なべて世はこともなし
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2008年03月30日(日) ボツ原稿三連発!つまらなくても文句言うなよ

はっきり言います。今日の日記はつまらないです。書いた本人が言うんだから間違いない。何せ、本日の日記は「ボツ原稿の寄せ集め」ですので。




イースター休暇にドイツに行き、友人の家を訪ねることにしました。ドイツ北部から中部のThüringen(チューリンゲン)地方まで、片道300キロのドライブ。高速道路を使ってもいいのですが遠回りになるので、一般道を走ることに。


どうせ300キロも一般道を走るんだし、途中の風光明美な場所にでも寄っていい日記のネタにしようと企む。


で、出かける朝、目を覚ますと…





雪やん!


雪が数センチ積もると学校が休みになる南国Q州に育った私、当然のように雪道を運転したことなどほとんどありません。ま、三月の雪、大して路面には積もってないだろうと思いきや…




…確かに運転には慎重を期したものの、もうどうにもならない…という状態ではありませんでした。ただし、こんな雪の中、ばか面してどっかの街を歩いて旅行記なんか書けるかっての!途中Erfurtに寄ったのですが、休憩をしただけで何もネタになるようなことはなし。というわけで、日記のネタとしては完全にボツ!


今年のイースター、何やら、60年ぶりくらいに早いイースターだったらしいです。なんでも春分の日の後の最初の満月の次の日曜日(Wikiより転載)らしいので、年によって1ヶ月くらいの前後があるわけ。ともあれ、イースターに雪ってのはかなり珍しい話だったらしい。この日以外も雪がやんだり降ったりのあいにくの天気ばかりでした。




Ikeaの帰りにSainsburysに寄ってきました。北アイルランドではビールが安いのでせっかく来たんだからビールを買って帰ろうという魂胆。で、そこで発見したもの。

私、どうも辛いものが苦手な模様。…ってか嫌いじゃないんだけど、食べると後でヒサンな目に遭うのです。という前提でSainsburysでこんなもんを発見したのです。





KARAI


…私に対する挑戦状かい。これは?


わかりましたよ。普段こーゆービンに入った食べ物は莫迦にして買わないのですが今回は例外としましょう。と、買ってみた。





で、作ってみた。


…ぜんぜん辛くないじゃん。


で、KARAIって一体どーゆー意味なんだろう。




こちらはバルセロナのグエル公園で見つけた看板。「犬の糞は飼い主が始末しましょう」というのは分かるんだけど…




なぜに三つ葉型?ま、とぐろを巻いているよりはいいのかも。




え?やっぱりつまんなかった?それでもコメントを下さるというありがたい方は、こちらへ(掲示板へのリンクです)。


2008年03月23日(日) 【ミニ更新】Killの意味するところ

BelfastのIkeaに向かう途中のひとコマ。





工事現場です。どうやら高速道路から別の高速道路につながる区間をアンダーパスなどを使って改良工事をしている模様。確かに、今までBelfastを抜けるにはぐにゃぐにゃ曲がってわけのわからん環状道路か、ここ、市の中心にほど近いところを抜けていかなければいけなかったのでなるほど、これができると便利です。

で、私が語りたいのは次の写真。運転中に思わず噴いてしまった工事現場の名コピー。もしかしたらイギリス本土などでは見慣れたものなのかもしれないけど、私にとっては初めてだったのでいやー、面白かった。





KILL YOUR SPEED!
NOT OUR WORKERS



ちょっと日本語に訳しにくいのがつらい。Killって言葉にはいろんな意味があって、ここでは「スピードを落とせ」って意味なんですよね(たぶん)。で、それにかけて、「スピードを殺せ(落とせ)。うちの作業員は殺すな」ってな感じでしょうか。これだけはっきりと言いたいことを本音で書いてくれるとこっちもスピードを落とそうかという気分になるもんです。…って実はみんなびゅんびゅん飛ばしてたけどね。




なぜドイツから未だに北アイルランドの話をしているんだろう。そんなアホな作者へのメッセージは、こちらへ(掲示板へのリンクです)。


2008年03月19日(水) スウェーデンを見に北アイルランドに行ってみた

BallymunにIkeaができるらしいと聞いてからさて、何年が経ったでしょうか。確かにBallymunに行くと、Ikeaの建設現場があるのですが、さてさて、完成するのはいつになるやらといった趣。そもそも、Ikeaが進出表明をしてからもう何年経つのだろう。地元の家具屋が潰れるとか(あんなに魅力がないんだもん。そりゃ潰れるだろうなあ)、交通渋滞がひどくなるとか(そりゃあんたらの都市計画のずさんさの方が問題なんでしょうが)なんだかんだで遅れに遅れてます。


そのかわりと言っちゃあなんですが、BelfastにIkeaが去年の暮れにできたらしい。よしっ、行ってみようじゃないか…と相成ったのが先週の土曜日のお話。





Ikea、去年だかに日本にも再上陸したのでおそらく知っている人の方が多いと思う。スウェーデンの巨大な家具屋。巨大なチェーン店であることもさることながら、その店舗の巨大さはほとんどスタジアムか何かのよう。店に入るとまず2階にあがり2階のショールームを順路に沿ってずっと歩いていきます。で、一巡したところにカフェがありそこで一服。そして階下では2階で見てほしくなった商品を買って散財するというシステム。




さらに追い打ちをかけるようにスウェーデンの食品コーナーまであったりする。ここがまた好きなんだな。


どーでもいいことでwho cares?と言われりゃそれまでだけど、Ikeaはイケアと発音するのが正しい(と少なくとも私は思っている)。ところが、英語圏の人はアイケアと発音するのだ。そういえば、スペインのIberia航空もイベリアではなくてアイベリアになるな。


土曜日、朝10時過ぎに家を出た私は、M50からM1を経由してとにかく北へ。途中でM50およびM1の料金所を避けて遠回りしたために2時間半ほどかかりBelfastに到着。大体の場所に当たりをつけて行ったのだが、案外簡単に見つかった。ちゅうか、この場所を説明するには一言で足りる。「Belfast City空港の隣」…はい、ホントに隣です。


土曜日の昼。さあ、どんなに混んでいるんだろう、駐車場が見つからなくて面倒なことになるんじゃねえかなあ、うぜえなあとと思いつつ駐車場へ。駐車場でまず目に飛び込んできたのは、バスエーランのバス2台。





需要に対して供給があるだけの話なのかよくは知らんが、場末―ラン(←誤植だけどわざと残しておく)はダブリンとDundalkから「Ikea Express」を運行中。アイルランドの歴史上、たった一つの店のためにバスエーランが直通バスのダイヤを組んで運行したことなどなかったと思う(扱い上は「ツアー」だけどね)。それだけの恐るべき集客力があるってことなんだろうなあ、このスウェーデンの化け物家具屋は。


とにもかくにも、意外にも駐車場はこと店から遠い方は空いており、何の苦労もなく駐車。中に入っても…別に大騒ぎするほど混んでない。人はいるけどそれがストレスの原因になると言うほどでもない感じ…と言ったらわかってもらえるだろうか。昼間のGrafton Streetをただ歩く方がよっぽどストレスがたまる。

それでは例によって2階の展示場から見て回るのだが…ひとつの、わかりきっていたと言えばそうなのだが、でも改めて驚いてしまった事実。つまり、




店の作りが全く同じなんだよ!


スウェーデンでも数軒のIkeaに行った。ドイツでも行った。で、今回片道180キロほど車を走らせて改めて再確認したことは、Ikeaは国が違えどどの店に行っても同じつくりで同じものを売っているという事実。つまり、誰かが店の写真を撮ってきて、これがBelfastのIkeaだよと言ってもStockholmのIkeaだよと言っても疑う余地がないのだ(そりゃポスターとかに書いてある言葉とか、通貨の単位なんかで見分けはつくだろうけどさ)。


で、実は今ドイツにいて、友人に会いに片道300キロほど車を走らせてチューリンゲンまで行ってきたのです。で思ったことは、ここドイツでも地方の均一化が進んでいるなあって。


たとえば、日本の郊外に行くと、イオンのショッピングセンターに洋服の青山にファミレスはデニーズ…と言った感じで、北は東北から(作者は北海道に行ったことがない)南は九州・沖縄まで同じような風景になってしまいましたよね。それと同じことがアイルランド・ドイツでも起こっている気がします。で、そういう均一化のいわば先鋭がIkeaのような気がするんですよね。


実際、Ikeaでキッチン用品を買って「どっかで見たことがあるなあ」と思ってたら、何のこたーない、Mausi(私の彼女の名前=仮名ねん)の家のキッチンにあったとか。安くていいものを…という要求の裏に均一な商品を大量生産というカラクリがある。それはそれでつまらない気がしますが仕方ないんですかねえ。




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2008年03月16日(日) 今、日本から有史以来の文化がマイナー化しようとしています

こんばんは。Paddies Dayおよびイースターの休暇を利用してドイツに来てます。17日がPaddies Day(祭日)が月曜日、で、金曜日がGood Friday(公的には祭日ではないけどほとんどの会社が休み)、翌月曜日がEaster Monday(祭日)、というわけで、真ん中の火曜日から木曜日まで3日間休めば10日間の休みになるというおいしい日取りなのです。ドイツネタはまた書くとして、今日は再び、新聞ネタ。これは、男としては看過できません。

中日新聞の暮らし欄の記事より転載)

【暮らし】
男の沽券 衰退!? “座ってする”急増中『飛び散ったら掃除して!』
2008年3月4日

 最近、半数の男性が家庭のトイレで座って小便をしているようだ。“立ちション衰退”は、「飛び散るから座ってして」と、夫を厳しく教育する妻側の優勢を象徴しているのか。お宅ではどうしてますか?

  (井上圭子)

 妻「どれだけ飛び散ってるか分かってるの? 掃除大変なんだから。座ってできないの」

 夫「立ちションは男の特権。座ってするなんて男の沽券(こけん)にかかわる」

 妻「だったら自分で掃除してよね」

 こんな会話に疲れ果て、結婚十二年目にして初めて「男は立ってするもの」のポリシーを捨てた東京都内の男性会社員(39)は「ズボンを下ろすのが面倒で立ってするのに、いちいち床や便器をふくのはもっと面倒だもん」と悔しげに話す。

 松下電工の昨年の調査では「座ってしている」男性は49%。一九九九年(15%)から八年間で三・三倍に急増し、「たまに座って」も13%いた。

 家庭での立ちションが衰退したのはどうして?

 同調査では「周りを汚さないため」(45・8%)が最多で、「楽だから」(24・2%)、「便座の上げ下げが面倒」(16・3%)が続いた。「温水洗浄便座の水が出るところにかかってほしくないから」という回答も。

 一方、“窓”なしパンツの増加も、立ちション衰退に影響しているようだ。下着メーカーのセシールが二〇〇八年春夏物で出荷する男性下着の47%は「前閉じタイプ」。〇一年(25%)に比べ二倍増。同社広報室は「前閉じタイプで用を足す場合、わざわざベルトを外してパンツの上から出すなら、座った方が楽と考える男性が増えたのでは」と推測する。

 座りションの増加で、こんな余波も。

 先月、都内の保育園で、園長から「小学校の入学式までに、立ったまま“社会の窓”からおしっこをする練習を」という宿題が出された。この園長は「自宅で座ってしているのか、園で立ってするときもズボンとパンツを下げないとできない子がいる。小学校に行って、お尻を丸出しにして立ってしたり、小便に個室に入ったりして、からかわれたらかわいそうなので」と話す。

 実際、どれほど飛び散っているのか。

 松下電工が実施した、立ったままの放尿を想定した「高さ七十五センチから三十秒間、四百ccを放水」実験では、便器外へ飛び散る水滴数は(1)「便器の手前の斜面を狙う」三百一滴(2)「奥壁を狙う」二百一滴(3)「水たまり部分を狙う」八十五滴−の順に多かった。

 同社は「水たまりを狙えば飛び散りは最少になる。的を光で示す便器も出している」とアピールするが、(3)の場合でも、家族の男性二人がそれぞれ一日三回すれば、計五百十滴がトイレを汚す計算だ。

 果たして、半数まで減った「家庭内立ちション派」は生き残れるのか。

 厚木市立病院泌尿器科の岩室紳也医師は「医学的には立ってする方が自然。日本人男性の六割が仮性包茎なのに、皮をむいて排尿する習慣が定着していないから便器や床を汚している」と指摘。「『むいて、一歩前へ』を心がければ、飛散量はかなり減る。立ちションの復権を」と力説する。

 一方、「自分で掃除するならお好きにどうぞ」が妻側の本音。TOTOの実験では、三分間のトイレ掃除にかかる筋力負荷は、二リットルのペットボトルを三本持って時速四キロで百メートル歩くのに相当するという。同社の報告書には「結構筋力使うんです。トイレ掃除は男の仕事!?」とのタイトルが。

 さぁて、「飛沫(ひまつ)の始末」か「男の沽券」か。


転載ここまで。

私はもう、ショックで立ち直れそうにありません。


 松下電工の昨年の調査では「座ってしている」男性は49%。一九九九年(15%)から八年間で三・三倍に急増し、「たまに座って」も13%いた。


なんと、まあ、上のデータを信じると、今、日本では立ちション派がかろうじて多数派を占めているものの、時間の問題で少数派に転落してしまうというもう文化的にとんでもない危機的な状態にあるわけです。というか、この時点ですでに逆転がすんでしまっているのかもしれない。さらに、


(保育園児が)自宅で座ってしているのか、園で立ってするときもズボンとパンツを下げないとできない子がいる。


と、すでに、コドモが立ちションの仕方を知らないというホントに、男の根源的な文化がもう日本の有史以来の危機的な状況にあるのです。なのに、国民的な議論もなく、こんな記事一つで古の過去から続いてきた男の文化がなくなりつつあるのです!これは声を大にして言いますが、大変なことであります!!


私としては、この危機的な状況にすでに7年前に警鐘を鳴らしました。だけど、こんなマイナーなページ誰も読んでいないのよねん。にも拘らず、今、こうして立ちション派が日本から減っていることに心からの危機感を覚えるわけです。

さあ、日本の男性諸君!今こそ立ち上がれ!立ちあがって堂々とおしっこをするのだ!

…え?私ですか?ええと、私は、日本に住んでいないので例外ということで、ええと、あの、その、ご了承をいただきたく…ごにょごにょごにょ。




ドイツくんだりからなんてどーでもいい日記を書いているんだろうとちょっと自己嫌悪。そんなアホな作者へのメッセージは、こちらへ(掲示板へのリンクです)。


2008年03月14日(金) Because of ...

Leonard Cohenが20年ぶりにダブリンにやってくる。


…ってか、まだ、コンサートやってたの?


私、この日記に何度となく書いてきたようにLeonard Cohenの大ファンであります。なのに、こんなことを書くのは不謹慎極まりないですが、60年代から活動を続けている…言い換えれば私が生まれる前から活躍しているCohenおじさんは、御年73歳。まあ、ありていに言って、もうライブは無理だろうと勝手に思い込んでいたのです。


だってさ、73歳のおじいちゃんなんて電車の中で見かけたら、間違いなく席を譲るべき人でっせ。そりゃ、日常活動とかには問題ないと思うけどさ、でも、3時間ものライブを、しかもツアーでやるだけの体力がホントにあるんだろうか。しかも、ちょっと前にYoutubeで見たCohenおじさん、一曲歌うのが精一杯といった趣(このリンクは、以前に読者さんからいただきました。ありがとうございます)。それなのに、ワールドツアーをやるってのはいったいどーなってんだろ?


とにもかくにも、仮にカナダに足を運ぶことになってでも一度は見てみたい夢のライブだったのですが、上に書いたような理由で、もうCohenおじさんのライブに行くことは叶わないだろうな…と半ば諦めてました。そこに飛び込んできたのがダブリンで野外コンサートをやるという情報。こりゃ、大変だ!と慌ててチェック。


チェックした時点ではチケットは発売前。それはいいんだけど、チケットが一枚88.5-115ユーロ(14000円-18000円)(しかも一枚6ユーロ(950円)ちょっとの手数料別途!)のってのはあんまりじゃないかい。野外ライブで。一瞬二の足を踏んだのだが、それでも、仮にカナダに行ってでも見たかったライブ、しかも、もう二度と行われることはなかっただろうというライブ、Cohenおじさんのほうがダブリンにまで来てくれるというんだから、いくらチケットが一枚2万円近くしようとも行かないテはないですよね。


というわけで、発売日となった金曜日の朝9時前から仕事などそっちのけで仕事もちゃんとしつつ待機。9時になると同時に予約!「開店ダッシュ」のおかげか、あっという間にチケット予約に成功。5-6000人は入れそうな場所で、前から25列目、中央ってな席は決して悪くないと思う。


で、そのあと、ちょっと試しに別のチケットを買おうとすると…画面上に15分待ちとかいう表示が出る。で、仕事をしながらしばらく眺めていたのだが、15分後に出てきた表示は


売り切れ。


…って発売から数分で売り切れかよ。信じらんねえ。Cohenおじさんはそんなに有名人だったのか?


ただ、Ticketmasterのほうがある意味一枚上手でして、実は発売10分後の9時10分より翌日曜日の追加公演のチケットを発売開始。こちらのほうは…といえば、この日の午後3時くらいまで予約が出来た模様。それにしても御年74歳で12,000枚のチケットを6時間で売り切ってしまうとは…恐れ入りました。


ちなみに、過去の法則からいくと、しばらくするとTicketmasterは何らかの理由でキャンセルになったチケットなどを売りに出すようです。もし、行きたい人がいれば諦めずに挑戦していればまだ何とか席は確保できるのではないかと。


ひでかすによると、今朝、町のTicketmasterの前には結構な行列が出来ていたそうな…じいさんたちの。それを聞いてインターネット環境がある人ない人、あるいはインターネットを使える人使えない人の格差ってのを痛感しました。


一部のファンが朝早くから並んでいたのに、その人たちの店頭での順番が来る頃にはインターネット経由で席がほとんど売れてなくなっていたという。たった今だって、明日乗るヒコーキのチェックインをしたんだけど、例によって年で一二を争う忙しい日に、ネット上で一番いい席を確保して、明日はそのまま搭乗手続きの長い列を無視して保安検査場へ(某Ryanairと違って、ルフトハンザは国籍にかかわらずオンラインチェックインが出来るらしい)。インターネットを使えていない人というのは、おそらく多分に損をしているのではないかと思います。


あ、明日から10日ほどイースター休暇です。ノートパソコン持参ですので何気に通常通り更新します。


ともあれ、6月が楽しみです。きっとすごいライブなんだろうなあ。ろうそくも消える前に一番激しく燃えるし。そんな不謹慎な冗談はともかく、きっと最初で最後になるんだろうなあとか感傷に早くもふけってます。




どなたかライブに行かれる方は?いらっしゃれば、こちらへ(掲示板へのリンクです)。…たぶんいないだろうなあ。


2008年03月11日(火) バルセロナ、48時間耐久戦(後編)

前日の日記の続きです。お読みでない方はそちらからどぞ。






よくわからんかもしれんけど、リフト(エレベータ)から見上げた図。



そうそう。まだホテルの紹介をしてなかった。Catalunya Plazaから数メートル引っこんだ場所にあるこのホテルは、ロケーションとしては間違いなく文句のつけようがない。ロビーなんかも改装されててきれいだしいいと思う。




リュックサックに下着だけを詰めてきた人=私
スーツケースに使いもしないジャケットやタオルまで詰めてきた人=Mausi
この差は一体…。



部屋は、まさに可もなく不可もなく。きれいだったし。だけど、まあ、考え方次第かもしれないけど、部屋がしっかりきれいで、水回りの設備もきれいだったら、別にロビーが大理石である必然性はないんだよね。そういう意味では別に4つ星のホテルなんかに見栄張って泊まらなくてもいいような気がした。



Catalunya Plazaを見下ろすきれいなバルコニーも使わずじまい。



昨日と同じビュッフェ方式の朝食を食べ出発。…ということは、再び調子こいて朝からシャンパン飲んで出発。






まず向かったのは、Parc de Montjuic(モンジュイックの丘)。ちなみに、この日はマラソンが行われていたらしく、ここがゴールになっていた模様。それはともかく、ここ、すごいですよ。丘の上にでででんとMuseu Nacional d'Art de Catalunya(カタルーニャ美術館)が構えてまして、下から見上げると、





…なんだか金かかってんなあ…って気がしますよね。で、登るのが大変そうですが、実は





エスカレーター完備。いやー、バルセロナはいいところだ。


で、美術館に行って一日潰してもよかったのだが、そうするには快晴の天気と20度程度の最高に過ごしやすい気温がもったいなさすぎた。かくして、美術館はパス。





この広大な公園の反対側は、オリンピックの記念公園になってまして、実に広大な敷地。スタジアムの中も





この通りゴミ一つ落ちていないきれいな状況に整備されています。





お次に向かったのはPark Güell。はいはいはい。確かに昨日行きましたよ。だけどね、ホントにこの公園が気に入ったのよ。しかも、昨日は公園の中心部にしか行っておらず、最奥部、別の言い方をすると、丘の一番高いところまで行っていないわけ。かくして、今回は地下鉄の別の駅からアプローチしてみようと。


ただ、ほぼ海面と同じ高さを走っていると思われる地下鉄の駅から、高さ100メートル超の桜田家の教会を見下ろす高さに登るには、それなりの努力が必要だと思われた。地下鉄の駅を出て角を曲った瞬間に目に飛び込んできたものは…





エスカレーター。


いやー、バルセロナ、ホントにいいとこ。こうしてほぼ何の苦労もなく公園のてっぺんにたどりつく。その途中で見たもの。





なぜか、やってて良かった苦悶式。バルセロナにも上陸してるんだと素朴に関心。





この激坂での路上縦列駐車。





この車、私には出せません。





…てか、客観的に見て、ぶつかってませんか?


…ちゅうか、このテの風景、スペイン・フランスでは当たり前に見るんだよね。アイルランドやドイツでも縦列駐車をするけど、こういう前後にぶつけないと止められないような駐車は間違っても考えません。この辺でもさっきの比較文化論を持ち出したくなるんだよね。実際見たもんね。前の車にゴン、後ろの車にゴン、も一度前の車にゴン、さらに後ろの車にゴン…と計4回ゴンゴンゴンゴンして車を止めているやつ。





ともあれ、Park Güellの文字通りのてっぺんからバルセロナ市内を一望する。





この通り、桜田家教会もきれいに見えます。


やい、桜田家教会で90分待ちでエレベーターを待ってたやつら!どうだ!そっちの塔からはこんなすごい風景は拝めなかっただろう!(←エレベーターに乗れなかったことがどうやらイコンだったらしい)。蛇足ながら、桜田家教会の塔へ上るには「安全のため」階段ではなくエレベータ利用らしいです。






この公園を隅々まで探索して思ったのですが、ガウディの作品を感じたいという人は公園の入り口部分だけ回れば十分です。が、私のような高いところが好きな人は上の方まで行ってもいいかも。





かくして、公園をはしごして疲れ果てて戻ってきたのがLa Rambla。トイレを使いたいからとここのカフェに入った私たちはアホだった。ご覧の3品





ペストリーにミルクシェーキにアイスクリーム。





これでなんと16.4ユーロ。


人をバカにしてるのかと思いましたね。なんでも「テラス使用料が一品につき(一人につきではなく)1.3ユーロ。しかも、地元の人の場合、これが一品0.4ユーロになるという。


しかも過去に食い逃げでもあったのか、食ってる途中に金払えとやってくる始末。よほど暴れてやろうかと戦闘モードに入っていたのだが、英語が通じないので諦めた。急にバルセロナが嫌いになった。そして、肝心のトイレは詰まっていたという素晴らしいオチつき(画像なしは作者の良心です)。






ついでに書くと、ホテルのミニバーもひどかった。ま、これはどのホテルも一緒と言われれば返す言葉もないけど、一つ30セントくらいで売っているピーナッツが一袋2ユーロ。ウォッカのミニチュアボトルが一つ6ユーロ。…お前はRyanairか。





が、捨てる神あり拾う神あり。悪いことばかりじゃなかった。このあと行ったピカソ美術館にて、二人分18ユーロの入場料を払おうとしてクレジットカードを出すと何にやら受け付けてくれない。仕方がないので現金で払おうとすると、


入場料0ユーロ


と書かれた入場券を発券してくれた。はたしてなぜに二人で18ユーロの入場料がタダだったのかはわからないが、さっき損した16.4ユーロを取り返した気がしてすごく得した気分になる。さっき嫌いになったバルセロナがまた好きになった。バルセロナ株式会社、株価のV字回復に成功。


そんなことをしているうちに、48時間の滞在時間はほぼ終わって空港に戻る時間に。7時半過ぎのバスに乗って空港へ。で、帰りのヒコーキは再び1時間遅れる(エアリンガスさん、行きに遅れたからってその分帰りまで遅れなくてもいいのに)。


ゲート近くにある売店を冷やかしていると、お隣のEasyjetでLiverpoolに向かうらしい中東出身と見られる男性が800本入りのたばこのカートンの箱を5個を買い占めている。よく調べたわけじゃないけど、バルセロナでのたばこの価格はアイルランドの半額かそれ以下。で、イギリスのほうがアイルランドよりもさらに高いのだから、買い占めて帰りたくなるのは人情として分かる。だけど、いったい免税範囲って一体どのくらいなのだろう?


…ってなわけで調べてみた。以下、アイルランドの税務署のページより。






なにそれ?ものすごーく、グレーなんですけど、書き方が。


タバコが800本まで免税でそれ以上は課税対象となる!と書いてくれれば読んでいる方もああそうですかと納得できる。だけどさ、「(たばこ800本を)超えた場合は、それが個人用の消費であると証明しなければならない」って一体何よ?いったいどーやったら個人用の消費として認めてくれるんだ?


もっと突っ込むと、たばこの800本って結構厳しい気がするけど、ビールの110リットルってそれを空港のカートにのっけて税関を通過するやつがいたら、そりゃかなり勇気のあるやつだと思う。…ってかその前にエアラインががっぽり荷物の超過手数料を持って行くと思うぞ。






さらに、国によっては持ち込み制限がさらに厳しくなったり。なんだか良くわからんわ。


ダブリンに着いたのは日付が変わって午前1時前。こんな時間なのに、初めて税関で働いている人を見かける。どこから来たのか知らないが、男が一人捕まってた。ちらっと見たところ、大きめのスーツケースの中にはたばこがぎっしり。それ以外にはパンツの一枚も入っていない。さて、この男の運命はいかに。私の聞きしに及ぶ範囲じゃないけどね。



実は、駐車場は予約して前払いをしてあったのだが、その有効期限は午後11時まで。すでに2時間過ぎている。超過料金を請求されるかと思いきやゲートは難なく開いた。…いい加減。


結局家に帰りついたのは午前2時前。翌朝ちゃんと会社に行った私は偉い…よね。





というわけで、2回に分け、かつ、写真も豊富なバルセロナ旅行記、いかがでしたでしょうか。感想はこちらへ(掲示板へのリンクです)。


2008年03月09日(日) バルセロナ、48時間耐久戦(前編)

先週末、ちょっと出かけてきました。バルセロナに。というわけで、旅行記なのですが、どっかの別館みたいに、半年前の旅行記を10回近くに小出しにするつもりはありません。前編後編の2回のみ。次回も数日中に更新します。


バルセロナといえば、この日記の古い読者さんなら2006年9月に私の愛人(妄想)みねまいこと一緒に48時間の旅に出たことをご記憶かと(読んでない方は必読)。今回は、私の彼女であるMausi(仮名)と一緒に行きましたよ。


また48時間35分ほど。


なんでこんな懲りもせずにアホなことをしたかというと、話は去年の12月にさかのぼる。彼女へのクリスマスプレゼントを探しまわったのだが、何も見つからず。そんな時にエアリンガスがバルセロナまで金曜日の夕方から日曜日の夜までといういい日取りもかかわらず、往復税込み一人90ユーロ(14,000円)でチケットを売っていたのだ。


あ、「バルセロナで週末」というクリスマスプレゼントでお茶を濁せるってとってもステキだ!と判断した私はその場でチケットを予約。スペインまで往復90ユーロ(しかも週末)ってのはありえないほど安いのだが、その翌日にエアリンガスはセールを始め、往復60ユーロ(9000円)まで下がった…というのは実に口惜しい事実。


ま、そんなわけで、あくまでクリスマスプレゼントなんだから…というわけで、わざわざダブリン市内のMiki Travelさんにホテルの手配をお願いしまして、4つ星ホテル二泊朝食付きでおおよそ300ユーロ(47,000円)で手配をお願いしました。ヒコーキの運賃を入れて総計480ユーロというのは確かにビンボー人の私からしたら破格のクリスマスプレゼントですが、なんのこたーない、自分も楽しむんだから、まさにお為ごかし。


2月29日。4年に一度しかないこの日、いつもより1時間早く午後3時に会社を早退した私は、5時50分のフライトに間に合わせるために車で空港へ。そう、2泊2日程度なら、空港の一日7.5ユーロ(1100円)の駐車場に車を置いた方がバスより楽だしタクシーより安い。かくして、1時間かけて空港付近の長期駐車場へ。


自動チェックイン機で搭乗券を受け取り、手荷物検査を受けて搭乗口へ。が、そこにはヒコーキは1時間遅れるという案内。48時間35分しかいないのに1時間遅れると…滞在時間が大分少なくなるよな。


かくして、ゲートBエリアで時間潰しをすることになった私たちはパブへ。いつもほぼ例外なくゲートCエリアから発着するスタアラのヒコーキばかりを使う私にとってゲートBエリアはちょっと懐かしい感じがする。このゲートBエリアには行ったことのないゲートDエリアは知らんが、他にはないいいものがある。それがこれ。






まったくの蛇足ですが、この写真を撮ろうとしてカメラを取り出したら、「メモリーカードがありません」との表示。そう、前日の日記をアップして、カードをラップトップにさしっぱなしにしてきたらしい。慌てて1ギガのカードを11ユーロで買いました…何でもいいけど、メモリーカード、だんだん安くなってるよね。



パブ。


他のゲートにもパブはもちろんある。だけど、このゲートBエリアにあるパブだけが、改装されることなく放置されてダブリン市内の昔からあるパブのようないい雰囲気を醸し出しているのだ。普段は居心地のいいパブなのだが、どうやら強風のため、出発のヒコーキが軒並み1時間以上遅れているらしく、パブはかなり混み合っている。ま、みんな考えることは同じというわけ。


このパブで、ほかのパブでは見たことのない光景を目にする。なんと、パブが混み合っており、飲み物を買うためにパブの外まで行列ができているのだ。フツー、パブがどんなに混んでいて、カウンターの周りに人だかりができていてもそこに行列を目にすることはない。が、このパブではなぜかカウンターからパブの外に向かい実に整然とした行列ができているのだ。


最初一瞬何が起こっているか理解できなかったが、とりあえず列に並びギネスをゲット。ところが、私たちの乗るヒコーキは、ほかのヒコーキ同様に出発する気配なし。いつの間にかギネスを飲み干してしまった。カウンターを見ると、また外に向かって長い行列ができている。私はちょっとした実験をすることにした。


まず、行列ができているカウンターの反対の端に、飲み干したギネスのグラスを持って立つ。そこで数分待つ。


カウンターの中を通り過ぎようとした店員のおばさんに懇願するように聞いてみる。


私:「あそこに並ばなきゃだめ?」
おばさん:「へっ?」
私:「いや、追加の飲み物頼むのに、また、並ぶのかなーって思って」
おばさん:「あんた、ここ(カウンター)に座っているの?」
私:「いや、(数メートル先の)あそこのテーブル」
おばさん:「ちょっと待ってな(Stay right there)」



…数分後、おばさんはこっそりとギネスを持ってきてくれた。で、こっちもこっそりとあたかもクスリの取引みたいに10ユーロ札を彼女に握らせる。いや、こういうの、好きだわ。こういう人間臭いところ、好きです。


ともあれ、遅れに遅れ、ヒコーキが出たのは予定より1時間半以上遅れた午後7時半過ぎ。パブで出来上がってしまった私はヒコーキに乗るなり熟睡。何やら離陸時に強風のためシャレにならんくらい揺れたらしいのだが、私全く記憶にございません。


と、都合よく記憶が飛んだところで機内販売のまずい白ワイン(5ユーロなり)を消費しつつヒコーキはバルセロナに到着。1時間半遅れて離陸したヒコーキは当然の帰着として1時間半遅れて到着。もともと10時前に着くはずだったヒコーキが1時間半遅れ、さらに、空港から市中心部までバスで30分ほどかかるから、とどのつまりが市中心部のホテルに着いたころには日付が変わっていた。これが「二泊二日」たるゆえん。


ホテルはダブリンで言えばSt Stephens GreenにあたるCatalunya Plazaにあるホテル。中心部の超一等地で、かつ、空港からの急行バスはこのCatalunya Plazaに着くものだから、楽。ちょっと高めの値段を払った価値はあったかも。




窓からCatalunya Plazaを望む。…って別に大した風景じゃあねえな。



金曜日の夜。バルセロナの夜。そのまま寝るのは惜しいと、ダブリンで言えばGrafton StreetにあたるLa Ramblaへ。すでに日付が変わったにもかかわらず、金曜日の夜ということも手伝ってか、まー、通りはすげー人の数。それよりも何よりも、暖かい。ダブリンからは厚手のセーターを着てやってきたのだが、そんなものはホテルに放置。





で、通りを歩いていて目についたカフェに。入った瞬間にミョーな既視感(フランス語で言うとこのDéjà vu)を感じた…ってよく見たら、みねまいと一緒に来たカフェじゃないか。そこで、なぜかChimay(ベルギービール)を飲んでこの日は終了。


翌朝。一人22ユーロ(3000円)という信じられない金額の朝食を食べる(宿泊代300ユーロに含まれてます)。朝食のビュッフェは焼きたてのパンからシャンペンに至るまで至れり尽くせり(だからと言って朝から調子こいてシャンペンを飲む私もどうかと思うが)。ともあれ、普段は朝ご飯など食べない私ながら、おなか一杯になり、いざ、戦闘観光開始。





まず、最初に向かったのは、Gaudiの最高傑作とも言える桜田家教会(サグラダファミリア)。建設開始から130年も経っているのに未だに建設中の教会。世の中広しといえども建築中の建物に8ユーロ(1200円)の入場料を課すのはここだけじゃあないだろうか。挙句の果てに、高さ100メートル超の尖塔がありエレベーターで昇れるらしい(別料金というのがせこいが)。が、土曜日ということもあってかエレベーターはなんと90分待ち。まったく、浦安のネズミ園じゃあるまいしと並んでいる人を横目に見つつ、スルー。






工事中なんだってば。でも入場料は8ユーロなんだってば



が、実は、本当は塔に昇りたかった。莫迦と煙と言われようと、私は高いところが好き。かくして、バルセロナが一望できる小高い丘にある公園Park Güellグエル公園へ。








この公園も実はGaudiの作品。さらには実は世界遺産に登録されているらしい。この公園の中にはGaudiの家もある。





負け惜しみと言われれば返す言葉もありませんが、たぶん桜田家の塔よりも眺めも気分もよかったと思う。それにしても一度行ったら忘れられないというくらい強いインパクトを持つ公園だと思った。


それにしてもバルセロナの温かいこと。この日の気温は20度超。それからバルセロナの港のあたりを散歩してるともう夕方に。ホテルに戻り、コンシェルジュにフラメンコが見たいと要望。いかにもよくある観光客からのリクエストだったのか、さっさとカウンターからチケットを出して売ってくれた。一人35ユーロ。高えよ。高いと知りつつ払ってしまうのは観光客が莫迦であるゆえんか。


で、午後7時過ぎに町に出てみたが、未だにレストランには客の姿はない。そう、夕飯の時間は8時過ぎから。考えてみると不思議。アイルランドにこの文化はない。ぼぼ6時くらいにレストランに行くとEarly Bird Menuというのがあって、ランチタイムとディナータイムの中間くらいのお得な値段で食事ができる。


で、ドイツに行くとこちらも午後6時くらいにレストランに行く人は多い気がする。で、アイルランドとドイツの中間にある(というにはちょっと無理があるが)フランスとかスペイン、イタリアでは午後6時にレストランに行く人はいない。この文化の断絶はどこから来ているのか調べてみると面白いかも。


かくして、裏通りの店を冷やかしたり、気がついたらいかにもアヤシゲなオスタル(アイルランドで言えばB&B…だと思う)が立ち並び、その前に所在なげに立つ女性(その目的はボクにはちょっとわからない)や、何かを売ろうとしているように見える男性(その目的は…以下略)が立つ通りなどを歩く。


いや、もちろん、狙ってここに行ったわけじゃあなくて、歩いていたらいつの間にかそこにいたわけで。引き返すのも癪だからそのまま悠然と歩いていった。観光客であふれる通りから一本はずれただけでまったく別世界が広がる。ちょっと不謹慎な言い方だけど面白いなあと思った。


そして、裏通りで見つけたレストランで夕食。もう、とことんシロートの観光客を地で行くことを決めた私たちの頼んだものは「パエリア」。その前にスペイン語で何か書かれていたのだが、たぶん、「前菜」と書かれていたのだろうと思いテキトーに注文。結果出てきたものがこれ。





これだけでも結構な食いであるというかなんというか。


で、手前左の貝の左にある物体。見栄を張ってもしょうがないから正直に言うが、初めて見るもの。何か植物のようで、果たしてどうやって食べていいかわからない。Mausiいわく、葉っぱを一枚一枚とって中のものを歯でこそぎ落とす…ってうめえもんじゃねえな。この食べ物の名前・物体の名前をご存知の方は後学のためにぜひ作者に教えてあげてください。


【追記】この物体、アーティーチョーク(朝鮮アザミ)と読者さんが教えてくださいました。「ドイツだと結構見かける」と突っ込まれましたが、私は見たことがありませんでした。地域性があるのか、私がビンボーなのでこれが出るようなレストランに行かないだけなのか…。





パエリアは…鍋に入っている段階で写真に撮ろうと思ったが、親切なウェイトレスさんがさっさと取りわけてくれたので皿からの写真となります。ちなみにMausiはあまりパエリアが気に入らなかったそうな。どうも、「肉と魚が一緒の皿に入っている」ということに抵抗感を感じるらしい。そういえば、アイルランドにもそういう人が多い気がする。この辺もいい比較文化論のネタになりそうな気がする。


で、食事のあとは件のフラメンコへ。


「飲み物代が含まれています」というから何が出てくるかと思いきや、サングリア一杯。この飲み物、飲みやすいのだが、過去に飲みやすいからとぐびぐび飲んでひでー目に遭っているので注意しながら飲む。






で、感想としては…うーん、歌っていた男性の声量がすごいなとか、踊っていた人たちも力強いなとか思ったけど、また行きたいかと言われると…もういいや。特に35ユーロを払ってまでは。


その後も飲んでたような気がするが、記憶にないので省略。話は翌朝日曜日へ。続く。




後編はすぐに更新するつもりですが、ご感想がないようなら書きません(脅迫)。というわけでご感想はこちらへ(掲示板へのリンクです)。


2008年03月07日(金) 【ミニ更新】夢破れて温泉あり…地元の新聞ネタ

ただいま別の日記を書いていたのですが、なんだかとことんアホらしい地元のニュースが目に入ったので呆れついでに緊急更新。まずは、こちらの記事をお読みください。

(以下、転載記事ですが、大分合同新聞の記事は写真つきですので是非そちらもご参照ください)。

オープンから3ヵ月 ゆめタウン別府店 苦戦

 別府市の複合商業施設「ゆめタウン別府」が楠港跡地にオープンして三カ月がたった。既存店が地域密着で対抗していることもあり、イズミ(本社・広島市)は「予想以上に苦戦している」。市が期待した地元商店街への集客・回遊効果も薄く、泉都の経済界は「今のところ、中心市街地の活性化にはつながっていない」とシビアな見方だ。

 市内十一の通り会で組織する市商店街連合会。「イズミには多くが車で行くため、地元商店街への波及効果は全くない。今まで以上に閑散としている」と話す。

 同店によると、プレオープンした昨年十一月二十七日から四日間で二十三万人が来店。その後▽十二月 八十万人▽一月 五十三万人▽二月 四十三万人―と推移し、三カ月で計約二百万人が足を運んだ。

 この数字は物品購入者数に「二―二・五」を乗じた”想定数”。佐古達彦支配人は「来店者数は見込み通りだが、レジを通る人が少なく、客単価も低い。売上額は目標を下回る約三十二億円。開店特需を考えれば、四十億円はほしかった」。

 背景の一つには、出店前に「最大の特長」とうたった生鮮食品の売り上げ不振がある。

 地元スーパーは安値で徹底抗戦し、顧客流出を阻止。イズミの”割高感”や国道10号で市街地と分断された地理的ハンディも影響し、「敷居が高い印象が市民にあるようだ」(同店)という。

 原油高で物価が上がり、消費者の購買意欲も低下傾向。「十二月以降、客足は減った。同様にイズミも伸び悩んでいる。この状態が続けば共倒れする」と話すトキハ別府店の従業員もいる。

 別府商工会議所は分析する。「スーパー、ショッピングモール、デパート。市民は購入品目に応じて冷静に選択している。イズミ出店で交通量は増えたが、依然として地域経済は冷え込んだまま。明るい兆しはない」

 佐古支配人は「開店半年をめどにテナントのてこ入れを検討し、生鮮などの価格戦争を徹底的に仕掛けたい」としているのだが…。

(転載ここまで。大分合同新聞サイトより)



この記事自体が批判的なトーンなのですが、それを差し引いても、もうアホらしくて呆れかえるというかなんというか。


実はこのゆめタウンの出店は、かなりいわくつきなのです。この土地、もともと地の中心部にある港だったのですが、別の場所に港ができ休遊地となる。全国ほかの都市のご多聞にもれず、市の中心部の商店街はシャッター通りになり空洞化が進んでおり、この港を埋め立てて街の活性化を図ろうと、県と別府市がバブル末期に計およそ30億円をかけて埋め立て。


で、大規模ホテルなどを誘致しようとするもバブル後の不景気のために失敗。白羽の矢がったったのが、このゆめタウン。ところが、市の商工会などから反対運動が起きてなんとまあ、たかが一企業の誘致の是非を問うて市長は辞職、再出馬、再当選という経緯を経て誘致決定。かくして、「市中心の活性化の切り札」として市長選までして出店してきたのがこのゆめタウンなわけ。


そこまで大騒ぎして上の新聞記事のような惨状。


「イズミには多くが車で行くため、地元商店街への波及効果は全くない。今まで以上に閑散としている」…ってイナカの人はみんな車で移動するって知らなかったの?車でわざわざ来店して、シャッター通りまでなんで散歩しなきゃいけないんだ?


面白いなあと感じたのはここ。


この数字は物品購入者数に「二―二・五」を乗じた”想定数”。佐古達彦支配人は「来店者数は見込み通りだが、レジを通る人が少なく、客単価も低い。


…って、ショッピングセンターにいる人の半分は何も買わずに出ていくの?


それにしても、「地元商店街への波及効果は全くな」く、既存店は「共倒れの危機」を感じ、出店した当人は「売上額は目標を下回る」と嘆く。さて、得をしたのは誰なんでしょうね?確かに公営ではない一私企業ではあるけれども、市長の肝いりで発足したという点では税金の無駄遣いの箱もの行政の典型といえるのではないかという気がします。


だいたいが、ですよ、バブル期にできたデパートとその専門店街は件のゆめタウンから徒歩数分の距離。で、そのデパートは万年赤字を垂れ流し、閑古鳥が鳴いているという事実。専門店側は実はもともとは元市長が代表を務めた3セク。こちらにも多額の税金を垂れ流したというのにそれに懲りもせずに別の企業を誘致。ホントに得をしたのは誰なのか真顔で聞いてみたいです。


ちなみにね、別府という街、せっかく世界有数の温泉地であるにもかかわらず、それをうま使いきれずになんだかぱっとしない状況が続いています(唯一の成功は留学生が学生の半分とかを占める大学誘致くらいか)。


以上、ご興味などないであろう地元○分県の話題でした。次の更新は24時間以内です。





御用の方はこちらへ(掲示板へのリンクです)。


2008年03月04日(火) 【書きかけ項目】ダブリンでの家探し

よく質問されるので、まとめてみました。まだ、現在は校正もしてなければ、全体の半分も書いていない「書きかけ項目」です。あと数日のうちには書きあげたいと思っています。書き忘れていること、間違っていることなどがあれば、どんどん掲示板での指摘をお願いします。




家・アパート

相場はまさにピンからキリまでだが、日本的に言えば、1LDKマンションに当たるようなものは月1000ユーロ超。ワンルームアパートになると600ユーロ程度からか。家探し(シェア含む)の決定サイトはwww.daft.ie

まず、電話(または所定の方法)で内見の予約を入れる。英語にいまいち自信のない人はSMSという便利な方法もある。

できれば、現地への往復にバスに乗ってみる。バスが他のルートに比べて信じられないくらい汚れていたり、後ろのほうでタバコを吸っているようなアホタレがいたら要注意。

内見をしたら、その日の夜に再訪すること。特に、バス停から安心して歩けるかどうか徹底的に確認。これが出来ない場合は、例えば、バス停や電話ボックスが破壊されたりしていないかを確認。されている場合は周辺環境に注意。
大家も確認。ちゃんと問題を解決してくれそうな人か、契約書を作ってまっとうなことをしてくれそうかなど。「口先大家」(「やるやる」といって何もやらないやつ)が多いので注意。

市の中心部から半径1キロくらいにドーナツ状に広がるエリアは治安が悪いので注意。 また、郊外にも治安の悪いエリアが点在する。これを見極めるのに一番いい方法はバスに乗ること。現地の人にも聞いてみる。ただし、どんなに治安が悪いと言っても、昼間ならさほどの心配がなく歩ける程度。

ハウスシェア

相場はシングルルームで400ユーロ、ダブルルームで600ユーロといったところか。むろん、場所・質により変動。

家そのものにも注意する必要があるが、それと同じくらい、同居する住人の人となりに注意する必要がある。例えば、かわいいところでは冷蔵庫に入れてあった牛乳が勝手に使われるとか、深刻なところでは、お金に対してルーズで光熱費が滞納されたりするなど。

夜勤の人が同居していると、例えば昼間でも静かにしなければいけないとか気を使う可能性あり。

トイレ・バスルームの数にも注意。朝のラッシュはもちろん、何かしらトイレに関して「急を要する」事態になったときに、同居人がのんびり風呂に入っていたりしたらヒサンです(←経験者は語る)。

家賃

家賃は通常一か月分を先払い。「昔ながら」のところでは、大家が2週間に一度とか現金で徴収するところもあるが(こういうところは賭けてもいいが大家は脱税している)銀行からの自動引き落としが普通。こと最初の月は、銀行からの自動引き落としが問題なくなされたか確認。

敷金は一か月分が通常。礼金なるシステムは存在しない。敷金はよほど家を壊したりしない限り還ってくる。敷金は100%返金がアイルランドの常識。

物価

高い。高い。シャレにならん。




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