人の体からは汚れたものが生まれくる いつの間にかよどんでしまった空気 整理することのできない もやもやとした 不満 怒り 恨み ねたみ あきらめ やる気のなさ 投げやりな心
でも 見たんだ そこには もやもやした不満を解きほぐしてくれる誰かがいる やり場のない怒りをいやしてくれる人がいる この汚れてしまった体を洗い流してしまうかのように
人の体からは汚れなきものが生まれくる 力を込め 耐え抜いた力 汗 心合わさる瞬間(とき) 音さえも一つになったシンフォニー 見知らぬ誰かに 思いきって話しかけた一言 「こんにちは」 あいつには負けるものかと覚え切ったセリフ そして勇気を出して言った あのことば
でも知っている そこには 心許ない勇気を支えてくれた誰かがいる 隠れたやる気に火をつけた人がいる このまだまだひ弱な体を包み込むかのように
生まれくる数々の輝き 勇気をふりしぼったからこそ生まれた煌めき 誰かの光り輝く姿があったから その煌めきが自分にも欲しかったから 一人一人が輝きを増し 銀河の光の渦になる 遠く離れていようと 煌めきが見えるようになる
この心の形を刻んでおくべき碑はどこかにないのか 決して忘れ去られることのないように この心の形にいつでも手で触れる事のできるように 心を形作っておく言葉はどこかにないのか 二度と忘れてしまう事がないように いつでもこの場にもどってくる事ができるように 日々の行いはいつも再び忘却へと誘うのだけれども 忘れてはならない 心の形 この形 心の形や世界の形を追い求める事が 限りない喜びをもたらしてくれる遊び 日暮れまで公園でくたくたになるまで駆けめぐりながらあそぶ 子どもの言葉の彫刻 この心の形を見ていれば 見つめるほどに 限りない勇気が湧き出してくる 同じ心の形をもつものに この心の形を見せていいんだよ ずっと心の中を探していていいんだよ
2002年02月03日(日) |
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ring 真っ赤な リング きっと今から 39年前 あのとき戦いのゴングは 鳴り響いていた 光と歓声の 渦の中に投げ出され いつも思わず 泣き出した ぼくは ここに立っている 周りはよく見えない 聞こえない ひとりぼっちの ままだった だのにあちこちから パンチがやってくる 倒れたまま 涙した 立ち上がった なぜ立ち上がるのか 誰と戦うのかも わからないまま
ring ベルが鳴っている 呼びさます声がした その輝きを 守ろうと思ったよ 今でもそれは変わらない 自分が 自分でいられる気がしたんだ 君を 見ていると ぼくはひとりぼっちでなくなった あれから 何度もベルが鳴った 出掛けていったよ 海を越え 船に揺られながら
ring あの指輪はいまどこにあるんだろう あの日あのとき渡したはずの いつのまにかふたりとも 指輪を はずしたまま お互いを縛らないためだったのか お茶碗を 傷つけないためだったのかは よくわからないけれども きっとタンスの中 ふたつなかよく並んでいるはず きっと君の心の中 いつでも取り出して見せてくれるよね きっと
ring 年輪が 見えてくる 湯舟が電車に揺られてたガード横のアパート 砂ネズミがぼくたちの友達だった 植民地 捨て犬がぼくたちの子どもになり 産婦人科医が娘を用意してくれた 捨て犬は捨て猫たちを呼び 捨て猫たちはつぎの娘を呼んだ 娘たちは誰を呼ぶのだろう
link つながりはここに生まれる
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