へい太の日記

2002年02月28日(木) 生まれくるもの

人の体からは汚れたものが生まれくる
いつの間にかよどんでしまった空気
整理することのできない もやもやとした
不満 怒り 恨み ねたみ
あきらめ やる気のなさ 投げやりな心

でも 見たんだ そこには
もやもやした不満を解きほぐしてくれる誰かがいる
やり場のない怒りをいやしてくれる人がいる
この汚れてしまった体を洗い流してしまうかのように

人の体からは汚れなきものが生まれくる
力を込め 耐え抜いた力 汗
心合わさる瞬間(とき) 音さえも一つになったシンフォニー
見知らぬ誰かに 思いきって話しかけた一言 「こんにちは」
あいつには負けるものかと覚え切ったセリフ
そして勇気を出して言った あのことば

でも知っている そこには
心許ない勇気を支えてくれた誰かがいる
隠れたやる気に火をつけた人がいる
このまだまだひ弱な体を包み込むかのように

生まれくる数々の輝き
勇気をふりしぼったからこそ生まれた煌めき
誰かの光り輝く姿があったから
その煌めきが自分にも欲しかったから
一人一人が輝きを増し 銀河の光の渦になる
遠く離れていようと 煌めきが見えるようになる



2002年02月15日(金) 心の碑

この心の形を刻んでおくべき碑はどこかにないのか
決して忘れ去られることのないように
この心の形にいつでも手で触れる事のできるように
心を形作っておく言葉はどこかにないのか
二度と忘れてしまう事がないように
いつでもこの場にもどってくる事ができるように
日々の行いはいつも再び忘却へと誘うのだけれども
忘れてはならない 心の形 この形
心の形や世界の形を追い求める事が
限りない喜びをもたらしてくれる遊び
日暮れまで公園でくたくたになるまで駆けめぐりながらあそぶ
子どもの言葉の彫刻
この心の形を見ていれば 見つめるほどに
限りない勇気が湧き出してくる
同じ心の形をもつものに
この心の形を見せていいんだよ
ずっと心の中を探していていいんだよ



2002年02月03日(日) ring links

ring
真っ赤な リング
きっと今から 39年前
あのとき戦いのゴングは 鳴り響いていた
光と歓声の 渦の中に投げ出され
いつも思わず 泣き出した
ぼくは ここに立っている
周りはよく見えない 聞こえない
ひとりぼっちの ままだった
だのにあちこちから パンチがやってくる
倒れたまま 涙した
立ち上がった
なぜ立ち上がるのか
誰と戦うのかも わからないまま

ring
ベルが鳴っている
呼びさます声がした
その輝きを 守ろうと思ったよ
今でもそれは変わらない
自分が 自分でいられる気がしたんだ 君を 見ていると
ぼくはひとりぼっちでなくなった
あれから 何度もベルが鳴った
出掛けていったよ
海を越え
船に揺られながら

ring
あの指輪はいまどこにあるんだろう
あの日あのとき渡したはずの
いつのまにかふたりとも
指輪を はずしたまま
お互いを縛らないためだったのか
お茶碗を 傷つけないためだったのかは
よくわからないけれども
きっとタンスの中 ふたつなかよく並んでいるはず
きっと君の心の中 いつでも取り出して見せてくれるよね
きっと

ring
年輪が 見えてくる
湯舟が電車に揺られてたガード横のアパート
砂ネズミがぼくたちの友達だった 植民地
捨て犬がぼくたちの子どもになり
産婦人科医が娘を用意してくれた
捨て犬は捨て猫たちを呼び
捨て猫たちはつぎの娘を呼んだ
娘たちは誰を呼ぶのだろう

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つながりはここに生まれる



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