なべて世はこともなし
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2006年02月28日(火) 意外に近くにいた。土曜日のRiotsの被害者。

私が、辞める辞めると大騒ぎしてるくされ会社。大ボスのひとりにアイルランド人ではない女性がいます。この女性、身長は190センチ近くあるのではないかというかなり目立つ女性。ただ、社員の多くに彼女の存在は恐れられています。その武勇伝たるや数知れずですが、その中のひとつ。


うちの会社、ごく一部の上司は自分の駐車スペースがあります。私たちヒラは駐車場はあるけど別にどこに停めようと勝手。実際上司の「指定席」とヒラの「自由席」はほとんど隣り合わせなのであまり意味はないのです。ですが、この大ボス、自分の駐車スペースに誰かが駐車すると烈火のごとく怒ります。ほんの5台分向こうの自由スペースに車を停めることができないようです。


で、私とほぼ同じに入社した(そしてすでに退社した)アイルランド人の女の子。結構スレンダーでかわいかったなー(遠い目)...という話ではなく、彼女が初めて出社した日。初めて出勤した日です。そんな駐車場に上司用のスペースがあるなんて知りっこないです。彼女はこともあろうにこの大ボスの指定位置に停めてしまったのです。


で、大ボスが午前10時くらいに出勤してきて大騒ぎ。会社中に「02D12345(仮名の登録番号)の持ち主は今すぐ車を移動せよ」と一斉メールを送信。かわいそうな新人社員が表に出ていると、この大ボスが彼女の車の前に仁王立ちしてまして、


ボス:「あんた、ここ、誰の駐車スペースか知ってるの?」
新人:「え?ここ、指定スペースだったのですか。私、今日から仕事を始めたもの…」
ボス:「言い訳はしなくていい!さっさとあんたの車をどけて私の車を停めなさい!」



と、自分の超大型車のキーを彼女に投げつける。とことん同情に絶えないのがこの新人。自分の車はマーチサイズの超小型車。いきなり、メルセデスクラスの車を駐車しろと言われても困りますよね。


新人:「え?すいませんでした。今すぐ私の車をどけますので(だからあなたの車は自分でやって)」
ボス:「いいから私の車も動かしなさい!」



この新人社員、入社一日目にして泣いちゃったそうな(かわいそう)。


なんで、こんな話を始めたかと言うと、この大ボス自慢の大型車、土曜日に市内のNassau Streetに停めていたそうな。そこに起こった動乱。彼女の車は…(以下、想像がつくと思うので略)。


やはりダブリンは狭いと思った事件でした。


おまけ。出回っている画像つきメール。「これが土曜日の動乱の真実」




2006年02月26日(日) 知らぬがホトケのOpportunities 2006

土曜日の昼下がり、FASのOpportunities 2006へ行ってきました。


うちからバスで行こうと思ったのですが、バスが来ない来ない。時刻表によれば3台のバスが来てもいいはずなのにバスが来ない。こうまで遅れると次にやってきたバスは満員と相場が決まっているのですが、30分後に来たバスはほとんどすっからかん。土曜日の午後1時といういちばん街が混みあう時間にしてヘンです。


ほんで、街に程近いCroke Park Stadiumが今回のOpportunities 2006の会場。そもそもOpportunities 2006とは、アイルランド版の職安FASが年に一度催す就職や、スキルアップのためのショーケースです(カタカナばかりで申し訳ないけどうまく訳せなかったので失礼)。



初めて入ったCroke Park Stadiumは割ときれい。
試合なんかがあると汚れるんでしょうが。



あまり期待はしないで行ったのですが、まあ、大した会社も来てなきゃ、興味のあるコースがあるわけでもなし、ひでばかすとふたりで30分ほどで早々と退散。そのままうちの近所のパブへ。


このパブで信じられないものを見ました。




ちょっと隠し撮り




バーのシェフと客がカウンター越しに賭けポーカーをしている。ちなみに掛け金は5ユーロ。


言わずもがな違法です。良くは知らんけど、これが当局にバレたら、多分パブは罰金とか悪くすると営業停止とかまずいことにあるのではないかと思う。パブでバーマンにトランプをして怒られている人は見たことはあるけど、パブの内部の人間が堂々と昼日中に賭けポーカーをやっていると言うことにはさすがの私もびっくりしました。


で、翌日の日曜版の新聞を見て唖然。






なにこれ?某掲示板で拾ってきた動画リンク


どうもダブリンで北アイルランドから来たオレンジ党グループがデモ行進をしようとして、それに一部の人間が乗じて暴力で対応して一部が暴徒化した模様。


人の話や新聞を総合すると、なにやらこの暴徒化はかなりの確信犯で行われたらしいです。こういう言い方はどうかと思うけど、この暴徒なんて政治的な背景があるというよりはむしろただ騒ぎを起こしたかっただけではないかと。で、群集心理で車を燃やして、ついでNikeのランニングシューズがほしいもんだから目についた靴屋を襲ったのではないか。あえて、はっきり言えばアホですよ。こいつら。


で、もっとアホなのは、こんな暴動があったことすらつゆ知らずに、なんで今年のOpportunities 2006の人出が少ないなあと思っていた私かと。私より気づくのが遅かったひでばかすはもっとアホタレですが。


遠く日本にいるうちの親ですら、このニュースを知っていたので、アイルランドに対する印象の悪化は避けられないような気がします。観光がかなりの外貨収入の源となっている国ですから、この影響はあとでボディーブローのようにじわじわと聞いてきそうな気もします。ま、自業自得といえばそれまでですが。


2006年02月24日(金) すいません。また会社の愚痴です。

あと1ヶ月で会社から勤続ボーナス(ン十万円)をもらい、その日に辞表提出を狙っている私ですが、今勤めてる会社、状況は時々刻々ひどくなってます。よくもここまで社員をトホホな気分にできるもんだと、ある意味感心します。


トホホその(1)ズル休み事件


月曜日、火曜日と2本づつ歯を抜いたことはすでに報告済み。まあ、何だかんだで歯が痛かった。火曜日なんか本人には自覚はなかったものの死にそうな顔をしていたらしく、同僚みんなから早退を勧められる始末。


で、水曜日の朝、歯は痛いし、ひでー顔をしてたので(いつものこととか言うな)会社を休ませてもらうことにした。ま、ずる休みといえばそうなんだけどね。


そして木曜日。私の上司がやってきた。


上司:「診断書持って来た?」
私:「ハァ?何の話ですか」
上司:「昨日休んだでしょ。だから医師の診断書がいる」
私:「医者になんか行ってませんが。あんた、私のこの歯を見てないの?」
上司:「いや、今年から医師の診断書なしでの病欠は『ズル休み』と扱うことになったから。これ、勤務評定に響くからね」
私:「どうせ最低の評価しかくれないんでしょ。勝手にしてください」(←もう投げやりなのでホントにこう言った)



…実際この通りなんですよ。もう勝手にしてください。どうせあと1ヶ月でさよならなんだから。


トホホその(2)デスクトップの背景事件


皆様がお勤めの会社、デスクトップの壁紙には何らかの制約があるでしょうか。このくされ会社の場合、コンピュータウィルスの入り込む可能性のあるスクリーンセイバーは禁止、だけど背景は基本的に自由…でした。かくして、人によっては美しい風景写真を入れたりとか、有名人の写真を入れたりとかささやかにコンピュータを飾っていたわけ。ちなみに私の壁紙は、会社へのアンチテーゼでDilbert’sでした。


で、「病欠」のあと会社に行ってみると、壁紙が会社のロゴとスローガンの書かれたセンスがないだけでなく、気分的に凹む壁紙に強制変更されてました。冗談抜きで反吐が出そうなひでー壁紙です。なんで、こんなことまでして社員を落ち込ませたいのか私には謎です。できることならこの壁紙をここで公開してやりたい気分ですが。


かくして、もう完全に愛想の尽きたこの会社、金曜日なんていつも以上にやる気なしなので、アイルランド系のブログを検索して遊んでました。親の転勤で来ている中学生と思われる人のブログとか、駐在員さんのニョーボのブログとかいろいろあるもんです。


そんな中でひとつのブログを読んで、けたけた笑ってました。誰がどう見ても関西系の方でして、おもしろい。で、最初はけたけた笑い転げてたのですが、途中で気がついてしまいました。…この人、間違いなく私の知り合いの知り合いだ


私の知り合いに連れて行ってもらったレストランのことを勧めてるし、友達の家にあったやたらとマイナーなDVDのことをネタにしてる。ああ、ダブリンの日本人社会の狭さを再確認させられました。たぶん、これを読んでいる人数人は、私がどのページをネタにして、どの友人のことを言っているかバレているんだろうなあ。


2006年02月23日(木) ダブリンのありがたみ0の無料新聞

うちからBrayの歯医者さんまでは片道30キロと結構な距離です。朝8時のアポに間に合うためには、朝の7時に家を出て、30分くらいかけて市内までの渋滞を抜け、さらに30分で、郊外に向けて込みに混んだ対向車線を横目にすっ飛ばしていくわけです。…実はすっ飛ばしたくても片側2車線のN11(国道11号線)は信号の連続で、しかも、必ず信号に捕まるようにできているというイライラ道路ですが(日本でもよくありますよね。こういう無意味にイライラさせる道路)。


今日は歯医者ネタじゃないのです。その途中で無料でもらったものの話です。






そう。新聞。


去年のいつ頃だったか、ロンドンとかでもおなじみの無料新聞Metroがダブリンに殴り込みをかけてきました。で、それでシマを荒らされたのかどうだかは知りませんが、Irish Independ社がHerald AMなどという無料誌を発行するようになり、現在、ダブリン市内ではこの2誌が無料で読める新聞ということになってます。


渋滞する大きな交差点で信号待ちをしていると、たいがい中国系か東欧系か色の黒い系かの人がこのどちらかの新聞をウィンドウごしに配りに来ます。ただ、注意すべきは、他の有料のStarなんかもたまに売られているのでうっかり手を出すと実は有料だった...というオチがあることでしょうか(断ればいいだけの話ですが)。


普段の私はダブリン市内を片道15キロも運転しているにも拘らず、この無料新聞をもらうことはまずありません。渋滞する大きな交差点はなるべく避けるようにしているからなのですが。で、唯一、新聞を配っている交差点、なぜかこの信号だけはいつも私には青でもらえずに通過してしまうわけです。


この「無料」の新聞。私は基本的に反対です。何せ、「無料」なのでありがたみがまったくといっていいほどありません。つまり


もらう→表紙を眺める→ポイ


という人が結構いそうなのです。車通勤の会社の同僚の机の上にもよくこの無料誌が置いてありますが、どう見ても開いた形跡なし。


道路では、車以外にも歩行者むけに配っているところもあります。例えば駅とか。これはこれでまた問題でして、まあ、DARTやバスの車内に新聞を置いてゆく人多数。日本だったら網棚の上とかにちゃんと折りたたんでおいていきそうですが、こっちはシートの上に置きっぱなしにして、それを後の人が床に放り投げて、床で新聞が散乱して車内が見るに耐えない状況になるというのはほとんど定番コースです。かくして両方の新聞には


PLEASE DO NOT LITTER. TAKE YOUR METRO WITH YOU OR DISPOSE OF IT THOUGHTFULLY

KEEP DUBLIN TIDY: When you are finished reading today, please recycle this copy of Herald AM



…と、トップページに書かれてますが、効果のほどは…。効果のほどといえば、果たして広告主に費用に対する効果が出ているのか、ひいてはこの新聞がうまくいってるのか非常に疑問です。


新聞の内容は、どうもMetroのほうが芸能ネタなどのやわからめが好きのような印象を受けました。かくして、芸能に全くついていけない私はどちらかと言えばHerald AMの方が好きかな。ただ、どっちも無料ということだけあって、Irish TimesやIrish Independentのようなアイルランドの政治について切り込んだような記事…というのはあまり見かけない印象を受けます。もっとも私は興味がないのでそれはそれでいいんですけどね。


ちなみにうちのひでかすも、Herald AMの方が好きだそうです。理由は「Sudokuがついてるから」だそうです。…ってMetroにもSudokuはついてますが、Herald AMの方が3つついていておトクだとか…。


写真の新聞、緑のリサイクルボックスにポイしますが、果たしてリサイクルされるのかどうかも疑問です。ああ、資源の無駄。


2006年02月20日(月) いまさら歯の矯正を始めました(4)

ついにその日はやってきました。


抜歯。


1回2本。2回で4本という無理があるんだかないんだかさっぱりわからない予定。掲示板では「歯を抜くのは指を落とすのと同じだからね〜」と脅されて(ご意見、あまりにごもっとも)、最初はなんとも思ってなかったのにだんだん怖くなってきた。


かかりつけの歯医者さんは、こともあろうにダブリン北部にある私の家から30キロほど離れたBray。ここまで鬱な気分で朝早くに車を走らせる。


そしてアポの時間の5分前という理想的な時間に到着。歯医者さんの前の通りはパーキングチケットを事前に購入してそれをフロントガラスに貼る方式。さて、一体どのくらいいるんだろうと考えた挙げ句、二本も歯を抜くんだから2時間くらいはいるんじゃないかとにらんで、2時間分のチケットを購入。


受付で名前を言うと、待合室で待つまでもなく、そのまま診察室へ。いつも愛想の良いセンセイは月曜日の朝の8時だというのに元気そのもの。一通りのあいさつのあと、さっそく麻酔をぶすぶす打ち始める。


数分後。ペンチのようなもんを持ってきたと思ったら、一気に左側の4番目の下の歯を抜いた…みたい。そりゃ麻酔が効いてるから痛くなかったよ。それにしても、なんでたった数秒で20数年寄り添ってきた健康な歯が抜けるのよ?その真上の歯も同様。所要はわずか数秒。そのあまりの呆気なさに私は呆然としてしまう。そりゃ痛くなくて良かった。歯医者さんは慣れているんだろう。だけどさ、自分の親と一緒にいた期間以上の期間一緒に過ごした、言ってみりゃ親子以上の関係の歯をあっという間に抜いてしまうというのはなんだかひどい行為のような気がする。


で、抜いた部分に止血も兼ねてガーゼをかぶせ、それを噛むようにしておしまい。所要15分。…そう、たったの15分。おーい、2時間分のパーキングチケットを買った私はただのアホ?


で、センセイは、「じゃあまた明日ね。こういうことはさっさとすませてしまおう」


…へ、あ、あ、明日?


会社に着いて壁にかけたカレンダーを見て気がついた。


今日だと思っていた予約は実は明日だったということに。


そう、今日は、アポもないのに歯医者に行ってしまったわけ。そのことをひとことも言わずに黙って歯を抜いてくれたこのセンセイは偉大なのか、それとも私以上のおマヌケで私が日付を間違ったことに気がついてないのか。


で、そのまま大渋滞中の高速を使って会社へ。途中で、たぶん麻酔が切れたときに必要になると思われる鎮痛剤を購入。


会社では、まあ、いろんな意見が出まして。いわく、今日は乳製品を食べちゃ駄目とか、鎮痛剤を飲む前には牛乳を飲まなきゃだけとか(矛盾してますが)、あとで顔が腫れるから氷で冷やせとか。一番嬉しかったのは、ゲイの同僚がハーブティーを持ってきて、「これを飲めば殺菌作用があるよ」と言ってくれたこと。この細やかな気配りは本当に見習うべきだと思いました。


で、たぶん日本のそれよりはるかに強烈な、麻酔が切れたのは抜歯後4時間以上が経った昼過ぎ。そのあと、確かに鎮痛剤を飲んだものの、心配したほど痛みはなく、顔が腫れることもなく現在に至ります。ただ、歯を抜いた後のクレーターのような穴が物悲しい。…ちゅうか、こんな大穴、一体どうやって今ある歯を移動させて埋めるのか本気で疑問です。


明日さらに2本右側の歯を抜きます。これをやられると、いよいよ噛むことができなくなるので、Snigel断食の危機です。続く。


2006年02月19日(日) 勝手に応援。クリフデンの非価格破壊B&B

ごぶさたです。


世の価格破壊はとどまるところを知りません。ロンドンまで40ユーロで往復できるとか、消費者として恩恵にあずかっている事実は否めません。


とはいえ。果たして安さだけですべてを決めてしまっていいのだろうか…と思うわけです。いつもながらの例えですが、ロンドンまで荷物のような扱いをされて、いい座席を取るために早くから並ぶハメになったりとか、搭乗受付カウンターでほんのわずかな超過荷物に難癖をつけられたりとか。だったら、倍の金額を出してもいいサービスを受けたい…とも思うのですが、こと、ヨーロッパの航空会社に関しては、格安かバカ高かの二極分化が進み、その中間という選択がなくなってしまいました。


その点、日本でJALがやってるらしい、1000円追加でいいシートに座れる…というサービスは使ったことはないにせよ、私のようなビンボー人でもいいサービスが手の届く範囲にあるという点ではいいことだと思うのですが。


ただ、こういう発想がアイルランドで受けているとは思えないのです。私の愛するSuperquinn(スーパーマーケット)、必ずレジで袋詰めをやってくれたり、カウンターで買った魚やハムを密閉包装してくれるなど質の高いサービスを提供しているにも拘らず、この良質のサービスの分わずかに同業他社と比べて値段が高いために、苦戦を強いられている模様。


私としては、買い物の値段がたとえ1割増になっても、いいサービスを受けたいと思うのでここに行くのですが、どうもこういう考え方は他は知りませんがアイルランドではどうやら少数派のようです。せっかく国が前よりずっと金持ちになったのだから、こういうちょっと贅沢な金の使い方をしてもいいと思うんですがねえ。


話の前置きが長くなりました。実は、数日休みを取って2泊3日でアイルランドの西部に旅行に行ってました。で、2005年5月14日の日記に書いた、コネマラ地方はクリフデンにあるJoyces WaterlooというB&Bにリピーターとして行ってきました。






ここのご主人と話をして、価格破壊の中でもサービスの質を落とさずに勝負をしてゆくという決意を聞いて、勝手に賛同してここで応援キャンペーンを張らせてもらうことにしました。観光名所のアイルランド西部、ゴルウェイ、コネマラ地方に行かれるという方、ぜひ、ご検討ください。


現在、アイルランドの地方のB&Bの平均は、おそらくダブル・ツインルームで朝食付60ユーロくらいというのが相場だと思います。で、今日紹介する、Joyces Waterloo B&Bは部屋にもよりけりですが、一晩90ユーロです。


はい。この時点で価格第一主義の人はこのB&Bが候補から落ちてしまいました。私だってそうでした。初めて行ったときに「90ユーロ」と聞いて真っ先にダメ出しをしたのです。で、幸いここに泊まったためにこれが間違いだったことに気がついたわけですが。






まず。こちら。キングサイズのダブルベッド。大人三人でも眠れそうです。ちなみにバレンタインデーの週だったのでぬいぐるみつきの特別仕様になってます。こういう細かさもさすがだといえますが。ソファーのついたバルコニーつきで、このソファーに座ってのんびりするのが実に良い。






こちら、ツインルーム。なんとまあ、天蓋つきのベッドです。ちょっと王様気分で一度寝てみたいですが…。これ、ツインルームの一つのベッドなんですよね。つまり、このベッドを贅沢にも独りで使うことができるという。もうひとつのベッドはこれ。






ちなみに私が使ったのはダブルルームですが、アイルランドのB&Bでありがちなヒーティングをけちることもなく暖かく、快眠できました。寒がりな人のために、自分で電源を入れられる小型のヒーターを予備に置いてあるところにもこだわりを感じました。






そしてこちら、えらく広いシングルルーム付属のバスルーム。広角のカメラでないので収められませんでしたが、なんとバスルーム内にアームチェアまで置かれてます。広い。






で、これがシングルベッド…って、これ、セミダブルです。大人二人でも眠れるベッドをシングルとして使うというのは実に贅沢です。ちなみに、ダブルルームとしても使えるそうですが。


…と、まあ、ここまででも「ちょっと質のいいB&B」として認めてくれると思いますが、ここからが本番です。このB&Bなんと屋外に24時間利用可の露天風呂があります。




(モデルが悪いとか、男の顔のほうがはるかにでかいとかいらんツッコミをいれる人には、もれなくSnigelの恨み言日記に掲載の上、不幸の手紙を送らせてもらいます)


旅行中の日本人がいつも恋しくなる(と私は思う)お湯に浸かるという行為がここでは可能。水着着用が基本ですが、離れにあるので人が来たときに水着をつける素早さがあれば裸で入ることも可能かと(推奨はしませんが)。


いやー、良かったですよ。二月の寒空の下、空には冗談抜きで満天の星。それを眺めながら、飲むビールのうまいこと。女の子とここに来て、この風呂に入って


男:「ほら、あれが天秤座だよ。あの光は何万光年もかなたから来て…」


なんてやればたいがいの女の子はオチます…ってオチてなきゃいっしょにクリフデンくんだりまで来ないとかいう冷静なツッコミはなしで。それに、そんなクサいセリフはやめれ…というツッコミもなしで。蛇足ながら、あまりの気持ち良さと、外の寒さゆえに、出るのは一苦労でしたが。






そして、朝食。ジュースの種類だけで4種類。いい加減なB&Bでは天然果汁でないオレンジジュースを出したりしますが、ここのはちゃんとした天然果汁もの。お茶の種類も豊富。そう、ホテルのようなバラエティと、B&Bのひとりひとりのゲストにまで気が回る両方の良さを兼ね備えているのです。


もちろん、アイリッシュブレックファーストも頼めますが、オムレツなどの第三の選択もあり。長く旅行をしてるとアイリッシュブレックファーストにもいい加減うんざりしてきますが、そんな時にありがたくいただけそうなのが、私の頼んだスモークドサーモンのオムレツ。






激ウマでした。


ちなみに、日本の雑誌や文庫本もベッドルームに用意してくれる用意周到ぶりは、とてもひとりひとりまで気の回らないホテルや、通常のレベルのB&Bでは望むべくもありません。メニューですら、日本語で書かれたものが出てきます(実は翻訳をしたのは私というオチがあったりしますが)。


こうやって考えると、この30ユーロ(ひとり15ユーロ)を足して、手の届く範囲での贅沢を楽しむというのはオススメだと思うし、私もクリフデンに行く機会があればまたぜひ泊まってみようと思います。1週間のアイルランドの滞在なら、一晩くらいこういうところに泊まってみるのも面白いのでは。


私としては、価格破壊に対してあえて価格を下げるのではなくサービスで対抗しようとするこのB&Bを心から応援したいと思ってます。


2006年02月11日(土) トイレの中の自動販売機。これは買う気にならない...

土曜の夜なので出かけてきました。






某パブの男子トイレ。誰もいないことを確認して写真撮影。


うーん。これだけじゃ何のことだかわかりませんね。私がネタにしたいのはここに映りこんでいる自動販売機。はい、それでは自動販売機にズームイン!@(ってあの番組、まだやってるんですか?)






自動販売機の取扱商品。まあ、コンドームはいいとしましょう。だけどさあ、どうして、トイレの、便器から直線距離50センチの位置でチョコレートやミントを売る気になるんだ!このくせートイレに下手したら何週間とか保管されていたチョコレートなど、わしは食いたくない!そりゃ、きちんと包装されているのですから、例え臭いトイレだろうと衛生面では問題はないと思います。だけど、気分的には…ねえ。


そして、舞台は夜中の12時を回ったTescoへ。はい。私はことあるごとにこのTescoがいかに嫌いかを書いてます。今でも変わってません。だけど、夜中の12時を回って開いているスーパーって私の知る限り、アイルランド中を探してもTescoだけなのです。一緒に出かけたうちの同居人が、「牛乳がないと朝ご飯が食べられない!」などとのたまうので、やむなくTescoにお連れもうした次第。


まー、中は日本のコンビによろしくこうこうと輝いてまして健全なイメージをだそうと努力してますが、かえって不気味。もっと不気味なことは、真夜中なのに、ショッピングカートいっぱいに買い物をしているツワモノがいること。そりゃ生活用式が多様化しているのは認めます。だけどさ、夜中の12時にまとめて買い物をしなきゃいけない暮らしってなによ?


ただ、そういうツワモノは例外的で、ほとんどは私たち同様一点買いか数点のみ。果たしてこれで商売になっているのか疑問ですが…ま、Tescoが潰れても私の知ったことじゃあないのでどうぞご自由に…と思いますが、働いていた皆様、お疲れ様です。


2006年02月07日(火) いまさら歯の矯正を始めました(3)

月曜日。朝、7時30分。なぜか朝の5時前に目が醒めて、よく眠れないままに矯正歯科へ。で、ぼーっとしているうちに、奥歯に訳のわからん金属をはめ込まれてしまいました。


うーん。どう説明すればいいかな。矯正のあの金属をカーテンレールに例えてみると、当然カーテンレールを支えるために柱がいりますよね。それを上下左右奥歯から2本目につけられたわけ。もう、この気持ち悪いこと気持ち悪いこと。後悔することしきり。これで、レールをつけた日にゃいったいどうなるんだ。


とにかく、歯に何か詰まっている気がして、歯を磨かないと気が済みません。今までも昼食のあとは歯を磨いていたのですが、ついに物を食べるたびに歯を磨くようになりました。会社で一日3回磨けばそりゃ立派に異常です。それで家でもすでに3回磨いてます。ははは、計6回。矯正が終わることには、歯が磨きすぎでなくなってしまっているのではないかと不安に思いますが。


実際「詰まっている感じ」だけじゃなくて、歯を磨くとパンくずとかが出て来るんですよね。繰り返しますが、まだ、本当の矯正装置をつけてないのにこのありさまです。これで歯を抜いて、矯正装置をつけたらものが食べられなくなる予感。痩せそうな期待。


それにしても、この矯正ネタに対するメールの数はこのホムペ始まって以来の記録です。どうも読者さんは矯正歯科のいけにえを待っていたのではないかというフシがあります。個別にお返事をするにはあまりにメールの数が多いので、ここでまとめてお返事をさせていただきます。


もしよろしけれは、ここでやった場合大体いくらかかるのか教えてください。


はい。私の場合、3500ユーロ(47万円)とのことです。ちょっと調べたところ、日本では80万円とかいうのが相場のようなので、実に安いです。その分結果がよくなかったりしたら笑えませんが。また、日本でもそうらしいですが、。所得税の還付でいくらかは返って来るという話です。あと、金属はあまりにみっともないので、300ユーロプラスして、セラミックにしました。


歯を抜くんですか。


抜きます。私の場合、上下2本づつ計4本。ただ、上の左側に八重歯があるだけであとはおおむね良好なのです。こと、下の歯は見た目矯正の必要性を感じません。で、「下も抜くの?」と聞いたら、「上だけやると歯がせり出してくる可能性が高い」んだそうな。


期間はどのくらいですか。


一年半と聞いてます。上にも書いた通り、セラミックを使うので若干期間が延びるとも聞いてます。


矯正を始められるとのこと、私も30代で矯正をはじめましたが1年で挫折しました。


…って途中で挫折できるんですか?


それにしても健康な歯を4本抜くというのはやはり抵抗があります。で、ひでばかすを含め、私のまわりの日本人はそろいも揃ってこの矯正に反対するんですよね。それに対し、周りのアイルランド人は諸手を挙げて賛成。アイルランド人の医者が信用できるかどうかとかいう次元じゃなくて、矯正歯科に対する感覚の違いを感じます。


私の若かった80年代のアイドルにはこれ(八重歯)がチャームポイントだといい、その流れに任せてしまい私も残してしまいました。


そう、歯並びが悪いことは、決して悪いこととは思われないですよね。日本では。ところが、アイルランドでは、八重歯がチャームポイントになるということはまかり間違ってもありえません。むしろ、歯を矯正する金すらなかったのかと思われるのではないかと。


実はですね、大昔、アイルランド人のコドモに、八重歯を「ドラキュラみたい」と笑われたことがあるのです。あ、コドモといってもその辺の道を歩いているクソガキじゃなくて、4-5才のまだあどけない本当のコドモ。この年齢あたりのコドモはある意味残酷で、人を思いやるなんてできないから、自分の思ったことを言いますよね。で、この時に、「ああ、アイルランド人はこう思っているんだな」と感じ取ったわけ。


10日後に、歯を抜きます。…ちゅうか、2本いっぺんに抜くの?信じられん。


2006年02月06日(月) 宝くじの共同購入がバレた。Snigelの運命はいかに?

…トホホです。今日の日記のネタ、今、ネットで検索をかけたら、何のことはない、2003年8月4日の自分の日記に全部書いてしまっている。まる4年も日記を続けるとこういうことがまま起こります。


先週の金曜日に、Euromillionの抽選がありました。結果は御存知の通り、フランス人2人と、ポルトガル人ひとりが180万ユーロを山分けとなったようです。250ユーロ使った私たちは末等が5本あたり50ユーロ当選。逆に言えば、200ユーロの損失。ま、宝くじなんてこんなもんですな。


で、この宝くじの社内の共同購入、Eメールで参加者を募り、希望者は、私の机まで来てお金を払うという方式にしました。当然といえば当然、マネージャー連中はこのEメールのリストから外しましたよ。理由は二つ。まず、共同購入をしていることがバレてトラブルが起こるのを避けるため。そしてふたつめは、ジャックポットが当たってもその仲間ににっくきマネージャー連中は入れたくないから。


なのに。金曜日の朝に、私をして会社を辞める決意をさせた根本原因の部長が突然メールを送ってきた。


この部長がどんなにアレなのかは、会社を辞めるまで(あるいは勤続ボーナスをもらうまで)書けません。とにかく、この部長はどうやら私の足を引っ張るネタを探してます。こんなとこで悪口を書いていることがバレたら、私、これ幸いとばかりにクビになる気配です。そんなわけで、常識的には問題になるとは思えないこのロトの共同購入もこの人にだけはバレないように気をつけていたのです。


この部長のメールは単純明快。みんなに送ったロトの共同購入案内を私宛てに逆転送してその上で、



Snigelさん
このメールは何?
ブチョー



…ってあんた読んでもわかんないの?とか言えません。私はえも言えず嫌な気分になりました。ああ、なんだか、よくて嫌味を言われるか、悪くて、なんだかクビになる理由を作ったか。はい、常識的には会社でロトの共同購入を募ったところでクびになるとは思えません。だけど、この部長は過去にいろんな理由にかこつけて、(以下来月末まで自粛)。


かくして、クビになるという最悪の事態まで考えました。クビになったら弁護士雇って金をふんだくってやろうかまで考えました。その上で、こう返事を書きました。


ブチョー
これはロトの共同購入で個人的にやってます。問題はないと思います。



数分後、部長から返事が来た。私はかなり身構えてメールを開けた。


部長:一口いくら?


だ、脱力。


そのあと逃げ回って部長に共同購入に参加させるタイミングをつかませなかったことは言うまでもないかと。




2006年02月02日(木) いまさら始めました(2)

痛えぇぇぇぇ!


考えてみれば当たり前の話なのにすっかり忘れてました。


矯正は痛い。


…ちゅうかさ、まだ矯正を始めてさえいないのです。現状、抜く歯と歯の間に金属を入れて隙間を作って抜きやすくしているのですが、すでにこれで痛い。矯正二日目にて早くも後悔。


(掲示板への投稿より)
ほんとに矯正なさるんですか。。この国で。
もう、このホームページのネタを作ろうといわんばかりのご決断。


八重歯が私も八重歯は在るのです。私の若かった80年代のアイドルにはこれがチャームポイントだといい、その流れに任せてしまい私も残してしまいました。今では口内炎と虫歯を作る根源であるのですが。


体をはった体験レポを期待いたします!



…すでに体をはってます。すでにものがまともにかめません。かまずに飲み込むので口内炎ができる始末。


そうなのです。私のコドモの頃は「八重歯がチャームポイント」なる今にして思えば意味不明なことがまことしやかに語られていたのです。私には6歳年下の弟がいるのですが、不平等にも弟はしっかり矯正してます。まったく80年代のアイドルのせいでいまさら矯正することになったと思うと腹が立ちます。


おまけ:アイドル残酷絵図




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