*黎明ノォト*

2008年04月20日(日) 食卓の装い


出先で、Q氏がはたと立ち止まり、
「この食器がかわいい。買おうかな」と仰ったのですが、
ふたりでうーんと考えて、買わないことになりました。

それはとてもシンプルでスタイリッシュな
どこから見ても洋食器で、ブルーのラインが入っていて、
ボール…というのか、シチュ皿なのか、
私としては何を入れていいのかわからないお皿でした。
形としては珍しくないものでしたが…

サラダを入れるしか想像できなくて、
わたしから見てはシチュを入れるには似合わなくて、
なによりいまうちにある食器との取り合わせが
とびっきり似合わないくらい、
洒落た洋食器だったのです。



2008年04月19日(土) どちらにしようかな


てぬぐいが好きで、ちまちまと集めています。
雑貨屋さんにおいてある手ぬぐいメーカーは
たいていふたつで、「濱文様」と、「かまわぬ」。

どちらもてぬぐいなんだからどちらでもいいや、
ってことではなくて、
最近はどちらにするかとても深く悩むようになりました。

深い茶色のダイニング・テーブルの
テーブル・センターとしてもてぬぐいを使っています。
そこには濃い紫や薄い茶色なんかが似合うわけで。
それも一幅の絵になったものではなく、
ちいさすぎもせず、大きすぎもしないテーマが
連続的に展開された柄がかわいい。

そういうものは圧倒的に「濱文様」が有利。

一方「かまわぬ」は古典柄に遊びを効かせて、粋な感じ。
(和!って感じで、柄としては好みが少ない。)

けれど、二社では使っている生地が微妙にちがって、
「濱文様」はコットンっぽい柔らかな素材、
「かまわぬ」は所謂“さらし”という感じの、
いかにも“てぬぐい”な薄く硬い素材。

「濱文様」はお洗濯マークも“洗濯機可”なので
がらんがらん回すんですが、
「かまわぬ」は手洗い推奨。実際、色落ちも激しい。

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柄と使い勝手は「濱文様」、
でも、
てぬぐいって言えばやっっぱりあの生地の「かまわぬ」。

てぬぐい売り場の前で、一枚買うのにも20分ほど悩んでいる
わたくしなのでした。

そして、あまりにも汚すので、
どうやって染み抜きしようか悩んでしまう…のでした。



2008年04月13日(日) untitled


好きで好きでたまらない。
すべてが。
あわただしくても、思うように行かなくても、
けれども好きですきで。

世界のすべてが美しい。

雨が降り、
風が吹き荒れ、
猫が寂しげに呼び、
それを背中に聞いても。

何を捨てても、何かを選べなくても。

きっと自分が存在しなくても、
世界は美しい。



2008年04月03日(木) 自然に還されたもの


通りがかりに、気になる樹がある。


桜だ。


いわゆるソメイヨシノではなく、
葉と花がほぼ同時に芽吹き・ほころぶ、
花弁がソメイヨシノよりも白っぽい、あの桜。
(ここ数年のお気に入り)

広い敷地を持つ工場らしい土地の
忘れられて枯れがれした一角に
その桜がある。

三本ほど並んでいるようだが、
冬に合わせてからからに乾いた蔓性の植物が
うっそうとその樹にからんでいて、
かろうじてその隙間からちらりとのぞいた花に気づかなければ、
それが桜だと気づくこともなく春は終わっただろう。

蔓の重みで枝や花はやや垂れさがり、
華やかに爛漫、とは言いがたく申し訳なさげに
それでもきちんと咲いている。


それが桜だからといって、
誰ひとりその一角に手を入れなかった、
その心意気が私は好きだと思った。


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すでに桜の美しさはひとり歩きをして、
どこでもほとんど同じような、見たことのある華やかさだけ。

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桜は美しいですが、
夏になれば毛虫もいれば、蚊柱も集う。
景観が良いのか悪いのかは微妙なところ?

*********

夏も過ぎ、
色づいた葉が落ちるころ、
その桜にはちいさな命がまどろんでいる。
それはある寒く冷え切った朝早くに、
みんないっせいに目を覚ます。

幽かな朝の光に薄い翅を透かし、
ひらひらと音もなく、
あそことこことそこで
ふらふらと飛びはじめる。


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那音 [MAIL]

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