なべて世はこともなし
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2006年08月31日(木) コーンフレークを食べ続けても住んでいたい国アイルランド...なんのこっちゃ

なぜかアイルランドに高校留学で来ている友人の知り合いにあたる女の子と道で立ち話をする機会がありました。この時私はコーンフレークを二つかかえてまして、それがこの会話のポイントになります。以下、二人の会話。


学生:「そのコーンフレークは買い物ですか?」
私:「うん。会社でいつも昼ご飯に食べてる」



この日記を数ヶ月以上読まれている方ならご存知でしょうが、ダイエットの一環として昼ご飯をコーンフレークにしたのですが、ダイエットの目標達成し終了した後も、お金はかからないわお手軽だわというわけで、同僚と一緒に昼ご飯を食べにくとかいうことでもない限り、コーンフレークを食べ続けてます。特に忙しくて昼ご飯を食べている時間がないときなどホントに便利。ところが…


学生:「え?いつも昼ご飯にコーンフレークを食べるんですか?」
私:「うん、昔から朝ご飯は食べないしね」
学生:「なんか栄養のバランス悪そうですね。栄養偏りそうですね」
私:「そう?牛乳もあってそんなに悪そうじゃないと思うけど」(もしかしたら、ケロッグに騙されてるのかな)
学生:「アイルランドで仕事をされてどのくらいになるんですか?」
私:「もう6年半だか7年になるけど…」
学生:「お昼にコーンフレークを食べる(ようなビンボー)生活をしてまで、なんでアイルランドにいたいんですか?」



ん?この女の子なんだか、大勘違いをしてないか?私は別にビンボーで金がないからコーンフレークをお昼に食べているわけじゃなくて、好きでやってるだけなんだが。いや、ビンボーなのを否定できるほど金はないけど。


ともあれ、別に親しい間柄じゃないし、誤解を懸命になって解く必要もないと放置。すると、この女の子、私のビンボー生活をかなり本気で不憫に思ってくれたらしい。


学生:「あくまで一般論として、アイルランドで給料っていくらくらいもらえるんですか?」


…うーん、高校生にもなるとこういう小賢しい物言いを覚えるんだな。これ、私が電話でいつもお客に使う常套句。(Generally speaking…ってね)


私:「え?手取りで?」
学生:「フツーのアイルランド人って、手取りで3000ユーロ(43万円)くらいもらえるんですか」



私の給料、そんなにないです。何せ、この国の政府は何もしないくせに給料の一定分以上に対して40%だかの税金をかけるんですよ(確か32000ユーロ以上には42%でそれ以下は21%。最低ラインは非課税)。手取りで3000ユーロもらうって、一体どのくらいの給料をもらわなきゃいけないんだ?


彼女の家が金持ちなのか、お金を稼がない高校生の金銭感覚は社会人と違うのか、その辺は分かりませんが、口さのない彼女は彼女は面白いことを聞いてくれました。


「なんで、そこまでしてアイルランドにいたいんですか」


…なんででしょうね。


前にも書いた通り、別に好きでアイルランドにいるわけじゃあないんですよね。ありていな言葉でいえば「なりゆき」でして、アイルランドに住むことに憧れている一部の読者さんからは石つぶてが飛んできそうですが、アイルランドの何かに憧れて住んでいるとかいうわけではないのです。


だけどねえ、いつも書いていますが、この力の抜けっぷり、腹も立ちますけど、楽でいいですよ。約束の時間に人が来ないとかいうのは当たり前で、腹が立ちますけど、逆に自分が時間を守らなくても責められないわけです。…楽ではありますけど、これに慣れてしまうと他の国には住めない気がします。


ともあれ、アイルランドの会社のヒコーキに乗り、バルセロナに48時間35分行ってきます。帰りのヒコーキが遅れてバルセロナに結局60時間50分居た…とかいう痛いオチにならなければいいですが。…もっと嫌なのは行きのヒコーキが遅れて結局35時間20分しかいれなかった…かも。


いろいろ不安のタネはありますが、次回更新は月曜日ということでよろしく。


2006年08月29日(火) 写真一発勝負:ダブリンバスの秘密兵器「枝切りバス」

こんばんは。日記をひとつ書いたのですが、あまりの毒の強さにボツ。今日も軽く「写真一発勝負」で軽く流したいと思います。


対向車線を走っているのを見つけて慌ててカメラを向けたこの写真、おかげでフレームからはみ出してしまいましたが、これが今日の写真。





世界でもあまり類を見ない(と思う)枝切りバス!


このバス、二階の屋根がありません。と言っても観光客用のオープンデッカーバスなのではなく、なんとまあ、道路にはみ出た木の枝を切る枝切りバスなのです。


どう使うかというと、実に単純明快。このバスの前部はフツーの当然二階だてバスの高さがあるわけで。ゆえに、このバスの二階に乗って邪魔だなあと感じる木の枝をぱちぱち切ってしまえば、あーら不思議、二階だてバスが通過するのに困らないぴったしの高さの部分の木の枝が切られてしまうという。しかも、切った枝はそのまま二階部分にのっけて持って帰れるという誰が考えたかは知りませんけど、これはなかなかのアイディアだと思います。


…それにしては、私の乗ってるバスはいつも木の枝にぶつかる…とかいう冷静なツッコミは勘弁してあげてください。


2006年08月28日(月) 写真一発勝負:迷彩色の郵便ポスト

某所で見つけた「迷彩色の郵便ポスト」




気づかねえよ。これ。植え込みと完全に一体化してる...。


...このポストの存在に気がついたのは、実は地元民(と思われる人)がポストに投函していたからなのでした。考えてみると、赤いポストって目立って正解だと思います。


...今日の更新これだけかいって...はい。これだけです。今、書こうかどうか悩んだネタがあったのですが、ビミョーな話なのでゆっくり書きたいので翌日以降に延期。では。


2006年08月24日(木) こんなところにもあった。日本で噂になってたあの商品...

ダブリン郊外の空港をちょっとすぎたところにあるSwordsという町にThe Pavilionsというショッピングセンターがあります。このショッピングセンター、あまり有名ではないけど私の大のお気に入り。


Superquinn(スーパー)にBoots(薬局)からTK Maxx(安売り衣料品店)さらにはClarks(靴屋)に至るまで、私のお気に入りの店が揃っている。しかも、ここのメインの駐車場は立体駐車場でショッピングセンターに直結。確かに立体駐車場を嫌うドライバーも多いと思うけど、私の場合、雨の日にも濡れずにショッピングセンターに行けるというのはとても嬉しい。


そんなお気に入りのショッピングセンターで新たな発見をしました。





よく分からん写真ですが、とっても無機質なエレベーター内の写真。

それがどーしたという方、この写真にズームイン。





こ、これは、数ヶ月前に日本で話題をさらったシンドラーのリフト!最近は、瞬間湯沸器にその座を奪われたものの、一時はニュースに出ない日はなかったシンドラーのリフト、今まで気がつかなかったけど、アイルランドにも進出してるんだ。


ちょっと気になったのでベルトコンベアも確認してみました。





これもまた、シンドラー社製!そして、新設されたエスカレーターも当然シンドラー社製。


かくして、SwordsのショッピングセンターThe Pavilionsは、シンドラーのリフトにベルトコンベア、エスカレーターというスリリングな体験をお届けします。おヒマな方は是非どうぞ。(ちなみに、未だにトラブルは起きていないようです…聞き及ぶ限りでは)。


2006年08月23日(水) I know nothing I'm going to Barcelona (1)

会社での同僚との会話。


私: 「確か、バルセロナ出身だったよね」
同僚:「そう。何?バルセロナに行くの?」
私:「うん」
同僚:「いつ?」
私:「来週末」
同僚:「どのくらい行くの?1週間とか?」
私: 「48時間35分」
同僚:「………」



はい。来週末に48時間と35分だけバルセロナに行くアホタレは私です。ちなみに35分のハンパはヒコーキの折り返し時間であることはカンのいい読者さんはお気づきかと。金曜日にフルで仕事して、そのまま空港に行き、日曜日の夜遅くにダブリンに戻ってこようというガイジンの思う「忙しい日本人像」を地で行くどうしようもない計画です。


こうなったのは、ぜーんぶ例の私が天才と信じて疑わないみねまいのせいです。みねまいが、「ワールドツアー」と題してアムステルダムとバルセロナを襲うらしいのだ。このことは内部情報として数ヶ月前から分かっていた。


ならば「ヨーロッパプロモーター」を自称する私としてはアムステルダムに行かねばならぬ。というわけで、アムステルダム行きを画策したのだが、航空券が高い!エアリンガスはアムステルダム往復450ユーロ。くされRyanairもアムステルダムではないEindhoven(だいたいこれなんて読むのよ?)などという(少なくとも私には)聞いたこともない空港に飛んでるくせに350ユーロと考えられない値段。


マニアックながら、Rotterdamに飛んでいたはずのTansaviaという会社は、何時の間にかダブリン線撤退。なんだかんだで泣く泣く諦めたのです。ちなみに、みねまいは今のところヨーロッパプロモーターに払う給料はないらしい(給料をもらうほどのことをしていないというのもまた事実)。


で、先週末みねまいから連絡がありまして、諦めきれずにアムステルダムへの航空券の値段を調べたところ、やっぱり高い。で、ふと思い立ってエアリンガスのバルセロナ行きを調べたところ、運賃が300ユーロ程度と高いこともあるけど、それ以上に一日一便しかないフライト、行きも帰りも朝のフライトなので私のように週末の1分1秒が惜しいというめちゃくちゃな計画を立てる人間には使えない。ちなみに、バルセロナは最初から遠くて高いと決めてかかっていたのでその可能性を調べることはしなかったわけ。


かくして、駄目押しをするつもりで、くされRyanairを調べてみました。まったく土地勘がないのですが、バルセロナ郊外のReusなるとこに飛んでるらしいが、運賃が150ユーロ程度とわりかし魅力的なのはともかく、エアリンガス同様行きも帰りも午前便というのが使えない。で、くされRyanairはバルセロナ郊外のGironaなるところにも飛んでいるらしい。ここへは...


運賃150ユーロ。金曜日の夕方17:40ダブリン発で、日曜日の夜21:35Girona発。


うーん、Ryanairは嫌いだけど、このスケジュールとまあまあの運賃は魅力的だ。蛇足ながら、ただいまのRyanairのトップページは下のようになってます。よく言えばマイナス要因を逆手に取った広告と言えますが、悪く言えばめちゃくちゃです。





…というわけで、予約してしまいました。今回が人生初です。くされRyanairに1セントとか5ユーロとかじゃないまともな運賃を払うのは。


ただねえ、この路線、その昔くされRyanairがトイレにスッチーさんを閉じ込めて離陸したという伝説の路線なんですよね。ふ、不安だ。


さらに不安が募ることに、最初の同僚との会話の続き。


同僚:「もしかして、RyanairでGironaに飛ぶの?」
私:「そう。よくわかったね」
同僚:「ボク、Gironaの近所の出身なんだよね。だからよくRyanairを使うんだけど、このヒコーキ、遅れなかった試しがないよ。この前なんか2時間遅れたし」



Ryanairの夕方から夜にかけてのヒコーキ。各空港での折り返し時間を25分とか最低の最低に設定しているもんだから、早いうちのヒコーキが遅れたら、その遅れがそのままあとのヒコーキに影響するという罠。この罠にダブリン=Girona便は見事にはまるらしいのだ。…ふ、不安だ。ちゅうか、あの会社、何を基準にして、「定時運行率ナンバーワン」を僭称してるんだ?


で、2泊3日という短い日程とさらには上に書いた通りくされRyanairは必ず遅れ、ひいては終バスに乗り遅れるという理由から、空港からの足を確保すべく、Quickparkという民間の駐車場を予約しようとすると、





オンライン予約はただいまダウンしてます。


…ってさ、あんたらのオンライン予約は今年の6月からずっとダウンしてるやんけ。「場所が空いてたら開いてます」って人をナメとんのか。こうしてさらに不安は募る。


さらにダメ押し。今バルセロナのホテルを探しているのだが、なぜか土曜日はことごとく満室。空いているのは、ユースのドミトリーとぼったくりホテルのみ。





「英語を話します」というホテルのサイト。Englishという単語すら綴れないこのホテル、絶対に英語を話さない思う(と、誤字脱字王Snigelが語る)。


そして、ちょっとこれ見てくださいよ。某ラストミニッツのウェブサイトをコピーしてきたんだけど、通常価格よりも高いラストミニッツって何よ?(左から通常価格。中央9/1、右は9/2の値段。通常価格がいちばん高いはずなのに...)





さらに、私も年々再々時々刻々とトシをとってきまして、もはやユースホステルになど泊まりたくありません。その昔は「ユースのドミトリーこそ人との出会いのある場所だ!」なんてほざいてましたが、今じゃ自分用のバスルームがついた部屋じゃないと嫌です。


前途多難なバルセロナ行き、さてさてどーなりますやら。続く。


蛇足:題名は、某Fawlty Towerというコメディからパクったのですが...誰も気がつかんよね。


2006年08月22日(火) 朝のDorset Streetで交通事故。

どこの国もそうなのかもしれませんが、交通に携わる警官は感じが悪いと思いませんか。アイルランドもそうです。もとい、ことアイルランドは態度が必要以上に悪いと思います。


いちばんタチが悪いのが白バイ警官。用もないのにサイレンを鳴らして緊急走行したり、そうでなくても通常時ですら信号は守らない、すり抜け・割り込みは当たり前、そして、一般ドライバーには命令口調と、権力を隠れみのにして意味もなく威張っているというか、あえてはっきり言えばどうしようもない連中です。


今朝も、白バイが私の進行方向とは逆に市中心部方向から郊外にサイレンを鳴らして向かって走り去っていきました。


また意味もなく緊急走行して…とは思ったものの、ものの数分後に同じ白バイが別の白バイを連れて戻ってきました。また、VIPの護送かよ。


そう、政府関係の要人が乗った(と思われる)黒塗りの高級車から、スポーツチームが乗った(と思われる)バスに至るまで、いろんな車が白バイに先導されて、赤信号無視、対向車線もゆけゆけどんどんで走っているのをよく見かけます。今日もそうかと思いきや、白バイに先導された車はなぜか空荷のレッカー車


それから5分後、まだ学校が夏休みで、道路は空いているはずにも拘らず、Dorset Streetで渋滞に巻き込まれます。ん?なんだ?と思っていると、ラジオの交通情報では


「Dorset Streetでは車が横転のため渋滞です」





で、渋滞のケツからならんで僅か数分で、事故現場が見えてきました。ちなみに、赤い柵は中央分離帯設置工事のためのもの。何を血迷ったか、ただでさえ狭いDorset Streetに中央分離帯を設けて、狭い道をさらに狭くしようというのだから恐れ入ります。


それから1分後に事故現場に到着。





すでに事故車両はレッカー車に積載済み。


ええっ!アイルランドにしては信じられない早業。


レッカー到着から数分で事故車両は撤去完了。


…そうですか。白バイ警官もいちおうちゃんと仕事をしているのね…ということを認めざるをえない朝でした。ちなみに、会社には5分チコクをしましたが、誰も気がついてませんでした(こらこら)。


2006年08月20日(日) ゲーテも呆れるワイマール旅行記外伝...超越お天気おじさん

ドイツ人ってのは質実剛健…ってイメージが私にはあります。おしゃれに関して言えば、どっか泥臭くて垢抜けないイメージがあります。


いやー、ワイマールで思わず私はテレビ画面をカメラで撮影してしまいました。





テレビのお天気おじさんの図。


ぱっと見私が今から何を言おうとしてるかわかりますか?見てくださいよ。このオッサンのピンクの半袖シャツ。しかも品のないいやーなピンク色です。そこに輪をかけてグレーのネクタイ。この色使いは服飾評論家のピーコを召喚せずとも打ち首ものです。


で、そこにダメ押しをするのがジーンズ。ちょいと、良く見てよ、このオッサン、ジーンズ履きでネクタイしてるよ。ある意味すごいね、日本のクールビズもここまで行けば本物だ。ネクタイさえしてりゃ、下はジャージでも短パンでもいいってね。


…こんなどうしようもない格好でテレビのお天気おじさんができるんだから、ドイツの一般ピープルが垢抜けないのもわかる気がする。


ちなみに。アイルランドでもたまに見るんですよね。ジーンズにネクタイ姿。ネクタイをすりゃあいいってもんじゃないっちゅううの。


2006年08月17日(木) Ticketmasterももちろんいい加減。

みなさんこんばんは。40ユーロ(5,800円!)払って髪を切ったのに、誰も気づいてくれなくてひとりで恨み言日記を書いているSnigelです。


実は今日はネタがありません。いや、ダブリンバスのカレンダーネタの続きとかいろいろないわけじゃあないけど、書くのがだりぃ。というわけで、本日何も考えずに書きます。実はホントに話をどこに持って行こうか決めてないし、何を書くかも決めてないのでオチも何もないと思うので悪しからず。


この日記で何度となく書いているとおり、私、Leonard Cohenのファンであります。かくして、10月にPoint Theatreで行われる、彼のTribute BandのCame So Far for Beauty - an Evening of Leonard Cohen Songsには当然行くわけです。意外だったのは、Leonard Cohenのファンってのは私が思っていた以上に多いらしく、3日分のコンサートチケットは完売。25,000人もの人がコンサートに行くってんだから大したもんだ。これで本人が来てくれれば言うことないんだけど…来ないだろうなあ。


それはいいんですよ。でね、友人の分も含めて大枚300ユーロ(43,500円)払って4枚のチケットを買いました。数日後、チケットが郵送されたのですが、ちょっと、これ見てくださいよ。





Bank of Idiotのクレジットカードと同じくらいアホタレです。Ticketmasterは。これ、見る人が見たら、中にコンサートチケットが入ってると思いますよ。でね、一部のアパート(私が前に住んでた家はそうでした)なんかは玄関を共用していて、郵便物は玄関先にまとめて放り投げられているのです。つまり、このあからさまにコンサートのチケットだとわかる郵便物は、玄関先に放り投げられているわけ。


盗まれるなってほうが無理があるよ。


無事に着いたのでいいですが、いい加減もここまで来ると言葉を失います。


Bank of Idiotといえば、私のクレジットカードの一枚が今月末に有効期限が切れますが、未だに新しいカードが着いてません。そこで、Bank of Idiotに電話しました。


係:「大丈夫よ。8月の最終週に送るから。31日までに着かなかったら電話ちょうだい」


…あのー、それじゃあ間に合わないんですけど。


ああ、十年一日のごとく進歩のないこのいい加減王国。私はこんなアイルランドが大好きです(←ボーヨミ)。


2006年08月14日(月) Snigel的2ちゃん考

8/16は吉祥寺でみねまいコンサートです。東京近郊の方は是非どうぞ。





ダブリン市内に2ちゃんねらが店長の本屋さんをハケーンしますた。





…意味がわからんという方、値札に注目。それでもわからん方はスルーの方向で。それにわからないということは健全ということです。さらに、「なんてくだらない本を読んでいるんだ」というツッコミはなしの方向で。


以下、あまりにつまらないのでボツにしたのですが、せっかく書いたのを消すのもしゃくなので残しておきます。暇で死にそうな方のみ文字を反転させてお読み下さい。それ以外の方はスルーを強く推奨。


ちなみに(急に真顔になるのですが)、私は2ちゃんの言葉遊びは好きですが、顔の見えないコミュニケーションというのは気味が悪いですし、ありていに言って嫌いです。つい数日前だって、どっかのボクサーの試合が八百長だったとか騒ぎになっていたようで。怖いのは、ひとりひとりの顔が見えないのにそれでいて霧のようにつかみ所のない意見の総意ができているという怖さ。

以下、かなーり「しったか」をして書きます。間違いを突っ込まれそうで怖いのですが、ルサンチマンという言葉をご存知でしょうか。…私もつい最近知りましたが、「被支配者あるいは弱者が、支配者や強者への憎悪やねたみを内心にため込んでいること」だそうです(参考サイト)。

で、ひとりひとりは非力なはずなのに、2ちゃんねるという場所を与えられて、そこでのひとつひとつの非力な発言が、数百だとか数千だとか集まることで、ルサンチマンが何時の間にか力を持ってしまうという。2ちゃんがなければ権力者でもボクサーでもなんでもいいけど文句を言う機会を与えられなかったのに、2ちゃんという場所で文句を言うと、その文句が集まると信じられないような力になるという。ただ、それでもひとりひとりの力は未だに非力で、かつ、顔が見えないというのは気味が悪く、怖いです。かくして、私は2ちゃんが嫌いですし、当然書き込みなどもしないわけですが。


ただ、泡沫のように消えるであろう、2ちゃん用語って好きですね。思わず笑えるものとか、感じがこもっているのとかがあって。ただし、日記には使いませんよ。数年後に読み返したら赤面もので削除!ってことになりそうなので。卒業文集に書いた奴いませんでした?当時の流行語を書いて、今見たら大笑い…ってやつ。



…というわけで、すいませんでした。反転させてまで読む価値のない文章でした。


2006年08月13日(日) 土曜の夜はやはり自宅がいちばん…なのだが

8/16は吉祥寺でみねまいコンサートです。東京近郊の方は是非どうぞ。




39.1ユーロ。日本円にして5,500円。


昨日は土曜日。かなり嫌々街に飲みに行きました。ほとんど強制参加。


もうトシですね。土曜の夜に街になど行きたくない。混んでるわ。うるわいわ。金は使うわロクなことがない。酒は家でホムペの更新でもしながらちびちび飲むのがいちばんです。安上がりだし、自分のベッドまで直線距離で1メートル。眠くなったらそのまま倒れ込めばいい。


午後9時に街に着いた私。向かったのは最近ダブリン中に出てきた「おしゃれ系」とでも言おうか伝統的なアイリッシュパブからは似ても似つかないようなモダンな感じのパブ。古き良きアイリッシュパブを愛する人は絶対に近寄りたくもないようなパブ。でも、これが受けているらしく、ダブリンの多くのパブが改装や、支配人の交代を機にこういうパブに変わりつつある。


半地下のそのパブは、私の全く知らない音楽がドアの外まで大音量で流れてきて、入口には喫煙者数名としかめっ面をしたセキュリティ。もうパブに入る前から嫌になっている私。


大体私はこのセキュリティの連中が大嫌い。これ、10年ほど前に数ヶ月語学留学していたときのトラウマ。やはりセキュリティは年の若いガイジンの集団というのを快く思わないらしく、「年が若いから(このパブは23歳以上じゃないとダメ)」をはじめとして果ては「靴下が白だから」までのありとあらゆる理由でグループの中の数人が入店を拒否されて、結局行き場所がなくなるという事態がしょっちゅうありまして。


あれから10年。いつからだろう私は年齢を聞かれることがなくなり、入店を拒否されることも全くなくなった(考えてみると、それはそれで悲しいことのような気もするけど)。だけど、まさにトラウマ、未だにセキュリティの横を通るときに、何か難癖をつけられるのではないかとどきどきするのだ。


かくして、セキュリティを通り抜けようとすると誰かが私の名前を呼ぶ。みると、私の友人たちは外におかれたテーブルで飲んでいる。確かに8月ですよ。だけどアイルランドの8月は秋。午後9時にもなると外は肌寒い。そんな中、外で飲んでるあんたらは何よ?


で、面識のない私の友人の友人が自分の飲み物を買うついでに私のビールを買ってくれる。で、私の二杯目も別の友人が買ってくれる。こうなると、3杯目は私の番。というわけで、総勢7名の飲み物を買いました。それが一番上に書いた39.1ユーロという金額になるわけです。


私が飲んだのは、瓶ビール3杯。18ユーロ程度。なのに払った金額は40ユーロ。なんだか損した気分です。だいたいこのアイルランド的な買い方は好きじゃない。だって、自分が飲む間に他はその2倍とか3倍とかのスピードで飲んで、結局飲むペースの遅い私は今日のように結局損をすることになるのだ。だからといって、「私は自分のを買うよ」って言うのもあまりいい感じではないので結局こうせざるを得ないわけで。


さらに。悲しいかな日本人のご多分に漏れず私は酒に弱い。3杯も飲んだ日にゃ酔います。酔って楽しけりゃいいんだけど私の場合、寝てしまう。要は面白くないのだ。そんなわけで、上に書いた通り、「飲むのは自宅がいちばん」だと思うわけ。


午前1時、ナイトリンク(深夜バス)で帰宅。


私は数週間前にナイトリンクを使ったときに大ボケをかましてしまった。やはり4杯だかを飲んでバスに乗ったら、そう、見事に眠ってしまった。はっと気がつくと、そこは自分のバス停をはるかに過ぎ、もう終点に近いという森の中。慌ててバスを降りる。


以前、東北線で東京都心に通勤していた友人が面白いことを言っていたのを思い出す。


「もし東北線の最終電車で寝過ごしたら、慌てて降りちゃ駄目だよ。それこそ何にもない駅で降りたりしたら帰りの電車はない、泊まるところもなくて冬なんて凍死しかねないよ。そういう時は慌てず大きな駅まで行ってビジネスホテルででも健康センターででも泊まった方がいい」


凍死はちょっと大げさだなあとは思うものの、確かになにもない駅で降りたら大変なことになりそうな気がする。


…などと言いつつ、寝過ごしてしまい慌ててバスから降りた私。降りて気がついた。


そこは何もない森の中の墓地の前。


不気味でしたよ。夜の墓地。で、そこでタクシーを捕まえようとしても、どのタクシーも誰も乗っていないくせに回送のフリをしたり、ひどいのになると、今まで空車だったくせに私を見たとたんにルーフサインの電灯を消す(アイルランドでは天井のランプが点いていたら空車)。だからタクシーなんて嫌いなんだ!と思うが、タクシーの運転手の気持ちが分からんでもない。深夜に何もない墓地の前からガイジンがタクシーに乗ろうとしたらそりゃ不気味だわ。不気味じゃなくても不自然で怪しい。


20分後、5台くらいのタクシーがダンゴ状態になってやって来て、そのうちの1台が止まった。話してみると、なんだか人のことは言えないが英語がヘタ。聞けば、ロシア人らしい。


運転手:「オレはロシアのマフィアとつながりがあるんだぜ」
私:「オレは、日本のヤクザとつながりがあるけど、何か?」



私とヤクザのつながり。私の友人の実家の隣りの家にヤクザの事務所があった。無論行ったことなどない。…全然つながりじゃないやんけ。


このロシアンマフィア、50キロ制限の道をいくら夜だからとはいえ100キロ近い猛スピードで突っ走る。あっという間に自宅着。気がつくと街を出てからすでに1時間以上が経っている。しかも、街からタクシーに乗ったほうが安かったというオチつき。


そんなアホな経験をほんの数週間前にしていたので私はがらがらのバスの中だったけど、寝ないように立ったままバスに乗ってました。おかげで寝過ごしたりはしなかったものの、やっぱり楽しくなかったです。寒かったしね。


2006年08月11日(金) 実証実験:ドイツとアイルランド、銀行口座の開設が簡単のはどっち?

時系列的にはワイマール旅行記その3になるんですが、内容的には旅行記じゃないのでタイトル変えました。


アイルランドで銀行口座を開くのは大変です。


…ドイツの旅行記のはずなのに、また、突拍子もないことを言い出してすいません。すぐに話はつながりますのでしばらくおつきあいを。


知り合いのドイツ人がしみじみ言ったのです。彼女、数年前にアイルランドに来たはいいが、銀行口座開設に一苦労したそうなのです。


「いやー、アイルランドで銀行口座を開くのは大変だったわ。銀行に行ったら、仕事がないと口座は開けないって言われて、仕事を探そうと思ったら、銀行口座があるか聞かれたりなんかして」


そうなんですよ。振り込め詐欺だなんだが横行する今はどうか知りませんけど、私が大学生だったころの日本なんか(10年ほど前の話ですね)、銀行口座など簡単に開けて、口座を開いたら、銀行から紙袋いっぱいの記念品をもらえたりしたもんです。


それに比べると、なぜだか知りませんけどアイルランドで銀行口座を持つのは実に実に至難の技です。例えば語学留学なんかで長期に滞在するなんて時は、語学学校から在学証明書をもらわなきゃいけないなど、あーだこうだでいじめられた挙げ句に断られることが多いとか。こと、言葉に自信がない段階で銀行に口座を開きに行くというのはかなり勇気のいる行動だと思います。


語学留学なんてのはまだマシなほうで、無職で銀行口座開設ってのはほとんど無理…という話です。外国人の場合、どっかの会社に就職後に会社の総務から「この者は確かにうちに勤めてます」ってな一筆をもらってこないといけないとか。この辺のアイルランドの最新情報に詳しい方、銀行口座を最近開いた方はぜひ掲示板だかメールでご報告を。


で、一番最初に出てきたドイツ人がしみじみと呆れるわけです。


「なんで、銀行口座を開くのにこんなに苦労しなきゃいけないんでしょうね。お金を預けてあげるんだよ。お金を借りようとしてるというならわかるけどねえ」


アイルランドに長く住みすぎてそんな当たり前のことに考えが及ばなくなってました。そりゃそうだ。お客がお金を預けてあげようとしてるのに、なんで銀行は、銀行は最上段に構えてそれを断るんだ。


「こんなこと、ドイツじゃ考えられないよ」


…ドイツじゃあ考えられない。ホンマやな。絶対やな。


そう、ここでようやく話がつながるわけです。何だかんだ言ったって、ドイツでガイジンが銀行口座を開くのは大変に違いない。日本でもガイジンが銀行口座を開こうとしたら、やれ外国人登録証明書を出せとかなんだとかきっとうるさいと思うんですよね(こんなページがありました)。


だから、たぶんアイルランドでガイジンが銀行口座を開くのが大変なように、ドイツでもガイジンとして銀行口座を開くのは難しいに違いない。アイルランドの銀行の批評を書くためには、ドイツで同じ目に遭ってみないと客観的な批評はできないのだ!


そこで、玉砕覚悟でドイツの銀行に乗り込んでいったのです。そして、


「銀行口座開かせて(はあと)」


...と言ってみました。


むろん、そんなくだらない実験のためだけに銀行に行ったわけではありません。ドイツによくくる私としては、別の理由で銀行口座を持ってたかったんですよね。というのもドイツって日本と似てダメなところがあるんですよ。すなわち、


クレジットカードが通用しない。


これ、本気で困るんですよ。アイルランドでクレジットカードを使い慣れて、ほとんどすべての買い物は全部クレジットカードで支払う癖がついてしまいました。アイルランドでは、どんなイナカに行ってもクレジットカードは広く通用します。かくして私の財布に現金はほとんど入ってません。その感覚でドイツでクレジットカードを出すと断られることがあまりに多いのです。


空港や駅・ガソリンスタンドなどではたいがいのクレジットカードは大丈夫。ビザ・マスターはもとより、アメックスも歓迎。ところが、スーパーなどになると雲行きが一気に怪しくなります(アイルランドのスーパーでクレジットカードを受け付けないのはドイツ系の格安スーパーAldiとLidlくらい)。で、一番イヤなのは、ドイツの店でカードの読み取り機があるから大丈夫と思いクレジットカードを出してみると


「ECカード以外はダメ!」


とかなりの高率で言われるのです。で、ECカードとは、調べてみると、アイルランドでいうとこのLaserカード、日本でいうとこのJデビットカードのことらしい。店としては、数パーセントの手数料を取られた挙げ句に、支払い拒否なんかをされるリスクのあるクレジットカードよりも、口座から直接回収できて手数料も安いデビットカードを歓迎したいという気持ちは分かる。…が、ドイツに住まない私にしてはただただ迷惑な話。


というわけで、現金などできる限り持ち歩きたくない私としてはこれがほしい!と思ったわけ。銀行口座を持てばこのECカードとやらがもらえるに違いない。


というわけで、アイルランドが「バンクホリデー」だった某日にドイツの某有名銀行の支店に。狙ったのは、とんでもないイナカにある小さな小さな支店。


待つこと15分ほどで私の順番がやってきた。


私:「あのー、口座を開きたいんですけど…」


…と、英語で話す私に一瞬引きつつも、それでもお姉さんは対応してくれる。


係:「パスポートはお持ちですか」
私:「はい。日本のパスポートですけど」
係:「ドイツにお住まいですか」
私:「いえ。まだなんですけど、もうすぐごにょごにょ」



「いいえ」と答えたら誰がどう考えても口座は開けないに違いないと踏んだわけ。そりゃそうでしょ。だからドイツになどさらさら住む気もないくせにテキトーに答えました。


係:「口座を長く持たれるつもりですか。一年とかそれ以上」
私:「もちろん!」
係:「それではこちらへどうぞ」



…あれ、うまくいくとは思ってなかったのにうまく行きそうな気配。と、私は別室に案内される。すごいすごい。アイルランドの銀行はもちろん、日本の銀行でも別室になんか案内されたことないのに。それとも不法就労か何かの疑いで通報されたのか?(←ないない)


で、お姉さん、わたしのパスポートを持って別室に消える。で、コピーを持って帰ってきた。


別室に案内されたのでお茶でも出るかと期待したがそこまで世の中は甘くなかった。しかし、数枚の書類、おそらくドイツ語で意味不明だったがお姉さんのいまいちの英語での説明によると、口座開設依頼書に個人情報保護法か何か絡みの承諾書などだったよう。それらにサインをして口座開設に成功。言うまでもないことですが、書面を読まずにサインするなど論外です。良い子も悪い子もマネしないように。


係:「じゃあ、今日は以上です。ありがとうございました」
私:「あれ、お金、入れなくていいの?」
係:「あ、今日に入金されますか。なら、こちらへどうぞ」



…って入金しなくても良かったの?


かくして、いくらかの金を入金して終了。


結論:ドイツでの銀行口座開設は確かに簡単だった。やはりアイルランドが異常。


ひとつ大きな罠がありました。


口座維持手数料。一ヶ月2.5ユーロ(360円)也。


…そうだった。そんなもんがアイルランドにもあるんだった。すっかり忘れてたよ。ただし、アイルランドの場合は、ある程度の残高とインターネットバンキングの利用により無料になるのですが。ま、面白そうだから、しばらくこの口座、使ってみます。


2006年08月09日(水) ゲーテも呆れるワイマール旅行記(2)

何だかんだで結果オーライでハノーバーに到着した翌朝、私はMausi(久々の登場ですが、私の物好きな彼女の名前(仮名)らしい)とワイマールに向けて出発。


さすがはドイツ人の彼女(などと書いたら殴られかねないのだが)。地元の本屋に広げると模造紙サイズになるワイマールの市内地図を注文し、ガイドブックまで買い、B&Bも予約して完全武装。が、致命的な問題としては、彼女はご多分に漏れずに地図が読めない。最初からその能力に期待していない私は、「B80(二級道80号線)からB85に入って…」と出発前にさっと地図を眺めておく。


私が特技として自慢したい数少ないことのひとつは、一度走った道は決して忘れないこと。で、道中の半分くらいに当たるBad Frankenhausenという町までは一度走ったことがあるので、まあ大丈夫だべ…とタカをくくる。


ところが。なぜかこの日は道路工事の連続。あちこちに迂回路が設定されている。ちょっと自信がなくなったので


私:「あれ、この迂回路は次は右折になってたっけ」


と助手席の彼女に聞く。


…寝てるよ。しかも口開けて。


しばらくして大あくびののち起きたと思うと


彼女:「ここどこ?まだ着かないの?ちょっと、トイレ!」


…寝ててくれ。いいから。


で、孤軍奮闘の3時間の運転の後、いよいよワイマールの市内に入るというところで…。


私:「おーい、B&Bはワイマールの町のどこらへんにあるんだよ」
彼女:「ちょっと待って。今地図を広げるから…うわー、車が狭くて地図が広げられない
私:「やめ!ルームミラーが見えなくなる!」



地図が読めない女どころの騒ぎじゃない。私の彼女は地図を広げられない女。…いったい何のために地図を買ったんだ。


幸いといえば幸い、ワイマールの町は非常に小さく、テキトーに運転していたら何時の間にかB&Bの前に着いていた(やはり私は運だけで生きている男)。

B&Bは丘のてっぺんにありました


B&Bの窓からの風景。


おおっ、ワイマールの町が一望できるよ。


かくして、歩いて15分ほどの距離にあるワイマールの町へ。


以下、写真にてワイマールの町を紹介。いちいち書くのがかったるいので詳しく知りたい人はどっか別のページを当たってくれ(いいのか、そんなことで)。ちなみに、カーソルをあてると説明らしきものが出てきます。


ゲーテさんとシラーさん


ワイマール観光のキーワードのゲーテさんとシラーさん。劇場前にあるゲーテさんとシラーさんの銅像。二人の身長はかなり違ったのになぜか銅像では同じ身長になったというのは、旧DDRの秘密らしい(ウソ)。

追記:数名の読者さんから「DDRって何?」と聞かれました。Deutsche Demokratische Republik-英語で書けばGerman Democratic Republic、つまり、旧東ドイツのことです。ドイツ人と会話してると「でーでーあー」という感じでフツーに出てくるのでついと使ってしまいました。失礼しました。

夜、この場所で夕飯を食べました


街の中心の広場


広場のマーケット。秋に行われるマーケットは有名らしい。


馬(みりゃわかるって)


観光地ならどこにでもいる馬。ダブリンにもいたりしますが。ちなみに、糞はどっかと違ってちゃんと処分されています。道に落ちていたりしません。

町のお城のタワー…だったと思う


彼女が強く勧めるので買ったのは「ワイマールカード」。72時間有効で10ユーロで、市内の公共交通機関が無料になり、市内の美術館が割引または無料になるという代物…なのだが、究極に使えない。確かに市内の美術館は割引になった…1割ほど。5ユーロの入場券が50セント割引になるって勢いだと、10ユーロの元を取るのはいつのことか。無料になる美術館は交通の便がとことん不便な場所にあるという罠。


かくして、少しでも元を取ろうとたったバス停4つの場所にあるB&Bまでバス利用。





おおっ、各バス停に(該当バス停通過予定時刻の)時刻表があるよ。おおっ、バスが時刻表どおりに来たよ。


…と、あまりに当たり前のことに感動している自分が情けない。ただし、終バスは午後8時台と冗談としか思えませんでしたが。


続く。


2006年08月08日(火) ゲーテも呆れるワイマール旅行記(1)

ドイツに行ってきました。例の「時間半分・運賃倍」のルフトハンザ利用のフランクフルト経由ハノーバー行き。今回はネタをいろいろ拾ってきましたので、数回に分けてご報告させていただきます。


まずは(いつものことながら)行きのヒコーキの話。


このヒコーキ、ダブリンを18時5分に出まして、フランクフルトに21時ちょうど着。で65分後の22時5分にハノーバー行きのヒコーキが出まして、ハノーバー着が22時55分。いやー、乗換え時間を入れて3時間50分というのは本当に無駄のない旅程です。


ただ、無駄がないというのは、逆に言うと、余裕がないというわけでして。もう勘のいい読者さんのこと、お気づきですね。そう、ダブリン発のヒコーキが遅れたのです。


Point to Pointで、乗換えなど知ったことじゃないと公言するくされRyanairと違い、一枚の切符としてダブリン発ハノーバー行きを買った場合、ヒコーキが遅れたなどで乗り遅れた場合、ルフトハンザはちゃんと顧客の面倒を見てくれる…はず…です。


つまり、乗り遅れても自分でホテルを探したりとか、新しい切符を買ったりとかいう必要はないのですが、でも意味もなく、空港近くのホテルに一泊するのは嫌です。こと、3泊4日とかいう短い旅程の場合。こと、翌日にワイマールに行く予定があり遅れたくない場合。


今回、ヒコーキが遅れることは、ダブリン空港の搭乗受付カウンターで手続きをした段階で分かっていました。荷物を預けて搭乗券を受け取ると…


係:「ええと、搭乗時間ですが、17時35分ではなく、20分遅れて17時55分になります」


うん。20分程度はまったく問題にならない。何せ7/10の日記に書いた通り、うまくすればたった5分で乗換えのできる空港ですから。かくして、ヒコーキがダブリン空港のゲートを離れたのがすでに30分遅れの18時35分でも私は心配してなかった。


ところが、滑走路が1本しかないダブリン空港の離陸待ちでさらに10分ロス。つまり、離陸前に40分遅れ。乗換え時間は25分。まだ行ける。


7/10の日記より転載


この手のひらよりも小さいサンドイッチ。中は、チーズとレタスのみ!いくらコスト削減のためとはいえ、この「食事は出しました」という既成事実を作りたいがためだけに出すこのサンドイッチはどうよ?


いやー、これ以上のコストの削減はサンドイッチをやめる以外では無理だと思ってました。ところが、ルフトハンザさんはやってくれました。





今まで2種類はいっていたサンドイッチの中身が1種類になりました。


呆れましたね。レタス一枚をけちってどーなるのかとも思うのですが、今回のサンドイッチはパストラミだけ!


反面、この平日のフライトはがらがら、すかすか。私も3人分の席を独占していい感じ。スッチーさんもおヒマなのか、ドリンクのおかわりまで持って来てくれまして、調子こいてスパークリングワインを3杯飲んで私はいい加減ほろ酔いぎみ。ちなみに、ダブリン空港のパブででもすでに1パイント飲んでいたことは秘密です。


そんなわけで、遅れながらもさすが(私にとっては)大枚をはたいたフライトはいい感じで着陸体勢に。スッチーさんが乗換え案内をはじめる。


「21時45分発ミュンヘン行きLH986便ご予約の方は、翌朝6時35分発LH960便に再予約、21時55分発ハンブルグ行きLH032便ご予約の方は、翌朝6時55分発LH002便に予約変更…」


こんな感じでほとんど永遠に終わらないんじゃないかと思われるアナウンスが続きまして、22時発までのすべての乗換え便は再予約された模様。ただし、22時5分発の私の乗るハノーバー行きはアナウンスなし。つまり、乗換えができると思っていいらしい。


うん、このままいけば、21時40分には着陸。着く場所にもよるけど、歩く距離が短ければ十分間に合う。最悪荷物は間に合わないかもしれないけど、荷物なんか知ったことじゃないわい。あとで送ってもらえばいい。


で、21時40分、ヒコーキは40分遅れで着陸。ところがヒコーキは、なぜかあさっての方向にタキシングをはじめまして、どこへ行くかと思いきや、ヒコーキはボーディングブリッジのほうへは行かず、沖どめ


で、再び機内アナウンス。


「22時5分発、ハノーバー行きLH1012便ご利用の方は、翌朝7時55分発のLH1000便に…」


だ、脱力。乗り遅れたんですかい。


で、ヒコーキは空港のはしっこに停止。バス輸送。


ありえねー。なんで今日に限ってバス輸送なのよ?


まだ、走れば間に合うんじゃないかと淡い期待を寄せてバスに乗った私が連れて行かれたのはエリアBのバス停。ハノーバー行きは、長い地下道を経由したエリアA発。時刻は21時45分。フツーに歩けば20分は余裕でかかる距離。状況は絶望的。


入国審査官は幸か不幸か私のパスポートの表紙を見ただけでチェックなし(今までこんないい加減な体験をドイツでしたことがない)。保安検査では5分ロス。で、できれば乗換えのヒコーキに間に合いたい私はとりあえず走ることに。


何度も折り返す長い階段。実はエレベーターのほうが長かったという罠。



地下道までのエレベーターを待つ時間すら惜しく、階段を駆け降りる。


ここは淡路町駅=新御茶ノ水駅接続の地下道かというくらい長い地下道



で、地下道はこーんな感じでほとんど反対側の終わりが見えないほど長い。


ちなみに、ごくごく一部のマニアな読者さんは、「どっかで読んだ覚えのある話だなあ」とお思いかと思います。はい2001年暮れにロンドンヒースローでほとんど同じ体験をしてます。歴史は繰り返すのか。


地下道の写真です



このピンボケ写真、ひでかすに「感じが出ている」と言われたのでごみ箱から再利用。


日ごろの運動不足はもちろんのこと、いい加減体中にアルコールが回っている私、かなり気持ち悪くなったがそれでも走る。よほど血相を変えていたのか、地下道からターミナルへ上がるエレベーターでは降りた人が30メートルは離れたところを走る私のためにドアを押さえて待っていてくれた(感謝)。


で、記録的な速さで息を切らせてハノーバー行きのいつもの搭乗口に着いたのは22時ちょうど(今書いてて思い出したけど、搭乗口の番号も確認せずに走ってきた。何せ、いつも同じバスでの搭乗口なんだもん)。なんと、未だに搭乗中。数人の人が搭乗口に並んでいる。


さて。問題は私の予約。もし、明日の朝の便に再予約されたのなら、このヒコーキの搭乗券は無効になっている可能性がある。疑いつつわざと係のいない自動の改札口に搭乗券を突っ込んでみると問題なし。そのままバスに乗る。


バスの中で一息ついて気がついた。


まじ気持ち悪い。吐きそう。


ヒコーキの中でコーラを2杯飲んで落ち着きましたが、かなり吐きそうでした。


教訓:酒を飲んで走るのは良くない。


ネタ的には乗り遅れた方が面白かったのでしょうが、間に合ってしまいました。絶対荷物は間に合わないと思っていたのに、荷物もしっかりハノーバーの空港の到着口に出てきました。さすがというか何というか。おかげで、ルフトハンザの金で新しいパンツを買うプロジェクトは企画倒れとなりました。


ちなみに。すべての写真は帰りに撮りました。写真を撮ってる余裕なんてあるもんかい!


2006年08月01日(火) コドモの目から見たステキなステキなダブリンバス(2)






ステキな色使いのHarristownにお住まいのAndrew君の作品でした。220というマイナーなバスを使うところが素敵です。


では、お次(流すんかい!)。Ballymunにお住まいの(こら、そこ、何笑ってる)11歳のNiamhちゃんの作品です。皆様、涙を拭うためのハンカチのご用意をお忘れなく。例により、Snigelによるかなりいい加減なホホホ訳がついてます。






It's your Bus
みんなのバス。


Dublin bus was really clean.
ダブリンバスは本当にきれいだった。

The drivers they were never mean.
運転手さんたちは決して意地悪じゃなかった。

People rode right into town, laughing, smiling all around.
みんな、笑いながら、ほほ笑みながら街まで乗っていた。

But now the smiles have started failing.
でもその笑みは消えそうになっている。

Boys and girls have started raiding
子供たちはバスを襲いはじめた

The buses that we now see are all destroyed with graffiti (ママgraffitiが正しい)
バスはみんな落書きで汚されている。

But they are stupid
奴等は愚かだ。

Can’t they see Dublin Bus is for you and me!
バスは私やあなたのためにあるということがどうしてわからないの!

It's your bus so respect it,
これは、みんなのバス。だから、大事にしよう。

Don't vandalise it!!!
壊さないで!!!



まずこれを見て思ったこと。その昔、私が中学生だった頃、カセットテープに流行の音楽なんかを録音して集めていた頃がありました。そんなときに、「レタリング」とかいうのが流行ってまして、要は、アルファベットを一文字一文字熱で剥離紙からカセットテープのケースの紙に写すという気の遠くなるような作業をしてました。で、この作品の文字を見て、それをふと思い出したわけ。明らかに自分で書いた字じゃないですね。別にそれはそれでいいんだけど。


それにしても、衝撃の書き出しです。


Dublin bus was really clean.
ダブリンバスは本当にきれいだった。



…ってことは今は汚いんですね。


The drivers they were never mean.
運転手さんたちは決して意地悪じゃなかった。



…ってことは運転手さんは今は意地悪なんですね。


私、いちばん最初にアイルランドに来たのは、忘れもしない1996年、今から10年前、つまり、Niamhちゃんの生まれた直後です。その頃と現在を比べると、確かに、人口が増え、バスが増え、ガイジンの運転手さんが増えたりして、バスも車椅子対応の超低床車が中心になったとか、いろんな細かな違いを否定したりしないけど、基本的には何も変わっちゃいない。つまり、バスのきれいさ(汚さ)も、運転手さんの質もさほど変わっていないと思うのだが。一体、Niamhちゃんの思い出す過去とは一体いつのことなんだ?


Boys and girls have started raiding
子供たちはバスを襲いはじめた



どう訳すか30秒ほど悩みました(それだけかい)。バスに投石をしたりとか、イースターの頃になると卵を投げたりとか、バス停を破壊したりとか一部にロクでもないクソガキどもがいるのは事実。そういう意味で「襲う」という言葉を使ったんだけど、でも、この事件の回数はたぶん昔と変わってないような気がするのだが。


それにしても、バス停のシェルター(雨よけ)を破壊したら、自分が今度バスを待つときに雨に濡れることになるとか、結局は運賃に撥ね返ってくるということは少し考えればわかりそうなものなのだが、それがわからないアホタレが確かにいる。それをNiamhちゃんは言いたいんだろうなあ。


昔と比べてどうかというのには疑問が残るけど、バスを破壊する連中はstupidというのは激しく賛成。…と思わず、茶化すつもりがマジレスをして路線がずれてきたので今日のところは終了。




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