける用意をして、 だんなに声をかけに2階に上がる。
「いってくるわ。(小声)」 「おうー。(寝ぼけ声)」
むくっ!
ミーが直角に起き上がった。 泣かれたら行きづらいなぁ。
ごしごし目をこすりながら、そばまできたミーは、 「おかーちゃん、おみやげ・・。」
・・・・・。それが言いたいがために起きたか。 いい味だ。ミー。 キミの人生は、 「要領のいい星」に護られていると母は信じて疑わない。
色鬼ごっこって、知ってる? 鬼が、色を指定して、その色をさわってないとつかまっちゃうの。
今日は、どこにも出かけないで、ご馳走三昧で、食っちゃ寝のつもりだったのに、 ひげ長男が、パソコン屋に行きたいと言い出した。 「何買うのー?」 「ミーのゲームソフトー。」 ああ、プーさんのABC。デモが雑誌の付録についてて、以来ミーのお気に入り。
車で20分ほどのパソコン屋に到着。 ここのパソコン屋は、キッズコーナーがとても立派。 すべりだいに、ハンモック、ぬいぐるみもたくさん。 なんだかひげ長男@夫は色々気になるものがあるようで、 店内をうろうろしたいようだ。 私は子供当番になることにした。
何して遊ぼう。 寝てるマルをベンチに降ろして、色鬼ごっこをすることにした。 壁紙がカラフルだから、楽しいかなぁと思って。 はじめは私がオニ。 「ピンク!」 「わーーーっ」 「きいろ!」 「きゃーーーーっ」 ミーは、つかまえられたくない。 モックンはつかまえられたい。 モックンをつかまえて、オニ交代。
ちょうどモックンと同い年くらいの男の子が、 ずっとこっちを見てるのに気がついた。 「ボクもいっしょにやるー?」 「うん!」
親子だけで遊ぶより、こうやって、よその子供が混じると 子供ワールドができて、母は、フェイドアウトできる。 モックンがオニで、ミーと、おともだちクンがにげる。 つかまえられたくない、ミーとおともだちクン。 つかまえたくないモックン。
その内起きてきたマルも加わって、4人でグルグル走り始めた。
ああーらくちんー。 コーヒー淹れて持ってきたらよかったー。 くつろぐなよって?
アイダじゃなくて、マね、マ。
モックンが、PCでゲームをしたいと言い出した。 夜の10時に。
正月だからとだらだらしてたら、いつの間にやらこんな時間。 はようこいつらを寝かさな、と思ってた矢先。
「もう寝る時間だよー?明日にしたらー?」 「だって〜・・・・(すんごいスネた顔)」
この人は長男で、下の二人に比べて要領が悪いことこの上ない。 自分がめちゃめちゃ要領よく人生渡ってきた人なので、 わが息子が「こんなとこ、夫に似んでも・・。」と不憫である。
もうちょっとで泣きそうな面構えになってきたモックン。 「あのさぁ、モックン、ずーっとパソコン空くの待ってたんやなぁ。」 「うん。」 「昨日は、おとーちゃんがずーっと年賀状してたしなぁ。」 「うん。」 「今日は、昼間あいてたのに、そのときはビデオ見てたしなぁ。」 「うん。」 「今ってな、もう10時過ぎてんねん。 もう今からみんな2階に上がって寝ちゃうけど、 モックン、ひとりぼっちでパソコン部屋におれるー?」 「いやー。」
「あのな、モックンはな、なーんにも悪くないよー。 わがまま言ってるわけでもないしー、 したらあかんこというてるわけでもないしー。 うそもついてないしー。 ただなー。 『マ』が悪いねん。」(←ひげ長男大笑いである。) 「ま・・・・。」 「間が悪いとなー、・・・・・・・損や。」 (ひげ長男、笑いすぎである。) 「モックンなーーーんにも悪くないのに、『マ』が悪いっちゅうだけで、ゲームでけへん。 すっごいかわいそ。 もっとまわりをよーく観察してな、タイミングを逃がさんようにせなー。」
この「間が悪い」っていうの、ホント損だと思う。 私も間が悪くて気まずい思いしたことはたくさんある。 双方、そんなに悪かぁないのに、こじれちゃうのがたまらん。
モックンは長男ゆえに我慢させられすぎて、 我慢に慣れて、タイミングとか、ポイントとか、 逃しちゃうこと多いような気がする。 これって、母の責任?
「明日早起きして、たくさんしたらいいやん。 3日はおじーちゃんとこいくからできないし、 今日も、もう遅いし、 明日、今ならできそう!っていうときをよーく観察して、 おとーちゃんか、おかーちゃんに頼んでみな?な?」 しょぼくれモックンをお姫様抱っこして、 「今日はおかーちゃんといっしょに寝ーようー♪」 と、そのまま階段を駆け上がり、 布団でくすぐりっこ大会。 笑いながらすぐに寝てってしまった。
間って大事よねー。
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