イトナミ_エイエン

2005年11月30日(水) あなたの余韻

あなたの余韻が残る部屋に
帰る事がこんなにも
怖い。

何も考えないようにしたところで、
次々に浮かんでは消えていく風景。
(あなたが他の人に肩を抱かれているところだとか)

消えない余韻。
消えない風景。


あなたが置いていったマフラーだけが、僕を繋ぎとめる細い糸。



2005年11月28日(月) 言いそびれたけど

あなたの事を好きになって、本当に良かった。



(まるで結婚記念日みたいだ)



2005年11月27日(日)

怖い夢を見たの
と君が電話をしてくることが
とても嬉しくて
言葉にできないくらい
嬉しいのは、
僕の存在が君のそばにいるから。



2005年11月25日(金)

愛しているといえば、
あまりに陳腐になってしまう僕のこころ。



2005年11月24日(木) 君が遠く離れて

君が見たものを僕も見たい。
きれいな景色を、空気を、君がどんな表情で見ているのか、
僕は知りたいんだ。



2005年11月22日(火) なみのように

それでもあなたに出会わなければ良かったなんて思ってしまう事があります。



2005年11月21日(月)

笑っちゃうほど青くて高い空を見上げていると、
携帯に君からの電話。
「こちらは晴れているよ」
僕が言うと、君も、
「こちらも晴れているよ」
と僕に報告。

あなたは天気の話と食べ物の話をしていればご機嫌だねと
前に彼女が言っていたのを思い出して、吹き出してしまう。
「何で笑ったの?」
彼女が電話の向こうで訝しげに聞いたので、
「笑っちゃうくらい良い天気だからだよ」
と笑って言った。

電話の向こうで彼女がコロコロと笑った。



2005年11月19日(土) 空港だけのある島

空港という場所は、どうも無機的で冷たい印象があるので好きになる事は出来なかった。



僕は彼女と彼女の荷物を載せて、空港の駐車場に車を停めた。
午前中の空港は、思ったような混雑もなく、早めに出た分だけ出発までに時間がある。
「どうしよう?」
僕が聞くと彼女はサイドブレーキから身体を乗り出して僕の事を抱きしめた。
「もう会えないわけでもないのにね」
僕の腕の中で、彼女は呟くように言う。僕は両腕に少しだけ力を込めた。

「シアトルは遠いね」
彼女が空港内のコーヒースタンドでカフェオレをかき回しながら呟いた。
僕はどんな表情を作って良いのか分からなくなって、言葉を飲む。
僕の変化を敏感に悟って彼女が明るい表情を作る事が悲しかった。

手を繋いだまま、国際線の搭乗口へ向う。

「遅れてるみたいね」
電光掲示板を見上げて彼女が言った。到着遅れで、フライトが5分遅れていた。
「5分だけ、余分にいられるね」
僕が言うと、彼女は僕を見上げて悲しげに笑った。

僕は彼女を抱きしめて、最後にキスをする。
彼女は少し微笑んで、そして搭乗口に向って歩き出した。
「またね」
「またね」
まるで明日には会えるような言葉を交わして、僕は彼女の背中を見送る。


彼女が見えなくなってから、どれほどの時間が経ったか分からない。
僕は背中を丸めるようにして、踵を返した。

何故、空港という場所がこんなに冷たくて無機的なのかが分かった気がした。
感傷に浸るには、このくらいで丁度良いのだ。



2005年11月18日(金) ひだまりのなか

ちょっと落ち込んだりしている君の声を聞いて、電話口で冗談なんかを言ってみる僕。
おどけて、馬鹿な事を言って、君が好きだよと付け加える。
今日のひだまりみたいな優しい気持ちが、あなたに届くように。
(飛んできてよ!僕はここにいるよ!)



2005年11月15日(火) 記念日について

あなたが僕との記念日について触れた時、
僕は何かを許されたような錯覚におちいりました。
来年の今日、二人でいられるような、
そんな甘美な夢に、胸を躍らせている僕がいました。

記念日には、ケーキを買いましょう。
たった二本しかないフォークで、二つのケーキを半分ずつ食べましょう。

儚い夢かも知れませんが、
僕にとってはすがる事のできる唯一の現実として。



2005年11月14日(月) 8分の7拍子のワルツ

立ち止まっている君を感じながら、数歩、先に歩みを進める。
背中に君を感じながら、僕は奇妙なステップを踏む。

振り返り、あなたに手を伸ばす。
もっとこっちにおいでよ。

君はうつむいて、僕の存在を黙殺する。


僕は1000回目のため息をついて、
君をはるか遠く離れて、また歩き始める。



2005年11月13日(日)

あなたの上に欲望を吐き出した瞬間に訪れる孤独感。

僕はもう、自分の傷をあなたの前に晒して慰めてもらおうなんて思わない。

僕は僕で生きていく。



君と一緒に。



2005年11月12日(土)

つらいならやめようね
なんて事を言いながら、
僕らは素敵な出会いを繰り返す。

やめられるわけなんてないのに。

僕はつらくない自分を探している。
それは、あなたと少しでも長くいられるために。

であった頃に戻りたいの?

明日、一緒に笑っていられる二人でいようよ。



2005年11月09日(水) 質問と答え

あなたが何を考えているか分からないよ

僕が君に言ったら、君は、

私も分からないよ

というのだろう。


君が感じているものを教えて欲しいだけなのに。



2005年11月08日(火) 逃避行

僕が君からも逃げてる。
君に会いたくて、触れている時には安心する。
でも、あなたがいなくなると、あなたから逃げたくなる。

キスをしなかったら、君に触れてなくても安心できるんじゃないかと思った。
でも、
そんな事はなくて、
僕はあなたから逃げ出している。



2005年11月07日(月) 途切れがちな電波

僕からの電話が切れたあとで、
君はどんな顔をしているのかな。
ちょっとだけ、見てみたいような気がする。



2005年11月06日(日) いってらっしゃい

僕が好きな人は、
何かに向って進んでいる人。
熱い何かを胸に秘めて戦う人。立ち向かう人。

応援しているよ。
辛くなったら支えるよ。

諦めないでね。
諦めたらゼロだよ。
1つでも可能性があるなら、
きっと全力を出すべきだと僕は思う。

(「おかえり」って笑っていうからね。)



2005年11月04日(金)

僕の一言で、
君の声が急にはなやぐ。
その一瞬が好きなので、
今日も僕は君の前でおどけて見せる。



2005年11月02日(水) 空について

あまり空が高くて青かったので、
君の住む街まで、1時間と少し。
君は僕を翻弄するのかな。
だけどそれは悪いものじゃない。

見ていて。
僕は結構格好良く立ち回ってみせるよ。
(みちにまよいながらも)



2005年11月01日(火) やさしいきもち

君の残酷なやさしさが出した答えが、
実は、やいばとなって僕を切りつけるものだとしても、
大丈夫、僕は大丈夫だよ。

あなたが気まぐれにくれたやさしい言葉だけでなく、
癒せる何かを知っているから。

それをあなたがくれたなんて、言わないけどね。


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