なべて世はこともなし
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2003年03月30日(日) あえてサマータイムに反対する...何の意味があるねん?

ネタはあるのですが、まとめる気力がありません。諸般の事情により、作者、ただいま疲れ果てております。


昨日、日曜日の朝からサマータイムが始まりました。サマータイム。夏時間。ご存知の通り、時計を1時間進めて長い日照時間をより有効に使おう…というのがその趣旨です。日本の一部でもサマータイムを導入しようという動きがあるとかないとか。


これまたご存知の通り、アイルランドは北緯でいうと北海道より遥かに北、上になります。つまり日照時間の差が激しかったりします。冬は午後四時には暗くなりますが、夏は午後10時を過ぎても明るかったりします。


そこで私が思うこと。


サマータイムっていったい何の意味があるの?


というのはですねえ、上にも書いたとおりアイルランドは夏の一番日照時間が長いときは夜の10時くらいまで明るいです。つまりもしサマータイムがなくても午後9時ごろまでは明るいという計算になります。ぜひ問い詰めてみたいですが、午後9時までで十分じゃあないですか?なんで午後10時まで明るい必然性があるんですか?


現在アイルランドの日の入りは推定午後7時。で、サマータイムが始まったのでこれが当然午後8時ごろになります。日本出身の私にとって午後8時とは暗くてしかるべき時間なのです。この時間を昼間にしてあんたら何が楽しいのかと問い詰めたい…(以下略)。


うちの前の道、近所のガキンチョの遊び場になってまして、日が暮れるまでサッカーなどに興じております。サマータイムが始めるとこのガキンチョの遊び時間も長くなるわけで、当然の帰結としてうちの外がうるさくなります。…と、まあいいことがない。


なんでまた私がこんなにぶつぶつ文句を言っているかというと、実は理由は簡単です。


眠い。

すんごく眠い。



今朝、夏時間でいうところの午前6時30分に起きたのですが、これ、冬時間では午前5時30分。この時点ではダブリンはまだ薄暗かったです。そう、冬同様暗いうちに起きなきゃいけなくなったので文句を言っているわけです。


眠いといえばうちの隣の最馬鹿家族、土曜日の朝の8時30分から巨大なドリルを持ち出して、隣と2件隣の間の壁をぶっ壊してました。そのドリルの音で目が醒めたのですが、その日私は5時ごろ寝たのですよ。そう、寝不足。で、今日は今日でサマータイムが始まり寝不足。ついでに二日酔い。完全に疲れ果てています。


すいません。ここ数日愚痴ばっかですね。おかげでネタはあるのに日記になってません。多分あと数日こういう状態が続くかと思いますが(今週も仕事が忙しそうな予感)あらかじめご了承ください。



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2003年03月26日(水) おかげさまで破滅の3年目に突入しました

今日で、この「アイルランド真実紀行」は2周年を迎えます。「2周年特別企画」なんてやってみようかと思って数日いろいろ考えてみました。…何も思い浮かばない。


去年は何をしたっけなあ?と思い去年の日記を見てみると、すっかり忘れてましたが「裏ページ」なんてのを作ったんでしたね。作った本人すら忘れてしまいすっかり荒れ地になってますが。が、あんな荒れ地を訪問した人が100人以上。どこをどう間違えたらあそこにたどり着くやら。


複数のサイトに書いてあったこと。


個人のサイトの寿命はせいぜい3年がいいところ。


これが本当だとすると、この「アイルランド真実紀行」破滅の3年目に突入した訳ですが…。確かに、ここ数ヶ月「メールにはお返事をしないかもしれません宣言」(…とかいいつつ実はほぼ100%お返事を書いてたりしますが)だの「相互リンク辞退宣言」だの何様じゃゴルァと怒られそうなことを立て続けにやってます。決して更新に飽きたわけではないのですが、更新にばかり気をとられていたくない…というのも正直な心境です。ちなみにここ数日の更新が滞りぎみなのはこの気持ちからというよりはむしろただ単に忙しいからです。


それにしても「個人サイトの寿命は3年」って本当なんですかね。なんとなく、「3年」って人間に飽きがやってくる周期なのかなあという気もします。グレープが解散したのも3年目だし(注:「グレープってだあれ?」と言っている青少年諸氏は無視)、「3年目の浮気」なんて歌もあったし、もっと根源的なところでは日本の中学・高校は3年だし…。


これ以上続けると、「じゃあ何でオリンピックは4年に1回なの」とか「Tulipは3年で解散してないぞ」とかツッコミどころが満載なので止めますが、でもやっぱり3年ってなんかの節目だと思いません?ともあれ、まだこのサイトを潰す気はありませんのでこれからもよろしくお願いします。え?2周年特別企画はないのかって?…企画倒れです。すいません。


話はあっちこっちに飛ぶのですが、数日前に紹介したこの標識、御記憶でしょうか?今日になって同僚のアイリッシュが私の机に来ていうのです。





彼女:「あの標識の意味私知ってるよ」
私: 「急に深くなるから注意でしょ」
彼女:「違うのよ。あれはね、『砂の下に岩があるから車の乗り入れ注意』なのよ」
私: 「またまたあ」



私は彼女が冗談を言っているのかと思ったのですが、彼女は真顔です。


彼女:「自信あるわ。ホントよ」


…ますます謎が深まりました。それにしても岩らしきものの上にある線は砂のラインだったというのはちょっと目からウロコですね。


書きたいことは他にもあるのですが、昼休みが終わるのでこの続きはまた明日。


2周年記念のオマケ:
アイルランドのベビーシッターさんの実態(あくまで冗談です。…たぶんね)






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2003年03月24日(月) 就労許可証更新。お約束通りの展開とは?

いつとは言いませんが、近い将来、私の現在の就労許可証(ワークパーミション、略して「ワーパミ」なんて呼んでる人もいるようですが)の期限が切れます。毎年一度更新をして、ケーサツのイミグレーション当局に出頭するわけですが(ちなみにこの模様はこのホムペのどこぞに書いてありますので御興味のある方は探して見てください)。


で、まあ、転ばぬ先の杖ということで、早めに会社の総務に連絡して更新してもらうようにお願いしました。これが今月初めのこと。


で、頼んでから1週間くらい経って、総務のマネージャーのところにいったいどうなっているか聞いてみた。


マネージャー:「ああ、その件ならBreda(仮名)に任せたわ」


出た!このマネージャー、仕事を人に振ることこそがマネージャーの仕事と信じている困ったちゃん。それにしてもよりによって、愛想が悪く性格も悪いとみんなに敬遠されているBredaに頼むかよ。おいっ。


仕方なくとぼとぼと、Bredaのところに行くと、


Breda:「あなたの就労許可証の申請?まだしてないわよ。だって写真がいるもん」


どうしてそれを言わん!このボケッ!


と叫びたくなるのを必死に堪え、その日はそのままSwordにあるショッピングセンターThe Pavilionへ。ここの吹き抜けに自動の証明写真撮影機があったような気がしたから(日本の運転免許更新所とかにあるのと全く同じボックスタイプのやつがアイルランドにもある)。


で、言ってみると、確かに機械はあった。が、隣のプリクラの機械、名刺印刷機の機械とともども電源が入ってない。おいおい、閉店1時間前だからって電源を切るか?


その証明写真撮影機の反対側にあるのは「総合案内所」。そこで暇そうにHello Magazine(女性版の芸能ニュースたっぷりの写真週刊誌)を読んでいた受付のおばさん、私が近づいてくるのを見るやいなや、急に忙しくなってどこかに行ってしまった。


脱力した私は呼び止める気にもならずもう一度証明写真撮影機を見ると、


なんだ、壁際のコンセントが抜けてるだけじゃん。


無許可でコンセントをぶちっと差し込むと


おお、電源が入った。


で、証明写真撮影機のOSが作動するまで数分。数分後に生気のない心霊写真のような写真を撮影。それを翌日Bredaに提出。「時間がないから早くしてくれると嬉しいなあ」と何気なく催促しつつ。


で、それからかっきし1週間後、内線で


Breda:「Snigel、P60(日本で言えば納税証明になるのかな)のコピーを持ってきて」


お前、まだ提出してなかったんかい?


それが先週末のお話、で、もういい加減申請書を提出しただろうと思っていたら今日(火曜日)、またまたBredaから内線がかかってきて


Breda:「Snigel、申請書にサインして」


申請が間に合わなかったらお前のせいだからな。


たかが労働許可証の更新の用紙を一枚書いてもらうのに半月以上かかるアイルランド。もういつものことなのでコメントする気にもなりませんが。ただ、こうなることを見越して、1ヶ月程度の余裕を見て申請の依頼を出す私はやはり伊達や酔狂で5年もアイルランドに住んでいるわけじゃあないのです(えっへん)。


で、労働許可証の話が出たついでにちょっと紹介すると、アイルランドの労働省のオフィシャルサイト("http://www.entemp.ie/"=コピペでお願いします)、ここ、今年になってからどの会社に労働許可証を発給したかが閲覧できるようになりました。で、ここを見ていると結構楽しいです。むろん会社名からだけじゃあ何にも判断できないというのはありますが、「何でこの会社に就労許可証が発行されるの?」というような会社も多数あります。まあお暇な方は覗いて見てください。



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2003年03月22日(土) これは人前では歌えない...サザンのマンピーのG★SPOT

ひでかすが2週間前日本に行った時にサザンのベストアルバム「海のYeah!!」を買ってきました。で、私はそれを借りて車の中でひとりカラオケしながら通勤してます。ちなみに今もこれを自宅で聞きながら書いてたりするのですが。


車の中でひとりカラオケをしていると、当然の帰結として会社に着いてもひとりで鼻歌を歌っています。「そんなヒロシに騙されて」をフルコーラス機嫌良く周りの迷惑を顧みずに歌ったのはいいですが、その後がまずい。ついとCDの中でそんなヒロシに騙されての次に収録されているマンピーのG★SPOTを歌いかけて慌ててやめました。あんな歌を歌っていたら会社内でヘンタイ扱いされます。なんでサザンの歌はあんなに英語交じりなんだ?しかも「あれはマンピーの(以下略)」はないだろうに…。歌ってしまう自分も自分ですが。


ドイツ語で言うところのEar Bomb(一瞬聞いた歌のフレーズがずっと頭から離れないことだと私は解釈している)というのは恐ろしいもので、車の中で最後に聞いたマンピーのG★SPOTが一日中頭の中でぐるぐるしており、ついと歌いそうになるのを必死でこらえました。こんな私はやっぱりアホですかね。


で、実はこの「海のYeah!!」を私が車の中で聞いていることからもうひとり被害者が発生しております。それは例のダイエットバトルの敗者Samantha(1月の日記をご参照ください)。まあ結構仲が良く、一緒に買い物とかに出かけることも多いので私の車に乗る機会も多い。と言うわけで、好む好まないに拘らず、私の車の中で「海のYeah!!」を聞かされているわけで。驚いたことには彼女、けっこうこのCDが気に入ったらしい。「今度CDを貸してくれ」と言ってきた。いつも思うんだけど日本のミュージシャンってかなりレベルが高いと思う。ヨーロッパに輸出しても売れると思われるミュージシャンも多いと思うのだが。


これは数ヶ月前のことになるんだけど、私が二階の自分の部屋でごろごろしていると突然階下のリビングルームから大音量でオフコースの「夏の終わり」が流れてきた。「お、ひでかすが帰ってきたか」と思い、私の部屋の真下にあるリビングルームに行ってみると、そこにいるのはひでかすではなくSamantha。


私:「なにやってるの?」
彼女:「このCD、気に入った」



…と言うわけで、彼女、70年代のオフコースから最新のサザンまで何でも聞きます。桑田佳祐の最新のアルバム「Rock and Roll Star?」もお気に召した様子だし。そんな彼女、ただいま彼氏募集中ですので、我こそはと思う方は作者宛てにメールください。少なくとも日本文化を受け容れる素地は十分ある女の子だと思いますよ(←本当にメールが来たらどうしよう)。


サザンの歌の歌詞ってかなり意味不明ですが、それでもアルフィーにはかなわない。歌うとやたらと疲れる「星空の下のディスタンス」。大ヒット曲なのでご存知の方も多いと思いますが、あの歌詞をゆっくり読まれたことはありますか?


星空の下のディスタンス
突き抜けろ愛のレジスタンス



いえ、あまり歌詞を不用意に書き写すとチョサッケン協会あたりに怒られそうなのでこの2行だけにしときますが、この2行、例えば英語に訳せますか?


Distance under the starlight


とまあ1行目はなんとか(センスのあるなしは置いておいて)直訳できますが、2行目、


愛のレジスタンスって何ですか?


そしてその愛のレジスタンスをどうやって突き抜けるんですか?


こんなことを考えると今夜も眠れません(とか言いつつこれをかいた10分後にはもう寝てると思われますが)。


蛇足ながら、アルフィーの一番の名曲は「シュプレヒコールに耳を塞いで」だと思うのですが。あの歌詞は十分意味が通じるし。ただ問題は...この曲を誰も知らない。



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2003年03月20日(木) ダブリン午前2時発ブロンドジョーク

現在アイルランドは3/21午前2時です。日ごろから夜更かしされる方、夜勤をされる方、受験生の方等々にはまったく珍しくないでしょうが、年老いた私にとってはこの時間起きていることは非常に珍しいです。


…というかたった今まで寝てたんですが、目が覚めてしまいまして。しかも今朝は朝5時に起きなければいけない。と言うのもひでかすを空港まで送っていかねばならない。ならば5時まで頑張って起きていて、うちに帰ってきたら9時まで二度寝しようかと思っているのですが。とにもかくにも夜中一度目が覚めるとなかなか寝付けません。まあ最近日記の更新が滞っているのでちょうどいいかと。


ひでかすはどこへ行くのか…という疑問をお持ちの方も多いかと思いますが(というか疑問に思ってくれ、頼む)これがまた人知を超越しております。もうマスコミやインターネット上でご存知の通り、ついにイラクで戦争が始まってしまいました。んでひでかすは某アメリカ系航空会社勤務。ここから導き出される結論は一つ。


今週末はニューヨークで過ごす!


…どこをどう曲げたらこういう結論になるのか凡夫の私にはよく分かりません。批判を恐れずに言えばこの時期にアメリカ系航空会社のヒコーキに乗ろうというその根性にはただただ敬服するばかりです。むろんテロにあう確率なんて私がリブタイラーとラブホから出てきたツーショット写真を写真週刊誌に撮られるくらい低いと思う(…ちゅうかなんちゅう例えやねん)。だけどねえ、私がヒコーキに乗ってたらやっぱケツの座りが悪いだろうなあ。


人のことはさておき、今週の私は11時から7時までの勤務なのですが、とにもかくにも忙しい。特に昨日、木曜日以降の忙しさは並じゃない。理由は簡単。私のとこの主任さんが今月いっぱい休みを取ってしまったから。おかげで、マネージャーに呼び出され主任さんの代わりに説教されるわ、すべての問題は私のところにやってくるわ、よくわからん仕事も全部私に回されるわ…ん、よく考えたら、いつから私は主任代行になったんだ?


ともあれ主任さんは今週いっぱいは来月に行われる会社が取得を勧める某資格試験の試験のための公休。来週は年休。年休を使って、カナリー諸島に行ったそうな。カナリー諸島は大滝詠一の歌を引き合いに出すまでもなく(え?知らない?)ヨーロッパのハワイ。太陽輝く常夏の島(ハワイもカナリー諸島も行ったことないけどさ)。賭けてもいいけど、あんた今ごろ試験勉強なんかしてなくてすでにカナリー諸島のビーチで横になっているでしょ。と勝手に決めた上で主任さん、どうか楽しんできてね。もう帰ってこなくてもいいよ(はあと)。


かくして会社内でひとりであたふたして日記の更新もままならぬ状態の私ですが、そんな中で会社内で飛び交っているジョークメールはちょっとした一服となる楽しみの一つ。今日のヒット作品として約束のブロンドジョークをどうぞ。ブロンドジョーク。要するに「金髪の女はプロポーションはいいが頭が悪い」というお約束の上で繰り広げられるジョーク集。いえ、別にブロンドの女性が頭が悪いかどうか私は知りません。今日は時間もありますので労を厭わず日本語に訳してお届けします(というかこのジョークは日本語に訳しても十分通用する)。


女の子がスキップしながら家に帰ってきました。


女の子:「ママ、聞いて。今日、クラスで『数の数え方』を勉強したの。クラスのみんなは1から4までしか数えれなかったけど、私は1から10まで数えれたの。ほら。1・2・3・4・5・6・7・8・9・10。これって私がブロンドの女の子だからでしょ」
母親:「そうよ。あなたがブロンドの女の子だからよ」


翌日。女の子がスキップしながら家に帰ってきました。

女の子:「ママ、聞いて。今日、クラスで『アルファベット』を勉強したの。クラスのみんなはAからDまでしか言えなかったけど、私はAからJまで言えたの。ほら。A・B・C・D・E・F・G・H・I・J。これって私がブロンドの女の子だからでしょ」
母親:「そうよ。あなたがブロンドの女の子だからよ」


さらにその翌日。女の子がスキップしながら家に帰ってきました。


女の子:「ママ、聞いて。今日クラスで水泳の授業があったの。他の女の子はみんなぺったんこの胸しか持ってなかったけど、私だけ80Dの胸を持っているの。これって私がブロンドの女の子だからでしょ」
母親:「いいえ、それはあなたが25歳だからよ」



つまんなかった?私は円楽さんよろしく机で突っ伏して笑ってしまったけどなあ。とりあえず石を投げられる前に退散。


昨日の標識さどがしまさんをはじめ多数の方のご意見ありがとうございます。
さどがしまさんの意見=「海が急に深くなるから注意」
匿名希望さんの意見=「飛び込むと頭を打って死ぬから注意」

たしかに「高波注意」よりさどがしまさんの意見の方が説得力があります。これは1本とられたかなあ。「飛び込むと...」も一理ありますが、...ちゅうか標識は万人にわかるものにしましょうよ。アイルランド当局さん。


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2003年03月19日(水) Graystonesの海岸で見つけた超越アイルランドの標識集

先週末のPaddy's Weekendは、「Paddy's Weekendは天気が悪い」というジンクスを覆すすばらしい天気でした。で、そんな天気に誘われて、私はスウェーデン人の友人とWicklowに出かけました。


私:「どこに行くんだっけ?」
彼女:「Wicklowでしょ?」
私:「いや、ひとことでWicklowと言っても、Wicklow MountainもWicklowだし、BrayやGraystonesなどの海岸線もWicklowに違いないよ。ほれ、海に行く?山に行く?」
彼女:「両方!」



…なるほど、そういうテがあったか…というわけで、向かったのはGraystones、Brayの方が近いし、賑やかなのだが、どうも最近人ごみの苦手な私はBrayではなくGraystonesへ。Graystonesを御存じない方に軽く解説しておくと、Graystonesはダブリンの南25キロ程度のところの海岸線にある村。DARTで来れる最遠の場所。海以外は何もない。


Graystonesの海は天気と同様穏やかで、砂浜には思ったとおりほとんど人がいない。そんな平和を突然乱す狂暴な標識を発見。


私:「な、なんじゃこりゃあー?」


そこにあったもの。それは私の知識の範囲をはるかに越える標識。





…なんですか、これは?


この標識が意味するところは何?しばらく考え込んでしまった。たぶん、「高波注意」なんだろうけど、これだけだと何がなんだかさっぱりわからない。だいたい、下にある黒いのは岩のつもりなんだろうけど、ここは砂浜、岩なんてどこにもありませんぜ。


気を取り直して砂浜に降り、しばらく歩いた後、DARTに沿ってある遊歩道に向かった私たち。そこにあったものは私の知識の範囲をはるかに越えるばかりか、もう、アイルランドの先取の姿勢を感じさせずにはいられない。そこにあったものは先ほどの(推定)高波注意の標識のインパクトなど完全に吹き飛ばすメガトン級の表示。


私:「な、なんじゃこりゃあー?」





DOGWALK


SIDEWALK(アメリカ英語で言うところの「歩道」)ではありません。DOGWALKです。「犬道」です。このGraystonesの自治体は(推定)世界初、なんと犬専用の道を作ってしまったのです。で、遊歩道を見ると、





…なるほど、DOGWALKは延々続いております。


そうです。犬はこの狭い犬道以外を歩くことはまかりならぬ!と言っているわけです。ここの自治体は。なるほど、Graystonesの犬は実に賢いんだな…と思っていると、


小犬が「犬道」ではない「人道」を駆け抜けていきました。


一言だけ言わせてください。


頭悪いだろう。Graystonesの自治体。


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2003年03月17日(月) 作者のpaddy's Day報告(半日分)

Paddy's Weekendが終わりました。アイリッシュの同僚数人は当然のように今日会社に来ていません(理由は私の推察を書かずとも明確だと思うのですが…)。


昨日、Paddy's Day(3/17つまり日記の日付上では昨日ですが、作者がこの日記を書いているのは3/18ですので昨日になります)ですが、私、予告通り会社で仕事をしておりました。当たり前なのですが、アイルランド以外の(おそらく)全世界はフツーに月曜日の仕事をしておりまして…当然、ドイツやイギリスなどから電話が鳴りっぱなし。そう、昨日は単なる電話番。


あまり会社の悪口は書きたくありませんが、何を血迷ったのか昨日はなんとスーパーバイザー他責任者はいっさい不在。で、気がつくと、会社に来ている8人はみんな新人。よく見ると、私がいちばん社内では古株。


つまり私が責任者。


で、部長は金曜日の退社時間直前に私の机にやってきて、


「これ、ボクのケータイの番号。にっちもさっちもいかなくなったら電話してね。バイバーイ」


…こんなことでいいのか。アイルランドの会社。


昨日ですが、結構忙しかったですが、私の必殺のテクニックで問題をいっさい回避。かかってきためんどくさそうな電話は…


私:「申し訳ございません。今日はアイルランドはSt Patrick’s Dayでして、会社の業務はお休みいただいております。ゆえに、明日電話してきてください」


と撃退。それで気がついたのですが、St Patrick's Dayは偉大です。世界中のどの人もSt Patrick's Dayを知っている。私が「今日はSt Patrick's Day」と言うとクレームの電話(と思われる)人もみんなおとなしくなって「ああ、悪かったねえ。そんな日に仕事なんて気の毒だねえ」と同情してくれいっさいの問題は今日に先送り。先送りされた問題がどうなろうと私の知ったことじゃあありません。私、今日は電話から遠く離れたところにいますから。


で、ランチタイム。金曜日に部長は私にクレジットカードを託し、「ピザでも好きなものを頼みなよ」とひとこと。


「言いましたね。好きなものを頼んでいいと言いましたね」


というわけで、8人だからさあ、3枚の16インチのピザでいいかなあ。いや、足りなかったらブーイングもんだなあと思い、4枚のピザを注文すべく、四星ピザ(仮名)に電話。


私:「スーパーデラックスと、BBQスペシャルと、チキンデラックスとあとはスパイシースペシャル。全部16インチ!」
係:「今日はBBQピザ売り切れです」
私:「じゃあスパイシー二つ。あとはオレンジジュースと…」
係:「扱ってません」
私:「ええ?じゃあダイエットコークと…」
係:「売り切れです」
私:「…何ならあるの?」
係:「コーク」
私:「コークと、何?」
係:「コークだけ」
私:「じゃあコークのペットボトル3本。それからガーリックブレッド2枚にバーゲンダッズアイスクリーム大きいの3つ!」


人の金となると使いたい放題です。まあ「コーラしかない宅配ピザ屋って何やねん」と無意味なツッコミをするのは止めときましょう。


で、30分後、宅配ピザは日本のような屋根つきのバイクではなくバンでやってきた。


唖然。


巨大なピザ5枚。さらにコーク5本。それからガーリックブレッドに…。

私:「ちょっと待った。ピザ5枚も頼んでないよ」
係:「えーっと、サービスだそうです」



かくして、4枚でも多いかと思ったところに5枚のピザがやってきて、当然の帰結としてピザの半分は残され、その残されたピザの多くはひでかすにより消化されたという噂ですが真偽のほどは明らかではありません。


この後の話は明日の日記に続く。



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2003年03月13日(木) いよいよPaddy's Weekend...なのにいつものだらだら日記

スウェーデンから友人がやってきております。誰とはいいませんが、このアイルランド真実紀行の他のコンテンツに数度登場している女の子です。彼女、何を血迷ったかロンドンからバスでやってきたらしい。彼女、Busaras(中央バスターミナル)で迎えに来た私を見るなり目を輝かせて言うのだ。


彼女:「ねえねえ、シティセンターでバスが燃えているのを見た!」
私:「あっそう」
彼女:「『あっそう』ってなに?驚かないの?」
私:「毎度のことじゃん」
(読者様の中には数週間前の日記を御記憶の方もいらっしゃるかと思いますが)
彼女:「なにそれ?私の乗っていたバスの運転手も『毎度のこと』って言ってたけど、アイルランドでバスが燃えるのって珍しくないの?」


…珍しくないようですなあ。残念ながら。


で、彼女、さらに目を輝かせて言うのです。


彼女:「ねえねえ、私たちロンドンからバスで来たんだけど、Holyheadでバスから降りて乗り換えなきゃいけなかったの。何でかわかる?」
私:「え、なんで?」
彼女:「ロンドンから運転してたイギリス人の運転手さんが言うには、イギリスのバスはギア付で、アイルランドのバスはオートマチックなんだって」
私:「ふーん、それで?」
彼女:「でね、その運転手さんが言うにはアイルランド人の運転手はギア付のバスを運転できないからバスから降りなけりゃいけなかったの」



…本当なんですか? 私はただ単にバスをフェリーに載せない方が安上がりだからだと思いますが。(反面バスごとフェリーに乗ると乗客が荷物を載せかえなくてもいいという大きな利点がある)多分それが理由とは思いますが…。


そういわれて気がつきましたが、日本のバスってほぼ全部ギア付ですよね。アイルランドではほぼ全部オートマ。ちなみに乗用車ではこれが全く逆転します。つまりほぼ全部の車はギア車。つまりバスがオートマだからって、「アイルランド人は運転が下手である」という結論には至らないと思うのですが。どなたか本当のところ御存知の方はいらっしゃいますか?


で、彼女を迎えに行くのに、某主要県道の片側2車線ある緩やかな下り坂を走ってました。私の前にはおばさんがとろとろと走っており、左のバスレーンから(その時間帯はバスレーン実施時間帯ではなかった)乗用車が私たちを追い越していきます。「あ、そうだ、俺も左から追い越せばいいんだ」と思っているともう一台左から追い越していきます(ちなみに外側からの追い越しは厳密には違反です。多分日本もそうだよね)。


で、私が左に車線変更してスピードを上げると、一番前の車(つまり最初に追い越した車)が急停車。何かと思うと


速度超過で捕まってました。


アイルランド、去年の暮れからついに交通違反の点数制度が始まりました。なんでも速度違反は減点2点で、減点6点で2年間の免停だそうです。が、さすがはアイルランド、警察のオンラインシステムが作動しておらず、現在すべての作業は手作業でこのシステムはまともに作動していないそうです。やっぱりなあと思わせるところがさすがはアイルランド。


ところで、今週末はPaddy's Weekendであります。かなりの数の観光客が大挙してアイルランドに押し寄せてくるとか。某航空会社の内部告発によると(…ってそんな大袈裟なもんじゃ全然ないけど)、今日のダブリン行きのフライト軒並み満席だそうです。Busarasに着いたバスも混んでましたし。かくなる理由で彼女もスウェーデンくんだりからダブリンに来たわけですが、実は別の友人も今晩イギリスからやってきます。…今週末は忙しくなりそうです。ちなみに私の3/17…すなわちPaddy's Dayの予定ですが…


仕事ですが、何か?


…そんなもんですよ。5年も住んでいると。「ええー」というあなた、あなたが町内会の盆踊りに最後に参加したのはいつですか? まさに勝手にやってくださいといった感じです。


かくして、今週末もPaddy's Weekendとは全く無縁に進行していくと思われるこの日記です。



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2003年03月11日(火) ジムのスピンコースに初挑戦し地獄を見る

昨日の日記に「訳あって死んでます」と書きました。…冗談抜きで死んでました。何が起こったか。まあ聞いてくださいよ。


会社が終わるとジムへ。このごろマンネリ化してきてあまりやる気もないしなーなんて思っていたところに目についたポスター。


「たくさんのコースがあります」


ふむふむ、合気道からボディポンプ(早い話がワンツーワンツーダンスのことらしい)、さらにはサルサにいたるまでいろんなコースがある。ただし、合気道やサルサは別料金。


ふーむ。これ、いっちょうやってみるか。


…と思ったのがそもそもの間違いの始まり。


なんとなく合気道とかそういう柔術系はパス。行くとこんな会話が繰り広げられそうで怖いのだ。


インストラクター:「おお、君は新人?どこから来たの?日本?おお、合気道の本場じゃないか。さぞかし経験豊富なんだろうねえ」
私:「…初めてです」
インストラクター:「ああ、でもXX流のXX師範の話は聞いたことあるだろう?」
私:「誰っすか。それ?」


だあ、恥ずかしい、恥ずかしすぎる!でもこういう先入観って、けっこうありますよね。かくいう私も先入観でものを見てることかなりありますから。


かといって、ワンツーワンツーも運動オンチなのがもろばれのようで怖い。そんなこんなで二の足を踏んでいたときに目についたコース。


スピン


要は、チャリンコ。競輪の選手のトレーニングのような感じのバイクに乗ってチャリンコをこごうというあれ。


おお、いいかも。


なにせ、チャリンコはこげばいい。ワンツーワンツーのように複雑怪奇な動きを要求されることも、はたまた合気道のように勝手に強いと思いこまれることもない。これはまさにおあつらえ向きコースというべき。


かくして行きました。スピンコース。


行くと狭い…さあ12畳といったところでしょうか…の部屋には20台近くのバイクがおいてあり、もう人は集まってます。で、空いているバイクに乗ろうとすると体に無駄な脂肪がまったくついていないうら若きアイリッシュの女性インストラクターがやってきて…(萌え)


インストラクター:「初めて?」
私:「はいっ(はあと)



するとインストラクターは私の腰の位置にサドルを合わせてくれる。…合わせてくれるのはいいけどサドルの位置が思い切り下がった。


俺ってそこまで足短かったっけ?

カナーリ(´・ω・`)ショボーン。



で、このインストラクターさん、私のサドルを調整するとインストラクター用のバイクにまたがりそりゃもうその顔からは想像もできないような腹の底からの大声で…


インストラクター:「準備はいいかーい」


というわけでテクノ系というのか何というのか知らんが私の趣味とは対極にある音楽がかかり全員でペダルを漕ぎ漕ぎ。


インストラクター:「さー、ペダルのつまみを一段階あげてー」


…ハンドルの付け根のところにつまみがついていて、それを時計回り方向に回すとなるほどペダルが重くなった。


インストラクター:「さあ、30秒間全力で漕ぐのよ。30…………20………」


…開始5分で私は死にました。とにかくみんな必死の形相でペダル漕いでます。死にそうな参加者をよそにこのインストラクターのお姉さんはさらに元気。


インストラクター:「さあ、サドルから立ち上がって!いくよー」


私が死にそうな形相でペダルを漕いでいると何時の間にかインストラクターのお姉さんは私のとなりに来てます。で、ひとこと。


インストラクター:「これじゃあペダル重過ぎるよ」


と言ってさっきのつまみを思い切り反時計方向に回し…


…一気に楽になりました。


が、それから30分。都合40分の間ペダルを漕ぎ続けた私。終わってチャリンコから降りたとき、思い切り酔っ払いのオヤジのようによろけてしまいました。


で、とにかく喉の乾いた私。コーラを買い飲もうと買いました。で、ボトルのコーラを半分くらい飲んでシャワーを浴びて着替えて外に出ます。


で、残りのコーラを飲んだ瞬間…


ひとくち下濾(←わざと訳のわからんあて字にしています。わかる人だけわかってください)


自分の年を痛感したスピンコースでした。ちなみに翌日(つまり今日)どうかなっ
てるかと思いきや割と平気でした。


それにしてもあのインストラクターのお姉さんの元気はどこからくるんだろう。



追記:昨日の日記に出てきたセルビア共和国。なんだか大変なことになってますね。アイルランド真実紀行のベオグラード支局からたった今入った報告によると(笑)ベオグラード市民、あまり悲しんでないそうです。



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2003年03月10日(月) <特別投稿編>Serbia i Crna Gora真実紀行(2)

作者、訳あって死んでます。とても更新する気になれません。折りも折り、ベオグラードから投稿が届きましたので本日はそちらでお楽しみください。


まあ、掘れば掘るほど、いろいろ出てきます。この国。


例えば、CD。普通、CDってもんは2000円とか2500円とかしますよね、大体どこの国も。でも、ここは、なんと300円。友人曰く、CDには300円以上出すな・・・とのこと。


なぜ、そんな値段なのかというと、コピーなんですよ。そのコピーCD、ちゃんとジャケットとかまでカラーコピーして、丁寧な作り。(笑)ちゃんとした正規のCD屋がありますが、そういうところはめったに行きません。みんなどこで買うかというと、CDキオスク。で、一律大体300円。


あとは、windowsのソフトやらやりたい放題・・・・著作権ってものがありませんね。まあ、セルビア人の月収から考えたら、CDなんてものすごく高価なものになってしまうでしょう。


あとは、至るところに両替屋。とりあえず、みんな強いお金が欲しいのでしょうか、両替屋が街中至るところにあって、スキーリゾートまであるとのこと。ツアリストなんて来ないのに・・・・


人々の足となるバス、トラム、トローリーバス。これらは、ドイツ、スイス、ロシア・・・などから中古の譲り受け。ところが、セルビア人は車を洗うという習性がないのか、とても汚い。雪が降り、泥道を走った翌日なんて最悪。灰色で接触不良のため動かなくなったトローリーバスは、まるで捨て去られた右翼車のよう。


中国人差別。
ミロシェビッチ政権の時(戦争時)、中国人を大量に入国させ、中国との結びつきを強めようとした。それが仇となってか、今ノビベオグラードという新興住宅地のところに、中国人がたくさん住んでいる。彼らはどんどん増える一方なので、セルビアの若い奴らの「ナショナリズム」の餌食になっている。韓国人、日本人も被害を受けている。これは、ヨーロッパどこでもと聞くが、アイルランドより絶対ひどいことは確かに言えると思う。


中国人!とか、ニーハオ!などはよく耳にする言葉だ。ボスニア旅行から帰ってき
て、やっと帰ってきたと思ったら、バス停のところで、「アチョー」と若い連中に言われ、「なんでここに帰って来てしまったんだろう・・・」と思ったこともあった。しかし、日本人と分かれば、たちまち交友モードに変わるというのが、納得できない点。


まあ、友好モードになってくれるなら、いいんですけど、まじめにがんばって勉強している中国人の友達がちょっとかわいそうと思ったりもします。


リサイクル、フェミニズム、EU・・・どれが先に来るのかと言われるこの国ですが、いい人もたくさんいるので、気に入っています。まあ、共産の生き残りみたいな人もたくさんいますが・・・いろいろ楽しんでいます。



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2003年03月09日(日) ただ重いだけ?ブーイング必至の手書き日記




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2003年03月08日(土) 日本に遅れること5年。アイルランドのネット接続環境

いやー、いい週末でした。溜まっていたメールのお返事は残すところあと数通とメドが立ったし、ドイツ語コースの宿題はちゃんと終わったし。部屋は(私にしては)きれいに片付いたし。満足満足。キルケニーになんて行かなくて良かった…と心から思っています。


ところで、10日ほど前から私の自宅からのインターネット、日本に遅れること5年、ついにつなぎ放題になりました。月に30ユーロだかでつなぎ放題(夕方6時以降のみ!)。…あ、ブロードバンドとかの話じゃありません。ISDNの話でもありません。日本からアクセスされている方は椅子から滑り落ちて床で笑われることとなるかと思いますが、未だにうちのインターネット環境はフツーのモデムで電話回線です。


聞けばダブリンのごく限られた地域ではブロードバンドもやって来たそうですが、いずれにせよ高くて手が出ないそうです。私のイナカ、Q州の人間は、自分の家までブロードバンドが来ない!と怒っているようですが、先進国たるEUの一国、アイルランドのネット環境と比べたら文句を言うような次元じゃありません。私はいちおうアイルランド国の首都の都心から半径10キロ圏に住んでいるんですがねえ。


かくして時間はかかれど、いろいろなファイルが接続料を気にせずダウンロードできるようになったのは大きい。というわけで、1時間かけてオペラのVer7.0をダウンロードしました。オペラ。たぶんご存じない方の方が多いとは思いますが、これ、インターネットエクスプローラーやネットスケープのようなインターネットのブラウザです。


いままで6.0を持っていたのですが使い勝手が良くなかったので使っていませんでしたが、7.0になって使い勝手が飛躍的に向上しました。バグも少なくなりましたし。日本語のサイトもきちんと表示されます。唯一の問題は未だに日本語が打ち込めないこと。かくしてこの問題が解決するまではインターネットエクスプローラーとの両刀使いになると思いますが(私のコンピュータはOSが英語なので日本語版のソフトウェアははうまく作動しないことが多い)。でもオペラ、気に入りました。


さらに本当に久しぶりにネットサーフィンをしました。…と言ってもアダルトサイトに行かない代わりに高尚なサイト巡りをしたわけでもありません。サーフィン中に私をKOした画像はこちら。たぶんその筋(…っていつものことながらどの筋やねん)の方にはもう見飽きた画像でしょうが。まあこの画像が、私が大したサーフィンをしていなかったことを証明してますな。


以上、ミニマターリ更新でした。今週も頑張りましょうね(特に自分自身)。



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2003年03月07日(金) セーカク悪い?悪天候の土曜日に大喜び

昨日の日記で、私が怒り心頭なのはお伝えした通りですが、実はあの話、半分ばかしを省略しています。理由は簡単で、昼休みという限られた時間のうちに日記を書き上げようとしたからです。私は実は、昨日書いた日記以上に怒っています。


昨日の日記で、今日、つまり土曜日に何をするかということがまったく決まっていないように書いてましたが、あれ、ちょっと正確じゃありません。実は数週間前に私の机にアイルランド人の同僚が来て、なにやら乗馬に誘われていたのです。まあいいやというわけで参加の申込をしました。


で、昨日の日記ではこれまた省略しましたが、昨日の時点では私は運転しなければ行けないかよく分からなかったので、運転するつもりで、同僚のドイツ人の女の子も私の車で連れて行く手はずにしてました。で、この女の子にとんでもない問題があったのです。


社内で彼女だけ、今日(土曜日)のイベントに誘われていない。


そう、ある人は乗馬、ある人はスクアッシュだかなんだか知りませんが、彼女意外のみんななんとなく横のつながりで何らかのイベントに参加の申込みが済んでいたのです…彼女だけを除いて。


もうこうなると無計画とかそういう次元ではないような。S&Sのメンバーは自分たちで何らかのイベントの計画を立てあとは知らんふり。彼女がひとりやることがなく独りで過ごすことになっても気にならないようです。この件に私は本気で頭に来たわけです。彼女がひとりやることもなく佇んでるのに私は他の人と楽しむ…そんなことができるほどどうやら私は器用ではないようです。


今朝目が覚めて、私はベッドの上でシアワセな気分になりました。窓の外は…


豪雨・強風


…ええ、私は嫌なやつです。だけど、S&Sの連中がまともな計画も立てずに私の積立金を使い楽しむというのは納得できません。今日一日じゅうぐずついた天気でとてもじゃないけどイベント日よりではなかったことは私にとってとっても救いになりました。ここだけの話ですが言わせてください。


ざまみろ


キルケニーに行かなかった最高の収穫は髪。2週間ほど髪を切りたかったのですが、例の毎週土曜日にしかつかまらない私の「カリスマ美容師」、2週間前はマンチェスター、先週はドイツと毎週末彼女に会えず、今週はキルケニー、来週はPaddys Weekendといったいいつになったら髪を切れるのだ!と心配になってましたが、今朝、とりあえず美容室に電話してみました。


受付のおねえさん:「え?今日?無理無理、予約でいっぱいよ」
私:「とにかく彼女と話をさせて」



と「カリスマ美容師」と話をさせてと頼んだところ、


カリスマ:「うーん、じゃあお昼休みに何とかしてあげるわ」


とういわけで行ってきました。彼女と雑談をしていたところ、なんでも昨夜のRTEのLate Late show(「よしなごと掲示板」でJapと言ったとかいう投稿があったあの番組)がこの上なく笑えたらしい。


カリスマ:「あの番組の中で、観客のひとりの女性が立ち上がって『最近の美容室も高い!60ユーロも取るなんて信じられない!』って言ってたのを見て私笑っちゃったわ。私なら50ユーロでもっとマシにできるのに。ああいう番組でああいう文句を言うならきちんとした髪をしていないといいお笑い種ね」


あんたの作品たる私の髪、いつも日本に行くたびに私のQ州の床屋の兄ちゃんが笑っているとはしゃれにも言えない状況なので言いませんでしたが。まあ、彼女もアイルランドではトップクラスの腕です。


そういえば(どっかに掲載したかもしれないけど)読者さんからのメールに


「日本で作ってもらった詰め物をアイリッシュの歯医者さんが外して、『よくもまあ来んな細かく作れるもんだ』と驚いてました」(記憶で書いてますので正確ではないかも知れません)


…とかいう報告もあったなあ。


で、その後、スーパーに買い物に行くと、何たる偶然、キルケニー行きを一緒にボイコットした女の子とばったり鉢合わせました。彼女と天気の悪いことを喜び合ったことは言うまでもないかと。



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2003年03月06日(木) 慣れてた心算だったけど...アイルランド人のあんまりないい加減さに激怒する

何の前口上もなく恐縮ですが、私、怒っています。かなり怒っています。まあ聞いてくださいよ。


毎月、私の給料から10ユーロばかりが天引きされています。名目は、Sport and Social Committee(以下、めんどくさいからS&S)の費用とのこと。要は、遊びのための積立金ということですな。これで、たまにパーティーをしたり、週末にどこかに行ったりという費用にしようというわけで。実は私、前の会社ではこの世話などもしておりまして、一度Laughter Loungeでの飲み会なども企画したことがあります。


で、今週末、なにやらうちの会社のこのS&Sがキルケニーに行くそうです。で、私も「一部負担金」ということで、給料の天引きとは別に10ユーロを払って申し込みました。


で、ただいま金曜日の午後12時30分。週末はもうすぐそこです。なのに。私は行き先すら知りません。キルケニーじゃないのかって?そうですよ。確かに。だけどね、目的地まで、バスなどが出るわけじゃあないのです。キルケニーのどこに集合なんですか?いくらアイルランドが、あるいはキルケニーがイナカでもこれではあんまりではないですか。


これがそもそもの疑問だった。果たして私はキルケニーまで運転しなきゃいけないのか。すると、S&Sのメンバーのひとりが「いや、誰かの車に便乗できるよ」とのこと。これが3日くらい前のこと。で、聞いたところによると、今日の午後5時に出発するとのこと。


問題は…


私のところには今回の週末の概要を説明するメール一つ来てはいない


つまり私はこの段階になっても未だにいったい私は自分の車を運転しなきゃいけないのか、いったいキルケニーでは何をするのか、いつダブリンに戻ってくるのか…そういうことが分からない。あのー、私は来週とか来月の旅行の話をしているんじゃないですよ。現在午後12時30分で、出発は4時間後です。という訳で私は決めました。


行かん!


行ったところでどういうことになるか大体想像がつきます。今日の夜についてそのままパブに行き、明日は昼までぐだぐだして何をするか決まらないままラグビーの市内を見にパブに直行。で、気がつけば夜11時でそのままナイトクラブ。で、日曜日は酒くさい息のままダブリンまで運転。


こんなアホなことにつきあってるほど私はアホにはなれません。そりゃ、アイルランド人がいい加減なことはわかってましたけど、ここまでいい加減だともうさすがの私の愛想も尽きました。もう勝手にやってください。今の会社に入って初めてのS&Sのイベントに参加ということでちょっと楽しみにしていた私がバカでした。


で、私が一番頭に来たのは、S&Sのメンバーのひとりに数分前文句を言いに言ったのですが、彼女はこんなことを言うのです。


「何を怒っているの。Snigelの言うように、予定を立てるよりも適当にやった方がうまくいくのよ」


そう、いったい私がどこに車を運転するか分からなくても、明日何をするのか決めてなくても適当にやっていればうまくいくそうです。そんな適当に私はつきあってられませんので、私は行きません。勝手にやってください


という訳で、アイルランド人のいい加減さには慣れたつもりでいましたが、ダメですね。久しぶりに頭に来ました。以上、イライラをそのまま書きなぐったような日記で申し訳ありません。というわけで多分週末も更新しますのでよろしくです。



追記:午後1時45分。S&Sの責任者が私の机にやってきました。なんだかわがままを言っている5歳児のような扱いです。なんだか情けなくなってきました。トホホ。


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2003年03月05日(水) 超越上司に超越客とのやりとり。これが私の日常(2=完)

昨日の日記の続きです。これを読んで頂ければ、私の言う「忙しい」がどんなに説得力にかける空しいものかおわかり頂けると思います。


という訳で、Whingingさんに電話をすることに。私こういう電話大好き。何せ相手の勘違いなんだからこっちも話がしやすい。こういう時はこういうふうになるに違いない。


私:「私、さきほどお話させて頂きましたSnigelと申します。先ほどの件なんですが、担当者とお調べいたしました。確認の意味を込めて一から説明させていただきますね。お客様から御返金のご依頼があったのが9月1日。そして、御返金の小切手を送らせていただいたのが4日。が、名前違いということで再発行のご依頼をいただいたのが10日。そして私もが再発行しようとしたところ、お客様の方ですでに最初の小切手を現金化されておりまして、再発行ができませんでした。」

おばさん:「…」

そう、私はこの沈黙が大好き。相手が「あっちゃー」と思っているのを電話線を通じて感じるのが大好き。で、


おばさん:「あら、そうだったの。私が悪かったわ。ホホホホホ」


となり


一件落着天下泰平


となるわけで。


こんなふうに妄想を膨らませている暇はないから、私は受話器を取りWhingingさん宅に電話。Whingingさんはコール3回で出た。


私:「私、さきほどお話させて頂きましたSnigelと申します。先ほどの件なんですが、担当者とお調べいたしました。確認の意味を込めて一から説明させていただきますね。お客様から御返金のご依頼があったのが9月1日。そして、御返金の小切手を送らせていただいたのが4日。が、名前違いということで再発行のご依頼をいただいたのが10日。そして私もが再発行しようとしたところ、お客様の方ですでに最初の小切手を現金化されておりまして、再発行ができませんでした。」


言っちゃったよ。言っちゃったよ。さー、どんな反応をしてくるか。わくわく。


おばさんは、落ち着いた感情を殺した声で


おばさん:「何を言ってるの。あなた?」
私:「は?」
おばさん:「小切手を現金化なんかしてないわよ!じゃあ、今私の手元にあるこれは何?!」
私:「は?まさか、小切手をお持ちで?」
おばさん:「そうよ。ン万円の小切手、今、私の目の前のテーブルの上にあるわ!」
私: 「…」


なんと、思い切りKO級のパンチを繰り出したつもりが、何のことはない、殴り返されてこっちがKOされてしまいました。


おばさん:「あなたか担当者かがウソを言ってるのね。おもしろいわねえ。ホホホホホ(←もろ皮肉笑い)」
私:「ええ、あの、その、お手近にファクスなんてあります?」
おばさん:「あるわよ」
私:「申し訳ないけど、その小切手のコピー、ファクスで送っていただけますか?」



ほうほうの体で電話を切った私。数分後にファクス到着。まあ厳密に言えば相手が小切手のコピーを取っておいてそれを送ってきた可能性も否定できないが、「小切手を郵送で送り返してもらいそれから対応」なんて悠長な対応はもうできないと判断したわけ。で、ファクスを持ってそのままさっきののほほんとした担当者の机へ。


>私:「お前、さっきのWhingingさんの件、ちゃんと調べたのか?」
同僚: 「調べたよ。9月8日に小切手は現金化されてたよ」
私:「じゃあ、ここにあるファクスはなんじゃい!」
同僚:「どういうこと?」
私:「こっちが聞きたいわい!おかげで恥かいたやんか!」
同僚:「ちょっと調べてみるわ」
私:「今、すぐ、この場でやれ!」



で、私の机には他の仕事が山積。私は機械のように仕事を片づけ、昼ご飯を流し込みに台所へ、15分後に戻ってみるとコンピューターのキーボードの上にメモが。


Snigel:Whingingさんから電話あり。至急折り返し電話されたし。内容は直接話したいとのこと。


…何だ?さらに私を痛めつけるネタでも見つけたか?


重い気持ちで、Whingingさんに電話。今度はどういじめられるやら。彼女の皮肉な笑いを聞かされるのかなあ。


私:「ああ、何度もすいません。XX社のSnigelです」

おばさん、さっきとは正反対の陽気な声で、


おばさん:「あーら、Snigelさん、わざわざ電話してくれてありがとうね」


…お前が電話してこいといったんだろうが。…とかいう前に何?その明るい声?何を企んでいるの?ガタガタブルブル((((゚Д゚;))))ガタガタブルブル(←こういうのを使うなよ>自分)

この手のひらを返したかのような明るい陽気な声。さっきと同一人物とは思えない。結婚20年目でここ数ヶ月ろくに口をきいていないような冷め切った夫婦関係のニョーボが、突然玄関先で新婚のとき以来聞いたことのないような優しい声で


「あーら、あなた、おかえりなさーい。おいしいごはんできてるわよ」


なんて迎えに来てくれた感じ。こうなるとご飯の中に砒素でも入っているか、それとも先日の自分の人間ドックの結果がニョーボにだけ届いたかと疑う方が自然というもの。この気持ち、わかっていただけたでしょうか?(え?わかんない?)


話は私に戻る。


私:「いえいえ、こちらこそ食事に行っておりまして失礼しました。あんたらのおかげで15分しか取れなかったけどさ
おばさん:「いいのよ。いいのよ。そんなこと」


何なの?手投弾を投げてくるなら早く投げてくれ。


おばさん:「それでねえ、あなたさっき、9月10日に私が再発行の依頼をどうのこうのっておっしゃってたわよね」


きたきたきた。で、私らがどういうミスをしたことに気がついたんですか?


私:「はい。確かにそう申し上げました」
おばさん:「それで思い出したんだけどね…」


おばさん:「えへ、私、銀行に小切手持って行って現金化したわ」


私:「ハァ?」


おばさん:「いやね、私ったら。娘に銀行に行くように頼んで、娘が間違って普通預金ではなく定期預金口座の方に入れたの忘れてたわ。お騒がせしてごめんね」

私:「…」


本日2度目のKOパンチを受け悶絶。


私:「ええと、その、あの、そうなると、いかにしてお客様は現在、小切手をお手元にお持ちなんですか?」
おばさん:「それがどうも再発行されたやつみたいなのよ」



そう、結局私の同僚もミスを犯している。さっきは「小切手は再発行してない」と言っていたが、実は再発行されている。そして再発行された小切手はWhingingさんの手許にある。


私は電話を切るなり、さっきの担当者のところに走る。


私:「おい!さっきのWhingingさんあての小切手、今現在発行して現金化されてないやつ、今すぐ支払い停止しろ!」

はい、私の毎日、こんなくだらないことに浪費されております。そう、このWhingingさんのために費やした1時間は全く無為な1時間だったわけで。


で、その後私が再び機械になって仕事をしていると電話が鳴る。おばさんはドイツ語で…


おばさん:「XX課のMuttermannさんいらっしゃる?」


Muttermann?そんなドイツ人聞いたことないぞ。同僚に確認し、イントラネットの名簿にも目を走らせるが該当者なし。


私: (もちろん英語で)「Muttermannですか?そのようなものはここにはおりませんが。」
おばさん:(やはりドイツ語)「ええ?ここXX社じゃないの?」
私:(当然英語)「はい。ここはXX社のダブリンオフィスですが」
おばさん:「え?ハンブルグオフィスじゃないの?」


…おばさん、どこをどう間違ったら、ハンブルグとダブリンを間違えるねん。


そんなこんなで仕事をしていると、今度は私のスーパーバイザーがやってきた。私はいすの上にあぐらをかき、心底疲れ果てた声で、


私:「なーーーにーーーー?」


と顔も上げずに言う。すると、スーパーバイザーは…


スーパーバイザー:「こちらがあなたの担当の新規のクライアントになるOO社のAさんとBさん。今日はロンドンからお越しで…」

あたふたあたふた。なんでそんな人が来るなら事前に一言言ってくれないのよ?慌てて机の下で靴を履き立ち上がり、マクドナルドの店員以上の作り笑顔でそのふたりを迎えたが第一印象は最悪だろうなあ。ちゃんと契約取れるんだろうか。

このような毎日を過ごしております。…疲れました。



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2003年03月04日(火) 超越上司に超越客とのやりとり。これが私の日常(1)

ここ10日間ばかり、日記の更新がかなりいい加減になってます。大丈夫です。私も更新がいい加減になっていることに十分気がついていますから。理由は週末家にいないこと、そして仕事がなんだか知らないけどすんごく忙しいので会社でサボりながら更新をするなど夢のまた夢の状態になってしまったことなどが挙げられます。それでも頑張って更新しますのでどうか見捨てないでくださいね(懇願)。


それにしても日記を更新することはほとんど強迫観念的義務感(と漢字を並べてみました)になってます。日記を書いても一円の収入にもならないのに毎日書く。この原動力は毎日このくされ日記を数百人もの人が見に来てくださっているからに他ならないわけですが。


白状しますと、現状メールのお返事のバックログがほとんど1ヶ月近くになってます。努力はしますがもしかするとお返事を失礼させていただくことになるかもしれませんのでその節はご容赦を。なお、一般的な質問に関しては、できればメールではなく掲示板にお願いしたく思います。掲示板も毎日3桁の人が見に来てくださってますので、私よりも詳しい方がいらっしゃるかと思います。私としてはメールよりも日記の方に限られた時間を割きたいのです。


私の日記、はっきり言ってだらだらと長いです。毎日30分から1時間かけて書いてます。現状ではこの上にメールのお返事を書くのは無理です。むろん、この状況はいつまでも続くとは思っていませんので時間に余裕ができればメールにもきちんと感謝を込めてお返事を書かせてもらうつもりですが。以上、まったく身勝手なお願いですが、ご理解いただければ幸いです。


日記の常連さんはご存知でしょうが、私、ちょうど1年前に転職しまして、それ以来会社のことはほとんど日記のネタにしていません。(行間にヒントは多数ありますが)業種すらも明らかにしてません。理由は簡単で業種を明らかにするとどこの会社に勤めているかその筋(…ってどの筋やねん)の人にばれてしまうからです。かくして仕事の話をするのはいつも至難の技なのですが。


忙しくて書類が机の上を完全に埋め尽くし、ひとりパニクってる時、こんな電話がかかってきました(上記のような理由で、この話は事実を元にしたフィクションということでご了承ください)。


私:「XX社です」
おばさん:「This is Mrs Whinging speaking…」



来たよ。来たよ。これ、ぜーったいの確率でクレーム電話。この怒りを抑えた声といい、自分で自分をミセス何とかと呼ぶこの電話。クレームに違いない。


こういう時に思うこと。なんでこの電話を私が取らにゃならんのじゃ。私はコールセンターのスタッフではないんだぞ。そういえばダブリンの某ビジネスパークの某社コールセンターに勤める日本人の男性はクレーム電話を受ける度に、ミュートボタンを押して


Why Me-----------------??


とフロア中に叫ぶらしい(伝聞形)。その気持ち、よく分かる。


さて、私が電話を受けたこのおばさん、イギリス人で、非常にゆっくりとしてていねいな言葉づかいながら、怒っているのがひしひしと伝わってくる。そう、やはりクレーム電話。例えて言えば、小学校の校長先生のような話し方。怒鳴ったり、口汚ない言葉は使わないものの、怒っているのがひしひしと伝わる話し方…と言えばわかって頂けるでしょうか。


おばさん:「8月に送ってくるはずの小切手が未だに着かないわ。もうすでにあなたの会社に六回電話をしているのよ。いったいどうなっているの?」
私:「わかりました。早急に調べまして折り返し電話を…」
おばさん:「あなたの同僚も全く同じことを1月に言ってそれっきりよ」



あーあーあー、私のアホタレ同僚がいい加減なことをしたな。


私:「わかりました。私の名前はSnigelです。私の責任で今日中に必ず連絡いたします」
おばさん:「だいたい電話代、それから銀行にこの金額が8月に入金していたと仮定した場合の利息、そういうものを…(以下延々続くので省略)」
私:「とにかく、今日中に調べて連絡します」



と言って電話を切る。そして一大調査開始。金額も結構でかい。おばさんが怒るのもよく分かる金額。確かに銀行にこの金額が入金されてたら、利息だけで1回メシが食べに行けそう(マクドナルドでだけど)。


という訳で、その銀行担当の同僚に話に行くと、のんびりした声で、


同僚:「わかった。明日にでも調べるわ」
私:「頼むから今すぐやって」



そんなことをやっていると今度は全く別の部署の部長から内線。普段まったう面識のない、完全に畑違いの部署の部長。


部長:「Snigel君、悪いんだけど私のところに来てくれるかね?」


なんだあ?このくそ忙しいのにまた面倒なことを押しつける気か?


などと思いつつも、部長の呼び出しです。行かないわけにはいかない。


嫌な予感が頭を駆け巡る。さあ、最悪、クビの話か?それともなんか悪事がばれたか?


部長の部屋に入る私。


私:「部長。お呼びでしょうか?」
部長: 「ああ、Snigel君、呼び立ててすまんね。実は折り入って頼みがあるんだが」
私:「(来たよ来たよと思いながら)はあ、私にできることでしたら」
部長:「悪いが、この紙に日本語でGood Luckって書いてくれんかね」



私は自分の魂が、体をすり抜けて自分の目の前でずっこけるのを見た。確かに見た。


私: (平静を装いつつ)「はあ、お安い御用で。で、何でまたそんなもんが必要なんですか?」
部長:「いや、ほら、8月に障害者オリンピックがあるじゃないか。あの、ボランティアに使おうかと思って」



さらに脱力。…なんですか、完全な私用でこのくそ忙しい中わざわざ呼び出してくださったんですか?(涙目)


渡された紙に私は「(ホムペ存続のために自粛)」とかいう感じの卑猥な言葉でも書いてやろうかとも思ったが、ばれるとやばいので素直にカタカナで


グッドラック


と大書きして部長の部屋を出る。


で、自分の机に戻ってくると、さっきの銀行担当の同僚がやってきて、


同僚: 「Snigel、Whingingさん、小切手を銀行で現金化してるよ」
私:「はぁ?」



同僚いわく、Whingingさん宛ての小切手、発行したものの名前のスペルが間違っていたらしくWhingingさんから小切手の再発行を求められたものの、再発行をしようとしたときにはすでにWhingingさんは小切手をすでに現金化していたという。


同僚:「…ということに間違いないわ。まあ私も忙しいから」


そして、このあとWhingingさんに電話をするのだが、長くなってきたのでこの続きは後半に続く。



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2003年03月03日(月) ドイツ国鉄のすんばらしいサービスについて

はい。ドイツから帰ってきました。今回は何にも起こりませんでした。それが当たり前なんです。…なんで信じてくれないのよ?まあ、ネタにするほどのことでもありませんが、ちょっとした事件は起こりました。


それは行きの話。まずは旅程を確認しますね。ちなみにこの旅程、前回のものとまったく同じです。ゆえに前回の自分の日記からコピーしています。


午後2時までフツーに働く。

午後2時45分。帰宅

車を自宅においてバスで空港に移動

午後4時45分。EI698便にてデュッセルドルフへ

午後7時35分。デュッセルドルフ着

午後9時。デュッセルドルフ空港駅より
最終のICE(特急)でハノーバーへ

午後11時37分。ハノーバー着

日付変わって午前0時13分。最終のローカル列車で某駅へ

午前1時ごろ。某駅着




ダブリン空港には午後3時30分頃着。手荷物のみの私はスムースにチェックイン。搭乗もほぼ定刻通りに完了。前回の機長のアナウンスは…


「エアリンガスにご搭乗くださりありがとうございます。当機はEI694便。デュッセルドルフ行きです。このヒコーキの到着時に若干の問題がありまして、ただいま一部の部品を交換中です。スロットは取ってますので部品交換が済み次第デュッセルドルフに向け出発致します。ただいまのところ、出発予定は午後5時30分、およそ45分遅れです」


だったわけですが、今回は…


「エアリンガスにご搭乗くださりありがとうございます。当機はEI694便。デュッセルドルフ行きです。出発の準備は整ってますが、イギリス上空の混雑のため離陸の許可が下りていません。まあ、いつもの問題です。出発は少なくとも30分遅れる見込みです」


もう矢でも鉄砲でも持って来てください。


機長の発言通り、確かにプッシュバックはほぼ定刻通りに行われました。がそののち20分以上待機。なーんかやることがえげつないなあと思う。


航空会社にお勤めかはたまたマニアでもないとなんでえげつないかお分かりにはならないかと。私がえげつないと言ったわけ。それはですね、出発時間の問題。ヒコーキの出発時刻は「ゲートからプッシュバックされた時間」です。つまり定刻にプッシュバックさえされればそのヒコーキが1時間後に地を蹴ろうと「定時出発」になるわけです。まあ、そこまで考えてプッシュバックしたかどうかは知りませんが。


かくしてヒコーキは7時45分にデュッセルドルフ着。まあ定刻通り。私は一つの事実に気がついた。


もしかして早い列車に乗れる?


ドイツ国鉄、パターンダイヤで運行されてます。デュッセルドルフ=ハノーバー間もこの例に漏れず、ICE(ドイツ版の新幹線)は一時間おき。つまり午後8時ちょうどにもICEが出てます。


で、この早いICEに乗ると、ハノーバーでの乗り継ぎもさらによくなり、午後9時発のに乗ると午前1時着なのに対し、午後8時発だと、午後11時過ぎにはハノーバーの先の某駅に着きます。この夜中の2時間の差はでかい。というわけで、早い方の列車に何とか乗ろうと、私は走りました。


天は今回に限り私に味方しました。前回50メートル超の列があった入国審査。今回は前にひとり待っているだけ。入国審査官は私のパスポートを軽く見ただけでスタンプをポン。私はそのまま走って臨時シャトルバス乗り場へ。バスはすでに待機中で数分中に発車。バスが駅に着くとすでに私が乗るべきICEは入線しており、私は走ってプラットホームへ。エスカレーターを走る私を車掌は見つけてくれ、ちょっと待ってくれました。


私が列車に飛び乗った瞬間列車は発車。かくして午後8時発、つまり予定より1本早い列車でハノーバーに向かうことに。


が、ここで問題発生。というのも私が持っている乗車券は特殊なもの。事前に購入する代わりにかなり大幅な値引きがされている。あ、ドイツ国鉄、日本のJRを基準に考えると理解してもらえません。航空会社のような割引がたくさんあります。私のチケット、日本の国内線でいえば「早割21」。数週間前に購入することで4割引。が、乗車便の変更は認められません。まあ列車のいいところは来たものに飛び乗れる…だと思うのですが、ドイツ国鉄はこの便利さをあえて無視してるわけですな。


ともあれ、私のチケットは乗車する便が指定されてます。つまりそれ以外の便には無効あるいは差額を払わねばならない。


まあ、車掌が来ても「私はずっと前から乗ってますよー」という顔をしていれば検札は免れるので私はその作戦で行くことに。あ、この作戦は特急では可能ですが、S-bahn(近郊列車)では全く無理ですので「この日記を読んでキセルをしようとして罰金を取られた!」などという抗議はいっさい無視です。


ほどなくして車掌が来た。


全員を検札中。


…うーん、どうやらこの列車はデュッセルドルフ近郊発の列車らしい。それによく考えたら、さっき車掌は駆け込み乗車をする私を見ているわけで。…覚えてるわな。私の顔。


というわけで私は作戦2へ。


「ボクはドイツ語を話せない作戦」


…作戦も何も実際話せないんだけどさ。ま、これはうまくいかないと思うのがフツー。


かくして数分後に車掌はやってきた。50くらいのおじさん。優しそうな顔をしているが、全く融通は利かないタイプ …と見た。で、私のチケットを見て…


車掌:(ドイツ語で)「この切符は9時発のICEにのみ有効で…」
私:(英語で胸を張って)「ボクはドイツ語話せんけんね!」
車掌:(たどたどしいながらも英語で)「この切符は9時発の…」


…ちっ、英語を話しやがる。よく見ると、胸には「私は英語が話せます」と誇示せんばかりのユニオンジャックのピンバッジ。


私:「で、どうしろと?差額を払えばいいの?」
車掌:「そう」
私:「いくらよ?」



おもむろに取出す携帯型の端末。こんな物を車掌が持っているところがドイツ国鉄とアイルランド国鉄の間には30年の違いがあると思うゆえん。


車掌:「35ユーロ」
私:「ハァ?」



35ユーロってなによ?35ユーロって。


ちなみに私のこの割引の運賃は往復で42ユーロ。つまり片道21ユーロ。つまり仮に片道分を倍払わなければいけないとしてもそれは20ユーロ前後でそれ以上はかからないだろう。20ユーロで2時間が買えるなら買おうと思ったのだが…


35ユーロってなによ?35ユーロって。


私:「うーん、もし、次の駅で降りたら?」
車掌:「次の駅で降りて乗るべき列車に乗れば差額は払わなくていいよ」
私:「うーん、1分、いや30秒考えさせて」



さあ2時間を35ユーロで買うかどうか。考えはじめるとどうやら列車はすでに次の駅に近づいているらしく、車掌は行ってしまった。


仕方ない。35ユーロ、払おう。


そう思ったものの、マルビの私に35ユーロは痛い。痛すぎる。ちょうど次の駅で隣の4人がけの席が空いたのでそこに陣取り私は



寝たふり。


…ええ、私はバカです。なんとでも言ってください。


で、次の駅を出ると車掌は車内に戻ってきたが、私に気がつかず行ってしまった。


ラッキー♪


で、次の駅つまりハンという駅に着こうかという頃車掌のアナウンス。


車掌:「次はハンです。お乗り換えのご案内…(中略)…ハンから先、この列車は他から来る列車に結合され14両編成で運行となります。ただ、この列車が現在遅れておりまして、およそ30分程度の遅れになる見込みです」


…ハノーバーで乗り換えに間に合わんやんか!


ハノーバーでの乗り換え時間は7分。で早い列車に乗り遅れると、結局到着は最初の予定通りの午前1時。つまり何の変化もなし。


この瞬間から私は寝たふり中止。車掌が来たらケンカしてやる!と心に決める。


で、車掌のアナウンス通り列車は30分遅れで発車。当然の帰結としてハノーバー着は30分遅れ。当然接続の早い列車には乗り遅れ…良かった。35ユーロ払わないで。


今日の教訓:最後の瞬間まで払わなくてもいい金は払わない。


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