変化はありました。 落ち着いたと思っていたのは自分だけ。
彼氏はすべてを知ったのかも知れない。 きっと彼なら、感づいてはいたのだろうし。 それでも私は何も言わなかった。 何を話したか尋ねても、彼は何も話さなかった。
ただひとつ、彼は軽い束縛の言葉を残した。 私が彼を好きだ、という、付加疑問文。 このタイミングで、それは、本当に、大きな意味のある言葉に思えた。
離れたりはしないよ。きっと。今は。 けれど絶対なんて言えない。まだ。こんなにも大切にされていても。
汚い、と、思う。自分が。 そう言って泣いたことがあった。 彼を傷付けて甘える自分は、ただ誰かに絶対だと言って欲しかっただけで、 本当に弱くて醜く汚い、女だった。
彼といる限り私は過去を思い出し続ける。 消えることなんてないよ。 後悔し続けても何も無い。 彼の正しすぎる言葉は、それでも私を許してはならないんだよ。
ほんとうに、どうしてあの人はあんなにも綺麗でいられるのだろう。 いつまで私はこうやって閉じこもっているつもりなのだろう。
変わらない。 変われない、?
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