2008年09月06日(土) |
frustration |
秀樹と組んだビートルズバンド。バンド名は"The Frustration"。いかにも中学生らしい、ひねったようでひねりのないバンド名。
秀樹の担当パートはリードギターとジョンの歌。ギターも歌も一番うまいのが秀樹だから自然とこうなる。僕はドラム。
レパートリー。覚えている限り。
初めてスタジオに入ったとき。 Twist and shout Get back If I fell Ticket to ride A hard day's night Yesterday All my loving タブーのテーマ Hey, Jude
Twist and shoutは僕が初めて買った「ビートルズ・アット・ハリウッドボウル」収録と同じショートバージョン。でもむしろ僕と秀樹が繰り返し繰り返し繰り返し見ていた、日本テレビビートルズ特番、日本公演の、その前段、シェア・スタジアムの、超かっこいいジョンを、秀樹がコピーした、そういうバージョン。
初スタジオはカセット録音に記録され、今でも聴ける。Twist and shout、端正と言えば端正な演奏。声変わり前後の秀樹、シャウトがきつそう。と言うか。「シャウト」という概念のない中学生(秀樹)。シャウトにはなってない。当然だ。概念がないのはつらい。
タブーのテーマは、ドリフ、カトちゃん、ちょっとだけよ。中学生だから、馬鹿だから。演奏中ずっと、メンバー全員が忍び笑い。ぐぐぐ。くすくす。終わってげらげら笑い。馬鹿だから。
If I fell、最初、秀樹はポールのパートを一人で歌った。高音ボイスが甘い。スタジオで見学していたのは僕の友達、そのコメント「秀樹の声はバラード向きだ、甘い声」。
2回目か3回目のスタジオ練習で追加されたレパートリー。 Rock and roll music Words of love I feel fine
Rock and roll musicは僕が「走った」せいで、曲の最初と最後でテンポが倍ぐらい違う。しょっちゅう皆で録音テープを聴き、この演奏を早送りし、最初と最後のテンポの違いに爆笑した。
Words of love、ギターソロ、どうして秀樹はこんなフレーズが弾けるようになったんだ、ただ感心。
メンバー全員が違う高校に進学、バンドは一度も人前で演奏することなく自然消滅した。
でも秀樹は中学生でありながら市内のライブハウスを訪ねるなどして、デビューライブのチャンスを探っていた。
すごいな秀樹。何なんだ、秀樹、すごいな。どうしてそんなふうに大人と話ができるんだ。
すごいな、と思った。
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